異世界侍(A different world samurai )

エピソード9

24話

とある、ヴァリスタン王国の応接間で、王はある人物を呼んでいた
「つまり、コイツを殺せばいいって訳ね」
「こりゃぁ、随分な大物だな」
呼ばれて暗殺の依頼を受けているのはリー・ウンラン、そしてシノブ・シモンであった
「もう少し早く、君たちとコンタクトをとって依頼すればよかった」
ヴァリスタン王が暗殺を出した人物は、そう、ロイタール・アンデルセン、先代の王が魔王から世界を救い、国を再建し、そんな人々を守るために王は優秀な戦力に金を投資する
「既に翔太、達也、ゼオ、ウィーズリー、レーナの5人が向かって戦っている、奴らの充分な戦力として役に立ってくれ」
「まあ、狂人1人で殺し屋産業が潰れるのはごめんだけどね」
「気に食わんな、過去に戦った猛者と共闘だなんて、まあいいや、その大量に金を貰えるなら誰だって殺してやる」
リーとシノブはヴァリスタン城から出ると、怪しい人影を察知した、ここでの戦闘は不味いと思いを走り出した、そして2人は小さな廃村で戦う事にした
「ここの村...確かアルカディア信徒共が搾取して村人共を結晶化して誰も居なくなった哀れな村か」
「ふん、ならここで好き勝手暴れても誰も文句言わねぇよなぁ？」
「ああ、弁償はしなくていいぜぇ」
怪しい影の正体はアルカディア信徒の幹部とそのゴブリンとオーク、オーガの軍勢を連れてきた
「おいおいおい、一体どこからこんな軍勢を連れて来たんだ？」
殺し屋2人は何故かウキウキしている、大量に殺せる玩具を用意してくれた事に感謝した、シノブとリーは傍若無人に魔物の軍勢を血祭りにあげる、２人はストレスを発散するように魔物の頭部を盛大に吹き飛ばし、わざと残虐で酷い殺人を楽しむ、シノブが刀でゴブリンの串刺しを作り、遺体が4人に串刺した所で、血が盛大に飛ぶよに抉るように切り裂く
「殺してもいい敵を全力で殺すのは気持ちがいいなぁ！」
リーが満面の笑みを浮かべながらオークの顔面に思い切り跳び膝蹴りをする、リーの背後からオーガが棍棒を持って振りかざす、だが素早い反転でオーガの首を右回し蹴りでへし折る、そのまま左の足で首を蹴って捥ぎ取り、オーガの首で蹴ってボール遊びをする、そしてそのままゴブリンが密集している場所に思い切りシュートする
「俺の蹴り技は至高ぉぉ！」
あまりにも衝撃波でゴブリンが散開して吹き飛んだ、そしてシノブがリーが吹き飛ばしたゴブリンを無惨に切り刻む
「ハハハハァァァァ！！！」
高笑いしながらシノブは魔物の軍勢を蹂躙する
「随分、楽しそうに狩り尽くすじゃないじゃないか、殺し屋」
「お前もあのゴブリンのように殺してやろうか？」
「それとも、お前の首で玉遊びされて死ぬのがいいか？」
「おやまぁ、随分、歪んだ思考の持ち主だねぇ、そんな蛮人にお似合いの相手を紹介してやろう」
アルカディア信徒の幹部は大きな口笛を鳴らした
「来い！我が最高傑作の召喚獣よ！」
上空から、獅子の立て髪に人間の顔、そして刺々しい尾
「おいおいおい！面白い玩具を用意してくれたじゃないか」
「雑魚相手に消化不足だよ」
「コイツはマンティコアと言って幾度の実験と実践で完成した俺の自慢の生物兵器だ、ここで貴様らの阻止してやる」
「ほう、面白い、がっかりさせるなよ！」
シノブが超スピードで急接近をする、マンティコアの刺々しい尾が鞭のようにしなりをあげる
「ちぃ！躱しにくい攻撃やのう！面白い！」
変な軌道で振るう刺々しい尾はシノブの頬に切り傷を切れた、マンティコアの尾は硬く、シノブの持っている刀では切れなかった、そしてリーも素手で戦う武術家であるため難敵な獣と戦うのは得意ではない、リーはシノブがヘイトをとった隙に上空に舞い上がり、マンティコアの頭部に
「これでもくらいやがれぇ！」
強烈な跳び膝蹴りを繰り広げる
「何？！」
マンティコアは微動もしない、リーは反撃に胸元に鋭利な爪で切り裂かれた、だが傷が浅く超反応で躱して見せた
「ちぇ！最初の敵がこんな化け物かよ...」
「どうした？怖気ついたか？」
「ふん、そういう貴様こそ、額にある汗と頬にある切り傷はなんだ？」
「ちょっと遊んでいただけだ」
「もっとマシな言い訳をいいな」
2人は笑みを浮かべながらマンティコアに突っ込む、意外にもマンティコアは走るのが早い、シノブの斬撃とリーの打撃、同時攻撃を避ける
「ちぇ！」
「ふん！意外とすばしっこいの」
そして、反撃の猛毒にブレスが2人
「クソ！まじかよ！」
そして、刺々しい尾が武器を持たないリーを襲う、リーは避ける事しか出来なかった、腕でガードしたらあの確実に傷がつく、リーは出かける前に小手でも装備しておけばよかったと後悔した、シノブは死角から胴体向かって刺突を繰り出す、だがマンティコアは身体を一回転させながら攻撃を回避する、そして強靭な前脚で切り裂こう反撃にでる、シノブは刀で凌いだ、だが物凄い力で吹き飛んで地面に転がりながら着して態勢を整える、地面に転がったおかげで服が裂けたり破けたりした
「ちぃ！この服はオーダーメイドで高かったんだぞ！」
シノブはガチギレしてマンティコアに凄い形相で睨みつける、再び物凄いスピード特攻して行く、迫り来る尾を掻い潜り頭部に片手の斬撃を与える、確かに血飛沫を飛ばしたがあまり効いた様子はない
「硬いな...(弱点はないのか)」
シノブは反撃を受ける前に素早く距離を取る、そして、リーはシノブが切りつけた場所に神速の蹴り技を喰らわせる、流石にマンティコアは切り傷にリーの打撃は応えたようだ、何故なら、リーの靴には鋭利なナイフが仕込んであるから、そして切り傷に深く押し込みを入れる、マンティコアの凄まじい雄叫びが2人の耳に響きを入れる
「うるせぇ！」
「うるせぇ！」
2人は同時攻撃を繰り出してマンティコアの頭部に更に攻撃を与える
「ここで断ち切れぇ！」
「さっさと死ねよぉ！」
トドメの攻撃でマンティコアの息が立てる、そして2人はアルカディア幹部が居た場所に目を向けると、既に消えていなくなっていた
「おい、アイツはどこに消えたんだ？」
「ふん、遅延に見事にハマったか」

