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罠
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その時に部屋の扉がノックされた。
「ハウラですが、少しよろしいでしょうか?」
ハウラがこの時間に訪ねてくるのは珍しいことだった。
ゼルダは彼を招き入れた。
「ゼルダ様、お休みのところを申し訳ございません。」
「おお、一体どうしたのだ?」
「はい、どうしようか迷ったのですが、ゼルダ様にご相談しようと思いやってまいりました」
「ふむ・・・で?」
「実は私の昔からの患者で定期的に診察していたのですが、今日その者の所へいきまして、ちょっと妙な話を聞きましたので・・・・」
「うむ・・・」
「彼が申すには、以前から誰も住んでいなかった隣の家が、今年になって住みだした者がいるらしいのですが、そこへ夜になると何人かの者が集まって来るそうなのです」
「ふむ、それで?」
「その患者はもう年をとっておりますが、酒も飲まず無口な方なのですが、ただ一つ博打だけが趣味で、それもある程度の金額で遊べば満足するというものなのですが」
「うむ・・・」
「で、彼は、まぁ隣で集まって遊んでいるのなら、わしもやって見たいものじゃと思い、ある日の昼間に隣の男に尋ねたらしいのですが、博打なぞしていない、と険しい顔で断られたそうです。
あんなに怒らなくてもと、彼は憤慨していたのですが、定期的に集まっているらしく、私も気になりまして」
「本当に遊んでいるだけかもしれませんが、私はただの医者ですからどうすればいいかもわかりませぬし、国王様にご相談するのも大げさとも思えますし、それでゼルダ様にご相談しようと・・・」
「よし。わかったハウラ。で、彼らはいつ集まっているのだ?」
「それがどうも・・・今夜がその日らしいのです」
「そうか。ではお主、その家へ案内してはくれぬか」
「ええ?私がですか?」
「頼む。夜の事ゆえ場所を聞いても間違うかもしれぬ。そなたなら暗くとも間違う事はあるまい?」
「それはそうですが・・・」
「その家にさえ連れて行ってくれればよいのだ。あとは私が調べて見るゆえな」
「仕方ありません。わかりました」
「少し待ってくれ」
ゼルダは部屋を出て侍従のところへ行き、事の次第を父に伝える様に指示したあと、信頼出来る部下が城に残ってはいないかと探したが、生憎いなかった。
ゼルダは部屋に戻り
「行こうか」
と、ハウラに言った。
「ではご案内します」
ハウラは内心の喜びを抑えながら、しぶしぶといった様子でゼルダと連れ立って部屋を出て行った。
城を出てしばらく歩くと、ハウラが少し離れている一軒の家を指し示した。
「あの家か?」
ゼルダは暗がりに紛れている、ハウラが指し示した一軒の家を闇に透かして見ていた。
「はい、間違いはございません」
「む?暗闇に紛れてはいるが、誰かが見張りに立っているようだ。怪しいな」
「それでは私はこれで失礼いたします」
「うむ、ご苦労であった。後は私に任せてくれ」
ゼルダは見張りの目に止まらぬように迂回をしながらその家の裏手に近づいていった。
そして、誰もいないのを確かめて窓に近づき、中の様子を伺おうとしたその時、誰かに後ろから羽交い絞めにされた。
そして、口を布のようなもので塞がれたと思った瞬間に、意識が遠のいていった。
一旦は帰るそぶりを見せたハウラは、陰からゼルダについていき、ゼルダが崩れ落ちて何人かの男に抱えられ、連れて行かれるのを確かめると、そのまま暗闇に紛れて消えていった。
「ハウラですが、少しよろしいでしょうか?」
ハウラがこの時間に訪ねてくるのは珍しいことだった。
ゼルダは彼を招き入れた。
「ゼルダ様、お休みのところを申し訳ございません。」
「おお、一体どうしたのだ?」
「はい、どうしようか迷ったのですが、ゼルダ様にご相談しようと思いやってまいりました」
「ふむ・・・で?」
「実は私の昔からの患者で定期的に診察していたのですが、今日その者の所へいきまして、ちょっと妙な話を聞きましたので・・・・」
「うむ・・・」
「彼が申すには、以前から誰も住んでいなかった隣の家が、今年になって住みだした者がいるらしいのですが、そこへ夜になると何人かの者が集まって来るそうなのです」
「ふむ、それで?」
「その患者はもう年をとっておりますが、酒も飲まず無口な方なのですが、ただ一つ博打だけが趣味で、それもある程度の金額で遊べば満足するというものなのですが」
「うむ・・・」
「で、彼は、まぁ隣で集まって遊んでいるのなら、わしもやって見たいものじゃと思い、ある日の昼間に隣の男に尋ねたらしいのですが、博打なぞしていない、と険しい顔で断られたそうです。
あんなに怒らなくてもと、彼は憤慨していたのですが、定期的に集まっているらしく、私も気になりまして」
「本当に遊んでいるだけかもしれませんが、私はただの医者ですからどうすればいいかもわかりませぬし、国王様にご相談するのも大げさとも思えますし、それでゼルダ様にご相談しようと・・・」
「よし。わかったハウラ。で、彼らはいつ集まっているのだ?」
「それがどうも・・・今夜がその日らしいのです」
「そうか。ではお主、その家へ案内してはくれぬか」
「ええ?私がですか?」
「頼む。夜の事ゆえ場所を聞いても間違うかもしれぬ。そなたなら暗くとも間違う事はあるまい?」
「それはそうですが・・・」
「その家にさえ連れて行ってくれればよいのだ。あとは私が調べて見るゆえな」
「仕方ありません。わかりました」
「少し待ってくれ」
ゼルダは部屋を出て侍従のところへ行き、事の次第を父に伝える様に指示したあと、信頼出来る部下が城に残ってはいないかと探したが、生憎いなかった。
ゼルダは部屋に戻り
「行こうか」
と、ハウラに言った。
「ではご案内します」
ハウラは内心の喜びを抑えながら、しぶしぶといった様子でゼルダと連れ立って部屋を出て行った。
城を出てしばらく歩くと、ハウラが少し離れている一軒の家を指し示した。
「あの家か?」
ゼルダは暗がりに紛れている、ハウラが指し示した一軒の家を闇に透かして見ていた。
「はい、間違いはございません」
「む?暗闇に紛れてはいるが、誰かが見張りに立っているようだ。怪しいな」
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「うむ、ご苦労であった。後は私に任せてくれ」
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そして、誰もいないのを確かめて窓に近づき、中の様子を伺おうとしたその時、誰かに後ろから羽交い絞めにされた。
そして、口を布のようなもので塞がれたと思った瞬間に、意識が遠のいていった。
一旦は帰るそぶりを見せたハウラは、陰からゼルダについていき、ゼルダが崩れ落ちて何人かの男に抱えられ、連れて行かれるのを確かめると、そのまま暗闇に紛れて消えていった。
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