幼馴染令嬢のことが大好きな私の婚約者。三人一緒に住もうねって、馬鹿じゃないの?

リオール

文字の大きさ
1 / 4

1、メリッサ

しおりを挟む
 
 
「なあメリッサ、俺達の結婚の話なんだが」
「はいはい、なんでしょう?」
「俺が君の家に養子に行く事になるだろう?少し屋敷内を改装してもいいだろうか?」
「はいはい、大改装とかでなければ構わないですよ。して、どのように?」
「フィリアが住みやすい部屋を作ってあげたいんだ」
「はいはい、却下です」

 お前は阿呆か!



【幼馴染令嬢のことが大好きな私の婚約者。三人一緒に住もうねって、馬鹿じゃないの?】



 私の婚約者はダルシュ伯爵家次男のモルス。モルドー伯爵家の一人娘である私と結婚して、我が家の次期当主となる予定の人。

 私達は17歳で、貴族が通う学園卒業まであと一年と少し。卒業と同時に結婚して、モルスは我が伯爵家の仕事を学ぶ事になっている。

 の。だ。が。
 のだが!

 なんでかフィリアという女性も一緒に住むことが決定してるようです。何それ?

 いや違う、誰それ、だよね。
 最初普通に「誰それ?」って聞いたんだよね。初耳な名前だったから。

 むしろ他に質問すべきことは山のようにあったと思う。だっていきなり「結婚したらフィリアも一緒に住んでいいかな?」とか言って来るんだもの。

 あまりにサラッと言われたので、それが誰なのか聞く事しか思い浮かばなかった。

 ひょっとして……すごく優秀なメイドさん?とか思った直後。

「僕の幼馴染だ!」

 と言われた瞬間、思考が停止しかけた私は悪くないと思う。

 なんで幼馴染を?
 聞けば男爵令嬢らしいので、ひょっとして使用人として雇って欲しいってことなのかな?男爵令嬢ならそういうケースも多いだろうし。

 と思った私は悪くない。至極真っ当な思考だと思うの。

 だからそう言ったら、とんでもないって顔された。

「使用人だって?とんでもない!僕の大切なフィリアを使用人にするわけないだろう!?僕らと同じように大切に……貴族として共に暮らしたいんだ!」

 なんなら専用のメイドは三人くらい付けたい!

 とか言われた瞬間。

「あ、こいつ馬鹿だ。馬鹿がいる」

 って思わず言ってしまった私は……絶対、悪くないと思います。

 あまりに阿呆な提案は即却下した。この話はもう終わったと思って数ヶ月……学園では三年生となり、卒業まであと一年を切った頃。

 唐突に言われました。
 つまりは冒頭の台詞を。

 え、なに、もう貴方の中ではフィリアさんとやらは一緒に住むことが決定なのですか?
 この家に?
 新婚ホヤホヤとなる私達と一緒に?
 貴方の幼馴染である男爵令嬢が?
 一緒に?
 住むの?
 決定したの?
 誰が決めたの?

「僕が決めた!」
「アホか」
「僕は次期当主となるんだ!好きにさせてもらう!」
「アホか!」
「アホじゃない!」
「じゃあ馬鹿か」
「馬鹿でもない!」
「アホか馬鹿のどちらか選べ」
「え、選択肢を与えられると悩むな……じゃあアホで。ってアホじゃないし!」

 思わずアホを選んだモルス。
 否定してるが私は声を大にして言おう。

 お前は阿呆で馬鹿だっ!!!!



しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

婚約破棄ですか? では、この家から出て行ってください

八代奏多
恋愛
 伯爵令嬢で次期伯爵になることが決まっているイルシア・グレイヴは、自らが主催したパーティーで婚約破棄を告げられてしまった。  元、婚約者の子爵令息アドルフハークスはイルシアの行動を責め、しまいには家から出て行けと言うが……。  出ていくのは、貴方の方ですわよ? ※カクヨム様でも公開しております。

【完結済み】私を裏切って幼馴染と結ばれようなんて、甘いのではありませんか?

