異世界侍(A different world samurai )

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エピソード4

3話

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真夜中のヴァリスタン城下町、達也・レーナ・アレックスは3人固まって歩いてた、夜中に新興宗教アルカディアの信徒が開催する密会があると噂を探るため深夜を徘徊している、アレックスが目が良く、暗い中、アルカディア信徒の服装を見た、アレックスが達也とレーナに静かに声をかける、3人は後ろから、後を追う、アルカディア信徒がソワソワしてる、何か警戒してるように辺りを見回す、3人は慎重に後を追う、ヴァリスタン城下町の領域の外れ場所に小さな一軒家がある、信徒は、誰も着いてきてないか?様子見している、緊張する様に、扉を叩き、何か呪詛を唱えるうな言葉で中に入った、3人は盗み聞き出来る場所を探した、アレックスは小さな隙間を見つけた、そこからは僅かな音もハッキリ聞こえる、アレックスは静かに達也とレーナに隙間の場所を知らせる
「いいですか?生きる事は地獄です、だが我々の望む世界は苦痛がない世の中です、人間は本来、悪の生き物、人間という種は弱肉強食の頂点に立ち、ありとあらゆる命を粗末に扱い、自然を汚してきた、厚顔無恥な邪悪な生き物、まとな感性の持ち主ならこの罪悪感は逃れられません、さあ我々と共に綺麗な世界へ」
「このフレーズ、前に聞いたぞ」
達也が小さく呟く、どうやら集めた入信者を洗脳しているようだ
「この匂い...マリファナ!?」
「洗脳魔術の次は話術で洗脳するのか...」
レーナが突っ込もうとするが、達也とアレックスは止める
「どうして、止めるの?」
「ここは奴の支部、本拠地は別にある」
「ここは温弁の本拠地を掴みたい」
「分かったわ」

「ローザン様、これがヴァリスタンで今日、集めた『生命エネルギー』です」
「フム、これだけあれば『リエール様』も喜びになるだろ」
信者達が必死でローザンに向かって祈りを捧げている、信者の手の指の先から何かのエネルギーが出ている
「あれが生命エネルギーか?」
「変わった宗教もあるんだなぁ、普通は金品やお金を搾取するんだけど、あのエネルギーはに何に使うんや」
「良からぬ事に使うのは確かだな」
「あの白い装束を纏った男が『ローザン』、振る舞いから、幹部らしいね『リエール』は誰だろう」
「リエールってあの情報屋の言ってた、噂の魔女だよ」
「魔女...ね」
ローザンが入信者を引き連れて一軒家から出る、3人はバレないよう幹部ローザンと信徒達を追う、
「ローザン様、さっきから誰かの視線を感じます」
「気にするな、奴らも連れて行く」
3人は既に気づかれていた、3人はそんな事も知らずに呑気に後を追う、森林に入る、真夜中の森林は不気味だ、得体の知れない恐怖を無意識に感じる、被害妄想だろうか、虫の音色が少しだけ恐怖を和らぐ
「不気味ねぇ」
「幽霊より人間の醜さの方が怖いがな」
「言えてる」
数分を追うと大きな館がある、あれが本拠地なのかまだ断定できないがあれが信徒達、信者達のもう一つの密会場所なんだろう、3人は隠れて様子を見ている、数分すると多くの信徒達が現れた
「なんだか、ヤバい集会に立ち会う気がする」
「冷静になって静かにしよう」

「ようこそ!清き新世界に選ばれし魂達よ、私は貴公を穢れなき清廉潔白な苦痛なき世界に導ける事を光栄に思う」
「ああ、ローザン様!どうか、私をこの腐った世界からお救いになって下さい」
「苦痛な世界に行けば俺の借金がなくなる」
信徒達が魔法陣を描き出し、入信者達を中心に集める
「いいですか?動かないで下さい、怖がらないで下さい、この魔法陣は清き魂のみ反応する、魔術、この魔術で貴方達の魂を苦痛な世界に導いてあげましょう」

レーナがめちゃくちゃ飛び出しそうにしてた、達也とアレックスがレーナを押さえる
「あんた達、あれを見て止めようと思わないの!?」
「前に言っただろっ!ああいう連中は救い様のない信者たちは自ら騙されに行く、洗脳された人間はもう手遅れなんだ!」
「だからって!」

そこの茂みに隠れてる女1人男の2人の不審者達!出てきなさい!
「バレていたのか...」
「まあいい、出てやろうか」
「ちょっと隠れるんじゃないの?」
達也が堂々と姿を現す
「おい!ローザンさんよ、お前らはここで何をしてるんだよ!」
当たり前な質問を投げかける達也
「御照覧あれ、希望と理想に騙された人間の末路を」
魔法陣が光り輝く、入信者達の身体が結晶化する
「と!止めないと!」
レーナが止めないとすると達也とアレックスが無言で止める
「ちょっ!離してよ!あの人達が死んじゃう」
「アイツらはこれが運命だ受け入れろ」
「人の死を黙って見ていられるわけないじゃん!」
信者達が結晶化した、光り輝く
「その結晶化した信者はなんだ?それをどうするつもりだ」
「強いて言うなら、我々はある『お方』に生命エネルギーを献上するために活動しておる」
「ある『お方』が『リエール様』だろ?」
達也が言い当てる
「やはり、あの時か盗み聞きしてたか、まあいい、私達の目的は達成した、そうだ、メイドの土産に置いて行こうか」
「どうせお前らが勝手に命を弄んだ人工モンスターだろ」
アレックスが言う
「さすが、経験豊富な歴戦戦士だ」
ローザンが指で合図を鳴らし、上空からモンスターが落ちてきた、見た目は人形で無数の腕に剣を2本、ハンマーを一本、弓矢が一張、盾が一枚、足は普通に2本生えてる
「改造人間だな」
「こんな酷い事を平気で行える組織や団体はほっとく訳にはいかない」
「もう怒りを爆発していいわね」

3人は武器を構えて戦闘態勢に
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