異世界侍(A different world samurai )

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エピソード9

7話

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洞窟を抜けた翔太御一行は村に戻り、ルータス村長を探す、だが村の前に大きな鉱山を越えなきゃいけない
「んーん、デカい鉱山だ」
「へへ」
レーナが嬉しそうにカバンを何かを取り出す
「呆れたぜ」
ゼオが言う、レーナが大事そうに持ってる宝石が目に映った、前に進むといかにも千切れそうなボロボロの橋がある
「全員で渡ると、落ちるな」
「なんつうか、また、あのワイバーン使いの奴にまた落とされるんじゃないかと、思うとね」
「ぐだぐだ言わずに渡るぞ!」
翔太がゆっくりとボロボロの橋を揺らさす、その足技にゼオは感心を寄せる
「流石だな、翔太」
「何がすごいの?」
レーナは翔太の歩く姿を見て何が凄いのか分からなかった、そして翔太は渡り切る
「いいぞ!次渡れ!」
「どうぞ」
ゼオがレーナに譲る
「あんた、レディーファーストしたつもり?」
「安心しろ、ドジった時に助けられるようフォローするから」
「余計なお世話ですよ~」
レーナは不器用に渡る、グラグラと身体を揺らしながら進む
「大丈夫か?あいつ」
翔太とゼオが不安そうにレーナを見つける
「うわぁ!?」
レーナが足を滑らせて落ちそうになるが、氷の糸で態勢を立て直す、そしてボロボロの橋はレーナの不器用な渡り方によって千切れてしまった、レーナは氷の床を再生して優雅に渡る
「あーあ、最初からレーナの氷の床に頼ればよかったな」
翔太が少し後悔したような感じで言う
「レーナ!もう一度、氷の床を作ってくれ!」
「ごめーん、魔力が今ので尽きちゃった」
「はぁーまじー」
ゼオが呆れる、だが策はある、ゼオは千切れたボロボロ橋から縄を回収して、自分の体重が支えられるぐらいチェックした
「大丈夫か?!」
翔太が声をかける
(この縄はだいぶ古いとはいえ、一度だけ俺の力に耐えられる...)
「渡れるか!?」
「問題ない」
ゼオは思い切り縄を投げ飛ばし、尖った岩に括り付ける、そして飛び降りる、もの凄い速さで岩壁にぶつかろうとするが、ゼオの気の力で衝撃を和らげた、そして縄が千切れる前に登り上がる
「よっと!」
3人は別の方法でボロボロの橋を渡る事に成功した、3人はまたあのワイバーンに乗った幹部に落とされるんじゃないかと内心思ってた、だがそんな事はなく渡りきれた事で安心をした、数分歩き続けると村人らしき人が棒立ちしている、翔太は警戒しつつ声をかけてみる、すると異形な顔をした村人が翔太に襲いかかる、翔太は素早く躱しながら抜刀する、そして素早い斬撃で首を切り落とす
「翔太、村人を救うために殺める事はしないんじゃなかったか?」
「あの顔を見てみろ、もう救えない」
「あーね」
「じゃぁ、殺めても生き残ってる村人にも黙って倒しましょう」
顔が異形な村人はありとあらゆる鉱石は生えている、呻き声を発しながら翔太御一行に襲いかかる、翔太の素早い斬撃で胴体を切断する、そしてその音に引き寄せられた鉱石が生えた村人達が押し寄せてきた
「ここでも働いてたのか」
「逃げるぞ!数が多い!」
「オーケー」

一方、隠れ家で隠れてる達也は苦しんでる、拘束された四肢をガタガタ鳴らせながら暴れてる
「押さえろ」
村人達が更に達也の四肢を拘束する
(救世主よ、早く村と人を救ってくれ)

