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第1章 再起動 『ZERO』HAS COME TO
第37話 覚醒(2)
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「聞こえるか?」
声が聞こえた。男の声だ。
俺は眼を開けた。まだはっきりと見えない。でも誰かいる。
「聞こえるか?」
ようやくしっかりしてきた。
俺を覗き込んでいる顔があった。
黒髪の、男。四十代ぐらいだろうか?。ともかく、そいつが覗き込んでいた。
「私の言葉が、分かるか?」
メガネがないせいなのか、遠くがぼやけて見えない。
「聞こえていたら、頷け」
医者らしき人物の言葉通りに、頷いた。
「耳は聞こえるようだな…」
なにかを確認するような素振りだ。
「ああ、無理に声を出さなくていい…まったく、お前という奴は」
どういう事だろうか? 『お前という奴は』?
というか誰だお前は?
「…おい、一ついいか?」
医者らしき男が俺の表情を読み取ったのか、聞いてきた。
「俺が誰か、分かるか?」
俺は目を凝らして男の顔を見る。覚えが無い。
俺は首を振った。
「なんだと」
医者はひどく驚いて、近くにいた誰か(たぶん看護師)に「すぐ戻る」と言ってどこかへ走り去っていった。
(どういうことだ?)
何が起きている。いや、そもそも俺はどうしてこんな事になっているんだ?
…まさか、
(ガンプラ買いに行った帰りに事故ったか?)
それだったら最悪だ、俺がこんな状態だ、ガンプラは無事ではないだろう。
いやでもそれだったら、さっきの医者の言った言葉はなんだ?
「お前という奴は」
なぜだ? なぜ俺を知っている?
俺はあいつを、知らない。
そんな事を思っていたら、また人が来たらしい。今度は2人ほど、
「本当なのか?」
「ええ…一応あなたも会って見て下さい。恐らくは」
誰かが近づいてきている。その人は俺の顔をのぞき込んだ。メガネをかけた男だ。四十代ぐらいだろうか?
「君、僕の事を覚えているかい? 僕がだれだか分かるかい?」
いや、知らない。僕はお前を知らない。
その意思表示のために
俺は首を振った。
「……」
その人は落胆と驚きが入り混じった顔をして、もうひとりの医者らしき男にむかい。
「駄目だ、記憶を失っている」
「…一難さってまた一難、だな」
記憶?
俺が記憶を失っている。
どういう事だ?
「…朽木くん。今はゆっくり寝ていなさい。それが一番大事だ」
医者が俺に睡眠薬か何かを注射したらしい。
俺の意識が遠のいていく。
お前はだれだ?
「あなたの夢」
俺の夢?
「あなたの、悲願。気をつけて」
何に?
「敵は、私が作られ、起動したのを悟った。まもなくくるだろう」
何処にいいる
「敵はすぐそこに、気をつけて」
お前はだれだ?
「私は、輝く星」
「目覚めよ」
『次のニュースです。おととい未明、HAK第三騎兵軍団が新型のフリークスが出現した事について、極東連合本部
は声明を発表し、残骸から分析した結果、ワイバーン型のフリークスと確認し、新種のフリークスである事を否定しました。
この声明に対し、HAK騎士団は…』
なんだか知らない単語が聞こえてきた。ラジオからの音声らしい。
ふりーくす? なんだ、それは。
「…起きたか」
看護師が何かを用意しているらしく、いそいそと動き回っていた。
医者らしき男は俺の顔を覗きこみ、「朽木、聞こえるか?」と聞いてきた。
俺はうなずいて、応答する。
「寝起きのところすまないが…君に話しがあるんだ」
話? なんだろうか?
「君の身に、何が起こったかについてなんだ」
それは是非とも聞きたい。いったい何が起こったというのか。
「その前に…そうだ、コレを掛けた方がいいだろう」
そういって、医者は俺の頭に物をつけた、メガネだ。
ようやく俺は自分がいる場所を見ることができた。間違いない。ここは病院か、それとも何かの医療施設だ。
俺の前にはベットは無い。どうも個人病室らしい…ヤバイ、そういや保険入ってないは俺。俺の軍資金が消える消える。
「ああ、落ち着け。金の心配はいらない。お前は払わなくていい」
そうか、それはよかった…なんで俺の考えが分かった?
「落ち着いて聞いてくれないか?」
医者は神妙な顔をしていった。
「端的に言うと、君は大きな爆発に巻き込まれたんだ」
大きな爆発? 工場の事故にでも巻き込まれたのだろうか?
