たとえ運命の番じゃなくても

暁 紅蓮

文字の大きさ
8 / 144
高校では… side悠

3

しおりを挟む
和哉は‪α‬とかΩとか、バース性関係無く平等に話しかけてくれた。

「ゆ~あれ、仲良くなったの~?」
「はじめまして。俺は壱城和哉」
「私は鵲梨衣だよ~こっちが双子の~」
「玲衣だよ~よろしくぅ~」
「よろしく」

それから俺らは一緒に居るようになった。
俺は想いを告げられずにいた。

「…はぁ……」
「ゆーどーしたの~?」
「…梨衣。玲衣は?」
「なんか最近付きまとわれてて先に帰った~」
「あ、そうなんだ。いや、あのさ…」
「かずの事~?」
「……梨衣よく分かってるじゃん」
「ゆーのあの目は恋心抱いてる目だよ~」

梨衣は俺のほっぺをプニプニしながら言った。

「流石に同居してる子達には言いづらくて…」
「そうだよね~」

全寮制のこの学校では、中学から‪α‬、β、Ωと棟が分かれている。
‪α‬はプライドが高く、縄張り争いが絶えないとして、一人一部屋が設けられている。
しかし、βとΩは特に何も無いので、一部屋に3人から4人のグループで同居している。
だからと言ってβとΩが同じ部屋になる事はない。

たとえ番として実にならなくても、何かあってはいけないからだ。

‪α‬の部屋には番であるΩや恋人が出入りしていいことになっている。

同居(同棲)してもOKと言われている。
しかし中には番が寮にいるΩでもΩの集団の1人として生活している人もいる。

そこは自由なので、本人達の意思によるものだ。

「でもお二人さんいい感じだよ~?」
「でも向こうは運命の番を探してるんだよ?俺邪魔じゃん…」
「…でもさ、私が言うのも何だけど、跡は残るんだよ?」

梨衣が普段とは違い、真面目に答えた。

「確かに心の傷も残るし、いつかはいらないと言われてしまうかもしれない。でも、そんなので後悔するより、新しい人生として考えた方が悠の性格からしていいと思うな?」
「…梨衣。うん、分かった。ダメ元で告白してみる」
「てか、あの人あの時助けてくれたでしょう?」
「でも覚えてなさそうなんだよね」

俺は机に頬杖をついて言った。

「はじめまして、でそのまま来たから…」
「……確実に覚えてなさげだね。前途多難。でも未来はきっとあるよ。私は応援してる。頑張れ」
「…ありがとう梨衣」
「いえいえ~いつでも私におまかせ~」

普段の梨衣に戻ってしまった後はもうどうでもよくなり、梨衣と別れた。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

僕の幸せは

春夏
BL
【完結しました】 【エールいただきました。ありがとうございます】 【たくさんの“いいね”ありがとうございます】 【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】 恋人に捨てられた悠の心情。 話は別れから始まります。全編が悠の視点です。

流れる星、どうかお願い

ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる) オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年 高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼 そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ ”要が幸せになりますように” オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ 王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに! 一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが お付き合いください!

君に不幸あれ。

ぽぽ
BL
「全部、君のせいだから」 学校でも居場所がなく、家族に見捨てられた男子高校生の静。 生きる意味を失いかけた時に屋上で出会ったのは、太陽に眩しい青年、天輝玲だった。 静より一つ年上の玲の存在は、静の壊れかけていた心の唯一の救いだった。 静は玲のことを好きになり、静の告白をきっかけに二人は結ばれる。 しかしある日、玲の口から聞いた言葉が静の世界を一瞬で反転させる。 玲に対する感情は信頼から憎悪へと変わった。 それから十年。 かつて自分を救った玲に再会した静は玲に対して同じ苦しみを味合わせようとする。

運命よりも先に、愛してしまった

AzureHaru
BL
幼馴染で番同士の受けと攻め。2人は運命の番ではなかったが、相思相愛だった。そんな時、攻めに運命の番が現れる。それを知った受けは身籠もっていたが、運命の番同士の子供の方が優秀な者が生まれることも知っており、身を引く事を決め姿を消す。 しかし、攻めと運命の番の相手にはそれぞれに別の愛する人がいる事をしり、 2人は運命の番としてではなく、友人として付き合っていけたらと話し合ってわかれた。 その後、攻めは受けが勘違いしていなくなってしまったことを両親達から聞かされるのであった。

売れ残りオメガの従僕なる日々

灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才) ※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!  ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。  無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

【完結】end roll.〜あなたの最期に、俺はいましたか〜

みやの
BL
ーー……俺は、本能に殺されたかった。 自分で選び、番になった恋人を事故で亡くしたオメガ・要。 残されたのは、抜け殻みたいな体と、二度と戻らない日々への悔いだけだった。 この世界には、生涯に一度だけ「本当の番」がいる―― そう信じられていても、要はもう「運命」なんて言葉を信じることができない。 亡くした番の記憶と、本能が求める現在のあいだで引き裂かれながら、 それでも生きてしまうΩの物語。 痛くて、残酷なラブストーリー。

ただ愛されたいと願う

藤雪たすく
BL
自分の居場所を求めながら、劣等感に苛まれているオメガの清末 海里。 やっと側にいたいと思える人を見つけたけれど、その人は……

処理中です...