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第2章 騎士の夢 BLADE RUNNER
第53話 第一回三毛猫機動実証
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試験は翌日から始まった。
場所はSMFレバリスク基地の端にある練習場。
広い草原だった。
そこに、『三毛猫』と指揮車を入れての試験だ。試験内容は『平原での陸上戦機動実証』
ようは、地上でどれだけ動けるかというのを試す試験だ。
「基本的に、WGっていうのは陸上戦主体だからね」と移動中にオールは言った。
「飛行機能っていうのはおまけみたいなものさ。だからほら、『ブースター(加速器)』って言うだろ」
「あれって地上戦のための物だったのか、飛ぶためじゃなくて」
「うん。WGの移動方法は基本的に歩行だけど、それだけじゃ遅いからね。ブースターで機体をかっ飛ばすのさ。なにより魔力が持たない」
「なるほど…しかし、飛行できるようにするのも『あり』じゃないか? 歩いたり、ブースターで陸上をホバー移動するのにも限度があるだろ。平原ならまだしも、山岳とかじゃあ」
「そのための航空戦闘母艦っていうものが…まあ、『空を飛ぶ空母』みたいな物があるんだ。近江山城も、その機能がある」
ただ、それだけでも展開が遅いのは遅いため、ジェネレータからの魔力を全てブースターにつぎ込んで機体を飛ばす。飛行巡航を可能とするモードを搭載した機体も増えてきているそうだ。
「もっとも、三毛猫の魔力出力には遠く及ばないよ…ジェネレーターの出力が桁違いだ」
「それを作ったのが俺、か…信じられん」
俺の研究は全て、四歳から五歳の間、まる一年ほとんど寝食を摂らず研究したものだ。たががしれている。それをここまでにするということは。
「どっかで工房的なの作ってたんだろうなぁ」
「工房?」
「うん。そこで『研究の成果』を使えるものにしたんだろうに…そりゃそうと」
俺は指揮車に同乗している二人の聖騎士を見た。
「付いてくるんだな」
「さすがにね。ほら、人の土地で色々とやるしさ。放っておく訳が無い」
「だよな…そうだ、輝星はどうだった? どこか異常は」
「ちょっとまってくれ」
そう言ってオールは端末を出して、輝星を立体表示させる。
「消火剤を抜いて調べたけど、何も異常は無い。電子機器は全て正常だね。ただ、消火剤臭い」
「換気システムと…着陸が問題だな。どうしよう。着艦するときは問題なかったんだが」
「艦の減速術式が働いたからね。ただ、地上にはそれがないから」
「あんなになった訳、か。組み込もうか。減衰術式、余裕あるだろ」
「今後の事考えて色々拡張できるようにしてあるから問題は無い。問題はそれをどうやってシステムに組み込むかだけど…」
以下、専門用語が飛び交う話が続いたので、略す。
「デッキ上げろォ」
ザーフの呼び声と共に輸送大型トラックの荷台がデッキアップ。
そこには大きな、黄色の巨人があった。
「ゆっくりと、慎重に、慎重に」
高さは17メートル。荷台に載せている時は大きな貨物だと思っていたが。
「まるでビルだな」
指揮車からトラックまでの距離は百メートルほど、しかし、それでも巨大な黄色の、鋼鉄の巨人が立っていく様はすごかった。
「よし…よし、止めろ!!」
荷台が完全に垂直になり、トラックの後ろの地面に接地した。
それを確認したザーフは、荷台に据え付けられた梯子を上り、巨人のちょっとでっぱった胸のあたりを探った。
すると、黄色の胸の一部が上に開き、中の複座型(ダンデム)コックピットがあらわになる。
「これが、そうなのか」
「ああ、XWG-17『三毛猫』だ」と、アヴェント。
「全高17メートル。全重量四十トン。出力は驚異の一万W(ウィザード)。最新型の十五式を遥かに上回る出力だ。」
「一万…航空駆逐艦の待機出力並みか」
「そんな所だ、それをこのサイズで作ったのがすごい。お前が作ったんだ、こいつのジェネレーターを」
俺は改めて、こいつの全身を見る。
鋭角的なフォルムの十五式と違い、この三毛猫は角ばっている。機体の各部にウエポンラッチがあり、連合軍規格の様々なWG用兵器を使用できる。
メインブースターは四基。背中に二つ、両足のふくらはぎの部分に一つずつ。足肩や脚の部分にサブブースターがあり、機体の機動性を上げている。
メインカメラはSMFの機体に多く見られるバイザー型。色は緑色。
機体色の黄色は、試作機であるためだ。
「起動試験は一応できているんだ。ただ、まだ機動実証がまだなんだ。試作型ウィザードライフルの試射も」
