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迷走編
15話【off duty】新條 浩平:「妄想だけじゃなくてさ……」(新條編)②
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「え」
藍原先生の手が、俺の手首を掴んでた。ものすごい真っ赤な顔で、泣きそうな目で俺を見てる。え、待ってって、マジのやつ? 本当に嫌なの?
「せ、先生……」
ちょっと待てよ、あんなにキモチよさそうにして、あんなにソッコーイッて、ここで終わりは、ないよね?
「し、新條くんっ、やっぱりちょっと、まだっ、その……っ」
まさか。ひょっとして、俺が一番恐れてたやつ……?
「……先生、俺のこと……そういうふうに、見れない?」
体は感じるけど、好きとは違う、ってことかな。俺、急ぎ過ぎた?
「ち、違うの、そうじゃなくて……」
あ、じゃあ、あれか?
「今、生理?」
「ち、違う……」
じゃあなんだ? も、もしかして……。
「ひょっとして先生……初めて?」
先生は一層真っ赤になって首を振った。
「えっと、そういうわけでも、なくて……。あの、でも、その……こ、怖いの」
目に涙を溜めて、先生がそういった。
「え? ……大丈夫だよ、先生あんなに感じてたし、そのまま、先生は何もしなくていいからさ、俺、先生が嫌がるようなことは絶対しないから」
「ち、違うのッ!」
先生がきゅっと体を縮こまらせた。
「あ、あたし、すごくキモチよくなっちゃって……、こ、これ以上したら、おかしくなっちゃうから、ダメなの」
「それでいいんだよ。俺、エロい先生が見たいんだから。いくらおかしくなったって、全然いいよ。むしろ大歓迎」
それでも藍原先生はふるふると首を振った。
「やなの、あたし、新條くんに、嫌われたくないから……!」
まただ。こないだと同じだ。自分はドエロの変態だから、絶対俺に引かれるって、思い込んでるんだ。どうしてこれほど頑なに、思い込むんだろう? せっかくここまで来たのに、まだ先生は、完全には俺に心を許したわけじゃなかったんだ。
……何だかすごく寂しい気持ちになったけど、仕方ない。無理やりやるわけにはいかないし。でも、どうしても納得できない。
「……ねえ、先生。どうしてそんなに自分はエロいって思い込んでるの? 全然そんなことないのに。ていうか、エロい先生、すごく綺麗で、俺、大好きなのに」
「でも、怖いの。そんなこといって、最後までしたら、やっぱり新條くん、あたしのこと好きじゃなくなると思う。絶対そうだ、前もそうだったし……っ」
え? 前って? ……ひょっとして先生、昔、そういう経験があったのかな? 好きでセックスした彼氏に、何かひどいこといわれたり、したのかな……?
「……ねえ、俺は先生の昔の彼氏とは違うよ。信じてよ」
でも先生は返事をしてくれなくて、かわりにしくしく泣き始めた。
「……新條くんに、嫌われたくない。し、下着の上からでもあんなにキモチよくて、も、直接触られたら、絶対ダメ……触ってほしいけど、でも、怖い」
なんだよそれ、どうしてそうなるんだよ? 触ってほしいなら、そのまま触られてキモチよくなっちゃえばいいじゃん。先生の前の彼氏、いったい先生に何したんだよ? 何したら、こんなになっちゃうんだよ。妄想大好きで、えっち大好きのはずなのに、本番は怖くてできないなんて、どんな拷問だよ。
何だか、先生をこんなにした前の彼氏(だと思う)にすげぇムカついてきた。それと同時に、絶対俺が何とかしてやる、って気持ちになる。
「……先生、泣かないで」
俺はそっと藍原先生を抱きしめた。先生がそのまま俺の胸に顔をうずめる。これくらいなら、逃げないんだな。
「ねえ先生、じゃあさ、こうしよ? 先生はこれから、俺とリハビリだ。先生、下着の上からならキモチよかったんでしょ? 電車の中でも、すげぇ感じてたじゃん。そういうの、だんだん増やしていこうよ。どんどんエロいことしてさ、先生が、俺のこと信用できるって思ったら、最後まで、しよ? ちゃんと俺、それまで待つから。えっと、待つように努力するから。あ、努力じゃダメだよな、したいけど、先生がいいっていうまで我慢するから」
