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第一章 - 出会いと成長
33話 この宝物って……
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ロディーが案内で、リリスの攻撃をしてくれることとなった。さっそく移動を始めると、潜んでいたゴブリンが襲い掛かってきた。1階層とは違い、体格が良く力と知能も多少高くなっている動きをしている。リリスがファイアショットを詠唱し放ち、ロディーがも木の枝で応戦し、距離のある相手には魔法を放つ。
なかなかいいチームワークじゃん? ゴブリンの群れをなんとか討伐ができた。
「結構ゴブリンも強かったねー? 1階層とは全然違うんだなぁ……」と俺が呟いた。同じゴブリン種でも、強さも知能も違うんだなぁ……
「1階層から強敵を配置してしまうと、だれもダンジョンに挑まなくなってしまうので……。徐々に強くなるように配置しています」配置って、やっぱりこの二人が企んでいたのね。って……なにがいけないんだ? ダンジョンは稼ぎにもなって、レベルも上がる良いところだと思うけど。
「企みって、何だったんだ?」
「貴方には、関係ないでしょー」リリスがムスッとした顔で言ってきた。
「へぇ~俺に関係ないんだ~。そう、俺を仲間はずれにするんだぁ。別に良いけどさ~」リリスに背を向け、興味なさそうな態度をとり先へ進んだ。
リリスの魔法が無くても問題ないと見せつけるように、紫色に不気味に光る小さめの魔法陣を頭上に展開させ、現れるゴブリンを黒炎弾で瞬殺していく。
「ロディー、仲良くしような~♪ 道案内を頼むって言っただろ、早くきてよっ。ロディー」
名前を呼ばれて嬉しそうに駆け寄ってきた。
「わぁっ。はい! 仲良くして下さい! レイニー様ぁ」そう言い、駆け寄ってきたロディーの肩に腕を回し仲良しアピールをして宝箱へ向かった。魔物の討伐を任せていたリリスが、除け者の状態になってしまった。
「うぅ……この階層に強敵を1体だけ潜ませる計画をしていたのよ! ふつう、大した魔物が現れないと思っているでしょ、油断している所に強敵が現れて恐怖するでしょ……」リリスが俯きながら話してくれた。
「そっかぁ。それは恐怖するな!」なんだ~もっとひどい事を企んでると思ってたけど……拍子抜けだなぁ。
正直に話してくれたリリスに近寄って、リリスの頭を撫でて誉めた。
「話してくれて嬉しいよ。ありがとなぁ~リリス♪」
「わっ、わわわぁ、何するのよ。やめなさいよ……まったく、子供扱いしないでよねっ。ば、ばかぁ……恥ずかしいじゃないのぉ……もぉ……」顔を赤くして恥ずかしがっているリリスが可愛い。
「へぇ~仲良くしたいかと思ったんだけど、嫌なら別に良いやぁ~」頭を撫でるのを止めた。
「べつに……い、いや、じゃ……ないわよ……! 好きにしなさいっ」俯いていたリリスが顔を上げ、恥ずかしそうに言ってきたが、やっぱりそっぽを向いてしまった。作戦成功♪
可愛いリリスの頭を撫でれる許可はとったっ!
「リリス~♪」レイニーが、ツンとした表情をしているリリスに甘えるように呼んだ。
「な、なによ? 甘えるような声で呼ばないでよね……」リリスが恥ずかしそうにツンとした表情をして、文句を言ってくるが、嫌そうではなかった。
「リリスと、仲良くしたいなーって思って名前を呼んだけだよっ♪」
「そ、そう……そうなの。なら良いけれど……」リリスが恥ずかしそうに、そっぽを向き頬を赤くさせていた。
「二人とも、仲良すぎです! ボクも混ぜて下さいよ~」ロディーが、俺の服を掴んできた。というか、ロディーは案内役だろぉ……俺の後ろにいたらダメだろ~
ムスッとしたリリスが「うるさい。下級貴族の分際で……話の邪魔をするなよなぁー! ふんっ!」と、ロディーを睨んだ。
「す、すみません。伯爵様」ロディーが、シュンとした表情をした。
「二人とも仲良くね~」そう言えば、悪魔の世界も絶対的な階級社会なんだっけ?