「それをここでやる訳か。今日は?」
「動かす、それだけだ。武装は載せない。装備無しでどのくらい動けるかだ」
「そうか…俺にできる事は?」
「やってくれるのか?」と、驚いた様子でアヴェントはこちらを見た。
「いいのか?」
「いいも悪いも。輝星製作なんて俺の無茶聞いてくれた。何か俺も協力したい」
本当はWGの構造を知りたいだけなのだが。
「何かあるか?」
「それじゃあ…ジェネレーターを頼めるか、お前に一度見てもらいたい。オールが分からないところがあると言っていた」
「よし来た、まかせろ」
俺は指揮車を後に、トラックに向かう。既にオールとザーフがコックピット周りを点検していた。
俺は足回りをチェックしているザジルと金髪の角を生やした女子の横で梯子を上り、キャットウォークの上を歩き、2人に近づいた。
「オール、手伝うよ」
「光男君? 手伝ってくれるの?」
「ああ。ジェネレーター周りで分からない所があるって?」
「見てくれるのかい? わかった。ザーフ君、ちょっといい?」
「おうよ」
オールが作業するため一段下のキャットウォークに行っている間、俺はザーフが点検しているコックピットの中をのぞく。
「複座型なんだな」
「試験のためだよ。普通は単座だが。前にパイロットが、後ろにサポーターだ。基本的に後ろがデータ収集やらレーダー管制やら。難しい事をやる」
「輝星と同じか」
そういえば、
「ものすごく基本的な事聞くけどさ、WGってどうやって動かしているんだ?」
「C-MOSだ。コネクト・モビル・オペレーションシステム。それを略してC-MOSだ。まあ、簡単に言えば、パイロットの思考をWGに反映させるんだ」
「考えるだけで動かすのか?」
「いや、あくまで補助だ。基本はサイドスティックとペダルで操作する。対フリークス戦では時たまに超高機動戦闘をすることがある。そんな時いちいちペダルやら操作していてはやられる。だからそれをC-MOSで補助するって訳だ。ただ、この三毛猫はどうも通常の奴とは違う…何ていってたか。とにかく違うらしい。だが、基本的にWGはサイドスティックとペダル。それとC‐MOSの補助を受けて動いている。分かったか?」
「十分に、ありがとう」
コックピットの中は意外と広かった。コックピットの壁は全てモニターになっている。
「光男君、こっち来て」
「分かった」
オールの呼びかけに応じ、下のキャットウォークに移る。
胸の下、腹部の装甲坂が展開している。中にはいくつもの機械と、円筒状のパーツがあった。
「これがウィザード・ジェネレーターか」
「半永久魔力生成機関。これが無ければWGは動かない。ここから機体の加速器やら各駆動部への魔力が作られるんだ」
もっとも、今回は機体以外にも魔力を送るが、とオールは付け足した。
「ジェネレーターの周りに四つの構造体があるよね。銀色の」
「ああ、これか」
オールが言うとおり、ジェネレーターの周りに四つの銀色の箱のようなものがあった。
「これが分からないんだ。これを作れと言われた時は起動用のコンデンサかと思ったけど…違うようで」
「触っていいか?」
「いいよ。別に何もなかったから」
俺はその構造体に触れる。冷たい感触、銀色。
「これの中はどうなっているんだ」
「確か、いくつもの板を並んでいる。その両端は円筒に接続できるようにしてあったんだけど」
「何か模様書いたか? その板に」
オールはあごに手をあて考えて、うん、確かに書いた。と言った。
「線をいくつも、平行に何本も描いて…えーと、そうだ。あみだくじみたいだった」
「あみだくじみたいな…じゃあ、これは整流装置だな」
「なんだいそれ」
「一種の結界だよ。魔力の流れを整える物だ…俺が考えてた奴だ。間違いない」
京都の高瀬川での実験で効果は実証されていた。
めちゃくちゃな魔力の流れを抑えられないかと考え、色々と試行錯誤し、材質と構造。そして模様を考え出した。
「材質は銀。構造は重層。模様はあみだくじみたいに。それが一番いい」
「つまりこれは君の研究成果って訳、五歳の時の?」
「数少ない物の一つだ。それに、研究っていうよりあれは想像だ」
その内のほんのいくつかが実現できただけだ。それ以外は全て理論、というより想像、妄想といっても過言では無い。
今から思い出すと非常に恥ずかしい。
「まあ、役立っているからいいか。とにかく、これはこのままでいい。今日の試験結果で何か不具合があったら直そう。これは別に危ない物じゃない。いわば、このジェネレーターの効率を上げるための物だ」
「そうか…お」
オールが俺の後ろを見て、声を上げる。振り向くと、そこには。
(金髪ケモ耳幼女!?)
