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第3話 君を歓迎する、と奴は言った
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夜の草原をエリスとシオリは歩いていた。幸い、街の場所は遠くに光があったので分かっていた。
「あ、あの……」
エリスが恐る恐るシオリに話しかける
「シオリさんは……どうして、私を助けてくれたんですか……?」
それはシオリという魔女がどうしてエルフの自分を助けたのかという、純粋な疑問だった。
それに対してシオリの返答は
「なんでだろうね」
つまらんものだった。というか答えになってなかった。
「まぁ……強いて言うなら、助けたかったから助けた。なのかな」
「……そ、そうですか」
エリスはその言葉が自分を安心させるための嘘か、はたまた本心なのかは分からなかった。このシオリと言う人物が言ったのならば、どちらの意味にでも取れそうだったから。
エリスはシオリの目を見てから語り始めた
「私……あそこで死んじゃうのかと思いました……エルフだからって理由で捕まって、名前も聞かれないで……だから、シオリさんに呼ばれた時、なんだか嬉しくって……生きる希望が見つかって、これからどうしようかなとか、将来の夢とか……一気に頭の中に溢れてきて……」
言葉の端々から喜びの感情が滲んでいることが聞いていてて分かる
「私……夢が出来たんです。大金持ちになるとか、世界でいちばん強くなるとか、そんな大きい目標じゃないんですけど……小さな部屋を借りて、朝になったら働きに行って、夜は鍵を閉めて寝るんです」
エリスは微かに笑い、歩みを止める。シオリもそれに合わせて立ち止まり、エリスの方に顔だけを向ける
「……でも、多分無理ですよね。エルフがひとりで街に住むなんて……」
「出来ると思うよ」
「えっ?」
「案外、やろうと思えば出来るもんだよ。どれだけ難しくても、不可能では無いよ」
その言葉はエリスに重く響いた。理由は分からない。
ただ、何故か何よりも重たく、心を揺るがす言葉になったのだ
「頑張ってね。街で暮らす夢」
「……はい!」
その応援にエリスは涙を流しながら答えるのだった
◇◇◇
どれくらい歩いただろうか。灯火とシオリ達の距離は確かに縮まっていた。近くに行くと時折……カンという金属と金属がぶつかり合う音が聞こえる
やがて見えてくるのは巨大な門と門番のような人。まだ向こうがこちらに気付いている様子はなく、松明と何かを持って突っ立っている
松明の光が近付くにつれ、門番の顔もハッキリと見えてくる。流石にこちらの存在には気付いて居るようで、眠気と警戒を混ぜた視線がシオリ達を捉える
「止まれ」
一瞬にして彼の眠気は失せていた。その命令を聞いた瞬間、シオリはすぐに足を止める
「今すぐ外套を取れ。この命令に従わないのなら、貴様らの入門は許可できん」
門番は角笛を片手に持ち、外套を外すよう命じてくる
シオリはわかった、とだけ言い、外套を外す。純白の髪が月明かりで照らし輝かされる。
「──魔女かっ!!」
先程の低い声とはまた違く、今回は荒々しい怒号だった。角笛を短く鳴らし、腰から剣を引き抜く
直後、門から幾十もの人間が武装した状態で出てくる。そして側防塔からも視線が向けられ、弓を向けられる。
ちょっとめんどそう。と思ってしまった。自分が引き起こしたことなのだが、あまりにも多勢に無勢。何とかしなければ
弓が引き絞られる音が夜闇に重なる。
「魔女、魔女の子共に排除を命ずる!」
それと同時に、シオリの眼前に1本の矢が迫った。シオリはそれをいとも簡単に掴み、片手でへし折る。
シオリは飛んできた矢が1本だけだと思っていた。確かに、シオリに飛んできたのは1本だった。しかし、横には魔女の子エリス。シオリだけが狙われる訳がなかったのだ
鮮血が宙を舞い、小さな体が仰向けに倒れる。胸元から出てくる赤い液体が服を侵食し、それは服だけに留まらず、やがてエリスの命までを蝕んだ
シオリは横目でチラッと、エリスを見る。
それは苦悶の表情ではなかった。先程見せたような、微かな笑顔だった。
「……そっか。こうなるんだ」
空気が歪み、地面が軋む。
教えてくれて、ありがとう────
その言葉は、彼らが聞いた最期の言葉だった。
矢が放たれるよりも前に、シオリは動いていた。奴らの首を落とし、側防塔から仲間の死を一瞬だけ見た奴らには1本の矢をプレゼントした。
