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捕虜の処遇
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「紫音様、あの者達はどう致しましょう?」
少し離れた場所に、メイチとモハドが転がったままになっていた。
「私の所へ連れて行って治療をします。それから処分をどうするかきめましょう。ゼルダ様と私で連れて行きますから、国王様は私の診療所へ警備の兵の手配をお願いします。」
「わかりました」
紫音はザイールへのゲートを開け、ハシバ国王が通り抜けてからゲートを閉じ、メイチとモハドに近寄っていった。
「ぅぅぅ・・・た、助けてくれ」
メイチが痛みで呻きながら命乞いをしてきた。
「さぁ・・・どうしましょうか?生きていてもまた同じ事を繰り返すなら、いっそ死んでもらった方が世の中の為になるでしょうし。まぁ、それは後で決めるとして、あなた達を城へ連れて行きます」
紫音はゼルダ、シュリ婆、メイチとモハドの四人を連れて城の診療所へ瞬間移動した。
診療所に戻ると、暫くしてハシバ国王と警備兵がやってきた。
紫音は警備兵達にメイチとモハドをベッドに運んでもらい、二人に突き刺さった矢を抜いて傷をあっという間に治療してしまった。
今まで痛みに呻いていたメイチとモハドは、痛みもなくなり矢の刺さった傷跡もなくなってしまった自分の体を見て、あっけにとられていた。
「こ、これは夢なのか?」
メイチが呟いた。
「夢だと思うなら、もう一度痛い目にあってみますか?」
「い、いや、わかった。も、もういい。」
「国王様、この二人の処分を決める前に、確かめたい事がありますので」
紫音は、そう言ってメイチをじっと見つめた。
メイチは急に眠くなり、そのまま眠ってしまった。
「あら?ここは?・・・」
(うたた寝をしてしまったんだわ。それにしても何か変な夢を見ていた気がする。なんだったろう?どこかの城に連れて行かれて・・・思い出せない。そうだお祈りをしないと)
彼女は、夫の位牌にお線香を上げてリンを鳴らし心の中で祈った。
(あなた、どうか息子を守ってください。)
彼女は夫を戦争で亡くし、一人息子もいま戦争に取られていたのだった。
祈りを終わると、彼女は朝食の用意をし始めた。
食物も配給になっていて、質素な食事だった。
それから一人でつつましやかに食事を始めた。
(この戦争はいつ終わるのかしら。早く息子に帰って欲しい。)
彼女はずっと一人で耐えてきていた。
食事を終わり、後片付けをしていると表で声がした。
「・・・・さ~ん、電報ですよ~」
彼女は嫌な予感がして慌てて玄関へ走っていった。
「受け取りに判子をください」
彼女は判子を押して電報を受け取ると、すぐに電報を開いた。
ー貴殿のご子息は○月○日、名誉の戦死をされました。遺品をお渡ししますので、当局までこられたしー
彼女は目の前が真っ暗になり、その場に泣き崩れてしまった。
(あの子が戻って来るのだけが楽しみだったのに・・・・どうして?どうして?)
彼女は暗い穴の中に落ちていくようにそのまま気を失っていった。
少し離れた場所に、メイチとモハドが転がったままになっていた。
「私の所へ連れて行って治療をします。それから処分をどうするかきめましょう。ゼルダ様と私で連れて行きますから、国王様は私の診療所へ警備の兵の手配をお願いします。」
「わかりました」
紫音はザイールへのゲートを開け、ハシバ国王が通り抜けてからゲートを閉じ、メイチとモハドに近寄っていった。
「ぅぅぅ・・・た、助けてくれ」
メイチが痛みで呻きながら命乞いをしてきた。
「さぁ・・・どうしましょうか?生きていてもまた同じ事を繰り返すなら、いっそ死んでもらった方が世の中の為になるでしょうし。まぁ、それは後で決めるとして、あなた達を城へ連れて行きます」
紫音はゼルダ、シュリ婆、メイチとモハドの四人を連れて城の診療所へ瞬間移動した。
診療所に戻ると、暫くしてハシバ国王と警備兵がやってきた。
紫音は警備兵達にメイチとモハドをベッドに運んでもらい、二人に突き刺さった矢を抜いて傷をあっという間に治療してしまった。
今まで痛みに呻いていたメイチとモハドは、痛みもなくなり矢の刺さった傷跡もなくなってしまった自分の体を見て、あっけにとられていた。
「こ、これは夢なのか?」
メイチが呟いた。
「夢だと思うなら、もう一度痛い目にあってみますか?」
「い、いや、わかった。も、もういい。」
「国王様、この二人の処分を決める前に、確かめたい事がありますので」
紫音は、そう言ってメイチをじっと見つめた。
メイチは急に眠くなり、そのまま眠ってしまった。
「あら?ここは?・・・」
(うたた寝をしてしまったんだわ。それにしても何か変な夢を見ていた気がする。なんだったろう?どこかの城に連れて行かれて・・・思い出せない。そうだお祈りをしないと)
彼女は、夫の位牌にお線香を上げてリンを鳴らし心の中で祈った。
(あなた、どうか息子を守ってください。)
彼女は夫を戦争で亡くし、一人息子もいま戦争に取られていたのだった。
祈りを終わると、彼女は朝食の用意をし始めた。
食物も配給になっていて、質素な食事だった。
それから一人でつつましやかに食事を始めた。
(この戦争はいつ終わるのかしら。早く息子に帰って欲しい。)
彼女はずっと一人で耐えてきていた。
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「・・・・さ~ん、電報ですよ~」
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彼女は判子を押して電報を受け取ると、すぐに電報を開いた。
ー貴殿のご子息は○月○日、名誉の戦死をされました。遺品をお渡ししますので、当局までこられたしー
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