幼女1人とオレンジ色の髪の毛の女子1人。計2人がいた。
2人とも知っている。金髪のケモ耳幼女の名はリナイ・イナク。ギガル皇国の出身で、かなり身分が高いと聞かされていた。可愛い。
オレンジ色の髪の毛をした女子はイータ・ナシュトゥルゥ。
同じくギガル皇国の出身で武士。リナイの護衛として来ている。きっぱりとした性格で、何度か話しをしてそれは分かっていた。
が、何故か2人とも、顔を赤くしていた。俺はどうしてかと思い2人の服装を見て、
唖然とした。
「…あの、確かリナイ…リナイ・イナクさんだったね」
「う…うん」
可愛い。いや可愛い声でしかも恥らいながら答えるリナイ。それに一瞬、失神しかけたが踏みとどまり、質問をした。
「その服装、何?」
「…パイロットスーツ」
…いやあ、うんなんとなく分かったけどさ。うん。でもさ、うん。その、
体のラインがくっきり出すぎてないか?
胸とか、その、乳首の形とか普通に分かるっていうかおまたの形もはっきりでているというかもうこれラバースーツじゃないかっていうか。
「…あの、これ作ったの、だれ?」
「朽木さん」
日本人の礼式の一つ、DOGEZAを異世界で披露する、俺であった。
場所はSMFレバリスク基地の端にある練習場。
広い草原だった。
そこに、『三毛猫』と指揮車を入れての試験だ。試験内容は『平原での陸上戦機動実証』
ようは、地上でどれだけ動けるかというのを試す試験だ。
「基本的に、WGっていうのは陸上戦主体だからね」と移動中にオールは言った。
「飛行機能っていうのはおまけみたいなものさ。だからほら、『ブースター(加速器)』って言うだろ」
「あれって地上戦のための物だったのか、飛ぶためじゃなくて」
「うん。WGの移動方法は基本的に歩行だけど、それだけじゃ遅いからね。ブースターで機体をかっ飛ばすのさ。なにより魔力が持たない」
「なるほど…しかし、飛行できるようにするのも『あり』じゃないか? 歩いたり、ブースターで陸上をホバー移動するのにも限度があるだろ。平原ならまだしも、山岳とかじゃあ」
「そのための航空戦闘母艦っていうものが…まあ、『空を飛ぶ空母』みたいな物があるんだ。近江山城も、その機能がある」
ただ、それだけでも展開が遅いのは遅いため、ジェネレータからの魔力を全てブースターにつぎ込んで機体を飛ばす。飛行巡航を可能とするモードを搭載した機体も増えてきているそうだ。
「もっとも、三毛猫の魔力出力には遠く及ばないよ…ジェネレーターの出力が桁違いだ」
「それを作ったのが俺、か…信じられん」
俺の研究は全て、四歳から五歳の間、まる一年ほとんど寝食を摂らず研究したものだ。たががしれている。それをここまでにするということは。
「どっかで工房的なの作ってたんだろうなぁ」
「工房?」
「うん。そこで『研究の成果』を使えるものにしたんだろうに…そりゃそうと」
俺は指揮車に同乗している二人の聖騎士を見た。
「付いてくるんだな」
「さすがにね。ほら、人の土地で色々とやるしさ。放っておく訳が無い」
「だよな…そうだ、輝星はどうだった? どこか異常は」
「ちょっとまってくれ」
そう言ってオールは端末を出して、輝星を立体表示させる。
「消火剤を抜いて調べたけど、何も異常は無い。電子機器は全て正常だね。ただ、消火剤臭い」
「換気システムと…着陸が問題だな。どうしよう。着艦するときは問題なかったんだが」
「艦の減速術式が働いたからね。ただ、地上にはそれがないから」
「あんなになった訳、か。組み込もうか。減衰術式、余裕あるだろ」
「今後の事考えて色々拡張できるようにしてあるから問題は無い。問題はそれをどうやってシステムに組み込むかだけど…」
以下、専門用語が飛び交う話が続いたので、略す。
「デッキ上げろォ」
ザーフの呼び声と共に輸送大型トラックの荷台がデッキアップ。