3秒の出来事だった。たった、3秒の。
シオリは顔の血を拭い、エリスの顔を今一度見つめ直す。よく分からなかった。血は拭ったはずなのに。 濁っていてよく見えなかった。これが悲しみという感情なのかもしれない。もしかしたら憐れみの感情かもしれない。しかし、断定は出来なかった。心の底で〝怒り〟という感情が煮沸していたからだった
シオリは生まれて初めて、怒りという感情に支配された。23年という期間で今回が初めてだった。きっとエリスを殺したやつらに対しての怒りだ。
出会って1日も経ってないような奴が死んだだけで怒りを覚えたのだ
シオリは何も考えなかった。ただぼーっとするだけだった。
これからどうしようか。と、考えてた時──
「凄いねぇ~君」
後ろから声がした。シオリは瞬時に声の方を振り向く
声の正体はいかにも道化師って感じの見た目をしていた。黒と赤のジェスターハットが頭の上に鎮座しており、レモン色のウェーブがかった髪が場違い感を演出している。もう一度、シオリは血を拭い、全体を見ると赤と黒のズボンを腰低くに履きこなした姿が露わになった
「まさか私が来る前に全員殺しちゃうなんてね~。私も見たかったなぁ惨殺ショー」
シオリは何も言わない。ただ剣を持つ手を強く握りしめた
「ねね、名前教えてよ。私はね~? ピリカって言うんだけ────」
ピリカと名乗る者が喋っている時、既に短剣は投げられていた。ピリカの方に回転しながら剣が向かっていく
「うぇっ!?……」
ピリカは戦闘態勢に入る。どこからとも無く手玉を取り出す。そして剣を回避しようと足の向きを変える
こんなもの簡単に避けられる────はずだった。相手がシオリでなければ。
シオリは自分で投げた短剣との距離を一瞬で縮め、持ち手を掴み、一瞬で突きの体勢に入る
「えぇっ!?……ちょ、ちょ待って!」
ピリカもこれには心底驚いていた。神速から繰り出される突き。それはピリカの右眼を貫いた。
その突きを喰らったピリカは最初こそ驚きの表情だったものの、すぐにそれは笑顔に変わった。
にんまりと口角を上げる
「ボーン☆」
嬉しそうな声色から放たれた一言はピリカの手元にあった赤い手玉を爆発させるのには十分な合図だった
爆発を直で受けたシオリは綺麗に吹っ飛び、死体の上に乗っかった。一方、ピリカは目の傷以外に外傷は一切なかった。シオリが立ち上がるのをニコニコしながら見ていた
「アッハハハ! 良いねぇ! 良いよ君! 君の殺意と怒りの延長線が私の中にまで伝わってくるッ!!!」
ピリカは狂ったように笑い続けた。刺されたことに嫌悪感など覚えていなかった。むしろ興奮していた。 目の前の魔女のような人間に底知れぬ興味を抱いていた
「ぁぁあ……君に傷付けられるなら本望かもしれないね……実力は充分だなぁ……」
右目から垂れてくる血を指で絡め取り、舌で舐めとる
「うんうん……やっぱりいい」
恍惚とした声だった。
「人殺す目だよ。君のそれ。でも珍しいなぁ、慣れてないのに……濁ってないなんてねえ」
ピリカは肩を震わせる。目の前の興味の権化のような存在に畏怖を越え、興奮していた
「次はどこ刺すの? 左目? 喉? それとも心臓? どこでもいいよぉ?私は──」
遮るようにシオリが地面を蹴る。空間が悲鳴を上げ、地面は陥没する。空間にノイズが発生したような、ギリギリと擦れる音がする
その刃は確実に心臓を捉えていた。当たるはずだった
しかし。
カンッという軽い音と共に剣が止まる
ピリカの手の中にいつの間にか握られていた黒の手玉が剣を受け止めていた。ピリカはニイッと笑い、シオリに語りかける
「ねぇ、君さ……行く宛てないでしょ」
「──ッ!」
「怒ってるのに、発散出来る場所が無さそうだもんね。そーいうの、勿体ないよ」
ピリカは矢が刺さっているエリスの死体に目を向ける
「守りたかったんだね。分かるよ。うんうん分かる」
剣が震える。それを見て、ピリカは満面の笑みを浮かべる
「決まり」
ピリカはシオリが握っている剣をいとも容易く地面へと落とすと、シオリの肩を掴む
「君を歓迎する」
「……何」
「分からないかなぁ? 魔界に連れ行くんだよ。まーかーい。君にピッタリだと思うんだ!……あぁ安心しなよ? 住処とか、ご飯とかはちゃぁんと手配するから」
くるりと背を向け、歩き出す
「ま、ついてこないならそれでもいいよ。もしその選択をしたなら、私とまたここで遊ぼっか。」
