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初めての世界
この世界の説明を聞く
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「さすが、救世主さま。あっという間でしたな。もう夕暮れも近いゆえ、宿屋にご案内致します」
宿屋って泊まることになるんか?
俺は広場のそばの宿屋に案内され、部屋に落ち着いた。
サエとアンナさんは帰らずに部屋にいる。
「さて、ご説明しなければなるますまい」
「村長さん、これ夢ですよね?」
夢の中で、夢ですよねと聞くのも馬鹿げた質問やったと思ったが、思わず口から出てしもた。
「皆さん最初はそうおっしゃいます」
皆さん?
他にも誰かおるんかいな。
「まぁ、お聞きください。ここは始まりの村といいましてな。救世主さまも・・・おお、そうじゃ。お名前を聞いておかないと」
「僕ですか?僕はセンタです」
「ププッ・・・」
こらこら、人の名前を聞いて笑うな。
「いや、これは失礼をしました。しかし変わった、あ、いや、個性的なお名前ですな」
俺の名前を聞いた奴って、みんな同じことを言うんだよな。
まったく、おかんももう少しましな名前を付けろってよ。
前に、なんでこんな名前つけたんや?って聴いたら
「名前考えてる時にな、テレビで嵐の大野君がセンターで歌ってたんや。それで、センタって名前にしたんや。ええ名前やろ?私は気に入ってるで」
て、言いよった。
あ、そんなことはどうでもええわ。村長さんの話や。
「で、センタ様、ここにやってこられた救世主様は、あなたで16.5人目なのです」
「てん五人て、なんなんですか」
「登場したと思ったら、すぐに魔物にやられて消えてしまいましてな。それで、0.5人にしましたんじゃ」
相変わらずめんどくさい爺さんや。
「他の救世主の人達はどうなったんですか」
「皆さん、不意に現れては数日で来なくなりますのじゃ。センタ様も、もうお分かりかと思いますがこの村には魔物が出ましてな」
それから、延々と話す村長さんの話をまとめると、この村には魔物が出て、村人が苦しめられていて、その魔物はこの村から5キロほど離れた山の中にいるボスを倒すといなくなる。
今までやって来た救世主は、誰もそこへたどり着けないでいつの間にか消えていった。
そして、ほかの村も魔物におびやかされていて、どこかにいる魔王を倒さないとこの世界は平和にならない。
と、こういう事らしかった。
ホンマに、たった数分で終わる話を延々と二時間も聞かせれて途中で眠たなってもうたわ。
横にいるサエとアンナは、またかという顔をして話が始まってすぐに寝てしもうたし。
まぁ、村長さんも悪い人やないし、救世主を待ちわびてた気持ちもわかるけどな。
しかし、これが夢かどうかは分からずじまいやった。
「わかりました、村長さん。僕もどこまで力になれるかは分かりませんけど、出来るだけ期待に応えるようにします」
結局俺は、村長さんにそう言ってしもうた。
村の人達も可哀想やし、なんと言ってもこんな可愛くて綺麗なサエとアンナさんを・・・って、この二人起きてるやん!
毎度の事で終わる時間を分かってんのかよ。
村長は俺の言葉を聞いて、涙を流さんばかりに俺の手を取って何度もお礼を言っていた。
そして
「どうぞお楽しみ下され」
と、言ってサエとアンナを置いたまま出ていこうとした。
「ちょ、ちょっと村長さん、それって」
・・・しまった。
「ん?それというのは、お楽しみの内容ですかな?それともお楽しみの可否を問うておられるのですかな?」
だぁー、やっぱり・・・
「い、いや、何でもないです。よく分かりましてのでとっとと、いや・・・どうぞ安心してお帰りください」
俺はそう言って、村長をドアから押し出した。
「ともあれ、おもてなしは初代の救世主様がお決めなされた事でしてな。それ以来各々の方にも喜んでいただいております」
村長はそう言って最後にニンマリと笑っ去っていった。
宿屋って泊まることになるんか?
俺は広場のそばの宿屋に案内され、部屋に落ち着いた。
サエとアンナさんは帰らずに部屋にいる。
「さて、ご説明しなければなるますまい」
「村長さん、これ夢ですよね?」
夢の中で、夢ですよねと聞くのも馬鹿げた質問やったと思ったが、思わず口から出てしもた。
「皆さん最初はそうおっしゃいます」
皆さん?
他にも誰かおるんかいな。
「まぁ、お聞きください。ここは始まりの村といいましてな。救世主さまも・・・おお、そうじゃ。お名前を聞いておかないと」
「僕ですか?僕はセンタです」
「ププッ・・・」
こらこら、人の名前を聞いて笑うな。
「いや、これは失礼をしました。しかし変わった、あ、いや、個性的なお名前ですな」
俺の名前を聞いた奴って、みんな同じことを言うんだよな。
まったく、おかんももう少しましな名前を付けろってよ。
前に、なんでこんな名前つけたんや?って聴いたら
「名前考えてる時にな、テレビで嵐の大野君がセンターで歌ってたんや。それで、センタって名前にしたんや。ええ名前やろ?私は気に入ってるで」
て、言いよった。
あ、そんなことはどうでもええわ。村長さんの話や。
「で、センタ様、ここにやってこられた救世主様は、あなたで16.5人目なのです」
「てん五人て、なんなんですか」
「登場したと思ったら、すぐに魔物にやられて消えてしまいましてな。それで、0.5人にしましたんじゃ」
相変わらずめんどくさい爺さんや。
「他の救世主の人達はどうなったんですか」
「皆さん、不意に現れては数日で来なくなりますのじゃ。センタ様も、もうお分かりかと思いますがこの村には魔物が出ましてな」
それから、延々と話す村長さんの話をまとめると、この村には魔物が出て、村人が苦しめられていて、その魔物はこの村から5キロほど離れた山の中にいるボスを倒すといなくなる。
今までやって来た救世主は、誰もそこへたどり着けないでいつの間にか消えていった。
そして、ほかの村も魔物におびやかされていて、どこかにいる魔王を倒さないとこの世界は平和にならない。
と、こういう事らしかった。
ホンマに、たった数分で終わる話を延々と二時間も聞かせれて途中で眠たなってもうたわ。
横にいるサエとアンナは、またかという顔をして話が始まってすぐに寝てしもうたし。
まぁ、村長さんも悪い人やないし、救世主を待ちわびてた気持ちもわかるけどな。
しかし、これが夢かどうかは分からずじまいやった。
「わかりました、村長さん。僕もどこまで力になれるかは分かりませんけど、出来るだけ期待に応えるようにします」
結局俺は、村長さんにそう言ってしもうた。
村の人達も可哀想やし、なんと言ってもこんな可愛くて綺麗なサエとアンナさんを・・・って、この二人起きてるやん!
毎度の事で終わる時間を分かってんのかよ。
村長は俺の言葉を聞いて、涙を流さんばかりに俺の手を取って何度もお礼を言っていた。
そして
「どうぞお楽しみ下され」
と、言ってサエとアンナを置いたまま出ていこうとした。
「ちょ、ちょっと村長さん、それって」
・・・しまった。
「ん?それというのは、お楽しみの内容ですかな?それともお楽しみの可否を問うておられるのですかな?」
だぁー、やっぱり・・・
「い、いや、何でもないです。よく分かりましてのでとっとと、いや・・・どうぞ安心してお帰りください」
俺はそう言って、村長をドアから押し出した。
「ともあれ、おもてなしは初代の救世主様がお決めなされた事でしてな。それ以来各々の方にも喜んでいただいております」
村長はそう言って最後にニンマリと笑っ去っていった。
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