異世界侍(A different world samurai )

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エピソード9

6話

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翔太、ゼオ、レーナは村人を救うため、そして、この村の背後にいるリエールの場所を掴むためにルータス村長を探す、村の広場につく、翔太とゼオは何者かの気配を感じた
「ベイビ!ベイビ!ベイビ!ヒャッハァァァ!!!」
なんか、変な声が聞こえて来た、それは聞き覚えがある声だった
「この声...」
「ああ」
「くるぞ...」
3人は身構える、数秒の静寂、上から物凄い衝撃を放つ火炎ブレスが飛んできた、火炎ブレスは地面を抉り、そして大きな穴が出現し3人が底にまた落とされた
「またぁ!このような展開かぁぁぁ!!!」
「ヒャッハァァァ!またあの御一行を落としてやったぜぇぇぇぇ!!!」
ワイバーンの背中に乗っている幹部はそのまま飛び去っていった、3人は同時に立ち上がる
「あのうるさいワイバーンライダァァ...」
翔太の顔に鬼のような表情が映る、それはゼオやレーナですら恐怖を覚えるほどだった
(凄まじい怒りだ...)
「翔太、俺も2度目落とされて煮えくり返ってる」
「ああ、今度は俺達のがアイツを落とす、3度目の正直だ」
翔太は怒りを抑え、3人は辺りいっぺんを見渡す、変な臭いに陰険な洞窟に落ちたようだ

一方、キャロルとウィーズリー小さな村で休憩をしていた、キャロルは葛藤していた、そして村の誰もいない場所にキャロルを連れ込む
「キャロル、お前はこの戦いについて来られない、だが、どうしても戦うというなら、時間がない、お前の覚悟を見せてくれ」
ウィーズリーがキャロルに殺気を向ける
「何を!?怒ってるのか!」
「ああ、複雑な感情だ」
「くう!(強くなりたい!翔太に追いつきたい!)」
キャロルはここで暗殺者の本当の強さを思い知る事になる、ウィーズリーがいきなり魔弾を放つ、キャロルが躱す、だが、目線を少し上に上げると、魔弾が既に目の前にあった、その魔弾はキャロルの顔面に直撃した
「ぬわぁ!!!」
ウィーズリーは腕を伸ばしたまま静止する、煙の中からキャロルが怒声を上げながら斬りかかる
「うぉぉぉぉ!!!(この相手には惜しみなく全力を出すしかない、どうせ、俺の一歩二歩の戦術を読んでいる)」
(フン、もう読まれていると思い無鉄砲に突っ込むか、嫌いではないが、甘いな)
その斬撃は岩をも切り裂く信念の刃、だが単調な攻撃はウィーズリーには通用しない、ありとあらゆる斬撃が悉く躱される、そしてウィーズリーが手のひらに魔力を込める、魔力を込めた手でキャロルの顔に掴み、そのまま大爆発を起こす、そのまま身体を回転させながら吹き飛んで倒れる
「無駄だ、お前に俺は倒せない、力なき正義は愚か、分からないことはないだろ」
「へへ、俺はエスタンの上級騎士だぞ...戦略的撤退以外、騎士の教えに反する...」
「ふん」
「俺の国を荒らしたロイタールを許す事はできない、来いぃ!」
キャロルに更なる闘気が増す、ウィーズリーはキャロルの信念の中に更なる力をみた、ウィーズリーは腕を伸ばし手首を揺らして挑発する
「舐めるなよぉ!!!」
指先から無数の小さな魔弾を容赦無く放ち、キャロルの服が次々と破れていく、それでも怯む事なく距離を詰める、そして袈裟斬りから横払いの一閃、だが、当たる事はない
(当たらない!そうだ!相手は俺が無鉄砲に向かってくると思ってる、なら」
(うん?雰囲気が変わった...目が少し冷静になった...何を考えてる...)
さすがウィーズリー、キャロルの少しの変化も見通す、火の魔法と氷の魔法を同時に詠唱し始める、キャロルは瞬時に距離を取る、そして無数の火球と氷の刃が同時に襲い掛かる
(くう!戦術を変えたか、寧ろ見抜かれたのか)
避けるのに精一杯な動きだ
「そこ!」
キャロルは鞭で足を掴まれた
「なんだと!?」
そして、思い切り鞭を振り回し地面に叩きつける、キャロルは思い切り背中を叩きつけられた
「ぐはっ!」
鞭は脚にキツく縛っている、簡単に解けること難しそうだキャロルは剣で切ろうするがウィーズリーの鞭捌きによって剣が縛られる、再び地面に叩きつけられた。そして縄は解かれる、だいぶ身体が負傷したキャロルであったが、それでも立ち上がる
「まだ立ち上がるか」
「俺は何がなんでもぉ!引き下がる訳にはいかないぃぃぃ!!!」
キャロルが猛突進で袈裟斬りを放つ、ウィーズリーはその気迫によってコンマ数秒、行動が遅れた、そしてキャロルの袈裟斬りがウィーズリーの胸元を切り裂いた
「ふん」
ウィーズリーは不適な笑みを浮かべる
「その信念があれば、ロイタールの野望を砕く刃になりえよう」
そして、鞭を納め、闘気を鎮めた
「う...何故、やめる...」
血反吐を吐きながら言う
「キャロルよ、強くなりたいなら、『英霊の神殿』に向かうといい」
「英...霊の神殿?」
「君のエスタン王国に対する愛国心があれば、その信念があれば、英霊達がお前の力に応えてくれる」
「じゃぁ、その英霊の神殿はどこにある?」
ウィーズリーは魔術と錬金術で作られたアーティファクトをキャロルにあげた
「これは、なんだ?」
「ここにあるボタンを押してみろ」
キャロルは押してみる、するとホログラムのような地図が現れた
「この地図にお前が向かうべき方向に印をつけた、さあ行け」
ウィーズリーはそのまま去って行った、キャロルは負傷した身体を癒すため、宿で宿泊する

