愛など要らない金さえあれば/愛が無いならせめて体だけでも/と最初は思っていた。

たいよう一花

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第8話 深く激しく濃厚に――前も後ろも穿たれて/1

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 グレイはレネが提案してくれた一か月間のお試し期間を設けずに、すぐに本契約を結んだ。それはイアンの治療を早急に開始するために、今すぐ金が必要だったから――というのが一番の理由だが、初仕事の体験から、レネとうまくやっていけそうだと直感的に思ったからだ。
 
 初夜の結びつきで体の相性が非常に良いことを知った二人は、それ以来毎晩のように交わった。
 後ろでグレイの巨根を受け入れる度、レネはビクビクと体を震わせ何度も何度も絶頂に達した。まぐわいは一晩のうちに一度とは限らず、時には夜明け近くまで続いた。レネは今抱えている受注製品だけでなく、かつて開発した魔道具を改良するために、様々な種類のそれを持ち出しては、次々とグレイとのセックスに用いたからである。

 グレイは次第に仕事であることを忘れ、レネとのセックスにのめり込んでいった。魅惑的な大人の玩具を使ったレネとの交わりは、今まで知らなかった激しい快楽を教え、次々と新しい境地を開いていった。

 そうして契約結婚を始めた日から、十日が過ぎた頃。
 かりそめの新婚生活を続ける二人は、その夜、「の契り」を交わすためにベッドに入った。

 男しかいないこの世界では、正式に結婚した二人は「双夫そうふ」と呼ばれ、神殿で「結びの甘露かんろ」という蜜液を貰うことができる。これは双夫となったカップルだけが体験できる、「夫婦の契り」を交わすためのアイテムだ。
 それをを用いれば、双夫の片方に「女神の形」が宿る。男性器が変化し、そこが男を受け入れるための器と化すのである。効果は一晩のみで、翌朝には元の体に戻る一時的な変化だが、双夫となったカップルは大抵、この「夫婦の契り」という特殊なセックスを楽しむ。後ろの交わりとはまた違った快楽が得られるからである。

 二人は初婚同士のため、「夫婦の契り」を体験するのは二人とも初めてのことだ。
 レネは今まで「夫婦の契り」に使う専用の魔道具を、客の求めに応じていくつか作ってきたが、当然ながら自分でそれを試したことは一度もない。過去に製作してきたそれらの受注製作品は、受注主にまず試してもらってから、満足いただければ料金を支払ってもらう、という後払い方式だった。当然ながら、気に入らないと踏み倒す受注主もいた。
 しかしこれからは、自分で試し、自信をもって製品を提供することができる。グレイと結婚して、双夫となったのだから。

 すでに蜜液を飲んで「女神の形」を体に降ろしたレネは、卑猥な魔道具を装着したグレイの男根を、喉まで呑み込んで奉仕していた。

「んッ、ん、……ンぐッ、んんッ……、んん」

 ぴちゃぴちゃ、ぷちゅぷちゅと、淫靡な水音が醸し出される。レネの喉がごくごくと動き、自身の唾液とグレイの先走りを呑み込む。

「くっ……、レネ、もう、達きそうだ……」

 レネは口いっぱいに含んでいたグレイの昂ぶりを解放すると、ビクビクと脈動しているそれを愛おし気に撫でた。

「フフ……元気いっぱいですね、グレイ、まだ達っちゃだめですよ? 俺の中に、ちゃんと収めてから……」

 そう言いながら、レネはもう一つの男根に潤滑剤を塗り込んだ。もう一つの男根――それは、男性器を模した魔道具だ。腰に装着する形で作られており、今はグレイが身に着けている。まるで、グレイの体から二本の巨根が生え、並び勃っているようだ。その壮観な眺めに、レネはゴクリと喉を鳴らした。

「グレイ、魔道具を結わえてあるリング、痛くないですか?」

「ああ。まったく違和感ない。……すごいな、これ。俺のモノと、連動して動いている。魔道の応用でこんなこともできるとは、驚きだ」

「フフ、俺の力作です……。以前これと同じタイプの魔道具をお得意様に納品したのですが、非常にご満足いただきましてね。その後お得意様からのご紹介でたくさん製作依頼が来まして、今ではすっかりヒット作となりました。残念ながら今までは自分でその使い心地をテストすることはできなかったのですが、こうしてあなたと双夫になったから、やっと試すことが出来ます。ありがとう、グレイ……」

「俺の方こそ。おまえの役に立てて、嬉しいぞ」

 本物のグレイの男根から型を取ったその張形はりがたは、グレイの勃起の下に並んでそそり立っている。先程グレイが言った通り、それは彼の立派な逸物と連動して、筋を浮かばせビクビクと怒張していた。
 グレイがその卑猥な魔道具を使うことによって、レネはこれから前と後ろ、同時に貫かれる二本差しのセックスを体験しようとしているのだ。顧客からの感想によると、「女神の形」を降ろしても後ろの快感は変わらず感じることができるため、壮絶とも言える絶頂体験ができるという。
 レネは大きな期待と、乱れ狂う姿をグレイに見られてしまうのではという羞恥心と、そして初めての体験に対する不安を感じていた。それらのないまぜになった感情を持て余しながらも、レネはベッドの上に仰向けになり、股を開いた。

「……さあ、準備が整いました。……グレイ、来てください」
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