一方でキャロルは巨大な骸骨を倒し、早くリエールの館に戻らないといけない思い、焦りによって冷静な判断が出来ない状態であった
「くそ...なんでこんな時に、こんな化け物と出会うんだよ...」
だが、弱点は分かる、しかし一撃で倒せる方法がない、キャロルは考えても仕方ないと思い、ワイヤーを射出して右腕にしがみつく、そして一気に背中のコアに目掛けて走り出す、巨大骸骨はあまりにも大きすぎてキャロルがどこの腕にしがみついたか分からない、しかし迎撃しようと無数のスケルトン達が形作りキャロルの前に立ち塞がる、そのまま多種多様なスケルトン達を蹂躙してワイヤーで伝いながら脇の下で身を潜める、巨大骸骨は
「ソコカ...」
「コイツ！喋るのか！」
巨大な骸骨はキャロルの場所を把握して叩き潰そうと左手で振るおうしてくる、キャロルは素早くワイヤーを射出して振り終わった左手の腕にしがみつき、左腕の上に群がるスケルトン達を蹂躙しながら背中にあるコアに向かって行く、巨大な骸骨は口から強風を吹き出してキャロルを吹き飛ばそう、キャロルは思い切り剣を突き刺し吹き飛ばされないように耐え忍ぶ
「うおぉぉぉ！！！」
だが、数秒だけ耐え忍ぶが剣が抜けて吹き飛ばされる
「しまった？！」
ワイヤーを射出して頭部に着地する、すると少しだけ大きい上半身だけのスケルトンが姿を現した、骸骨で出来た剣でキャロルに向けて横払いする、ワイヤーを頭部に向けて射出して避ける、そして思い切り首を切り落とす、キャロルは素早く対処した、だが下を見ると巨大な陰が出ていた、いつのまにか巨大な骨の手がキャロルを覆っていた、そして掴まれて口に飲み込まれた、キャロルは逆転の発想で内部から背中のコアを破壊しようとした、ワイヤーでぶら下がり、剣で食道部分を掘り削る、そして頸から脱出して一気に背中のコアに向けて飛び出す、そしてコアに目掛けて思い切り剣をブッ刺す、グルグリと抉るように剣をコアの奥まで差し込む
「これで！鎮めぇ！」
そして、巨大骸骨は大きな口を開けながら倒れ伏せる、そしてキャロルはその場から離れた、渡ってきたオンボロの吊り橋に降りた
「早く館に戻らないと...」
そして、キャロルは水を飲みながらリエールの館に戻るのであった