では、復讐するか

らがまふぃん

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幕間 後編

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帰国し、学園に通うまでの僅かな期間で、コノアことノヴァは、第三者からの話も情報として手に入れた。当事者たちからの言葉だけでは、判断が付きづらいものだ。あとは、ノヴァ自身が相手をしてから判断をする。行動を起こすのは、それから。
私たちに味方するか、あの女の味方となるか、どちらにもつかないか。

ある日、事件が起きた。

「ユセフィラ様のこと、なんですけど、ちょっと、気になることがあって」
階段での事件の日、そう言ってあの女はノヴァを部屋から出し、不快極まりないことを言いやがった。
階段から落ちたとき、人を下敷きにしてしまっていた。それがノヴァであると気付き、慌てて退こうとして。
“ッノ…ァッ”
咄嗟に幼い頃から呼んでいた“ノヴァ”の名を口にしてしまいそうになったのだろう。慌てて手で口を押さえたようだが、あの女には、別の見え方をしたようだ。
“コノア”と“ノヴァ”。
“ッノ…ァッ”
これだけだと、“コノア”の名を呼んだようにも聞こえる。
“コノア”とは、出会ったばかりのユフィ。コノアはユフィと初日に会話を交わして以降、ユフィとの接触はない。常にあの女はコノアの側にいたから、それは間違いないと思っている。だというのに、ユフィが“コノア”と名前で呼んだ。呼ぼうとした。それを誤魔化すように口を押さえた。その行動は、ユフィが婚約者である私ではなく、コノアに一方的に想いを寄せていると判断したようだ。
それを伝えるために、コノアを追い出して耳に入れないようにし、私にユフィへの不信感を芽生えさせようとしたのだろう。コノアに聞かせないようにしたのは、自分よりユフィを選ばれたらプライドが許さないから。
その話を聞いた私は、当然面白くない。嘘でもあり得なくても、ユフィが私以外に懸想しているなどと聞かされ、穏やかでなどいられるか。たとえ相手がノヴァでも、ダメなものはダメだ。
最大級に、ユフィが不貞を働こうとしていると思われたことが、ダメだった。
もうこのままあの女コレ、殺してもいいんじゃない?だってユフィに怪我させた時点で死刑は確定しているよね。いつ実行するかというだけだからな。と実行に移そうとした。
だが、左隣にいたアサトに、思い切り、全力全霊で左肩を掴んで立ち上がれないように押さえ込まれ、右隣にいたシュリに、これまた思い切り全力全霊で右太腿を左膝で押さえ込まれた。痛い。
あの女、ああ、もういいか、放送禁止用語略してピーの妄想に真実味を持たせるため、アサトが“他言無用”と言ったこともクソ腹立つ。
ピー、ただでは死なせぬからな。
この件が片付いたら、腕によりをかけてあの世に送ってやる。

シュリが。

私はもうこれ以上ピーに時間を割いてユフィが足りなくなったら危ういからな。
それからアサト。
おまえの婚約者ネルヴィス嬢に、実はおまえがセロリが苦手だとバラしてやる。覚悟しておけ。

そんなこんなで結果、ノヴァは私たちについた。

もっとかかるかと思ったが、さすが、仕事の出来る男は違う。
長期休みに入る前のパーティーで、憂いを絶つと言ってくれた。
何でもそのパーティーで、ピーがユフィに何かしようとしているとか。
ならばこちらがピーを始末しようと言うことだ。
パーティーと言えば、がドレスから装飾品から一式ピーに贈るとか?そんな噂流れてたなあ。
ははははは。本当に何だろうね、あの害虫。おっと、害虫に失礼かな。
一式身に付けた状態で火を着けてやれば、オレが贈ったものではないってみんなわかってくれるよね。それでは人ごと燃えてしまうって?それは仕方ないのではないかな。火の習性を止めることは出来ないよ。

でも本当にとりあえずっておけば良かったのではないかな。そうすればノヴァを煩わせなかったし、シュリを筆頭にアサトやガイアスだって恐ろしいほどの忍耐力をつけずに済んだし、みんなの婚約者殿にも嫌な思いさせなかったし、何よりユフィが怪我なんかせずに済んだ。

あー。

塵も残らず消えればいいのに。



*本編へ続く*
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