【旧作改訂】イレギュラー召喚で神器をもらえませんでした。だけど、勝手に付いてきたスキルがまずまず強力です

とみっしぇる

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21 再び勇者と合流

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神器持ちの山田竜都君との戦いで深い傷を負った。だけど高位ポーションと休息で治った。

体も軽いしレベルアップしている。

ただ肝腎の「沼」がレベル5に上がらない。
レベル1から3までの早さ、3から4までの長さとか考えると、経験値の積みかたがイマイチ分からない。

「無事に帰れたからよしとするか」


◆◆◆
メロンとカリナに合流した。

「会いたかったよ~、メロン、カリナ」
「私達も3日間寂しかったですが、また今日からお願いします」

「キンヌダンジョンの10階からスタートでいいよね。目標は20階で、到達したら帰って来よう。もしも夜営するときは、前のとき準備した道具があるから、それ使おう」

勇者パーティーは、キンヌダンジョンに向かった。



「う~ん。転移装置で10階に飛んでフロアボスでしょ。それから一気に18階まで来ちゃったね」

「ギルドで聞いたら、この前の10階のフロアボスが完全なイレギュラーらしいです」
「普通は20階がボスのシルバーベアとグレーグリズリーなんだって」
「そして、30階のダンジョンボスがレッドベアで、一緒にシルバーベア2匹が出るんです・・」

「げ、なら10階に出たバーニングベアってなんなのさ」
「レッドベアの上位種です。ハルピインの東の海岸にある、上級ダンジョンの23階から先に、たまに出るそうです」

「だから理論上、私達というかサーシャは、このキンヌダンジョンを余裕でクリアできる計算なのよね」

「・・よし、今日も時間はたっぷり残ってるし、20階までは素材を綺麗に残す倒しかたをしよう」

「18階、19階はマツサガカウ、べコウボア、ザキミヤピッグ、ケンタキコッコが出ます。別名高級食材フロアなのです」
「カリナ、私なんか噂でしか聞いたことがない魔物ばっかりだ」

「よだれ拭いてサーシャ。ただ、みんな気性が荒くて、冒険者が倒してもお肉がズタボロになるまで抵抗するの」
「だからこのフロアの高級食材魔物は討伐ランクCなのですが、あえて捕獲ランクを付けるならAと言われています」

「その割に、メロンもカリナもにんまりしてるね」
「ええ、美味しいお肉を食べるため、カリナと2人で特定の技を特訓したから」
「サーシャに借りた装備のお陰で精度もまずまずだと思います」
「うふふ、じゃあお手並み拝見で」

早速、正面にべコウボアが現れた。

「まずは私から行かせて」

メロンがシルフィーソードで足元に風を纏いロングジャンプし、ボアの真上で剣を一閃。ボアの頭がポトリと落ちた。

次のザキミヤピッグはカリナがドングリの形をした「ウオーターナッツ」を2発頭に当て撃沈。弾丸は小さいが込められた魔力はウオーターボールどころではなかった。

「わあ、私の勇者たちは進歩が早い。武器効果だけでなくて、本人の才能も大きいわ」

ぽちょん。ぽちょん。ぽちょん。ぽちょん。

私も負けじと、マツサガカウを小沼4つで完全拘束した。

「頭、カチ割るのが正解かな」
「けど、頬肉とか頭部にも絶品が多いですよ」
「腹を刺すのは論外ね。カウの内臓が無傷なら、大商人でも簡単に食べられない「絶品モツ煮込み」が作れるそうよ」

「ブモ、ブモモモモ~」

「いい声して鳴くね」
「カウの命乞いさえ、サーシャには美味しい味のハーモニーとしか響かないようですね」

「とりあえず、剣で首落とすわ」


マツサガカウ2匹、ベコウボア5匹、ザキミヤピッグ4匹、ケンタキコッコ6羽を捕らえ、20階のフロアボスを倒してギルドに帰った。

「お帰りなさいませ殺戮天使のみなさん。今日もキンヌダンジョンですね」
「ただいまマリアさん。今日は一気に10階から20階まで降りたから、フロアボスの買い取りお願い」
「は、早い。ところで18階と19階では狩りをしましたか?」

