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錬金術師と魔導師編
48 バトル
しおりを挟む「勝敗は、先に魔法攻撃を当てた方が勝ち、という事でどうでしょう?」
「分かました。けど、ここでバトルするのは気が引けます。場所を移動しませんか?」
「……そうですね」
グレスさんは辺りを見渡した後、パチンと指を鳴らした。
その次の瞬間、私達はアトリエから見知らぬ場所へと来ていた。
瞬間移動魔法。
そう直ぐに理解出来たけど、これだけの大人数を一気に移動させれるほどの魔力を持っているとすると今日的だというのが伺える。
大自然に囲まれ、空気の澄んだ場所。
とても静かで動物の鳴き声も一切しない。
「では…………始めましょうか!」
始まりの合図と共に、グレスさんがニヤリと笑った。
その笑顔は不気味で恐ろしいもので、ゾッと背中に冷たい何かが走ったのが分かった。
ドドドド!
次々に流れてくる炎の玉。
耐性があるとは言え身につけいている衣服に関しては萌えてしまうのは変わりない。なので次々に流れてくる炎の玉を私は1つずつ避けていく。
グレスさんの魔法は力強く、そして何より速い。
私じゃなかったら避けれないかもしれない。
炎の玉がやっと止み、私は小さく息を吐く。
グレスさんが前髪をかき揚げ、微笑む。
「素晴らしい。貴方、やはり魔術師団に入るべきです! ですが、これはよけられますか?」
グレスさんの言葉と同時に大きな竜巻が目の前に現れた。
魔法の耐性があるから効かないとは言ってもこの大きさじゃ私は飛ばさてしまう。
さっきの炎の玉といい、竜巻時と言い、さすが魔術師団の団長と言うべきか……この人、かなりの魔力を持ってる。 それに私と同じで呪文を唱えずに魔法を使ってるって事はかなり凄い人なのだ。
ブォォォォ
竜巻が激しい音をたてながら徐庶にこちらへと近づいてきている。
木の葉や花、木々がその竜巻に巻き込まれていく。
「さぁ、避けますか? それとも受け止めますか?」
何だろう……
さっきから試されてるみたいで嫌な感じだ。
私は拳をギュッと握り締め、二っと笑ってみせる。
「私だって魔導師です! これくらい迎え撃ってあげますよ!」
なんて言ってみたもののどうやって迎え撃てばいいんだろう?
相手は竜巻。竜巻に勝てるものなんてあるのだろうか?
いや、竜巻にうち勝てればいいのだから威力の高い攻撃をして竜巻をかき消せばいいのでは?
私は脳内で魔法のイメージを浮かべ、そして
「いけぇぇぇぇ!」
私は両手を前へ突き出し、叫ぶ。
その次の瞬間、私の真横に2つの魔法陣が現れ勢いよく水を噴き出した。
とは言ってもこれはただの水では無い。これは熱湯である。
熱湯は物凄い勢いで竜巻の方へと直進し、竜巻を打ち消した。
想像以上の効果に思わず頬が緩む。
熱湯はそのままグレスさん目掛けて直進していく。
グレスさんが一瞬大きく目を見開き、僅かに同様を見せたのが分かった。
「ではこちらも迎え撃つとしましょうか」
「させません! グレスさんには悪いですけど、この勝負、私の勝ちですよ!」
「何!?」
実はこの熱湯はただの竜巻を消すためのもの。
グレスさんへの攻撃はまだ仕掛けた訳では無い。
だってそれは今から仕掛けるからだ。
するとグレスさんは目を大きく見開いた。
やっと自分が魔法陣に囲まれていることに気づいたらしい。
ニコリと笑う私に、グレスさんが苦笑を浮かべる。
「解き放てっ!!」
そう私が声を上げれば、魔法陣からさらに沢山の熱湯が噴き出した。
あ、グレスさん大丈夫かな?
火傷しちゃうかも。
そんな心配をしつつもこれはバトルなんだからと言い聞かせる。
熱湯は見事グレスさんに命中した。
私はバトルに勝利した。
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