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キスからの距離 (18)
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呆然とする様子を愉しげに眺めていた康之に、内海は張り付きそうになる喉の奥から声を絞り出した。
「やる気は、あるけど――」
「けど?」
「そんな風に俺に都合良くしてもらって、良いの?」
内海にしてみれば当然の疑問だろう。
住居と職、この数日思いあぐねていた懸案事項が、康之の言葉一つで吹き飛んでしまったのだ。だからと言って降って沸いた奇跡のような偶然を、手放しで喜ぶことは出来なかった。
「今まで週に一度掃除業者を雇ってたんだ。それをお前がやってくれるなら面倒な手間も余計な支出も省ける。事務所代わりにしてる部屋には鍵をかけちゃいるんだが、他人を家に入れるってのはそれなりにリスクもあるからな」
お前は信用しても良いんだろ? と目線で問われ、一も二も無く頷きを返す。
「片付けたところで布団敷くスペースくらいしか取れないかもしれねえけど」
「十分だよ。寝起きさせてもらえるだけでも助かる」
自分が周囲とは違うと悩み苦しんでいた学生時代に、内海は康之によって救われた。同性しか好きになれない事も、決して悪さをしているわけではないのだと自分を許すことが出来たのも、全ては康之が蔑むことなく話を聞いてくれたからだ。
そして今もまた、前にも後ろにも進めず立ち止まっている自分を助けてくれようとしている。
そんな存在の従兄を裏切るような事は、神に誓ってしないと断言出来る。
「俺はデスクワークってのがあんま得意じゃねえんだ。経理に関する事はある程度なら会計士を雇えば事足りるんだが、それだって業務内容に対しての対価には納得いかねえくらい取られるしな」
「ああ、まあ、ああいう専門のところは、知識と経験がある分仕方ないよ」
本当に嫌そうに顔を顰める従兄の表情に、内海の顔にも微笑が浮かんだ。
二人で暮らした家を出て来てからというもの、自嘲するような笑みしか浮かべることが出来なかった。橘川と過ごした大切な時間も、最近では作った笑顔を浮かべることの方が多くなっていた。
そんな内海にとって、久し振りに自身が笑えた瞬間だった。
「仕事に関しては手抜きは許さねえからな? まずは試用期間だ、三ヶ月様子見て大丈夫だと判断出来れば、社員として雇ってやる。試用期間中の給料は本採用時の8割、どうだ?」
「分かった、頑張るよ。住むところも、ちゃんと見付けるから……それまでお世話になります」
首肯を返したこの瞬間、雇用主であり大家となった従兄に対して、内海は深く頭を下げた。
包み隠さずにこれまでのことを語った内海に対しての同情も、親族としての思い遣りも多大に含まれているのだろうとは思う。
だからこそ頑張ろうと思った。
客として出向く事はあっても、内海にとっては右も左も分からない夜の世界。不安がないわけでは無かったけれど、一度ならず二度までも自分を救ってくれようとする従兄のためにも、精一杯勤めようと決意したのだった。
そうして翌日から康之の世話になることになった内海だったが、一歩足を踏み入れた部屋の惨状に口元を引き攣らせた。
「当面はここの整理に時間を割いてくれ。お前用のパソコンだとか、必要なもんはこのカードで買って来い。必要経費として落として良い。雑誌やクローゼットの中の服は捨てても構わないが、書類関係は一度俺が目を通してからな」
「わ、分かった……」
業者を頼んでいると言っていただけあって、生活空間として使っているスペースは割合綺麗に片付けられていた。しかし事務所兼物置と言い放たれた部屋は、足の踏み場を探すのも一苦労なほどの散らかりようだった。
「マジかよこれ――悦郎だってもう少し、片付けは上手かったぞ」
出掛けるという康之を見送り、再び部屋の前へと戻って来た内海は、暫らくの間部屋を眺めることしか出来なかった。
「どうすればこんなに散らかせるんだろ」