「うん、マツサガカウ、ベコウボア、ザキミヤピッグ、ケンタキコッコを捕まえたから、その辺は解体だけ頼もうかと思って」
「解体だけですか!」
「マ、マリアさん、すげえ食い付き方だよ」
「お、お肉の状態はどうなんですか!」
「三人で工夫したから、カウ2匹の内臓も含めて綺麗なもんですけど・・」
「本当~~~にっ、解体だけなんでしょうか・・」

「・・分かったよ。思い切ってカウ1匹をみんなに振る舞うよ」

ざわざわざわざわ。まじかよ。ツイてるぜ。

「メロンとカリナもそれでいい?」
「もちろん、数日前までのお金がなかったとき、みんなに助けられてるよ。マリアさんにも薬草の買い取りでお世話になったし」
「私もです。サーシャから受けた恩恵を私達だけでもらうより、みんなに分けるのは賛成です」

「では、解体場に行きましょう。後ろに並んでおられる皆様、緊急事態です。窓口は閉じられます!」

長蛇の列を無視して、マリアさんは受け付け業務を終了。私達を引っ張って解体場でマツサガカウのお披露目。速攻で解体ショーが始まった。

◆◆
ギルドの食堂でマツサガカウを調理してもらい、さっそく実食だ。
食材を提供した殺戮天使のテーブルは確保してくれてるが、食堂は大混雑だ。

「んぐんぐ、うんま~い」

「マリアさん勝手に早退して、他の職員さんが睨んでますよ」
「サーシャさんに殺気を向けられたときに比べたら屁でもないです」
「はは・・」


うまい牛を食べたあと、私の勇者たちを酔わせた。

そして話を切り出した。

「いやあ~大満足。3日ぶりだし、メロンとカリナに話があるの」
「なにかな?」
「この3日間は狩りとかしたかな?」
「昨日、スモールボア4体を捕まえました」
「それはもう、ギルドに売ったよね」
「うん、サーシャからしたら微々たるものだろうげど、お金は三等分してギルドカードにいれたわ」

「ありがとう!  じゃあ私からも三等分。はい」

「なにかしら」

「初ダンジョンのときやっつけたゴクツ盗賊団の剥ぎ取りが終わったから、戦利品を分けてきたの」  

「指輪ですか?」
「収納指輪が3つ入ってたから、その中に分け前を入れた。はめてみて」

「はあ、いいのに・・」

「あれ、これは借りてるのと同じ大容量で時間停止付きの収容指輪です・・」
「私のもよ、これってもらっていいものじゃないよ・・」

「あげた訳じゃない。正当な取り分だって。はめてみて中身を確認してよ」

「え?フード付きインナー、小手、ブーツ、鎖かたびら、胸当て、大盾、ナイフ、それがみんなミスリル製だよ」
「その上に、防御の腕輪と消費魔力半減の指輪です」
「カリナ、これってサーシャに借りてる装備とほぼ同じだよ」

「たまたまだね。盗賊の中にブライト王国の元貴族がいたんだ」
「ですけど・・」

「ボアも三等分なら、盗賊の戦利品も三等分。私は2人に貸した装備も戻ってくるから、得してるよ」

「カリナ、どうみても私達2人が得しすぎだよね」
「ボアの代金3万コールドの代わりに、4000万ゴールド相当の装備が渡されるなんて・・」 


酔ったメロンとカリナを連れて宿に帰り、自分の部屋に帰ったとき、それは起こった。

「ん?この感覚は「沼」の中で誰か強いのが息絶えたな。グルガーの表示が消えてるから、恐らく昨日の強そうなやつの1人か・・」

ピピピ・・ピピ・・レベルアップ・・ピピ

きた、「沼」のレベルアップだ。




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