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お祝いはみんなで
*【夜】王様ゲーム@最大限の
しおりを挟むユキトはアヤの脚を動かしていた。大丈夫と言われても、それでもアヤが大変そうに見えたため、少しでも楽にしようとしていたのだ。だが、それがかえって良くなかった。
片方ずつ、ゆっくりと確実に身体を支えられるように動かしていたら、まだ良かったのかもしれない。あるいは、本人に動かすことを伝えていたら。そうしたら、心構えもできただろう。急に動かされた身体はバランスが崩れ、立て直すことができなかった。ユキトから見れば。いや、ユキト以外の――例えば女性目線でも、アヤは小さくて軽かった。ついでに言えば、その小ささと軽さも、仇になったのかもしれない。
膝立ちの状態から、抱え込むようにして足先をユキトは自分の方へと向けた。対面座位の形へ変えようとしたのだ。その結果、脚は確かに支えられていたものの、仰け反り状態にあったアヤの頭からお尻にかけては一瞬支えを失って、そのまま当然のようにユキトの膝の上に着地した。尻餅をつくようにだ。――もちろん、三分の一だけ入っていた、ずっと動いているバイブと共に。
「か、あ……はっ……あっ……あ……」
「アヤ!? 大丈夫か!?」
「あっあっあっあっ……」
三分の一は全部となり、アヤのナカにバイブはすべておさまっていた。同時に、アヤの一番気持ち良い部分を強く押しつける。バイブの振動と動きも合わさって、その刺激は声にならないほどだった。
加えて、自重でバイブをずっと奥に入れようとした状態になっており、アナルはバイブを掴んで離さなかった。例え離す気持ちがあったとしても、自分自身がその邪魔をしている。
――ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ――ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ。
――ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ――ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ。
目を見開いてパクパクと口を動かすアヤを、ユキトは息を吞んで見つめていた。まだ、見たことのない姿。――バイブの音はまだ止まらない。すべてアヤのナカに入ってしまっても、その音はまだ健在だった。先ほどと比べたら明らかに小さくなったとはいえ、微かに声が出ていたとしても、聞こえないくらいにその音にかき消されている。
「――あ、あぁぁぁぁぁぁ」
ビクビクとアヤの身体が跳ねる。そして喉の奥でなにか言葉にならない言葉を発すると、ユキトの胸にドサリと身体を預けた。
「あー……あー……はぁ……はぁ……」
まだ震えるアヤの身体を抱き締めると、ユキトは急いでバイブのスイッチを切った。
「……アヤ?」
「あぁ……はぁ……あ……あぁ……っ……はぁ、はぁ……」
「ごめん! 飲み物、何か飲もう、な? ――すみません! お茶を一つ!」
「はぁー……はぁー……はぁー……はぁー……」
息が落ち着かない。そんなアヤにユキトはお茶を注文し、ゆっくりと飲ませた。
「ごめん、ごめんな? まさか、こんなことになるなんて……」
少しお茶を口に含み、乾いた喉を潤すと、その冷たさが胸に染み渡っていった。
「ちょっと待ってな……」
ユキトはソファーの背にかけてあった大判のブランケットを引っ張ると、広げてアヤをすっぽりと覆うように包んだ。これで、アヤの今の姿は周りに見えない。苦しくないように顔は出しておいたが、ユキトの胸におでこを預けているため、他の人間にその表情は見えなかった。
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