「待って」
「私も行く」
その言葉に、ピリカはニヒッと笑い、おいで。とだけ言って前へ進むのだった
「あ、あの……」
エリスが恐る恐るシオリに話しかける
「シオリさんは……どうして、私を助けてくれたんですか……?」
それはシオリという魔女がどうしてエルフの自分を助けたのかという、純粋な疑問だった。
それに対してシオリの返答は
「なんでだろうね」
つまらんものだった。というか答えになってなかった。
「まぁ……強いて言うなら、助けたかったから助けた。なのかな」
「……そ、そうですか」
エリスはその言葉が自分を安心させるための嘘か、はたまた本心なのかは分からなかった。このシオリと言う人物が言ったのならば、どちらの意味にでも取れそうだったから。
エリスはシオリの目を見てから語り始めた
「私……あそこで死んじゃうのかと思いました……エルフだからって理由で捕まって、名前も聞かれないで……だから、シオリさんに呼ばれた時、なんだか嬉しくって……生きる希望が見つかって、これからどうしようかなとか、将来の夢とか……一気に頭の中に溢れてきて……」
言葉の端々から喜びの感情が滲んでいることが聞いていてて分かる
「私……夢が出来たんです。大金持ちになるとか、世界でいちばん強くなるとか、そんな大きい目標じゃないんですけど……小さな部屋を借りて、朝になったら働きに行って、夜は鍵を閉めて寝るんです」
エリスは微かに笑い、歩みを止める。シオリもそれに合わせて立ち止まり、エリスの方に顔だけを向ける
「……でも、多分無理ですよね。エルフがひとりで街に住むなんて……」
「出来ると思うよ」
「えっ?」
「案外、やろうと思えば出来るもんだよ。どれだけ難しくても、不可能では無いよ」
その言葉はエリスに重く響いた。理由は分からない。
ただ、何故か何よりも重たく、心を揺るがす言葉になったのだ
「頑張ってね。街で暮らす夢」
「……はい!」
その応援にエリスは涙を流しながら答えるのだった
◇◇◇
どれくらい歩いただろうか。灯火とシオリ達の距離は確かに縮まっていた。近くに行くと時折……カンという金属と金属がぶつかり合う音が聞こえる
やがて見えてくるのは巨大な門と門番のような人。まだ向こうがこちらに気付いている様子はなく、松明と何かを持って突っ立っている
松明の光が近付くにつれ、門番の顔もハッキリと見えてくる。流石にこちらの存在には気付いて居るようで、眠気と警戒を混ぜた視線がシオリ達を捉える
「止まれ」
一瞬にして彼の眠気は失せていた。その命令を聞いた瞬間、シオリはすぐに足を止める
「今すぐ外套を取れ。この命令に従わないのなら、貴様らの入門は許可できん」
門番は角笛を片手に持ち、外套を外すよう命じてくる
シオリはわかった、とだけ言い、外套を外す。純白の髪が月明かりで照らし輝かされる。
「──魔女かっ!!」
先程の低い声とはまた違く、今回は荒々しい怒号だった。角笛を短く鳴らし、腰から剣を引き抜く
直後、門から幾十もの人間が武装した状態で出てくる。そして側防塔からも視線が向けられ、弓を向けられる。
ちょっとめんどそう。と思ってしまった。自分が引き起こしたことなのだが、あまりにも多勢に無勢。何とかしなければ
弓が引き絞られる音が夜闇に重なる。
「魔女、魔女の子共に排除を命ずる!」
それと同時に、シオリの眼前に1本の矢が迫った。シオリはそれをいとも簡単に掴み、片手でへし折る。
シオリは飛んできた矢が1本だけだと思っていた。確かに、シオリに飛んできたのは1本だった。しかし、横には魔女の子エリス。シオリだけが狙われる訳がなかったのだ
鮮血が宙を舞い、小さな体が仰向けに倒れる。胸元から出てくる赤い液体が服を侵食し、それは服だけに留まらず、やがてエリスの命までを蝕んだ
シオリは横目でチラッと、エリスを見る。
それは苦悶の表情ではなかった。先程見せたような、微かな笑顔だった。
「……そっか。こうなるんだ」
空気が歪み、地面が軋む。
教えてくれて、ありがとう────
その言葉は、彼らが聞いた最期の言葉だった。
矢が放たれるよりも前に、シオリは動いていた。奴らの首を落とし、側防塔から仲間の死を一瞬だけ見た奴らには1本の矢をプレゼントした。
3秒の出来事だった。たった、3秒の。