そこには大きな、黄色の巨人があった。
「ゆっくりと、慎重に、慎重に」
高さは17メートル。荷台に載せている時は大きな貨物だと思っていたが。
「まるでビルだな」
指揮車からトラックまでの距離は百メートルほど、しかし、それでも巨大な黄色の、鋼鉄の巨人が立っていく様はすごかった。
「よし…よし、止めろ!!」
荷台が完全に垂直になり、トラックの後ろの地面に接地した。
それを確認したザーフは、荷台に据え付けられた梯子を上り、巨人のちょっとでっぱった胸のあたりを探った。
すると、黄色の胸の一部が上に開き、中の複座型(ダンデム)コックピットがあらわになる。
「これが、そうなのか」
「ああ、XWG-17『三毛猫』だ」と、アヴェント。
「全高17メートル。全重量四十トン。出力は驚異の一万W(ウィザード)。最新型の十五式を遥かに上回る出力だ。」
「一万…航空駆逐艦の待機出力並みか」
「そんな所だ、それをこのサイズで作ったのがすごい。お前が作ったんだ、こいつのジェネレーターを」
俺は改めて、こいつの全身を見る。
鋭角的なフォルムの十五式と違い、この三毛猫は角ばっている。機体の各部にウエポンラッチがあり、連合軍規格の様々なWG用兵器を使用できる。
メインブースターは四基。背中に二つ、両足のふくらはぎの部分に一つずつ。足肩や脚の部分にサブブースターがあり、機体の機動性を上げている。
メインカメラはSMFの機体に多く見られるバイザー型。色は緑色。
機体色の黄色は、試作機であるためだ。
「起動試験は一応できているんだ。ただ、まだ機動実証がまだなんだ。試作型ウィザードライフルの試射も」
「それをここでやる訳か。今日は?」
「動かす、それだけだ。武装は載せない。装備無しでどのくらい動けるかだ」
「そうか…俺にできる事は?」
「やってくれるのか?」と、驚いた様子でアヴェントはこちらを見た。
「いいのか?」
「いいも悪いも。輝星製作なんて俺の無茶聞いてくれた。何か俺も協力したい」
本当はWGの構造を知りたいだけなのだが。
「何かあるか?」
「それじゃあ…ジェネレーターを頼めるか、お前に一度見てもらいたい。オールが分からないところがあると言っていた」
「よし来た、まかせろ」
俺は指揮車を後に、トラックに向かう。既にオールとザーフがコックピット周りを点検していた。
俺は足回りをチェックしているザジルと金髪の角を生やした女子の横で梯子を上り、キャットウォークの上を歩き、2人に近づいた。
「オール、手伝うよ」
「光男君? 手伝ってくれるの?」
「ああ。ジェネレーター周りで分からない所があるって?」
「見てくれるのかい? わかった。ザーフ君、ちょっといい?」
「おうよ」
オールが作業するため一段下のキャットウォークに行っている間、俺はザーフが点検しているコックピットの中をのぞく。
「複座型なんだな」
「試験のためだよ。普通は単座だが。前にパイロットが、後ろにサポーターだ。基本的に後ろがデータ収集やらレーダー管制やら。難しい事をやる」
「輝星と同じか」
そういえば、
「ものすごく基本的な事聞くけどさ、WGってどうやって動かしているんだ?」
「C-MOSだ。コネクト・モビル・オペレーションシステム。それを略してC-MOSだ。まあ、簡単に言えば、パイロットの思考をWGに反映させるんだ」
「考えるだけで動かすのか?」
「いや、あくまで補助だ。基本はサイドスティックとペダルで操作する。対フリークス戦では時たまに超高機動戦闘をすることがある。そんな時いちいちペダルやら操作していてはやられる。だからそれをC-MOSで補助するって訳だ。ただ、この三毛猫はどうも通常の奴とは違う…何ていってたか。とにかく違うらしい。だが、基本的にWGはサイドスティックとペダル。それとC‐MOSの補助を受けて動いている。分かったか?」