「南極大陸が消滅するぐらいの規模だ」
前言撤回。核に巻き込まれたパターンだこれ。
と、そんなくだらない事を考えていた俺にとって、次に医者から聞いた事は衝撃以外のなにでもなかった。
「そして、それを受けて君は、意識不明になって、昏睡状態にあった。その期間は」
「20年」
声が聞こえた。男の声だ。
俺は眼を開けた。まだはっきりと見えない。でも誰かいる。
「聞こえるか?」
ようやくしっかりしてきた。
俺を覗き込んでいる顔があった。
黒髪の、男。四十代ぐらいだろうか?。ともかく、そいつが覗き込んでいた。
「私の言葉が、分かるか?」
メガネがないせいなのか、遠くがぼやけて見えない。
「聞こえていたら、頷け」
医者らしき人物の言葉通りに、頷いた。
「耳は聞こえるようだな…」
なにかを確認するような素振りだ。
「ああ、無理に声を出さなくていい…まったく、お前という奴は」
どういう事だろうか? 『お前という奴は』?
というか誰だお前は?
「…おい、一ついいか?」
医者らしき男が俺の表情を読み取ったのか、聞いてきた。
「俺が誰か、分かるか?」
俺は目を凝らして男の顔を見る。覚えが無い。
俺は首を振った。
「なんだと」
医者はひどく驚いて、近くにいた誰か(たぶん看護師)に「すぐ戻る」と言ってどこかへ走り去っていった。
(どういうことだ?)
何が起きている。いや、そもそも俺はどうしてこんな事になっているんだ?
…まさか、
(ガンプラ買いに行った帰りに事故ったか?)
それだったら最悪だ、俺がこんな状態だ、ガンプラは無事ではないだろう。
いやでもそれだったら、さっきの医者の言った言葉はなんだ?
「お前という奴は」
なぜだ? なぜ俺を知っている?
俺はあいつを、知らない。
そんな事を思っていたら、また人が来たらしい。今度は2人ほど、
「本当なのか?」
「ええ…一応あなたも会って見て下さい。恐らくは」
誰かが近づいてきている。その人は俺の顔をのぞき込んだ。メガネをかけた男だ。四十代ぐらいだろうか?
「君、僕の事を覚えているかい? 僕がだれだか分かるかい?」
いや、知らない。僕はお前を知らない。
その意思表示のために
俺は首を振った。
「……」
その人は落胆と驚きが入り混じった顔をして、もうひとりの医者らしき男にむかい。
「駄目だ、記憶を失っている」
「…一難さってまた一難、だな」
記憶?
俺が記憶を失っている。
どういう事だ?
「…朽木くん。今はゆっくり寝ていなさい。それが一番大事だ」
医者が俺に睡眠薬か何かを注射したらしい。
俺の意識が遠のいていく。
お前はだれだ?
「あなたの夢」
俺の夢?
「あなたの、悲願。気をつけて」
何に?
「敵は、私が作られ、起動したのを悟った。まもなくくるだろう」
何処にいいる
「敵はすぐそこに、気をつけて」
お前はだれだ?
「私は、輝く星」
「目覚めよ」
『次のニュースです。おととい未明、HAK第三騎兵軍団が新型のフリークスが出現した事について、極東連合本部
は声明を発表し、残骸から分析した結果、ワイバーン型のフリークスと確認し、新種のフリークスである事を否定しました。
この声明に対し、HAK騎士団は…』
なんだか知らない単語が聞こえてきた。ラジオからの音声らしい。
ふりーくす? なんだ、それは。
「…起きたか」
看護師が何かを用意しているらしく、いそいそと動き回っていた。
医者らしき男は俺の顔を覗きこみ、「朽木、聞こえるか?」と聞いてきた。
俺はうなずいて、応答する。
「寝起きのところすまないが…君に話しがあるんだ」
話? なんだろうか?
「君の身に、何が起こったかについてなんだ」
それは是非とも聞きたい。いったい何が起こったというのか。
「その前に…そうだ、コレを掛けた方がいいだろう」
そういって、医者は俺の頭に物をつけた、メガネだ。
ようやく俺は自分がいる場所を見ることができた。間違いない。ここは病院か、それとも何かの医療施設だ。
俺の前にはベットは無い。どうも個人病室らしい…ヤバイ、そういや保険入ってないは俺。俺の軍資金が消える消える。
「ああ、落ち着け。金の心配はいらない。お前は払わなくていい」
そうか、それはよかった…なんで俺の考えが分かった?
「落ち着いて聞いてくれないか?」
医者は神妙な顔をしていった。
「端的に言うと、君は大きな爆発に巻き込まれたんだ」
大きな爆発? 工場の事故にでも巻き込まれたのだろうか?
「南極大陸が消滅するぐらいの規模だ」
前言撤回。核に巻き込まれたパターンだこれ。
と、そんなくだらない事を考えていた俺にとって、次に医者から聞いた事は衝撃以外のなにでもなかった。
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