シオリは顔の血を拭い、エリスの顔を今一度見つめ直す。よく分からなかった。血は拭ったはずなのに。 濁っていてよく見えなかった。これが悲しみという感情なのかもしれない。もしかしたら憐れみの感情かもしれない。しかし、断定は出来なかった。心の底で〝怒り〟という感情が煮沸していたからだった
シオリは生まれて初めて、怒りという感情に支配された。23年という期間で今回が初めてだった。きっとエリスを殺したやつらに対しての怒りだ。
出会って1日も経ってないような奴が死んだだけで怒りを覚えたのだ
シオリは何も考えなかった。ただぼーっとするだけだった。
これからどうしようか。と、考えてた時──
「凄いねぇ~君」
後ろから声がした。シオリは瞬時に声の方を振り向く
声の正体はいかにも道化師って感じの見た目をしていた。黒と赤のジェスターハットが頭の上に鎮座しており、レモン色のウェーブがかった髪が場違い感を演出している。もう一度、シオリは血を拭い、全体を見ると赤と黒のズボンを腰低くに履きこなした姿が露わになった
「まさか私が来る前に全員殺しちゃうなんてね~。私も見たかったなぁ惨殺ショー」
シオリは何も言わない。ただ剣を持つ手を強く握りしめた
「ねね、名前教えてよ。私はね~? ピリカって言うんだけ────」
ピリカと名乗る者が喋っている時、既に短剣は投げられていた。ピリカの方に回転しながら剣が向かっていく
「うぇっ!?……」
ピリカは戦闘態勢に入る。どこからとも無く手玉を取り出す。そして剣を回避しようと足の向きを変える
こんなもの簡単に避けられる────はずだった。相手がシオリでなければ。
シオリは自分で投げた短剣との距離を一瞬で縮め、持ち手を掴み、一瞬で突きの体勢に入る
「えぇっ!?……ちょ、ちょ待って!」
ピリカもこれには心底驚いていた。神速から繰り出される突き。それはピリカの右眼を貫いた。
その突きを喰らったピリカは最初こそ驚きの表情だったものの、すぐにそれは笑顔に変わった。
にんまりと口角を上げる
「ボーン☆」
嬉しそうな声色から放たれた一言はピリカの手元にあった赤い手玉を爆発させるのには十分な合図だった
爆発を直で受けたシオリは綺麗に吹っ飛び、死体の上に乗っかった。一方、ピリカは目の傷以外に外傷は一切なかった。シオリが立ち上がるのをニコニコしながら見ていた
「アッハハハ! 良いねぇ! 良いよ君! 君の殺意と怒りの延長線が私の中にまで伝わってくるッ!!!」
ピリカは狂ったように笑い続けた。刺されたことに嫌悪感など覚えていなかった。むしろ興奮していた。 目の前の魔女のような人間に底知れぬ興味を抱いていた
「ぁぁあ……君に傷付けられるなら本望かもしれないね……実力は充分だなぁ……」
右目から垂れてくる血を指で絡め取り、舌で舐めとる
「うんうん……やっぱりいい」
恍惚とした声だった。
「人殺す目だよ。君のそれ。でも珍しいなぁ、慣れてないのに……濁ってないなんてねえ」
ピリカは肩を震わせる。目の前の興味の権化のような存在に畏怖を越え、興奮していた
「次はどこ刺すの? 左目? 喉? それとも心臓? どこでもいいよぉ?私は──」
遮るようにシオリが地面を蹴る。空間が悲鳴を上げ、地面は陥没する。空間にノイズが発生したような、ギリギリと擦れる音がする
その刃は確実に心臓を捉えていた。当たるはずだった
しかし。
カンッという軽い音と共に剣が止まる
ピリカの手の中にいつの間にか握られていた黒の手玉が剣を受け止めていた。ピリカはニイッと笑い、シオリに語りかける
「ねぇ、君さ……行く宛てないでしょ」
「──ッ!」
「怒ってるのに、発散出来る場所が無さそうだもんね。そーいうの、勿体ないよ」
ピリカは矢が刺さっているエリスの死体に目を向ける
「守りたかったんだね。分かるよ。うんうん分かる」
剣が震える。それを見て、ピリカは満面の笑みを浮かべる
「決まり」
ピリカはシオリが握っている剣をいとも容易く地面へと落とすと、シオリの肩を掴む
「君を歓迎する」
「……何」
「分からないかなぁ? 魔界に連れ行くんだよ。まーかーい。君にピッタリだと思うんだ!……あぁ安心しなよ? 住処とか、ご飯とかはちゃぁんと手配するから」
くるりと背を向け、歩き出す
「ま、ついてこないならそれでもいいよ。もしその選択をしたなら、私とまたここで遊ぼっか。」
「待って」
「私も行く」
その言葉に、ピリカはニヒッと笑い、おいで。とだけ言って前へ進むのだった
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