法華
恋愛
貴族令嬢のリナは、小さいころに親から言いつけられた婚約者カインから、ずっと執拗な嫌がらせを受けてきた。彼は本当は、幼馴染のナーラと結婚したかったのだ。二人の結婚が済んだ日の夜、カインはリナに失踪するよう迫り、リナも自分の人生のために了承する。しかしカインは約束を破り、姿を消したリナを嘘で徹底的に貶める。一方、リナはすべてを読んでおり......。 ※完結しました!こんなに多くの方に読んでいただけるとは思っておらず、とてもうれしく思っています。また新作を準備していますので、そちらもどうぞよろしくお願いします! 【お詫び】 未完結にもかかわらず、4/23 12:10 ~ 15:40の間完結済み扱いになっていました。誠に申し訳ありません。

お母様と婚姻したければどうぞご自由に!

haru.
恋愛
私の婚約者は何かある度に、君のお母様だったら...という。 「君のお母様だったらもっと優雅にカーテシーをきめられる。」 「君のお母様だったらもっと私を立てて会話をする事が出来る。」 「君のお母様だったらそんな引きつった笑顔はしない。...見苦しい。」 会う度に何度も何度も繰り返し言われる言葉。 それも家族や友人の前でさえも... 家族からは申し訳なさそうに憐れまれ、友人からは自分の婚約者の方がマシだと同情された。 「何故私の婚約者は君なのだろう。君のお母様だったらどれ程良かっただろうか!」 吐き捨てるように言われた言葉。 そして平気な振りをして我慢していた私の心が崩壊した。 そこまで言うのなら婚約止めてあげるわよ。 そんなにお母様が良かったらお母様を口説いて婚姻でもなんでも好きにしたら!

婚約破棄とはどういうことでしょうか。

みさき
恋愛
「お前との婚約を破棄する!」 それは、出来ません。だって私はあなたの婚約者ではありませんから。 そもそも、婚約破棄とはどういう事でしょうか。 ※全三話 ※小説家になろうでも公開しています

婚約者である王子と共に隣国のパーティーに出席したら隣国の王太子が婚約者を断罪し始めました。止めろ、私達を巻き込むな!国際問題になるだろ!

はぐれメタボ
恋愛
王太子と共に悪事を働いていた王太子の婚約者である公爵令嬢を断罪し、王太子の婚約者となった貧乏子爵家の令嬢マリアナ。 2人のラブストーリーは広く伝わっていた。 婚約して数年後、王太子と共に隣国のパーティー招待されたマリアナだったが、なんと隣国の王太子が婚約者の公爵令嬢を断罪し始めてしまった。

パーティー会場の真ん中で愛と婚約破棄を叫んだ結果

よもぎ
恋愛
学園に通う生徒と教師たちだけが集まる年末のパーティー。その会場で婚約者を呼びつけた王子は声高に「婚約者との婚約破棄」と「元平民な令嬢との新たな婚約」を叫ぶ。その結果…

そのフラグをへし折りまくっていることに気づかなかったあなたの負け

藤田あおい
恋愛
卒業パーティーで、婚約破棄を言い渡されたアリエッタ。 しかし、そこにアリエッタの幼馴染の男が現れる。 アリエッタの婚約者の殿下を奪った少女は、慌てた様子で、「フラグは立っているのに、なんで?」と叫ぶ。 どうやら、この世界は恋愛小説の世界らしい。 しかし、アリエッタの中には、その小説を知っている前世の私の人格がいた。 その前世の私の助言によって、フラグをへし折られていることを知らない男爵令嬢は、本命ルート入りを失敗してしまったのだった。

公爵令嬢の苦難

桜木弥生
恋愛
公然の場で王太子ジオルドに婚約破棄をされた公爵令嬢ロベリア。 「わたくしと婚約破棄をしたら、後ろ楯が無くなる事はご承知?わたくしに言うことがあるのではございませんこと?」 (王太子の座から下ろされちゃうから、私に言ってくれれば国王陛下に私から頼んだことにするわ。そうすれば、王太子のままでいられるかも…!) 「だから!お嬢様はちゃんと言わないと周りはわからないんですって!」 緊張すると悪役っぽくなってしまう令嬢と、その令嬢を叱る侍女のお話。 そして、国王である父から叱られる王子様のお話。

処理中です...