この部屋が片付くまでに、どのくらいの日数を要するのかと思えばげんなりする。一人で整理するのだと考えれば、一週間で片付くかさえ怪しいかもしれない。
「……取り敢えず、暫らくはソファ借りて寝るしかないか」
床には雑誌や書類が山と詰まれ、壁に沿って置かれた本棚からは今にも本が滑り落ちてきそうな状態。
僅かに開いているクローゼットの扉から覗くスーツらしい物体を見れば、中にはぎゅうぎゅうに物が押し込められていることは、容易に想像が付いた。
入ってすぐの場所に置いてある印刷機は、無線で繋げて使用出来る代物で、コピーやFAX機能も兼ね備えているそれなりの物なのに、プリントミスの用紙やなんかもひとまとめに置かれていて、本来の機能を十分に果たせる状況ではない。
「俺、選択早まったかな……」
掃除道具など見当たらないこの家で、散らかっているという言葉では収まらない状態の部屋を片付けるために、内海は溜息を零しつつ生活雑貨を扱う店へと向かったのだった。
総務関係も任せるとの康之の言葉通り、役所関係にも出向かなければならない仕事内容なだけに、内海の勤務時間は基本10時から19時となるらしい。
仮の巣として与えられた部屋は、内海が自立出来る様になったら本格的に事務所としてのみ使用するということだった。
といえば聞こえは良いけれど、外に部屋を借りられる状況になってからも、康之の家の掃除や洗濯は内海が日参してやらなければいけないということだ。
内海の性格上、悲惨な惨状を放ってはおけない。仕事の一環として、そのくらいはと受け容れてしまうだろうことは初めから目に見えていた。
女にもてないわけではないのだから、さっさと結婚でもして身の周りの世話をしてくれる奥さんを貰えばいいのにと口にした内海に、康之は一人に絞るのは勿体無いなどと呆れる言葉を返して寄越す。どうやら暫らくの間は、内海が家政婦代わりを勤めなければならないようだ。
プライベートな空間に他人を引き入れるのは気乗りがしないと康之はぼやく。
職業柄長年に渡って女性の色々な顔を見てきた康之だからこそ、一生を決める結婚という誓約には、より慎重になってしまうのかもしれない。
家事をすることに関しては取り立てて苦では無いけれど、自分がここにいたのじゃ彼女も呼べないだろうと気にしていた内海には、それは幾分ホッとする返答だった。
「こんなもんで、良いかな……」
結局一週間以上掛かってどうにか体裁の取れる状態になった部屋を見渡し、内海は満足気に頷いた。開け放った窓から入り込んでくる風が、疲れた身体に心地良い。
使い易いようにレイアウトをして構わないといわれたこともあり、内海は生活スペースをパーテイションで仕切り、仕事場との区別を付けることにした。
自分が引越しを済ませた後は、内海が使用させてもらうスペースにソファセットを置き、来客に対応出来る空間にする予定だ。
ゴミとして出して良いと許可を得たものは、ブランド物のスーツだろうがお構い無しにゴミ袋に詰め込み、業者を呼んで一気に持ち去ってもらった。勿体無いと思ったら負けだと心を鬼にした。
事務所としての機能を満たすために、書類保管用のスチール棚も購入し、乱雑に積み上げられていた書類なども全てファイルにまとめ直した。
個人で勉強したのだなと感心してしまう位、山のようにあった経営に関する本や資料は、クローゼットの中にスライド式の本棚を購入して仕舞い込み、空いたスペースには持ち出してきた数少ない手持ちの服を掛けさせてもらうことにした。
金に都合が付いたらすぐにでも落ち着ける場所を探すつもりでいる内海が、ここで生活に使用するに当たって購入した物は、布団や洗面道具くらいだろうか。
「……頑張ろう」
整理整頓の行き届いた部屋を見ながらひとりごちる。
温かな温もりを手放したのも、愛する人を切り捨てて部屋を飛び出して来たのも、全ては自分が決めたこと。
先の事など誰にも分からないのかもしれないけれど、内海にはたったひとつ、確信に近い思いがあった。この先どんなに素敵な相手と知り合ったとしても、自分が橘川以上に想いを寄せられる男には出会えないだろうという確信だ。
