76 / 223
第一章 - 出会いと成長
76話 仲良くなった二人
しおりを挟む
聖属性の守護者であるルミエールと、闇属性の守護者であるアシュテリアが、仲良く村の通りを散歩していた。村の穏やかな空気を楽しむように見えた二人だったが、ルミエールがふと村の結界の外へ目を向けると、微かに眉をひそめた。
「アシュテリアちゃん、この森って……何かおかしいって思わない?」ルミエールが静かに口を開いた。彼女の目はどこか鋭く、気になる違和感を感じ取ったようだった。
「そうですね……」とアシュテリアも同調しつつ、立ち止まって考え込むように目を閉じ、可愛らしく首をかしげた。「この感じ……少し前に、どこかで出会ったような……うぅ~ん、そうです。同じようなオーラを持つ者がいたような気がするのですよ。」
「え?」とルミエールは一瞬動きを止め、表情を強張らせた。「ちょ、ちょっと待って。同じオーラを持つ者って……それ、ヤバいんじゃ?こんな広大な森を覆い尽くすほどの強大なオーラで、魔物を凶悪に変えたり、独自の進化を促してしまうような存在がいるなら……」ルミエールは目に見えて顔色を悪くし、不安げに呟いた。
「あぁ……!それ、うん。思い出したのですよ。さすがルミエールちゃん、助かったのですよ。」アシュテリアはスッキリした表情で礼を述べた。その明るい反応に安堵の気配を感じるものの、ルミエールの表情には別の色が浮かんでいた。
「ちょっとぉ……そんなスッキリしてる場合じゃないんじゃないかな。」ルミエールは焦りを隠せない様子で言葉を続ける。「思い出したのって魔王じゃない?それも古代の最悪で最強だった魔王……じゃない?」自分の口から出た言葉にさらに顔色を悪くし、不安が広がっていく。
「あ……うん。その古代の魔王なのですよ。」アシュテリアはルミエールの推測に頷いた。その仕草は無垢なままながらも、その言葉の重みが二人の間に緊張を生み出した。「オーラが同じ感じで、同じ雰囲気なのです。」彼女の口調は一見落ち着いているものの、その内容には不穏な響きが含まれていた。
アシュテリアとルミエールが仲良く並んでやってきたが、その表情はどこか緊張感に包まれていた。二人は、膨大で強力なオーラを放つ、この森のエネルギーの素について報告を始めた。
彼女たちから聞かされたのは、古代の魔王の存在だった。「この森に眠る魔王の魔石があり、その魔石が強力なオーラを放ち、森や魔物に凶悪な進化を遂げさせる力をいまだに放っています」と説明を受け、その言葉に重みを感じずにはいられなかった。
俺は少し考えた後に答えた。「俺は、放っておいても良いんじゃないかな?余計な争いごとが起きないし、この無秩序の森に近づこうという気も起こさないようにしてくれる結界の役割を果たしていると思っているし。」しかし、俺の言葉を聞いた二人は互いに顔を見合わせ、その場で話し合いを始めた。
しばらくしてアシュテリアが口を開く。「あのですね……これを放置しているとですね、古代の魔王が復活して、最悪が再び訪れる可能性が大きいのですよ。だから、場所と現状をまず把握しておくべきだと思うのですよ。」その声には警告の色が込められており、無視できない説得力を感じた。
彼女の言葉を聞いているうちに、放置しておくことへの不安が胸をよぎるようになった。そうだ、調査をして状況を確認してから判断をするべきだな。その考えをまとめると、俺の中に小さな冒険心が芽生えた。「でも、ちょっと冒険っぽくて面白そうじゃない?」
「あ、そうそう、ルフィアとミーニャはお留守番ね。一応さ、魔王の負のオーラが濃い場所みたいだし。それに、現れる魔物も普通の魔物じゃないからさぁ」二人を見つめて言った。
「うにゃ……いやぁ。いっしょがいいのっ」ミーニャが頬を膨らませて、俺の服を掴んできた。ルフィアも、ムスッとした表情で「大丈夫だと思うよ、強くなったし。一緒に行きたいなぁ」と言ってくる。
いや、魔物の墓にいくんだよ?楽しくはないと思うんだけどなぁ……。って、俺は冒険を楽しみにしているのと一緒かな。でも……危ないしなぁ。
「大人しくお留守番をしてくれたら……お菓子と、お出かけをしようか?」とご褒美をチラつかせた。「ううぅ……わかったぁ。大人しくしてるぅ」ルフィアが頷き、ミーニャも「うん。おかし……ほしい。それと、おでかけするぅ~」と納得してくれた。
アシュテリア、ルミエール、リリス、ロディー、ミアそれに、罰として閉じ込めていたあーちゃんを出した。
「ううぅ……すみませんでしたぁっ!!言われたことを、しっかりと守らせて頂きます……レイニーさまぁ……」怯え、衰弱したあーちゃんが出てきた。
「反省をしてくれた?俺の信頼を裏切るからだからねぇ~信頼してるんだからぁ」と言うと、あーちゃんが目をうるませて頷いた。「はい……。ううぅ……レイニーさまぁ」と言い俺の肩に乗り俺の頬に抱きついてきた。
