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お祝いはみんなで
*【夜】王様ゲーム@初めてのモノ
しおりを挟む「長い時間人目に晒したくはない。それでも、キャストの誕生日を祝いたい気持ちはある。それは、アヤも同じだろ?」
「祝いたい気持ちはあります、けど……」
「既に何度もイッてるだろ? だから、いくらちょっと眠ったとはいえ、体力も回復してない」
「うう。それはそうです……」
「それなら、前も後ろも同時に刺激した方が正解にみえないか?」
「……なんだか、上手く乗せられているような気もしますけど……。否定はできない、です」
曇りのない目で見られている気がする。ごちゃごちゃと考えようとしている自分が、まるで何かを間違えているような、そんな気持ちにすらアヤはなっていた。
「でも、どうせするなら、アヤに気持ち良くなって欲しい。それに、それが王様の命令でもあるからな」
もじもじと太腿をすり合わせていたアヤだったが、再度のユキトの声掛けにより、諦めたようにその膝の上へと座った。
“……変なの。今までしていたことのはずなのに、なんだか急に初めてのことみたいに恥ずかしい……”
「そのまま、こっち向いてくれるか?」
言われた通りにユキトへ向き直る。
「……まぁ、はいるのかなとは正直思うぞ。なんかこれ、デカいよな。形も変わってるし」
「あ、あんまり言わないでください……」
「すまん、不安にさせたか?」
「い、いえ……。その、なんだか、恥ずかしいなって……」
「嫌だったら目を瞑ってればいい」
「嫌なわけじゃ、ないです……」
「大丈夫か? 俺、アヤにそう言わせたいわけじゃ……」
「恥ずかしい、だけなんです」
胸元に顔を埋め、ギュッと袖を掴んだ。
「……そうか。……嫌な気持ちにならなくて、気持ち良くなってくれたら俺は嬉しい」
「ユキトさんなら、なんだって……」
「あはは、嬉しいが、あんまり気軽にそんなこと口にするんじゃないぞ? 他の人間が真に受けたら困るからな」
「他の人間はないですよ? だって、僕、キープされてますし。お昼の仕事も、こういう話は、ないですから」
「それもそうか。……気が逸れない内にするぞ。辛くなるかもしれないからな」
「はい……」
アヤはキュッと目を瞑り、身体の力を抜いた。ローションがお尻の位置を流れていることが、感覚として肌を通して伝わってくる。ゆっくりと広げられて、少しだけ温かいローションとそれを纏う指の動きが、皮膚と緊張を解していった。
「んっ……」
「しかし、さっきあれだけしたら、気にしなくてもとっくに解れてるかもしれないな……」
「あ……っ……」
「こんだけ柔らけぇんだもんな。肌も。ナカも――」
「んぁ、っ……ん、んんっ」
グチュグチュと指を動かす音が響く。ユキトとアヤ、一部の黒服以外の耳には、おそらく入ってはいないだろう。距離が遠くて聞こえないのは別として、それぞれが、それぞれのコトに夢中なのだ。自分達の世界に入っていて、外の世界にはあいにく興味もないし、聞く耳も今は持ち合わせていない。
「ふ、う、うぅ……っ」
「……こりゃ思ったよりもすんなり入りそうだな」
「はぁ……ん……っ……あ、あぁ……」
「お祝いしてやれ。あの、ナオって子の。……気持ち良くなるだけで、良いんだぞ」
「ん――!」
「大丈夫だ、すぐに全部入るからな」
「ひっ、い、っ……。ああああ――っ――」
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