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44 大胆に殺しに行く
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ダンガル商会の長男、ヤリステに復讐すると決めたら、気持ちが止まらなくなってきた。
必要なら、ヤリステと結託してるサハミ子爵の関係者も殺す。
探索は正攻法、殺害は派手に。
身バレしないために、考えた方針がこれだ。
普通とは違うが、私の特性を考えれば可能だ。
マイリの街は住人20000人ほど。危険なセチバの森も近いから城壁型の都市。入り口近くの冒険者ギルドに入った。
時間は午後3時。
懐かしいが、ヘラクレスガード、パピヨンマスクを発動して、今は別人になっている。
「受付嬢さん、この街は初めてだけど、チータと熊を売りたいの。それから、ダンガル商会の場所を知りたいの」
「ギルドカードをお出しください。バンカの街で登録されたアヤメ様ですね。査定に一時間ほどかかりますが、よろしいですか?」
「ああ問題ない。ギルドカードを一旦返して」
「ダンガル商会は通りを出て、西に真っ直ぐいってください。御用はお買い物ですか?」
「うんにゃ。そこの商会の長男ヤリステってのに友達が凌辱して殺された。だから、そいつを殴り殺しに来た」
ざわっ。
「しょ、証拠がおありですか?あるのならギルドでも対処します」
「ないね。あと「鬼の牙」ってクズ冒険者にも、その友達が世話になった。だから、「残り2人も」殺さないと」
「残り2人も?」
「鬼の牙」とつるんでいたと記憶してた3人が慌ててギルドを出ていった。
「チータの査定が終わるのを待ってるわ」
30分後、チータの査定が終わる前に7人の男がギルドに飛び込んできた。
「てめえか?俺達やヤリステさんを殺しに来たって言ってる女は!」
「あなた、誰?」
本当は知っている。身長180センチ、細めの長剣使い。本物の達人といううわさだった、ザハンだ。
「お探しの鬼の牙の一人、ザハンだ」
「雰囲気がある。「前の3人」とは違うみたいね」
「前の3人だと・・てめえが殺したのか」
「私の予想では、ダム、サムダ、それにあなたの弟のベンだっけ。セチバの森の中で遺体になってる。汚い人攫いの末路にはぴったしね」
「お前、生かして帰さねえ」
「あら、気が合うわね。ここじゃ本気で戦えない。街を出て、近くの草地に行きましょう。7人全員でいらっしゃい」
人を呼ぼうとしてくれた受付嬢さんを制し、私がこの街にいた頃、薬草採取をしていた小高い丘に来ている。
ギャラリーまで30人くらい付いてきている。
◆
ザハンと対峙した私から見て、左側が私が落ちた30メートルの崖、右は垂直の岩肌。後ろは10メートル崖下に急流の川がある。
腰に下げていた短剣1本を抜いて構える私。
男7人も剣を抜いた。
「クロビカリする姉ちゃん、7対1だぜ。勝てると思うのか?」
「さあ、やってみないと分からないでしょ。それっ」
猪突猛進発動をして手下1に向かった私は、頭に上段からの剣を食らった。
だが、防御力に自信がある。
そのまんま体当たりして、手下1の腹を刺した。
「うべっぷぷ」
その時、見えない何かが襲ってきた。
「キイィィン!」
「お前ら下がってろ。この女、魔道具かなんかでガチガチに固めて相討ちを狙ってる。目茶苦茶だけど手強い。俺が殺る」
私では見えないザハンの斬撃が当たった首元を触った。
指で何度もなぞらないと分からないくらい小さいけど、ヘラクレスガードにへこみ傷が入っていた。
必要なら、ヤリステと結託してるサハミ子爵の関係者も殺す。
探索は正攻法、殺害は派手に。
身バレしないために、考えた方針がこれだ。
普通とは違うが、私の特性を考えれば可能だ。
マイリの街は住人20000人ほど。危険なセチバの森も近いから城壁型の都市。入り口近くの冒険者ギルドに入った。
時間は午後3時。
懐かしいが、ヘラクレスガード、パピヨンマスクを発動して、今は別人になっている。
「受付嬢さん、この街は初めてだけど、チータと熊を売りたいの。それから、ダンガル商会の場所を知りたいの」
「ギルドカードをお出しください。バンカの街で登録されたアヤメ様ですね。査定に一時間ほどかかりますが、よろしいですか?」
「ああ問題ない。ギルドカードを一旦返して」
「ダンガル商会は通りを出て、西に真っ直ぐいってください。御用はお買い物ですか?」
「うんにゃ。そこの商会の長男ヤリステってのに友達が凌辱して殺された。だから、そいつを殴り殺しに来た」
ざわっ。
「しょ、証拠がおありですか?あるのならギルドでも対処します」
「ないね。あと「鬼の牙」ってクズ冒険者にも、その友達が世話になった。だから、「残り2人も」殺さないと」
「残り2人も?」
「鬼の牙」とつるんでいたと記憶してた3人が慌ててギルドを出ていった。
「チータの査定が終わるのを待ってるわ」
30分後、チータの査定が終わる前に7人の男がギルドに飛び込んできた。
「てめえか?俺達やヤリステさんを殺しに来たって言ってる女は!」
「あなた、誰?」
本当は知っている。身長180センチ、細めの長剣使い。本物の達人といううわさだった、ザハンだ。
「お探しの鬼の牙の一人、ザハンだ」
「雰囲気がある。「前の3人」とは違うみたいね」
「前の3人だと・・てめえが殺したのか」
「私の予想では、ダム、サムダ、それにあなたの弟のベンだっけ。セチバの森の中で遺体になってる。汚い人攫いの末路にはぴったしね」
「お前、生かして帰さねえ」
「あら、気が合うわね。ここじゃ本気で戦えない。街を出て、近くの草地に行きましょう。7人全員でいらっしゃい」
人を呼ぼうとしてくれた受付嬢さんを制し、私がこの街にいた頃、薬草採取をしていた小高い丘に来ている。
ギャラリーまで30人くらい付いてきている。
◆
ザハンと対峙した私から見て、左側が私が落ちた30メートルの崖、右は垂直の岩肌。後ろは10メートル崖下に急流の川がある。
腰に下げていた短剣1本を抜いて構える私。
男7人も剣を抜いた。
「クロビカリする姉ちゃん、7対1だぜ。勝てると思うのか?」
「さあ、やってみないと分からないでしょ。それっ」
猪突猛進発動をして手下1に向かった私は、頭に上段からの剣を食らった。
だが、防御力に自信がある。
そのまんま体当たりして、手下1の腹を刺した。
「うべっぷぷ」
その時、見えない何かが襲ってきた。
「キイィィン!」
「お前ら下がってろ。この女、魔道具かなんかでガチガチに固めて相討ちを狙ってる。目茶苦茶だけど手強い。俺が殺る」
私では見えないザハンの斬撃が当たった首元を触った。
指で何度もなぞらないと分からないくらい小さいけど、ヘラクレスガードにへこみ傷が入っていた。
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