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三章
~世界一~
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暖かい日差しに優しい風。
季節はすっかり夏になり、小鳥は歌い。動物達は走り回り、木々は咲き乱れている。
そして、カトレアは今日も別荘で忙しい日々を過ごしていた。
「違うと何度言ったらわかるんや!」
「はい!すみません!」
そして、今日も研究室にはミケの怒鳴り声が響き渡るのだった。
「今日はここまでや。」
ミケの合図でカトレアはその場に寝転がる。
カトレアは今、必死に魔法のコントロールの仕方を学んでいた。
薬を作るにはまずそこから仕掛ければ始まらないからだ。
よって、カトレアはミケとティナに教えてもらっているのだが。
厳しい。めちゃめちゃ厳しいのだ。
もう鬼だ。
可愛い見た目に反してそれが嘘だと思えるほどの鬼師匠だ。
「全く、カトレアは魔力を扱うのが下手ですね。」
ティナの毒舌は興味健在である。
「うぅ~。だって…、難しんだもん!」
魔力を操るにはカトレアは幼いそして何よりも魔力が少ないのだ。
これは、恐らく魅力の力を持っていることが原因と言えるだろう。
「貴女がやろうとしてることはそれだけ難しいのですから。あの子供達はほっとけば良いのです。」
「それは嫌だ!…ごめんなさい。」
難しいなら沢山練習すれば良い。
時間は無いんだ。
ここで諦めたら、運命は変えられない。
「もう一回、お願いします。」
だったら何度だって挑戦しようじゃないか!
女は度胸?って言うしね。
って強気でいれたのも初めだけだった。
その後のことは思い出したくない。
えぇ、それはそれは厳しかったですよ!
筋肉痛で動くのが辛い。と言うよりもどこが痛いのか分からない。
お風呂に入っているとサラがカトレアの肩に触れる。
「お嬢様、また痣が増えていらしゃいます。」
サラは自分の事にように辛そうに言う。
「こんな痣すぐ消えるわ。」
「…無茶はしないで下さいね。私に出来ることがありましたら何でもおしゃって下さい。」
「サラがいなかったらここまで出来ていないわ。サラがあの子達を見てくれてる。それがどれほど有り難くて安心出来ることか貴女はもっと知るべきね。」
今は私のドレスや宝石を売ったり薬を売ったりと何とか暮らせているがいつ底を尽きるか分からない。
だから、サラやガイが手伝ってくれてどれだけ私が安心していられるか。
だからこそ、半年で成果をだして早くみんなに勉強を教えられて、仮住まいじゃなくて施設をつくって沢山の子供達の帰ってくる家を作ってあげたい。
だから、少しの無理も今はする時だと思っている。
お父様に頼めばきっと良いよと言ってくれるでもそれは違う気がする。
だから、カトレアはお父様ではなく、悪魔の貴公子である。公爵に頼んだのだ。
ちなみにこの屋敷にはカトレアとサラ、ガイ、子供たちしかいない。
これも、条件の一つだ。
きっと負担をかけてると思う。
それでも…
「これからも力を貸してちょうだいね。」
「………はい。」
よっし!さっさと着替えてみんなのとこ行かなきゃね!
「今日のご飯は何?」
「ふふふ。行ってからのお楽しみです。」
何だろう?
いつもなら教えてくれるのに。
食卓につけばもう既に子供達は席についていた。
「お姉ちゃん!お疲れ様。」
「カトレアお姉ちゃん!」
「遅いよ~!」
「お待たせみんな!」
今日も笑顔がキュートだぜ!
お姉ちゃんのハートはもうみんなに打たれて瀕死の状態だ!
「カトレア様。」
ガイに椅子を引かれそこに座るとみんながニコニコしながらこちらを見る。
何かいいことでもあったのだろうか?
聞いてみようとしたちょうどその時、サラが食事を目の前に置く。
え!
これって?!
「肉じゃが?!」
ど、どうして?!
この世界にはないはずだ。
似たような調味料や具材は確かにあったが日本で食べていた料理はどこを探してもなかった。
「カトレア様が食べたいとおっしゃっていたでしょう?その時にどんなものか語っていたのをハルさんに話しレシピにして頂き子供達と一緒に作ったのです。」
な、何と!
ガイは覚えていたのか?
あんな、独り言のように喋っていた言葉を。
それをレシピにしてしまうハルさんも凄い。
そして何よりも不慣れな料理をしてくれた子供達の気持ちが嬉しかった。
「ありがとう!本当にありがとう!」
子供達は嬉しそうに笑う。
その笑顔に心の中で鼻血をだしたのは言うまでもない!
その後カトレアは動けなくなる程肉じゃがを食べた。
やっぱり、日本のとは少し味が違ったがそれでも今まで食べた肉じゃがの中で一番、いや、世界一だった。
そして、うちの子達は世界一可愛い!