一人で生きていくためにも、今ここで踏ん張らなければならない。
未来にもしも橘川と再会出来ることがあったなら、自分はこうして一人でも立派に生きているのだと、胸を張って見せられるように。
「やる気は、あるけど――」
「けど?」
「そんな風に俺に都合良くしてもらって、良いの?」
内海にしてみれば当然の疑問だろう。
住居と職、この数日思いあぐねていた懸案事項が、康之の言葉一つで吹き飛んでしまったのだ。だからと言って降って沸いた奇跡のような偶然を、手放しで喜ぶことは出来なかった。
「今まで週に一度掃除業者を雇ってたんだ。それをお前がやってくれるなら面倒な手間も余計な支出も省ける。事務所代わりにしてる部屋には鍵をかけちゃいるんだが、他人を家に入れるってのはそれなりにリスクもあるからな」
お前は信用しても良いんだろ? と目線で問われ、一も二も無く頷きを返す。
「片付けたところで布団敷くスペースくらいしか取れないかもしれねえけど」
「十分だよ。寝起きさせてもらえるだけでも助かる」
自分が周囲とは違うと悩み苦しんでいた学生時代に、内海は康之によって救われた。同性しか好きになれない事も、決して悪さをしているわけではないのだと自分を許すことが出来たのも、全ては康之が蔑むことなく話を聞いてくれたからだ。
そして今もまた、前にも後ろにも進めず立ち止まっている自分を助けてくれようとしている。
そんな存在の従兄を裏切るような事は、神に誓ってしないと断言出来る。
「俺はデスクワークってのがあんま得意じゃねえんだ。経理に関する事はある程度なら会計士を雇えば事足りるんだが、それだって業務内容に対しての対価には納得いかねえくらい取られるしな」
「ああ、まあ、ああいう専門のところは、知識と経験がある分仕方ないよ」
本当に嫌そうに顔を顰める従兄の表情に、内海の顔にも微笑が浮かんだ。
二人で暮らした家を出て来てからというもの、自嘲するような笑みしか浮かべることが出来なかった。橘川と過ごした大切な時間も、最近では作った笑顔を浮かべることの方が多くなっていた。
そんな内海にとって、久し振りに自身が笑えた瞬間だった。
「仕事に関しては手抜きは許さねえからな? まずは試用期間だ、三ヶ月様子見て大丈夫だと判断出来れば、社員として雇ってやる。試用期間中の給料は本採用時の8割、どうだ?」
「分かった、頑張るよ。住むところも、ちゃんと見付けるから……それまでお世話になります」
首肯を返したこの瞬間、雇用主であり大家となった従兄に対して、内海は深く頭を下げた。
包み隠さずにこれまでのことを語った内海に対しての同情も、親族としての思い遣りも多大に含まれているのだろうとは思う。
だからこそ頑張ろうと思った。
客として出向く事はあっても、内海にとっては右も左も分からない夜の世界。不安がないわけでは無かったけれど、一度ならず二度までも自分を救ってくれようとする従兄のためにも、精一杯勤めようと決意したのだった。
そうして翌日から康之の世話になることになった内海だったが、一歩足を踏み入れた部屋の惨状に口元を引き攣らせた。
「当面はここの整理に時間を割いてくれ。お前用のパソコンだとか、必要なもんはこのカードで買って来い。必要経費として落として良い。雑誌やクローゼットの中の服は捨てても構わないが、書類関係は一度俺が目を通してからな」
「わ、分かった……」
業者を頼んでいると言っていただけあって、生活空間として使っているスペースは割合綺麗に片付けられていた。しかし事務所兼物置と言い放たれた部屋は、足の踏み場を探すのも一苦労なほどの散らかりようだった。
「マジかよこれ――悦郎だってもう少し、片付けは上手かったぞ」
出掛けるという康之を見送り、再び部屋の前へと戻って来た内海は、暫らくの間部屋を眺めることしか出来なかった。
「どうすればこんなに散らかせるんだろ」
この部屋が片付くまでに、どのくらいの日数を要するのかと思えばげんなりする。一人で整理するのだと考えれば、一週間で片付くかさえ怪しいかもしれない。