一方で深く暗い穴に落とされた翔太御一行は元の場所に戻るため、薄気味悪い洞窟を彷徨っていた
「見て!光が見えるわ」
レーナが指をさす
「気をつけろ、罠かもしれない」
ゼオが警告をする、近づくと何か金槌を打っている音がして来た
「なんだ?」
3人は警戒態勢に入る、なんか村人らしき人がピッケルで壁を打っている、1人の村人が大きくピッケルを振り翳し壁を砕く、すると、小さな光る石が転がった
「あれはなんだ?」
「宝石かな?」
「ああ、なるほど、そう言うことか、この村の地下は鉱山になっていて、村長が洗脳した村人に発掘させている、それを金に変えて活動資金にしているんだ、その背後にいるのは」
「アルカディア、リエール、それとロイタール」
「なあ、あの村人達、無我夢中で採掘してるから、邪魔しないほうがいいかもしれない」
「ああ、あの袋を取ったら間違いなく争いなる」
1人の村人が大きな宝石を採掘した、レーナが欲しそうに見つめている、村人は黙々と宝石を拾って詰める
「レーナ!何してる、置いていくぞ」
「待っておぉ」
そして翔太御一行は無視して通り過ぎる
(あの宝石、放置してあるわ、誰も見てないし、取ってもいいよね?)
翔太とゼオがレーナの不穏な動きに目を逸らす、レーナが宝石欲しさに手で拾う、すると村人達が発狂してレーナにピッケルを振りかざす、ゼオがその間合いに入り、レーナに振りかざすピッケルを弾いた
「ぶぎゃぁ!」
そして、そのまま首を締め上げ気絶する、村人達が宝石を守ろうと翔太達に襲いかかる
「何してんだ!バカ!宝石に触るなと」
「よし、このまま一気に駆け抜けるぞ!」
翔太が先陣をきる
「ごめんてばぁ!」
レーナが可愛く謝る
「仕方ない」
翔太は鞘から刀を抜き、天井を切る、そして岩を落として道を塞ぐ
「これでいい」
そして、安堵を浮かべながら前に進む、前に進むとトロッコを見つけた
「トロッコか、これに乗れば出られるかもしれない」
「正気か、どこに行くかわからない物に乗るのかよ」
「運を信じるしかない!」
既に大量の村人達に包囲された、考えてる暇はないと思い、トロッコに乗り込んだ、物凄い速さで加速する
「すごいわぁ!」
レーナが面白がってる
「お前!面白がる余裕はないぞ!」
「ごめんごめん」
左に急カーブ、下に急降下、ありとあらゆる急カーブに翻弄されながら前に進む
「翔太!前に巨大な岩が線路を塞いでる!」
「任せろ!」
翔太は居合の構えを取る、完璧なタイミングで岩を切る
「ナイス!タイミング」
「当たり前だ!」
「見て!線路が途切れているわ!」
「ちい!マジかよ!」
「おい!前を見ろ!あそこに飛び移るぞ!」
向こうに小さな壁穴がある
「準備はいいか!」
「いけるのか?!」
「この速度な全力で飛んでいける!」
(せーの!)
3人が同時に飛び移るぞ、翔太とゼオは華麗な着地をしたが、レーナは不器用に着地して足を痛めた
「いったぁぁぁ!」
「レーナが宝石を取らなければ、足を痛めずに済んだかもな」
「正論はやめて」
ゼオが正論を口にする
「おい!見ろ!光がある」
「今度こそ出口か!」
3人は今度こそ出口かと思い、警戒と解かさず前に進む
「本当に出口のようだな」
3人は眩しい光に当たる、だが空は不穏な空気が漂ってる
「村はそっち方面に行けばいいか」
ゼオが方角に指をさす
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