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婚約?!

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 翌日の朝、昨日も良く寝れなかったユウが、朝食を食べ終え猟に行く準備をする。

 古い剣、ナイフ、収納袋、水袋、食料などを用意した。

 エリーはその間、大人しく座って待っている。

エリー「昨日、渡された短剣なのですけど、私は使った事がないのですけど大丈夫ですか?」

ユウ「お守りみたいな物だ。」

エリー「分かりました。お守りですね」

 なぜかニコニコしているエリー。

ユウ「そろそろ行くか。家から近いと言っても猛獣の棲む森の中だからな。気を付けろよ。」

エリー「ユウさんが一緒なら大丈夫です」

ユウ「あまり人を頼るなよ。守るつもりだが」

 2人揃って家を出て森の中を歩いていると、エリーが転びそうになる。

ユウ「仕方ないな。手を繋ぐぞ」

エリー「え。あ、はい。」

 エリーが顔を赤らめて恥ずかしそうにする。

 手を繋ぎしばらく歩いていると少し先に、巨大な猪が現れ、こちらを警戒している。

 しばらくすると鼻息を荒くして興奮しているみたいで危険だ

 ユウが剣を構え無意識に身体強化を使い、剣にも魔法を流し強化している。

 普通の古い剣なら、とっくに折れている状態の剣だった。

 だが剣が効かなそうだと判断し剣を収めた。

 身体強化をしている拳に力を集中させ更に拳が強化された。

 巨大な猪が、突進して来る前に瞬時に猪の前に移動し拳を眉間に打つと衝撃波が周りに広がった。

 巨大な猪が、ゆっくりと倒れた。

ユウ「これでよし。しばらくの食料が捕れたな」

エリー「え。もう終わりですか?」

ユウ「そんなに捕っても食べきれないだろ?」

エリー「そうですが・・・もう少し冒険っぽい事をしたかったです」

ユウ「帰りも歩くから、まだ続くぞ」

 捕った猪の血抜きをして血抜きが終わると、収納袋に猪を収納した。

エリー「巨大な猪を拳で倒してしまいましたね」

ユウ「誰でも出来るんじゃなか?」

エリー「え、それは無いと思いますけど?」

ユウ「親父は出来たぞ」

エリー「そうですか。お父様は出来たのですね。でも、何人かの冒険者の方を見ましたが普通の方は出来ないと思いますよ」

ユウ「他のやつが、どんな猟をしてるのか見たこと無いしな」

手を洗おうと水袋を出した。

ユウ「エリー手伝ってくれないか?水袋を持ってて欲しい」

エリー「私に、出来る事なら何でも手伝います!」

と言いユウの為に、何か出来る事が嬉しいようだった。

ユウ「手を洗いたいんだ、水を少しづつ出してくれ」

エリー「はい」

ユウ「手を、キレイにしないと、お前の手を触れないからな」

エリー「そんな事を、気になされなくても・・・ありがとうございます」

キレイになった手で、手を繋ぎ家に向かい帰ると嬉しそうにニコニコで手を繋ぐエリー

エリー「ユウさんは、お強いのですね。頼もしいです」

ユウ「強いのかは分からないけど。そう言って貰ええると嬉しいな」

エリー「帰ったらお手伝いをさせて下さい」

ユウ「お前に出来る事があれば頼むよ」

エリー「お任せください!」

 エリーの金髪が風になびいてキラキラとしてキレイで、同じくキラキラと光る青い透き通った目もキレイだ。

 透き通った青い目で見つめられていると吸い込まれそうだ。

 家に着くと、猪の解体ををして明日また、町に革と牙を売りに行くのでエリーに果物かうか。

 それと、食器も買わないとだな・・・

 エリーが解体してる時も見つめられてた気がするがワンピースだからパンツが見えるんだよな、椅子でも作ってやるか。

