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お祝いはみんなで
*【夜】王様ゲーム@一夜の結果
しおりを挟む「あぁぁぁぁ――」
「……よし、回ったな。」
「ま、って……そ、れ……」
ユキトの手によって、問題なく根元が動くようになった。が、ピッタリと吸い付くように肉壁にくっついており、動かす度にアヤの口から力無い声が漏れる。
「刺激を与えないように抜くのは難しいだろうな。一気に抜くぞ?」
「えっあっ……んぅ……。そ、それ……は、ぁっ」
「いつまでも続けたら、アヤの身体がもたないだろ?」
「う、うう……。ん……ひ、ぃ……!」
持ち手の角度を変えると、ナカに入っている凹凸も一緒に動き、アヤはまた声を発した。
“ゆっくりも、一瞬も……どっちもダメな気がするのに……。どうにもできないよ……”
「カウントダウンするからな? サン、ニ、イチ――ゼロ、だ。ゼロの時は、息を吐ききって、多分体の力も抜けるだけ抜いておいた方が良いだろう。できるか……?」
「はぁ……っ……。や、やり、ます……」
きっと、自重の力が無かったら、根元まで咥え込むことも困難だっただろう。そんなモノは、抜く時も同様に大変だというのか。
「それじゃあ、行くぞ?」
アヤはゆっくりと頷いた。呼吸と一緒にユキトの胸を通して伝わり、ユキトはそれを合図にバイブを持つ手にぐっと力を込めた。
「――サン。――ニ。――イチ」
“――ああああ――抜ける――! 大きいのが――! 抜けちゃう――ぅ――!”
「――ゼロ」
「っく……あ、あああああああああ――!!」
抵抗のなくなったように感じ、力を込めたまま一気にバイブを引っ張ると、吸い付く肉壁を無視してアナルの中から大きな異物がずるりと引き出された。大きくぽっかりと開いたアナルから、中に押し込まれていたローションがトロトロと流れ落ちてくる。
「……こんなん入ってたって、凄いなアヤ……」
「あ……あぁ……」
抜き出されたバイブは、テラテラと光沢をたたえて己の存在を主張していた。ユキトがアヤに気持ち良くなって欲しいと選んだソレは、今この状態で見ると、恐ろしい凶器にさえも見える。
“ぼ、僕……また……”
その凶器は、再度アヤをオーガズムへと導いていた。今日だけで、もう何度目だろうか。
「……アヤ?」
「あ……は……」
「もしかして、またイッたのか?」
「っ……うー……うぅ……う……」
何も言えない。ただバイブを抜くだけの行為なのに。身体の中身を掻きだされるような、自分を苦しめていた元凶を追い出すその動作に、呆気なくイッてしまった。
“も……無理……”
気力も体力も使い果たし、喉も嗄らしてアヤはぐったりと倒れ込む。ユキトの膝の上に崩れ落ち、上半身はその胸へと預ける。いつの間にか、アヤの身体を覆っていたブランケットはソファーを伝って床の上へと流れ落ち、周りのキャストや客と同様に、その痴態を晒していた。
「あっ……あぁ……ユキ、ト、さん……」
「ごめんな、アヤ。こりゃ俺が完全にやり過ぎた……」
「そんな、こと」
「帰ろう……ってのもおかしいか……。王様ゲームが終わるまで、個室にいよう。……俺も、おかしくなる気がする……ごめん」
「……ユキトさん、今日は謝ってばっかりですね? 僕は、色んなユキトさんが知れて、嬉しいな……って思います。それに」
「それに?」
「……多分、もう王様ゲームも終わりますよ」
幾らか喘ぎ声とそれに酔った言葉が聞こえた後、辺りは静かになり薄っすらとかけられた音楽が聞こえてきた。
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