「これでも、仲良くしてるし……」リリスが頬を膨らませて言ってきた。
それは気づいてた。完全に配下だったロディーが発言しても文句を言わなかったし。まあ、上下関係はあっても良いけど、ケンカにならなければ良いかな……
「なら良いんだけど。頬が可愛く膨れてるね♪」膨れたリリスの頬を指で、ぷにぷにと触った。
「わぁっ。何するのよっ! 気安く触るなぁっ、ぶれいものぉ~……」そう言いながらも、嫌がる素振りはなく、膨らんだ頬が赤くなり、嬉しそうな表情に変わっていった。リリスの後ろに回ると、両手で彼女の頬を触りながら歩いた。
「リリスの頬って、柔らかくてさわり心地が良いんだねっ」リリスの髪の毛から、優しい甘い香りがして心が落ち着く。
「そうか、気に入ったのか……? そうかぁ……ふぅーん……」リリスが、チラッと俺を見て嬉しそうな表情をして聞いてきた。
「気に入ったから触ってるんじゃん~♪ ぷにぷにして気持ち良いよ~」俺が笑顔で答えると、さらに嬉しそうなニコニコの笑顔になった。
先頭を歩き案内をしてくれていたロディーが、宝箱を発見して剣を持ってきた。
「これなんですよ~」と持ってきたのは、大人用の剣でロディーには大きすぎて扱えそうにない。だが不思議な魔力を秘めている感じがした。
「それさぁ……2階層に入れる品物じゃないんじゃないのぉ?」ロディーから渡され、持つと魔力を微量に吸われるのを感じた。
「ただの古びた剣ですよ? 価値は無いと思いますけど……」とロディーが首を傾げて呟いた。
剣を握り、刃の部分に手を翳し、劣化していた付与魔法を解除した。使用者のロディーに相性の良さそうな黒炎魔法を付与し直した。勝手に魔力を吸うようになっていたのも解除して、流し込む方式にした。魔力を流せば、流した分だけ強力になるようにした。
リリスが直ぐに気が付き、目をキラキラさせて俺の様子を見ていた。
「良い剣じゃん!」と言い、俺が構え魔力を軽く流し込むとボワッと剣が黒炎に覆われた。禍々しい炎が揺らめき見るものに恐怖を与える剣になった。当然、斬られれば黒炎に包まれ肉体は燃え尽き回復魔法も効かない。
「わぁー!! え!? 全然別物じゃないですか! すごぉーい……」ロディーが驚愕していた。
なかなかいいチームワークじゃん? ゴブリンの群れをなんとか討伐ができた。
「結構ゴブリンも強かったねー? 1階層とは全然違うんだなぁ……」と俺が呟いた。同じゴブリン種でも、強さも知能も違うんだなぁ……
「1階層から強敵を配置してしまうと、だれもダンジョンに挑まなくなってしまうので……。徐々に強くなるように配置しています」配置って、やっぱりこの二人が企んでいたのね。って……なにがいけないんだ? ダンジョンは稼ぎにもなって、レベルも上がる良いところだと思うけど。
「企みって、何だったんだ?」
「貴方には、関係ないでしょー」リリスがムスッとした顔で言ってきた。
「へぇ~俺に関係ないんだ~。そう、俺を仲間はずれにするんだぁ。別に良いけどさ~」リリスに背を向け、興味なさそうな態度をとり先へ進んだ。
リリスの魔法が無くても問題ないと見せつけるように、紫色に不気味に光る小さめの魔法陣を頭上に展開させ、現れるゴブリンを黒炎弾で瞬殺していく。
「ロディー、仲良くしような~♪ 道案内を頼むって言っただろ、早くきてよっ。ロディー」
名前を呼ばれて嬉しそうに駆け寄ってきた。
「わぁっ。はい! 仲良くして下さい! レイニー様ぁ」そう言い、駆け寄ってきたロディーの肩に腕を回し仲良しアピールをして宝箱へ向かった。魔物の討伐を任せていたリリスが、除け者の状態になってしまった。
「うぅ……この階層に強敵を1体だけ潜ませる計画をしていたのよ! ふつう、大した魔物が現れないと思っているでしょ、油断している所に強敵が現れて恐怖するでしょ……」リリスが俯きながら話してくれた。
「そっかぁ。それは恐怖するな!」なんだ~もっとひどい事を企んでると思ってたけど……拍子抜けだなぁ。
正直に話してくれたリリスに近寄って、リリスの頭を撫でて誉めた。
「話してくれて嬉しいよ。ありがとなぁ~リリス♪」
「わっ、わわわぁ、何するのよ。やめなさいよ……まったく、子供扱いしないでよねっ。ば、ばかぁ……恥ずかしいじゃないのぉ……もぉ……」顔を赤くして恥ずかしがっているリリスが可愛い。
「へぇ~仲良くしたいかと思ったんだけど、嫌なら別に良いやぁ~」頭を撫でるのを止めた。
「べつに……い、いや、じゃ……ないわよ……! 好きにしなさいっ」俯いていたリリスが顔を上げ、恥ずかしそうに言ってきたが、やっぱりそっぽを向いてしまった。作戦成功♪
可愛いリリスの頭を撫でれる許可はとったっ!