「……取り敢えず、暫らくはソファ借りて寝るしかないか」
床には雑誌や書類が山と詰まれ、壁に沿って置かれた本棚からは今にも本が滑り落ちてきそうな状態。
僅かに開いているクローゼットの扉から覗くスーツらしい物体を見れば、中にはぎゅうぎゅうに物が押し込められていることは、容易に想像が付いた。
入ってすぐの場所に置いてある印刷機は、無線で繋げて使用出来る代物で、コピーやFAX機能も兼ね備えているそれなりの物なのに、プリントミスの用紙やなんかもひとまとめに置かれていて、本来の機能を十分に果たせる状況ではない。
「俺、選択早まったかな……」
掃除道具など見当たらないこの家で、散らかっているという言葉では収まらない状態の部屋を片付けるために、内海は溜息を零しつつ生活雑貨を扱う店へと向かったのだった。
総務関係も任せるとの康之の言葉通り、役所関係にも出向かなければならない仕事内容なだけに、内海の勤務時間は基本10時から19時となるらしい。
仮の巣として与えられた部屋は、内海が自立出来る様になったら本格的に事務所としてのみ使用するということだった。
といえば聞こえは良いけれど、外に部屋を借りられる状況になってからも、康之の家の掃除や洗濯は内海が日参してやらなければいけないということだ。
内海の性格上、悲惨な惨状を放ってはおけない。仕事の一環として、そのくらいはと受け容れてしまうだろうことは初めから目に見えていた。
女にもてないわけではないのだから、さっさと結婚でもして身の周りの世話をしてくれる奥さんを貰えばいいのにと口にした内海に、康之は一人に絞るのは勿体無いなどと呆れる言葉を返して寄越す。どうやら暫らくの間は、内海が家政婦代わりを勤めなければならないようだ。
プライベートな空間に他人を引き入れるのは気乗りがしないと康之はぼやく。
職業柄長年に渡って女性の色々な顔を見てきた康之だからこそ、一生を決める結婚という誓約には、より慎重になってしまうのかもしれない。
家事をすることに関しては取り立てて苦では無いけれど、自分がここにいたのじゃ彼女も呼べないだろうと気にしていた内海には、それは幾分ホッとする返答だった。
「こんなもんで、良いかな……」
結局一週間以上掛かってどうにか体裁の取れる状態になった部屋を見渡し、内海は満足気に頷いた。開け放った窓から入り込んでくる風が、疲れた身体に心地良い。
使い易いようにレイアウトをして構わないといわれたこともあり、内海は生活スペースをパーテイションで仕切り、仕事場との区別を付けることにした。
自分が引越しを済ませた後は、内海が使用させてもらうスペースにソファセットを置き、来客に対応出来る空間にする予定だ。
ゴミとして出して良いと許可を得たものは、ブランド物のスーツだろうがお構い無しにゴミ袋に詰め込み、業者を呼んで一気に持ち去ってもらった。勿体無いと思ったら負けだと心を鬼にした。
事務所としての機能を満たすために、書類保管用のスチール棚も購入し、乱雑に積み上げられていた書類なども全てファイルにまとめ直した。
個人で勉強したのだなと感心してしまう位、山のようにあった経営に関する本や資料は、クローゼットの中にスライド式の本棚を購入して仕舞い込み、空いたスペースには持ち出してきた数少ない手持ちの服を掛けさせてもらうことにした。
金に都合が付いたらすぐにでも落ち着ける場所を探すつもりでいる内海が、ここで生活に使用するに当たって購入した物は、布団や洗面道具くらいだろうか。
「……頑張ろう」
整理整頓の行き届いた部屋を見ながらひとりごちる。
温かな温もりを手放したのも、愛する人を切り捨てて部屋を飛び出して来たのも、全ては自分が決めたこと。
先の事など誰にも分からないのかもしれないけれど、内海にはたったひとつ、確信に近い思いがあった。この先どんなに素敵な相手と知り合ったとしても、自分が橘川以上に想いを寄せられる男には出会えないだろうという確信だ。
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