 昼食作りはエリーが積極的に手伝ってくれたが刃物は見てると危なっかしいので野菜を洗ってもらったりした。

エリー「他にはありませんか!洗濯でもしますよ」

「お前に洗濯なんてさせられないぞ、汚いしな」

エリー「汚いなんてとんでもないです。ユウさんの服ですから汚いなんて思いません」

ユウ「じゃあ、俺がお前の服を洗うのも気が引けるし頼む」

 ニコニコしながら洗濯を始めるエリー。

 わたしが好きな人の服を洗濯なんてする日がくるなんて・・・

 ドキドキしながら洗濯をする。


 お昼を食べ終わった。

 今日のうちに売りに行くか、それで明日はゆっくりするかな。

 エリーに買い物に行ってくると伝え町に走って向かう。

 猛獣に、会う事もなくすぐに着いて良かった。時間を取られて帰るのが夕暮れになると暗くなり移動速度も落ちて夜遅くなってエリーに心配も掛ける事にもなるし、お腹も空かせてしまう。

 大型の猪の革と牙だったので少し高めで売れて良かった。

 その金で、果物と食器を買い帰ろうとした時に、兵士が似顔絵を描いた紙を見せて人探しをしていた。

 エリーの似顔絵だ。やっぱり探されてるのか。

 帰りは獣に数匹に会ったが逃げきったのと数匹倒した。

 急いで家にもどり一応報告をした。

エリー「問題はないと思いますが、やっぱり探されていましたね。心配をお掛けしてすみません。」

ユウ「大丈夫だ。気にするなよ。革が思ったより高く売れたから、お前に果物を買ってきたぞ、良かったら食べてくれ」

エリー「えっ!?わざわざ買ってきて頂いたんですか。ありがとうございます」

 

 少し前、王城では王女がお茶会に出て行くと言って帰ってこないので大騒ぎになっていた。

 王は狼狽え激怒していた。

 当然、暗殺の事など知らされていないので盗賊か猛獣に襲われたかと思っている。

 弟の派閥達は死体が見つかってないので安心は出来ないが・・・

 王女の馬車を襲えと命令も出されていて、襲撃をしたが逃げられ、逃げている所を猛獣が襲って馬車を壊し兵士達を殺している所を襲撃部隊が目撃していた。
 猛獣の襲撃で生きているとは思えないので死体が見つからないのは猛獣に食べられたのではないかと報告していた。

 国王様には、王女の馬車の足取りを追っていた者達からの報告でお茶会に行くような道ではない事が判明して問題になっていた。

 なぜ危ない道を選んで何処へ向かっていたのか?

 何者かに襲撃されて逃げていて迷い込んだのではないのか?

 足取りは、最終的に狂暴な猛獣の棲む森の近くを通って足取りが消えたので、その町で捜索がされていた。

 聞き込みで、普段は買わない女性用の服を買っていったとの証言も出ているので買った者の捜索も始まった。

 男の足取りを追うと猛獣の棲む森であった。

 その男の行き先である狂暴な猛獣の棲む森では、捜索が困難で捜索は難航していた。

 

 そうとは知らない2人であった。

 その夜、いつもと変わらず布団2つ並べて1つの布団で2人で寝ていた。

ユウ「もう1人で寝れるんじゃないか?」

エリー「わたしが隣で寝るのは、お嫌ですか?」

ユウ「将来の為に離れて寝た方が良いんじゃないか?こんな事が噂にでもなれば結婚が出来ないだろ。」

エリー「ユウさんが話さなければ誰にも知られませんし、私には決めた方がいますので大丈夫です」

ユウ「では、その決めた方に申し訳ないだろ。」

エリー「その方は寛大で優しい方ですので大丈夫です」

ユウ「いや。俺みたいなのが近くに居ただけでも問題だと思うがな。しかも1つ屋根の下でも問題なのに1つの布団はマズイだろ。お前は魅力的で可愛いからな」

 エリー「ありがとうございます。」

 暗くて表情が見えないので表情を出してニヤニヤしながら照れるエリー。

エリー(私が決めた方は、あなたですけどね。)

と心で呟いた。

 今日もエリーが腕を組もうとした。

「心に決めた方がいるんだろ。その方に悪いから止めてくれ」

 と拒否しされたのでの可愛く頬を膨らませるエリー。 

エリー「もう。知りません!」

 今日は、エリーから解放されすぐに寝れた。

 エリーは拗ねて寝れずにユウと反対方向を向いて寝ているとユウの方から抱き付いて胸を触ってきた。

エリー「きゃ♡ どうしたのですか?」

ユウ「・・・」 

エリー「こういう事をされたら、もうお嫁にいけませんね・・・ユウさんに・・・責任をとって頂きませんと♡」

「・・・」

 エリーが、ユウの方を見ると寝息を立てて寝ていた。

エリー「もう。知りません。キライですっ。ふんっ」

 また、頬を膨らませるエリーだったが顔はニヤニヤしていた。

 自分の胸にある手を握りしめていたら安心感でエリーも寝てしまった。

 ユウが朝、目覚めると手に温かく柔らかい感触が・・・

 エリーが自分のブカブカの服を着て寝ているので直にの胸を触っていた。
 
 焦って手をどけようとするがエリーに手を握られていたので動かせない・・・し、ムリに動かすと起きてしまう。

 エリーが目を覚ました。

エリー「きゃ♡」

 昨日は、服の上からだったが朝には直接、胸を触られていた

 エリーは、ユウが昨夜に寝返りで事故で触っただけだと知っていたが、それを利用してしまった。    

エリー「これでお嫁に行けなくなりました。」

ユウ「・・・申し訳ない」

エリー「ユウさんが責任を取って・・・お嫁にもらってくださいね!」

ユウ「あ、あぁ・・俺で良ければ。」

エリー「約束ですよ!ホントにですよ。」

ユウ「ああ、約束する。」

エリー「やったぁ!」

ユウ「何で喜んでるんだ。心に決めた方がいるんだろ?」

エリー「まだ、分からないのですか?」

ユウ「ああ、さっぱりだ。」

エリー「はぁ・・・。心に決めた方というのは、ユウさん、あなたの事です。」

ユウ「・・・え?」

 前世でも告白された事無かったし。現在も無しだったのに。

 初めての告白されたのが美少女のお姫様からって、いやいやからかわれているだけだろ。

ユウ「からかっているだけだろ?」

エリー「からかっている目に見えますか?」

 エリーが顔を近付けてくる。

ユウ「からかっているようには見えない。」

エリー「ですよね。からかっていませんし。ですから、ちゃんとお嫁さんにしてくださいね。」

「ああ、わかってる。」

 エリーが満面の笑みで抱き付いてきた。

エリー「ユウさんも抱き締めてください」

ユウ「え・・・良いのか?」

エリー「あたりまえです。ユウさんの妻になるのですよ。私は・・・」

 エリーを抱き締める。

エリー「こうされるとドキドキしますけど安心します」

ユウ「もう良いか?恥ずかしいんだが」

エリー「私もです。でも、ありがとうございます」

 エリーが離れ際にキスをしてきて恥ずかしそうにしている。

 ここは天国で、また俺は死んだんじゃないのか?

 どう接して良いのか分からないんですけど。

ユウ「とりあえず朝食を作ってくる」

エリー「私も手伝います。作れるようにならないと!」

ユウ「ああ、頼む」

エリー「はい。」

ユウ「でも、庶民の俺と王女は結婚出来ないんじゃないか?」   

エリー「正式じゃなくても構いませんよ。」

ユウ「俺も構わないが・・・」

エリー「ユウさんと一緒にずっと暮らしている事が大事なのです。正式でも正式じゃなくても同じです。」

ユウ「お前がそれで良いなら俺は構わないぞ。一緒に居られるなら。」

エリー「ユウさんと考えが同じで嬉しいです」

ユウ「そうだな。」

 エリーにも少し料理を教えてみた

 覚えは早いし料理は丁寧った。

 朝食を食べ終えると、前回の捜索をしていた兵士が居た町の事が気になっていた。

ユウ「町に様子を見に行ってくる」

エリー「気にしなくても大丈夫だと思いますが」

ユウ「町に買い物に行けなくなると困るからな」

エリー「そうですね。ご迷惑をお掛けしてすみません。」

ユウ「お前が悪い訳じゃないんだ。気にするな。」

エリー「気を付けて下さいね」

 と言いユウの頬にキスをする。

 何なんだこの甘い生活は!!

 楽しいがドキドキするな。

 町へ偵察に向かった。

 町が変わり無ければエリーに果物でも、また買って帰るか。

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