「それで……どこに向かっているんです?」あーちゃんが、気配と雰囲気の違いに気がついたらしい。
隣りにいたアシュテリアが、あーちゃんに説明をしてくれると、あーちゃんが固まってしまったが無視をして進んだ。
それは、「……え?」と驚くほど近くにあり、とても簡単に見つかった。冒険とはいえないほどの近くにあった。
村の場所が無秩序の森の中心付近だったので、そこを中心に負のオーラが広がり、中心に行くほど魔物が巨大になり強くなっているのは気づいていた。
なので、村の付近に現れる魔物は他の場所に現れる魔物と同種でも別の魔物と言ってもいいほど身体が大きく、身体能力も魔力も格段に上だった。
王城の書庫で呼んだ覚えがあった。「昔、この地で人間の勇者と古代の魔王が戦い、戦いに敗れた魔王が倒された。その後この地に魔王の眠る封印の墓が作られ、魔王の封印を守る番人の村にはってんした。」と書かれていたような……それで俺たちが、そこに住んでいるんだよね。
倒された魔王も役に立つんだなぁ……えらいぞ、魔王さん♪いい仕事をしてくれてるよ~と思い出し笑顔になった。
敵の魔王でも埋葬されていて墓というより大きな古びた遺跡で立派なものが建っていた。
キレイで立派とは言いにくいが、不気味で立派な遺跡で強烈な負のオーラを放っているのを感じる。
「アシュテリアちゃん、この森って……何かおかしいって思わない?」ルミエールが静かに口を開いた。彼女の目はどこか鋭く、気になる違和感を感じ取ったようだった。
「そうですね……」とアシュテリアも同調しつつ、立ち止まって考え込むように目を閉じ、可愛らしく首をかしげた。「この感じ……少し前に、どこかで出会ったような……うぅ~ん、そうです。同じようなオーラを持つ者がいたような気がするのですよ。」
「え?」とルミエールは一瞬動きを止め、表情を強張らせた。「ちょ、ちょっと待って。同じオーラを持つ者って……それ、ヤバいんじゃ?こんな広大な森を覆い尽くすほどの強大なオーラで、魔物を凶悪に変えたり、独自の進化を促してしまうような存在がいるなら……」ルミエールは目に見えて顔色を悪くし、不安げに呟いた。
「あぁ……!それ、うん。思い出したのですよ。さすがルミエールちゃん、助かったのですよ。」アシュテリアはスッキリした表情で礼を述べた。その明るい反応に安堵の気配を感じるものの、ルミエールの表情には別の色が浮かんでいた。
「ちょっとぉ……そんなスッキリしてる場合じゃないんじゃないかな。」ルミエールは焦りを隠せない様子で言葉を続ける。「思い出したのって魔王じゃない?それも古代の最悪で最強だった魔王……じゃない?」自分の口から出た言葉にさらに顔色を悪くし、不安が広がっていく。
「あ……うん。その古代の魔王なのですよ。」アシュテリアはルミエールの推測に頷いた。その仕草は無垢なままながらも、その言葉の重みが二人の間に緊張を生み出した。「オーラが同じ感じで、同じ雰囲気なのです。」彼女の口調は一見落ち着いているものの、その内容には不穏な響きが含まれていた。
アシュテリアとルミエールが仲良く並んでやってきたが、その表情はどこか緊張感に包まれていた。二人は、膨大で強力なオーラを放つ、この森のエネルギーの素について報告を始めた。
彼女たちから聞かされたのは、古代の魔王の存在だった。「この森に眠る魔王の魔石があり、その魔石が強力なオーラを放ち、森や魔物に凶悪な進化を遂げさせる力をいまだに放っています」と説明を受け、その言葉に重みを感じずにはいられなかった。
俺は少し考えた後に答えた。「俺は、放っておいても良いんじゃないかな?余計な争いごとが起きないし、この無秩序の森に近づこうという気も起こさないようにしてくれる結界の役割を果たしていると思っているし。」しかし、俺の言葉を聞いた二人は互いに顔を見合わせ、その場で話し合いを始めた。
しばらくしてアシュテリアが口を開く。「あのですね……これを放置しているとですね、古代の魔王が復活して、最悪が再び訪れる可能性が大きいのですよ。だから、場所と現状をまず把握しておくべきだと思うのですよ。」その声には警告の色が込められており、無視できない説得力を感じた。
彼女の言葉を聞いているうちに、放置しておくことへの不安が胸をよぎるようになった。そうだ、調査をして状況を確認してから判断をするべきだな。その考えをまとめると、俺の中に小さな冒険心が芽生えた。「でも、ちょっと冒険っぽくて面白そうじゃない?」
「あ、そうそう、ルフィアとミーニャはお留守番ね。一応さ、魔王の負のオーラが濃い場所みたいだし。それに、現れる魔物も普通の魔物じゃないからさぁ」二人を見つめて言った。
「うにゃ……いやぁ。いっしょがいいのっ」ミーニャが頬を膨らませて、俺の服を掴んできた。ルフィアも、ムスッとした表情で「大丈夫だと思うよ、強くなったし。一緒に行きたいなぁ」と言ってくる。