ああ俺、こんなときでも歯切れ悪いな……。我慢できないかもって本音が、隠せない……。でも俺だって、先生に嫌われたくないし。
「新條くん……ごめんね……」
ああもう、泣いてる藍原先生もこんなに可愛くて、どうすんだよ、宙ぶらりんの俺のチンコ……。
「先生、もう泣かないでよ、大丈夫だから」
そういって、もう一度先生にキスをした。キスなら、先生は拒まない。軽いキスで終わらせるつもりだったのに、先生の唇が気持ちよくて、ついまた舌を入れてしまう。
「ん……っ、んん……」
先生、体はこわばったままだけど、口は俺を受け入れて、俺の舌に応えてくれる。……ああ、やっぱりいいなあ、藍原先生とのキス。やばいな、最後までできないのわかってて、こんなムラムラするようなこと自分からしちゃって、俺、バカかも。でも……何もできないよりは、生殺しでも何かさせてくれるほうが、断然いいよな……。
ちゅっと音を立てて、先生から唇を離した。
「……ちょっと俺、これ以上自制できるかわからないから、今日はこの辺で我慢しとく……」
さっきから股間が熱くてさ、先っぽから垂れてトランクスも濡れてるし、もう、早く抜きたい。先生がいると、できないから。
「新條くん……」
藍原先生が、じっと俺を見てる。……やっと、わかってきたぞ。先生も、ホントは俺と続きがしたいんだ。すごく、物足りなそうな顔してる。でも、その先が怖いから、自分の中で戦ってるんだ。……だからか。先生、感じやすいのにいつも恥じらって、受け入れるようなそぶりを見せたと思ったら急に引いて。全部、そういうことだったんだな。俺が藍原先生との距離をうまく測れないのは、先生自身、ちょうどいい距離がわかってないからなんだ。……ああ、あと一歩なのにデキないなんて、予想以上の苦行だ。でも。藍原先生と一緒に、乗り越えてやる。元カレなんかに負けるかよ。
藍原先生の手が、俺の手首を掴んでた。ものすごい真っ赤な顔で、泣きそうな目で俺を見てる。え、待ってって、マジのやつ? 本当に嫌なの?
「せ、先生……」
ちょっと待てよ、あんなにキモチよさそうにして、あんなにソッコーイッて、ここで終わりは、ないよね?
「し、新條くんっ、やっぱりちょっと、まだっ、その……っ」
まさか。ひょっとして、俺が一番恐れてたやつ……?
「……先生、俺のこと……そういうふうに、見れない?」
体は感じるけど、好きとは違う、ってことかな。俺、急ぎ過ぎた?
「ち、違うの、そうじゃなくて……」
あ、じゃあ、あれか?
「今、生理?」
「ち、違う……」
じゃあなんだ? も、もしかして……。
「ひょっとして先生……初めて?」
先生は一層真っ赤になって首を振った。
「えっと、そういうわけでも、なくて……。あの、でも、その……こ、怖いの」
目に涙を溜めて、先生がそういった。
「え? ……大丈夫だよ、先生あんなに感じてたし、そのまま、先生は何もしなくていいからさ、俺、先生が嫌がるようなことは絶対しないから」
「ち、違うのッ!」
先生がきゅっと体を縮こまらせた。
「あ、あたし、すごくキモチよくなっちゃって……、こ、これ以上したら、おかしくなっちゃうから、ダメなの」
「それでいいんだよ。俺、エロい先生が見たいんだから。いくらおかしくなったって、全然いいよ。むしろ大歓迎」
それでも藍原先生はふるふると首を振った。
「やなの、あたし、新條くんに、嫌われたくないから……!」
まただ。こないだと同じだ。自分はドエロの変態だから、絶対俺に引かれるって、思い込んでるんだ。どうしてこれほど頑なに、思い込むんだろう? せっかくここまで来たのに、まだ先生は、完全には俺に心を許したわけじゃなかったんだ。
……何だかすごく寂しい気持ちになったけど、仕方ない。無理やりやるわけにはいかないし。でも、どうしても納得できない。
「……ねえ、先生。どうしてそんなに自分はエロいって思い込んでるの? 全然そんなことないのに。ていうか、エロい先生、すごく綺麗で、俺、大好きなのに」
「でも、怖いの。そんなこといって、最後までしたら、やっぱり新條くん、あたしのこと好きじゃなくなると思う。絶対そうだ、前もそうだったし……っ」
え? 前って? ……ひょっとして先生、昔、そういう経験があったのかな? 好きでセックスした彼氏に、何かひどいこといわれたり、したのかな……?