「十分に、ありがとう」
コックピットの中は意外と広かった。コックピットの壁は全てモニターになっている。
「光男君、こっち来て」
「分かった」
オールの呼びかけに応じ、下のキャットウォークに移る。
胸の下、腹部の装甲坂が展開している。中にはいくつもの機械と、円筒状のパーツがあった。
「これがウィザード・ジェネレーターか」
「半永久魔力生成機関。これが無ければWGは動かない。ここから機体の加速器やら各駆動部への魔力が作られるんだ」
もっとも、今回は機体以外にも魔力を送るが、とオールは付け足した。
「ジェネレーターの周りに四つの構造体があるよね。銀色の」
「ああ、これか」
オールが言うとおり、ジェネレーターの周りに四つの銀色の箱のようなものがあった。
「これが分からないんだ。これを作れと言われた時は起動用のコンデンサかと思ったけど…違うようで」
「触っていいか?」
「いいよ。別に何もなかったから」
俺はその構造体に触れる。冷たい感触、銀色。
「これの中はどうなっているんだ」
「確か、いくつもの板を並んでいる。その両端は円筒に接続できるようにしてあったんだけど」
「何か模様書いたか? その板に」
オールはあごに手をあて考えて、うん、確かに書いた。と言った。
「線をいくつも、平行に何本も描いて…えーと、そうだ。あみだくじみたいだった」
「あみだくじみたいな…じゃあ、これは整流装置だな」
「なんだいそれ」
「一種の結界だよ。魔力の流れを整える物だ…俺が考えてた奴だ。間違いない」
京都の高瀬川での実験で効果は実証されていた。
めちゃくちゃな魔力の流れを抑えられないかと考え、色々と試行錯誤し、材質と構造。そして模様を考え出した。
「材質は銀。構造は重層。模様はあみだくじみたいに。それが一番いい」
「つまりこれは君の研究成果って訳、五歳の時の?」
「数少ない物の一つだ。それに、研究っていうよりあれは想像だ」
その内のほんのいくつかが実現できただけだ。それ以外は全て理論、というより想像、妄想といっても過言では無い。
今から思い出すと非常に恥ずかしい。
「まあ、役立っているからいいか。とにかく、これはこのままでいい。今日の試験結果で何か不具合があったら直そう。これは別に危ない物じゃない。いわば、このジェネレーターの効率を上げるための物だ」
「そうか…お」
オールが俺の後ろを見て、声を上げる。振り向くと、そこには。
(金髪ケモ耳幼女!?)
幼女1人とオレンジ色の髪の毛の女子1人。計2人がいた。
2人とも知っている。金髪のケモ耳幼女の名はリナイ・イナク。ギガル皇国の出身で、かなり身分が高いと聞かされていた。可愛い。
オレンジ色の髪の毛をした女子はイータ・ナシュトゥルゥ。
同じくギガル皇国の出身で武士。リナイの護衛として来ている。きっぱりとした性格で、何度か話しをしてそれは分かっていた。
が、何故か2人とも、顔を赤くしていた。俺はどうしてかと思い2人の服装を見て、
唖然とした。
「…あの、確かリナイ…リナイ・イナクさんだったね」
「う…うん」
可愛い。いや可愛い声でしかも恥らいながら答えるリナイ。それに一瞬、失神しかけたが踏みとどまり、質問をした。
「その服装、何?」
「…パイロットスーツ」
…いやあ、うんなんとなく分かったけどさ。うん。でもさ、うん。その、
体のラインがくっきり出すぎてないか?
胸とか、その、乳首の形とか普通に分かるっていうかおまたの形もはっきりでているというかもうこれラバースーツじゃないかっていうか。
「…あの、これ作ったの、だれ?」
「朽木さん」
日本人の礼式の一つ、DOGEZAを異世界で披露する、俺であった。
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