いや、魔物の墓にいくんだよ?楽しくはないと思うんだけどなぁ……。って、俺は冒険を楽しみにしているのと一緒かな。でも……危ないしなぁ。
「大人しくお留守番をしてくれたら……お菓子と、お出かけをしようか?」とご褒美をチラつかせた。「ううぅ……わかったぁ。大人しくしてるぅ」ルフィアが頷き、ミーニャも「うん。おかし……ほしい。それと、おでかけするぅ~」と納得してくれた。
アシュテリア、ルミエール、リリス、ロディー、ミアそれに、罰として閉じ込めていたあーちゃんを出した。
「ううぅ……すみませんでしたぁっ!!言われたことを、しっかりと守らせて頂きます……レイニーさまぁ……」怯え、衰弱したあーちゃんが出てきた。
「反省をしてくれた?俺の信頼を裏切るからだからねぇ~信頼してるんだからぁ」と言うと、あーちゃんが目をうるませて頷いた。「はい……。ううぅ……レイニーさまぁ」と言い俺の肩に乗り俺の頬に抱きついてきた。
「それで……どこに向かっているんです?」あーちゃんが、気配と雰囲気の違いに気がついたらしい。
隣りにいたアシュテリアが、あーちゃんに説明をしてくれると、あーちゃんが固まってしまったが無視をして進んだ。
それは、「……え?」と驚くほど近くにあり、とても簡単に見つかった。冒険とはいえないほどの近くにあった。
村の場所が無秩序の森の中心付近だったので、そこを中心に負のオーラが広がり、中心に行くほど魔物が巨大になり強くなっているのは気づいていた。
なので、村の付近に現れる魔物は他の場所に現れる魔物と同種でも別の魔物と言ってもいいほど身体が大きく、身体能力も魔力も格段に上だった。
王城の書庫で呼んだ覚えがあった。「昔、この地で人間の勇者と古代の魔王が戦い、戦いに敗れた魔王が倒された。その後この地に魔王の眠る封印の墓が作られ、魔王の封印を守る番人の村にはってんした。」と書かれていたような……それで俺たちが、そこに住んでいるんだよね。
倒された魔王も役に立つんだなぁ……えらいぞ、魔王さん♪いい仕事をしてくれてるよ~と思い出し笑顔になった。
敵の魔王でも埋葬されていて墓というより大きな古びた遺跡で立派なものが建っていた。
キレイで立派とは言いにくいが、不気味で立派な遺跡で強烈な負のオーラを放っているのを感じる。
27
あなたにおすすめの小説
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
小さな貴族は色々最強!?
谷 優
ファンタジー
神様の手違いによって、別の世界の人間として生まれた清水 尊。
本来存在しない世界の異物を排除しようと見えざる者の手が働き、不運にも9歳という若さで息を引き取った。
神様はお詫びとして、記憶を持ったままの転生、そして加護を授けることを約束した。
その結果、異世界の貴族、侯爵家ウィリアム・ヴェスターとして生まれ変ることに。
転生先は優しい両親と、ちょっぴり愛の強い兄のいるとっても幸せな家庭であった。
魔法属性検査の日、ウィリアムは自分の属性に驚愕して__。
ウィリアムは、もふもふな友達と共に神様から貰った加護で皆を癒していく。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚
熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。
しかし職業は最強!?
自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!?
ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!
理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。
ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。
仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。
転生チートは家族のために ユニークスキル『複合』で、快適な異世界生活を送りたい!
りーさん
ファンタジー
ある日、異世界に転生したルイ。
前世では、両親が共働きの鍵っ子だったため、寂しい思いをしていたが、今世は優しい家族に囲まれた。
そんな家族と異世界でも楽しく過ごすために、ユニークスキルをいろいろと便利に使っていたら、様々なトラブルに巻き込まれていく。
「家族といたいからほっといてよ!」
※スキルを本格的に使い出すのは二章からです。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる