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123 彼の強制レベリング
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私、ミシェル君にミールも合流した。
会ったばかりのミシェルを連れて、歩いてオルシマに向かっている。
ミールが不意に口を開いた。
「ミシェルさんって、オルシマに来るんだよね。ユリナ様の友達?」
「いや、世話になったけど、ユリナさんとは今日が初対面」
「そうだよ、ミール」
「長い付き合いと思った。ユリナ様の、昔の友達じゃないんだね。もう、仲良しなんだ」
「私とミールの出会いなんて、もっと強烈だったじゃん。戦闘からの、酒場直行」
「あっ、そうだね。えへへ」
私とミールで考えた。
ミシェル君は、ただオルシマに連れていくと危険。
私の回復スキルを狙う輩が、彼を狙う。
普段、パーティー「アイリス」を作ったミール以外とは、過剰に関わっていない。
「ふーどこーと」計画では、災いを避ける意味でも表向き私はノータッチ。
魔力ゼロ3人組とサルバさんに、持っていた3000万ゴールド全部を渡したが、名義人から外れてる。
だけどミシェル君は私と協力して、グレイ司祭と真っ向から戦った。
そして、勝ってしまっている。
強くないのに目だって、顔バレもしてる。
「ユリナ様、オルシマに帰る前にドラゴンダンジョンにミシェルさんを連れて行かない?」
「あっ、大きく迂回するけど、その手があったね」
「ドラゴンダンジョン?まさか攻略が進んでないっていう、暫定特級のダンジョンのこと?2人とも」
「ミシェル君、レベルとHP聞いてもいい?」
「レベル21でHP126。低いだろ」
「私はレベル63」
「やっぱ高いね」
「だけど、HPは189よ。ミシェル君」
「へ?本当にユリナさんって魔力ゼロなんだ」
「逆にミールはすごいよ」
「レベル45でHPは675ある。だけどユリナ様の方が強いよ」
「ユリナさんのカウンタースキルみたいなもんは、身を持って体験した。死ななかったのが不思議だよ」
「だから提案したいの。私がミシェル君とくっついていれば、あのカウンタースキル使い放題。無限回復もできる」
「破格のスキルなんだ」
「だから、ミシェル君をレベル60、HP360にするまで私が責任を持って鍛えたいわ。そうすれば、魔法も強くなる」
ミシェル君には提案したが、自分でもあせって急な話ばかりしていると思う。
だけど、これだけは受けてもらいたい。悪目立ちさせてしまったお詫びだ。
◆◆◆
1日かけて、例の滝に到着した。
ドラゴンダンジョンは滝壺近くで急流の中にある。
ミールにも協力してもらい、中に入った。
ミールが先に入り、束ねた革ひもでダンジョン入り口から引っ張ってもらう。
私とミシェル君は手をグルグル巻きにしてつながり、溺れながらダンジョンに侵入した。
『超回復』を5回は使った。恐らく、ミシェル君は3回の臨死体験してる。
「すごすぎるスキルだよユリナさん。これなら魔力ゼロでも、それを補っていけるよね」
「ところでミシェル君。今後の軍資金は?」
「家も急に引き払ったから30000ゴールドくらいしかない」
「このダンジョンなら、お金になるドラゴンパピーもいるし、それでまかなって」
「ありがたいけど、そんな貴重なもの・・」
「いいから、行こうよ」
「一緒に冒険したら、報酬は均等割り。これが私達「アイリス」の決まり!」
38時間かけて、6階。ここから下の属性ドラゴンパピーが高く売れる。
ミシェル君と私を革ひもでつなげた。操り人形みたいで申し訳ない。
彼はミスリル装備一式で防御力の大幅強化。武器はゴブリンキングの大剣を渡した。
戦闘形式はワンパターン。ミールがドラゴンパピーを牽制。そして私がパピーの足を破壊。
ミシェル君、ひたすらパピーに大剣たたき込む。
私は『超回復』で2人の体力を常に満タンにした。
ただ、ミシェル君が私を庇う。
何度も、何度も・・
心が乱れる。
◆
8階のセーフティーゾーンに行くまで48時間。
神経を休めるために、20時間。仮眠は8時間活動するごとに取った。
見張り、この行軍に慣れてる私とミールでやった。
「ごめん、俺だけ休ませてもらって」
「気にしちゃダメ。それより心を休めて。ゆっくりね」
「ありがとう」
ドラゴンパピーは計33匹とまずまずの成果。
ミシェル君、いやミシェルとミールも仲良くなった。
この際、3人で呼び捨てを提案。
やっぱりミールだけは、ユリナ様呼びを変えたくないと頑なだ。
今、ミシェルが寝ていて、私とミールが起きている。
「ユリナ様、ミシェルはオルシマに着いたらどうするのかな」
「とりあえず、冒険者活動をするって言うから、彼の希望通りにサポートしようかな」
「だよね。教会上層勢力の危険人物リストにミシェルが載った可能性もあるし、警戒が必要だよね」
「仇から奪ったミスリル装備や武器をあげたいけど、遠慮されているから、レベルアップで強化したいんだよ」
「すごくミシェルが心配そう。ちょっと妬ける」
「ミールは強いから、そっちの心配はしてなかったもんね」
いきなり、核心を突いてきた。
「ユリナ様、ミシェルのこと好きなの」
「え、えと、会ったばかりだよ」
「変でも不思議でもないよ」
「・・」
「私がユリナ様を初めて見たときに懐かしく感じたように、ミシェルにも何か感じたの」
「・・そうだね。感じたのは感じたね。私が亡くした親友と同じ目をしてる。ドキドキしたよ」
「私のときは、そんなこと言わなかったくせに」
「けどミールは、傷だらけの顔を見た瞬間から可愛くて仕方なかった」
「え・・えへへ」
もう私は物理的に、普通の恋愛ができない体だ。
だけど切なくなれる気持ち。きちんと心の中に残っていた。
出会って1週間程度だけど、ミールと同じように、ミシェルにも関わっていきたい。
そう思える。
2人が大人になる。
やがて恋をする。親になる。その様も見ていきたい。
そのとき、悲し涙を流すことは予想できる。
仕方ない。
オルシマの街でできていく、自分の居場所。
しっかり守っていきたい。
会ったばかりのミシェルを連れて、歩いてオルシマに向かっている。
ミールが不意に口を開いた。
「ミシェルさんって、オルシマに来るんだよね。ユリナ様の友達?」
「いや、世話になったけど、ユリナさんとは今日が初対面」
「そうだよ、ミール」
「長い付き合いと思った。ユリナ様の、昔の友達じゃないんだね。もう、仲良しなんだ」
「私とミールの出会いなんて、もっと強烈だったじゃん。戦闘からの、酒場直行」
「あっ、そうだね。えへへ」
私とミールで考えた。
ミシェル君は、ただオルシマに連れていくと危険。
私の回復スキルを狙う輩が、彼を狙う。
普段、パーティー「アイリス」を作ったミール以外とは、過剰に関わっていない。
「ふーどこーと」計画では、災いを避ける意味でも表向き私はノータッチ。
魔力ゼロ3人組とサルバさんに、持っていた3000万ゴールド全部を渡したが、名義人から外れてる。
だけどミシェル君は私と協力して、グレイ司祭と真っ向から戦った。
そして、勝ってしまっている。
強くないのに目だって、顔バレもしてる。
「ユリナ様、オルシマに帰る前にドラゴンダンジョンにミシェルさんを連れて行かない?」
「あっ、大きく迂回するけど、その手があったね」
「ドラゴンダンジョン?まさか攻略が進んでないっていう、暫定特級のダンジョンのこと?2人とも」
「ミシェル君、レベルとHP聞いてもいい?」
「レベル21でHP126。低いだろ」
「私はレベル63」
「やっぱ高いね」
「だけど、HPは189よ。ミシェル君」
「へ?本当にユリナさんって魔力ゼロなんだ」
「逆にミールはすごいよ」
「レベル45でHPは675ある。だけどユリナ様の方が強いよ」
「ユリナさんのカウンタースキルみたいなもんは、身を持って体験した。死ななかったのが不思議だよ」
「だから提案したいの。私がミシェル君とくっついていれば、あのカウンタースキル使い放題。無限回復もできる」
「破格のスキルなんだ」
「だから、ミシェル君をレベル60、HP360にするまで私が責任を持って鍛えたいわ。そうすれば、魔法も強くなる」
ミシェル君には提案したが、自分でもあせって急な話ばかりしていると思う。
だけど、これだけは受けてもらいたい。悪目立ちさせてしまったお詫びだ。
◆◆◆
1日かけて、例の滝に到着した。
ドラゴンダンジョンは滝壺近くで急流の中にある。
ミールにも協力してもらい、中に入った。
ミールが先に入り、束ねた革ひもでダンジョン入り口から引っ張ってもらう。
私とミシェル君は手をグルグル巻きにしてつながり、溺れながらダンジョンに侵入した。
『超回復』を5回は使った。恐らく、ミシェル君は3回の臨死体験してる。
「すごすぎるスキルだよユリナさん。これなら魔力ゼロでも、それを補っていけるよね」
「ところでミシェル君。今後の軍資金は?」
「家も急に引き払ったから30000ゴールドくらいしかない」
「このダンジョンなら、お金になるドラゴンパピーもいるし、それでまかなって」
「ありがたいけど、そんな貴重なもの・・」
「いいから、行こうよ」
「一緒に冒険したら、報酬は均等割り。これが私達「アイリス」の決まり!」
38時間かけて、6階。ここから下の属性ドラゴンパピーが高く売れる。
ミシェル君と私を革ひもでつなげた。操り人形みたいで申し訳ない。
彼はミスリル装備一式で防御力の大幅強化。武器はゴブリンキングの大剣を渡した。
戦闘形式はワンパターン。ミールがドラゴンパピーを牽制。そして私がパピーの足を破壊。
ミシェル君、ひたすらパピーに大剣たたき込む。
私は『超回復』で2人の体力を常に満タンにした。
ただ、ミシェル君が私を庇う。
何度も、何度も・・
心が乱れる。
◆
8階のセーフティーゾーンに行くまで48時間。
神経を休めるために、20時間。仮眠は8時間活動するごとに取った。
見張り、この行軍に慣れてる私とミールでやった。
「ごめん、俺だけ休ませてもらって」
「気にしちゃダメ。それより心を休めて。ゆっくりね」
「ありがとう」
ドラゴンパピーは計33匹とまずまずの成果。
ミシェル君、いやミシェルとミールも仲良くなった。
この際、3人で呼び捨てを提案。
やっぱりミールだけは、ユリナ様呼びを変えたくないと頑なだ。
今、ミシェルが寝ていて、私とミールが起きている。
「ユリナ様、ミシェルはオルシマに着いたらどうするのかな」
「とりあえず、冒険者活動をするって言うから、彼の希望通りにサポートしようかな」
「だよね。教会上層勢力の危険人物リストにミシェルが載った可能性もあるし、警戒が必要だよね」
「仇から奪ったミスリル装備や武器をあげたいけど、遠慮されているから、レベルアップで強化したいんだよ」
「すごくミシェルが心配そう。ちょっと妬ける」
「ミールは強いから、そっちの心配はしてなかったもんね」
いきなり、核心を突いてきた。
「ユリナ様、ミシェルのこと好きなの」
「え、えと、会ったばかりだよ」
「変でも不思議でもないよ」
「・・」
「私がユリナ様を初めて見たときに懐かしく感じたように、ミシェルにも何か感じたの」
「・・そうだね。感じたのは感じたね。私が亡くした親友と同じ目をしてる。ドキドキしたよ」
「私のときは、そんなこと言わなかったくせに」
「けどミールは、傷だらけの顔を見た瞬間から可愛くて仕方なかった」
「え・・えへへ」
もう私は物理的に、普通の恋愛ができない体だ。
だけど切なくなれる気持ち。きちんと心の中に残っていた。
出会って1週間程度だけど、ミールと同じように、ミシェルにも関わっていきたい。
そう思える。
2人が大人になる。
やがて恋をする。親になる。その様も見ていきたい。
そのとき、悲し涙を流すことは予想できる。
仕方ない。
オルシマの街でできていく、自分の居場所。
しっかり守っていきたい。
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