「リリス~♪」レイニーが、ツンとした表情をしているリリスに甘えるように呼んだ。
「な、なによ? 甘えるような声で呼ばないでよね……」リリスが恥ずかしそうにツンとした表情をして、文句を言ってくるが、嫌そうではなかった。
「リリスと、仲良くしたいなーって思って名前を呼んだけだよっ♪」
「そ、そう……そうなの。なら良いけれど……」リリスが恥ずかしそうに、そっぽを向き頬を赤くさせていた。
「二人とも、仲良すぎです! ボクも混ぜて下さいよ~」ロディーが、俺の服を掴んできた。というか、ロディーは案内役だろぉ……俺の後ろにいたらダメだろ~
ムスッとしたリリスが「うるさい。下級貴族の分際で……話の邪魔をするなよなぁー! ふんっ!」と、ロディーを睨んだ。
「す、すみません。伯爵様」ロディーが、シュンとした表情をした。
「二人とも仲良くね~」そう言えば、悪魔の世界も絶対的な階級社会なんだっけ?
「これでも、仲良くしてるし……」リリスが頬を膨らませて言ってきた。
それは気づいてた。完全に配下だったロディーが発言しても文句を言わなかったし。まあ、上下関係はあっても良いけど、ケンカにならなければ良いかな……
「なら良いんだけど。頬が可愛く膨れてるね♪」膨れたリリスの頬を指で、ぷにぷにと触った。
「わぁっ。何するのよっ! 気安く触るなぁっ、ぶれいものぉ~……」そう言いながらも、嫌がる素振りはなく、膨らんだ頬が赤くなり、嬉しそうな表情に変わっていった。リリスの後ろに回ると、両手で彼女の頬を触りながら歩いた。
「リリスの頬って、柔らかくてさわり心地が良いんだねっ」リリスの髪の毛から、優しい甘い香りがして心が落ち着く。
「そうか、気に入ったのか……? そうかぁ……ふぅーん……」リリスが、チラッと俺を見て嬉しそうな表情をして聞いてきた。
「気に入ったから触ってるんじゃん~♪ ぷにぷにして気持ち良いよ~」俺が笑顔で答えると、さらに嬉しそうなニコニコの笑顔になった。
先頭を歩き案内をしてくれていたロディーが、宝箱を発見して剣を持ってきた。
「これなんですよ~」と持ってきたのは、大人用の剣でロディーには大きすぎて扱えそうにない。だが不思議な魔力を秘めている感じがした。
「それさぁ……2階層に入れる品物じゃないんじゃないのぉ?」ロディーから渡され、持つと魔力を微量に吸われるのを感じた。
「ただの古びた剣ですよ? 価値は無いと思いますけど……」とロディーが首を傾げて呟いた。
剣を握り、刃の部分に手を翳し、劣化していた付与魔法を解除した。使用者のロディーに相性の良さそうな黒炎魔法を付与し直した。勝手に魔力を吸うようになっていたのも解除して、流し込む方式にした。魔力を流せば、流した分だけ強力になるようにした。
リリスが直ぐに気が付き、目をキラキラさせて俺の様子を見ていた。
「良い剣じゃん!」と言い、俺が構え魔力を軽く流し込むとボワッと剣が黒炎に覆われた。禍々しい炎が揺らめき見るものに恐怖を与える剣になった。当然、斬られれば黒炎に包まれ肉体は燃え尽き回復魔法も効かない。
「わぁー!! え!? 全然別物じゃないですか! すごぉーい……」ロディーが驚愕していた。
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