異世界侍(A different world samurai )

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エピソード9

10話

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キャロルは階層深くいく事なる、二つの炎の松明が光、おおっと、死神がいる、ランプの光に照らさらないよう上手く躱す、ある程度進むと変な紫色の霧がある、キャロルは本能的にこれは毒の霧だと察した、キャロルは考察した、毒の霧は吸うとダメなのか、皮膚に触れるといけないのか、都合がいい事にネズミがうろちょろしている、素早い手際で鷲掴みをして毒の霧に投げてみる、そのネズミは一瞬にして溶けた、しかも骨も肉も残らず溶けた、キャロルは聖域の中で考える死神からの追跡と毒の霧をどうやって掻い潜るか、考えた、死神が禍々しいランプを持って聖域の前を通り過ぎる
(相変わらず不気味なビジュアルだな)
自分はただ逃げるだけで何も出来ない、それがムカつくから石を拾い死神に投げておちょくってみる、石は頭部に当たって凄く驚いている、死神は激しく鎌を振り回して岩壁を切り裂く、怒っているようだ、その様子が滑稽に見えた、キャロルは石ころを何個も拾い陽動を取るために使う、あそこに聖域がある、だが目の前に毒の霧が立ち塞がって行くことを遮る、マントを脱ぎ思い切り振って毒の霧をはらう、キャロルは後ろに振り返り遠くに石ころを投げる、そして素早く聖域に飛び込む
「はぁはぁ...ふう」
だんだんと死神達の行動範囲が理解できるようになった、前に進むと何かを踏んだような感覚がした、キャロルは本能的に迫り来る何かを避けた、それは矢だった、それによって矢がぶつかる音によって死神がやってる、キャロルは崖側をぶらさがり、死神が通り過ぎるの待つだけだった、下を見ると深く何も見えない、それは高所恐怖症と相まって更なる恐怖を感じさせる
(は...早く去ってくれ...)
慎重に警戒する死神がなかなか去っていかない、キャロルはさっき拾った石ころを別の方向に投げる、死神が石ころの落下音の所に釣られていく、静かに素早く駆け上がり炎の松明がある聖域に素早く飛び込む、あそこに下層へ繋がる階段がある、次はどんな仕掛けがあるのまワクワクとドキドキが止まらない何故かそう感じた、だがキャロルは慢心しない、あの屍のように、下に進むと何か刃物のような音が交互に動くような音を感じた、まるで振りこのような感じだ
「やっぱ、そんなかんじのステージか」
巨大なギロチンが振り子のように動く、それは何重も重なってる、しかも道は一本道で近道はなさそうだ、幸いな事に死神はここのエリアを彷徨いてない、あのギロチンにはかつてここの道を通ろうとして迂闊にミスを犯した血の痕がある、タイミングを見てゆっくり素早く渡る、バランスを保ちながら罠を踏まないように回避する、渡り切ると更に階層へ続く階段を見つけた
(どこまで下に行けばいいんだ...)
案の定、死神がいる、上の階層より数が多くなっている、辺りを見渡すと大きな部屋に着いたらしい、これは迂闊に動く簡単にバレそうだ、聖域の中に屍がある、その屍は豪華な弓と矢と埃まみれの盾を持っている、キャロルはそれを拝借した、その装備から悔しさと悲しみを感じる、その無念の共に装備を手にする
(高そうな弓矢だな、矢の数は17本、そして頑丈そうな盾)
キャロルは冷静に聖域の中からタイミングを狙う、死神の様子がおかしい、何か不気味な目玉みたいな生き物を召喚してきた、キャロルは察した、あれは偵察生物なんだろう、どうやって攻略するか考えていると、また、旅人らしき冒険者がこの階層にやってきた
「案外、ここにやってくる冒険者は多いもんなのか」
剣士、魔法、武道家の3人のパーティ構成のようだ、どんな理由があれ力を追い求める冒険者がここで最後を迎えるの珍しい事ではないようだ、不気味な目玉は3人の姿を捉えた
「ミーツケタ...」
「あん?」
魔法使いがいきなり倒れる
「おい、どうした?うわぁ!?」
「バカ!大声だすな!って!えぇ!?」
武道家と剣士がいきなり死んだ魔法使いに驚く、2人で同時に顔を見上げると死神が不気味な眼光でこちらを見ている
「クソガァ!早く聖域を見つけて逃げ込むんだ!」
もう1人の死神がやってくる、無音の刃が2人を同時に襲う、剣士が素早く剣を構え受ける態勢を取るが死神の振るう刃は剣士が持っているロングソードを容易く両断する、剣士は胴体を斜めに切られて大量の血飛沫を撒き散らしながら死んだ、武道家はこめかみを切り裂かれたかなんとか躱す
「俺は生きる!」
血を流しながら聖域を探す、そして声がした
「こっちだぁ!」
「!?」
キャロルが武道家に手を差し伸ばす
「あそこに聖域がある!」
次々と死神が集まってくる
「ちぃ!逃げ道を塞がれた!」
もう少しで聖域に辿り着けたのに、いつのまにか死神は包囲網で2人を囲んでた、絶対絶命のピンチ、だがキャロルは顔の表情を変えない、バックパックから筒状の何かを何本か取り出し、それをばら撒くように投げる、煙幕を無数はって死神からの視界を奪う、2人は隙をついて聖域に飛び込むように辿り着いた
「はぁはぁ」
「ふぅ~」
「助かったよ」
「礼はいい、これ以上、人の死は見たくないだけだ」
「ああ」
2人はお互いに事情を話した、
「なるほど、あんたがあの有名なエスタン王国の上級騎士キャロル・アンダーソン、何故、そんなお偉い人がこんな所に?」
「お前もここに来た理由は分かるだろ、力が要る(翔太に追いつくために)」
「噂ではヴァリスタン国と戦争して、その戦争を引き起こした張本人を追うために」
「そうだ、だが、その張本人は恐ろしく強く、悍ましい」
「俺は、お、俺、俺は...」
武道家が急に泣き始めた、武道家の脳裏に幼い頃から遊んでた魔法使いと剣士が浮かぶ
「う...」
ここは小さな国、発展途上国で経済が周り繁栄している
「俺は世界一の剣士になる!」
「なら、俺は世界一の武道家になるわ!」
「僕は世界一賢い人間になる」
あの頃、3人は夢を語り合ってた
「この国を世界一の国家にするんだ」
「ああ」
3人は手を一つにして誓い合う日を思い出した
(コイツらも大切な何かを守るため遥々ここにやってきた、か)
「なら、死んだ仲間の想いに応えるためお前は生きてこの神殿の試練を乗り越えなきゃな」
「ああ」

2人は出会い、共に協力して神殿の試練を乗り越える
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