翔太御一行は鉱山を越えた先に変な看板を見つけた
「怪獣注意!」
「ここから立ち去れ」
「命の保証はない」
と書かれた
「ふーん、どんな怪獣が潜んでるのかしらね」
レーナが余裕なのか油断してるのかそんな表情を浮かべる、突如、雄叫びのようなものがした
「例の怪獣か」
3人は警戒してるとこちらに走ってくる足跡が聞こえて来た
「おぉぉいぉ!助けてくれぇ!」
3人は声がする方向に身体を向ける、すると冒険者らしき青年が走ってくる姿が見えた
「はぁ~はぁ~おい!御一行殿、助けてくれぇ!」
冒険者の青年が擦り寄ってくる
「この格好、見た目は、あんたは冒険者か?」
「ああ、鉱山で宝石を採掘してたらとんでもない化け物が襲って来たんだ」
冒険者は3人の姿を見て戦える者だと判断した
「なあ!あんたら戦士か魔法使いだろ?だったらあの怪物倒してくれぇ!」
「言われなくても倒すつもりだ」
「さて、どんな怪物が来るんだ?」
数秒、待ち構えると咆哮の共に怪物が現れた
「この怪物、オルグゴルグ、何故、こんな所に!」
「そんな考察してる場合じゃないぞ」
オルグゴルゴ、それは凶悪な怪獣で有名だ、純粋な残虐性と獰猛性で多くの冒険者や兵士を虐殺してきた、国やギルドが優先して討伐するぐらい危険度をほこる、鋭利な牙を見せつけながら凄い咆哮をあげる、そしてオルグゴルゴが目が翔太に向いて襲いかかる
「!?」
悍ましい咆哮と共に鋭利な爪を突き刺す、翔太は皮一枚で避ける、ゼオが後ろに回り込み、飛び上がり踵落としを繰り出す、オルグゴルゴが素早く振り返り、踵落としを左腕で受け止める
「コイツ!?戦い慣れてる!?」
オルグゴルゴの反撃がくる、ゼオは思い切り腹に打撃をくらい、木にぶつかる
「ぐはぁ!」
レーナが氷の矢を降らす、オルグゴルゴの剛腕な一振りで氷の矢は砕かれてしまう
「うーん」
「気をつけろ!コイツは難敵かもしれん」
「なんちゅうもん、化け物がこの村にいんだよ」
翔太が先陣をきる、次にゼオが追従する、オルグゴルゴは2人に攻撃を意図も簡単に捌いてみせる、翔太の袈裟斬りを右腕で、ゼオの発勁を左腕で受け止める
「!?」
「何!」
上から氷のハンマーで叩こうレーナが飛び上がる、それはオルグゴルゴの頭部に当たった、だが、何も動じなかった
「えぇ!?」
「うぉぉぉぉ!!!」
レーナは足を掴まれて、翔太とゼオを振り払う、そして2人は激しく吹き飛んで地面を転がる、レーナはそのまま気絶した
「おい、攻略はあるか?」
ゼオが翔太に肘を打つ
「あぁ、股間に打撃を与えれば、隙は作れる」
「こんな時にギャグか?(見るか限り雄のようだ)」
「奴の股間に渾身の発勁をお見舞いしてやれ」
「俺の汗と血を流した至高の技をこんな事に使う日が来るとは」
翔太が先陣を切って陽動をとる、オルグゴルゴの圧倒的なパワーとスピードに押される翔太、翔太は極限の集中力で迫り来る鋭利な爪を紙一重で避ける、既に鞘に納めてあった刀は閃光のような一閃を繰り出す、オルグゴルゴの爪が一気に切断され、だがオルグゴルゴの反撃で翔太の胸元を引き裂かれた
「な!?」
翔太は神速に回避で距離をとる、そして再び接近してゼオが股間に発勁の打撃を喰らわせるチャンスを作る、ゼオは一撃で倒すために右手に気を貯める、股間に発勁、ゼオは何故こうなったのか雑念で集中出来ない、翔太は煙玉を取り出し、オルグゴルゴから視界を消し、チャンスを試みる、オルグゴルゴが臭いを嗅ぐ、翔太の匂いを嗅ぎ分ける、背後から翔太が姿を表し、首を斬ろうと近寄るが、既に匂いでバレていた、翔太の放つ不意の斬撃は見事に避けられた
「ちい!匂いか」
翔太は直ぐに気づく、オルグゴルゴは強引に木を引き抜き、それを翔太に振り回す
「くぅ!素早い!」
ギリギリで躱しながらチャンスを伺う、極限の集中力でオルグゴルゴの豪快な巨木を見切る、そして素早い回転抜刀術で腕ごと切り落とす、次にゼオの渾身の発勁が股間に直撃、オルグゴルゴは下半身を砕いた、そして地面に倒れ込む、翔太はその隙をついて首を切った、大量の血飛沫ともに静寂になった
「おぉ!ありがとう、君たちは命の恩人だ、そうだ、お礼に俺の料理をご馳走を振るうよ」
「いや、俺たちは急いでい」
その時に翔太のお腹の音が鳴った
「翔太、急ぎ気持ちは分かるが、村を救う前に腹ごしらえでしようか」
「そうだな」
「やったー」
救った冒険者の青年は素材とキッドを取り出し、調理をし始めた、鍋の中にはグツグツと煮込む音がして食欲を誘う、3人の目線は冒険者が作るダッチオーブンに釘つけだ、肉の匂いが辺りに充満する、数分待つと、料理が出来た
「美味しそうだ」
「ああ」
翔太御一行はダッチオープンをご馳走してもらった
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