季節はすっかり夏になり、小鳥は歌い。動物達は走り回り、木々は咲き乱れている。
そして、カトレアは今日も別荘で忙しい日々を過ごしていた。
「違うと何度言ったらわかるんや!」
「はい!すみません!」
そして、今日も研究室にはミケの怒鳴り声が響き渡るのだった。
「今日はここまでや。」
ミケの合図でカトレアはその場に寝転がる。
カトレアは今、必死に魔法のコントロールの仕方を学んでいた。
薬を作るにはまずそこから仕掛ければ始まらないからだ。
よって、カトレアはミケとティナに教えてもらっているのだが。
厳しい。めちゃめちゃ厳しいのだ。
もう鬼だ。
可愛い見た目に反してそれが嘘だと思えるほどの鬼師匠だ。
「全く、カトレアは魔力を扱うのが下手ですね。」
ティナの毒舌は興味健在である。
「うぅ~。だって…、難しんだもん!」
魔力を操るにはカトレアは幼いそして何よりも魔力が少ないのだ。
これは、恐らく魅力の力を持っていることが原因と言えるだろう。
「貴女がやろうとしてることはそれだけ難しいのですから。あの子供達はほっとけば良いのです。」
「それは嫌だ!…ごめんなさい。」
難しいなら沢山練習すれば良い。
時間は無いんだ。
ここで諦めたら、運命は変えられない。
「もう一回、お願いします。」
だったら何度だって挑戦しようじゃないか!
女は度胸?って言うしね。
って強気でいれたのも初めだけだった。
その後のことは思い出したくない。
えぇ、それはそれは厳しかったですよ!
筋肉痛で動くのが辛い。と言うよりもどこが痛いのか分からない。
お風呂に入っているとサラがカトレアの肩に触れる。
「お嬢様、また痣が増えていらしゃいます。」
サラは自分の事にように辛そうに言う。
「こんな痣すぐ消えるわ。」
「…無茶はしないで下さいね。私に出来ることがありましたら何でもおしゃって下さい。」
「サラがいなかったらここまで出来ていないわ。サラがあの子達を見てくれてる。それがどれほど有り難くて安心出来ることか貴女はもっと知るべきね。」
今は私のドレスや宝石を売ったり薬を売ったりと何とか暮らせているがいつ底を尽きるか分からない。
だから、サラやガイが手伝ってくれてどれだけ私が安心していられるか。
だからこそ、半年で成果をだして早くみんなに勉強を教えられて、仮住まいじゃなくて施設をつくって沢山の子供達の帰ってくる家を作ってあげたい。
だから、少しの無理も今はする時だと思っている。
お父様に頼めばきっと良いよと言ってくれるでもそれは違う気がする。
だから、カトレアはお父様ではなく、悪魔の貴公子である。公爵に頼んだのだ。
ちなみにこの屋敷にはカトレアとサラ、ガイ、子供たちしかいない。
これも、条件の一つだ。
きっと負担をかけてると思う。
それでも…
「これからも力を貸してちょうだいね。」
「………はい。」
よっし!さっさと着替えてみんなのとこ行かなきゃね!
「今日のご飯は何?」
「ふふふ。行ってからのお楽しみです。」
何だろう?
いつもなら教えてくれるのに。
食卓につけばもう既に子供達は席についていた。
「お姉ちゃん!お疲れ様。」
「カトレアお姉ちゃん!」
「遅いよ~!」
「お待たせみんな!」
今日も笑顔がキュートだぜ!
お姉ちゃんのハートはもうみんなに打たれて瀕死の状態だ!
「カトレア様。」
ガイに椅子を引かれそこに座るとみんながニコニコしながらこちらを見る。
何かいいことでもあったのだろうか?
聞いてみようとしたちょうどその時、サラが食事を目の前に置く。
え!
これって?!
「肉じゃが?!」
ど、どうして?!
この世界にはないはずだ。
似たような調味料や具材は確かにあったが日本で食べていた料理はどこを探してもなかった。
「カトレア様が食べたいとおっしゃっていたでしょう?その時にどんなものか語っていたのをハルさんに話しレシピにして頂き子供達と一緒に作ったのです。」
な、何と!
ガイは覚えていたのか?
あんな、独り言のように喋っていた言葉を。
それをレシピにしてしまうハルさんも凄い。
そして何よりも不慣れな料理をしてくれた子供達の気持ちが嬉しかった。
「ありがとう!本当にありがとう!」
子供達は嬉しそうに笑う。
その笑顔に心の中で鼻血をだしたのは言うまでもない!
その後カトレアは動けなくなる程肉じゃがを食べた。
やっぱり、日本のとは少し味が違ったがそれでも今まで食べた肉じゃがの中で一番、いや、世界一だった。
そして、うちの子達は世界一可愛い!
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