道楽草

十三岡繁

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人類の特異性

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 なぜ人間以外の動物は衣類を着用しないのだろうかとふと疑問に思った。生物というのは似たようなものが複数存在しているのが普通だ。似たような習性をもつ異種類の動物というのも普通に存在している。人間が最初に着衣の様な事をしたのは石器時代に、体温調整の補助として動物の皮などを着用したというのが、ざっくりとした自分の持つイメージだ。例えばハダカネズミの様に体毛が薄い陸上生物が、何かしらの死骸を見に纏ったりと、似たような行動をとる他の動物がいてもいいように思う。しかし実際の所そんな生き物の話は聞いた覚えがない。ヤドカリが外敵から身を守るために他者の死骸の一部である貝を身にまとう、ミノムシが木の葉の残骸を身に纏うあたりが似ている様にも思えるが、衣類というよりは簡易な住居のような感じもする。そうなるとやはり全然違うような気がする。人類は衣類を身に纏ったうえで、それとは別に巣(住居)も作る……やはり突出して特異な存在に思える。

 現代社会で素っ裸で外を歩くのは恥ずかしいと思ってしまうのは私だけではないだろう。以前オオカミに育てられた少年がいたようだが、当然彼は裸で違和感が無かったようだし、生まれたての赤ん坊も同じなのだからこれは教育による後天的な感覚なのだろう。本能的に刷り込まれた感覚でないとするならば、周囲の環境からその必要性が無くなれば習慣としてはきえていくのだろうか?
 
 例えば完全に体温調整が自身だけで完結できるくらいにうまく温湿度が調整されたドームの中で、生まれついたときから裸で過ごすような育ち方をした人間は、そもそも着衣という発想にすら辿り着かないのかもしれない。そうすると未来社会で居住スぺースの環境を完璧に制御できるようになった場合、衣類を着用するという習慣は無くなるのだろうか? タイムマシンで未来に行ったら、みんな素っ裸だったなんて事もあるんだろうか?

 そう言えば子供の頃は宇宙人の姿をイメージする時、裸である事が多かった様な気がする。怪獣はともかくウルトラマンも裸だったし、登場する宇宙人も裸だった。映画『E.T.』でも、文明の遥かに進んだ星からやって来たETは裸だった。そういう趣味というわけでもないだろう。
 
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