「……ねえ、俺は先生の昔の彼氏とは違うよ。信じてよ」
でも先生は返事をしてくれなくて、かわりにしくしく泣き始めた。
「……新條くんに、嫌われたくない。し、下着の上からでもあんなにキモチよくて、も、直接触られたら、絶対ダメ……触ってほしいけど、でも、怖い」
なんだよそれ、どうしてそうなるんだよ? 触ってほしいなら、そのまま触られてキモチよくなっちゃえばいいじゃん。先生の前の彼氏、いったい先生に何したんだよ? 何したら、こんなになっちゃうんだよ。妄想大好きで、えっち大好きのはずなのに、本番は怖くてできないなんて、どんな拷問だよ。
何だか、先生をこんなにした前の彼氏(だと思う)にすげぇムカついてきた。それと同時に、絶対俺が何とかしてやる、って気持ちになる。
「……先生、泣かないで」
俺はそっと藍原先生を抱きしめた。先生がそのまま俺の胸に顔をうずめる。これくらいなら、逃げないんだな。
「ねえ先生、じゃあさ、こうしよ? 先生はこれから、俺とリハビリだ。先生、下着の上からならキモチよかったんでしょ? 電車の中でも、すげぇ感じてたじゃん。そういうの、だんだん増やしていこうよ。どんどんエロいことしてさ、先生が、俺のこと信用できるって思ったら、最後まで、しよ? ちゃんと俺、それまで待つから。えっと、待つように努力するから。あ、努力じゃダメだよな、したいけど、先生がいいっていうまで我慢するから」
ああ俺、こんなときでも歯切れ悪いな……。我慢できないかもって本音が、隠せない……。でも俺だって、先生に嫌われたくないし。
「新條くん……ごめんね……」
ああもう、泣いてる藍原先生もこんなに可愛くて、どうすんだよ、宙ぶらりんの俺のチンコ……。
「先生、もう泣かないでよ、大丈夫だから」
そういって、もう一度先生にキスをした。キスなら、先生は拒まない。軽いキスで終わらせるつもりだったのに、先生の唇が気持ちよくて、ついまた舌を入れてしまう。
「ん……っ、んん……」
先生、体はこわばったままだけど、口は俺を受け入れて、俺の舌に応えてくれる。……ああ、やっぱりいいなあ、藍原先生とのキス。やばいな、最後までできないのわかってて、こんなムラムラするようなこと自分からしちゃって、俺、バカかも。でも……何もできないよりは、生殺しでも何かさせてくれるほうが、断然いいよな……。
ちゅっと音を立てて、先生から唇を離した。
「……ちょっと俺、これ以上自制できるかわからないから、今日はこの辺で我慢しとく……」
さっきから股間が熱くてさ、先っぽから垂れてトランクスも濡れてるし、もう、早く抜きたい。先生がいると、できないから。
「新條くん……」
藍原先生が、じっと俺を見てる。……やっと、わかってきたぞ。先生も、ホントは俺と続きがしたいんだ。すごく、物足りなそうな顔してる。でも、その先が怖いから、自分の中で戦ってるんだ。……だからか。先生、感じやすいのにいつも恥じらって、受け入れるようなそぶりを見せたと思ったら急に引いて。全部、そういうことだったんだな。俺が藍原先生との距離をうまく測れないのは、先生自身、ちょうどいい距離がわかってないからなんだ。……ああ、あと一歩なのにデキないなんて、予想以上の苦行だ。でも。藍原先生と一緒に、乗り越えてやる。元カレなんかに負けるかよ。
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