4 / 73
4 ぶっつけ本番の生配信
しおりを挟む
間違いばかりの女神が、日本人ではない私を召喚した。その上に戻す場所まで間違えやがった。
「すごいもんくれたから、親切なのは分かるんだけど…」
戻してもらう予定だったレトロの街にこんな場所はない。
ダンジョンだ。それもボス部屋。50メートルの丸い部屋を見渡しても、出口がない。
レベル10、聖女になりたてほやほや。
どうやったら能力を発揮できるのか把握してねえ私。
なのに、目の前に3・5メートルの鳥魔獣コカトリスがいるんだよ。
「コケー」
罰ゲームかよ!
ぴかっ。腕輪が光ってコウモリの羽が生え、カメラ搭載「ドロン」が飛び立った。
『アクション』
「嘘だろ。私、先週はコボルド1匹相手に逃げたぞ」
ダンジョンは、全階層数で区分けしてある。初級、中級、上級、特級、超級と5段階。その中で難易度でランクも細かく分かれてる。
コカトリス。上級ダンジョンの最難関ランク3のダンジョンボスか、特級ダンジョンランク1の上層にしかいない。
ここは入り口が消えた部屋。上級ダンジョンのダンジョンボス部屋かよ。
「ん?カメラが作動して、目の前に神器スマホと連動したデータが…」
コカトリス。レベル80、HP1368。
これが「配信データ」か。
対する私のステータスも表示されている。スリーサイズは出てない。よかった。胸はCカップだけど、ケツがでかい。
私のステータス。召喚前はレベル10でHP80だったかな。
女神の話通り元の10倍。レベル10、HP、MPは各800ある。
HP800。
顔見知りのCランク冒険者がレベル51、HP763。
やつより上なのはすげえ。けど、敵がそれ以上って罰ゲームだろ。
そもそも聖女の力って、どうやって引き出すんだよ。
生活魔法を応用して攻撃するのか?
「初配信だろ。なんでいきなり、勝たなきゃ逃げらんねえ場所に送られるかな」
召喚時、荷物も足元に置いてた。今はワンピースとサンダルの超軽装。
死にたくねえ。ハルナに金も残してねえ。レトロの街の人にも恩返しできてねえよ。
「ゴブリン2匹から逃げてきた私のまんまじゃねえよな」
「能力」を強く意識した。
◇サラ◇
EX 「結界魔装」
AAA「聖女」
AA「無限収納」
A「鑑定」
A「言語ラーニング」
D「生活魔法」
F「身体強化レベル1」
「うっしゃ、トリプルAランク聖女は私のもんだ!」
追加されたのはEXランク。
元はFランクのスキル1個だけだった。「聖女」とセットでもらえたスキル。
Eランクスキルのエックス評価か?
「結界魔装」だから装備か?今は考えてる場合じゃねえな。
とりあえず、使ってみるしかねえ。そしてステータス上昇率10パーセントの身体強化レベル1も併用だ。
コカトリスが走ってきた。
私は叫んだ。
「結界魔装!」『エクストラスキル発動』
EXとはエクストラ、なんかすげえ響きだ。期待大!
叫ぶと同時に、胸の真ん中が青く光った気がした。
そして胸のあたりから、一気に魔力が吸われる感覚。身体強化Fのときも吸われる感覚はある。
けど、今のはその比じゃねえ。
体の中から力が沸いた。そして黒いゴムみたいなオーラが身体を包んだ。
「うおおおお?!」
一瞬で私は全身を黒いラバースーツで包まれた。目は見える。首から上は透明なフィルターで覆われてる。
顔部分だけは透明か黒で変更可能。とりあえず黒にした。
「何だこれ? いや!」
「コケー!」
考えてる暇はない。コカトリスが迫っている。
コカトリスが嘴でつつきにきた。
ギルドで聞いたことがある。コカトリスにつつかれると、低確率だけど石化する。
「ひええええ!」
ビビって足が止まってる。回避できない。私は左手で受けた。魔物との戦闘なんて、めったにしたことがない。まして、拳の肉弾戦なんて皆無。
ガツン!と鳴った。衝撃もない。ダメージもない。
すごい装備だ。
2度、3度とコカトリスの嘴攻撃を食らったけど、大丈夫。
「武器はねえけど戦える!」
MPを確認した。800から100に減っている。
魔装は使用MP700とコストがでかいけど、無敵タイム到来だ。
「こうなりゃ、やることはひとつだ」
しつこく攻撃してくるコカトリス。だから装備を信じて、思い切り右手を振った。
「コケー」「うりゃあ!」
ばっち~ん。カウンターのビンタが入った。
「ゴゲー!」
2回転して倒れたコカトリス。嘴も折れてるし、私のビンタすげえ。
「今だ!」
私はコカトリスに飛び付いた。そして首に腕を巻き付けた。
仕方ないだろ。無限収納をもらっても、まだ中身は空っぽ。
女神の間に召喚されるときに手荷物も足元に置いてたから、ワンピースとサンダルしか装備してなかったんだぞ。
コカトリスも鳥。ニワトリ絞める時は首が相場だ。
「ゴゲー、ゴゲー!」
「離さねえ!」
「ゴゴリュゴゲ…」
パワー漲る! ゴキッと首が折れる音。
勝ちは拾えた感じ。コカトリスの身体から力が抜けてきた。
視界の隅にドロンが飛んでいる。
「あ…あちゃあ」
せっかく初の戦闘配信なのに、パワーアップしたのだから殴るか蹴るかで派手に決めるべきだった。
私とコカトリスの戦いは、地味なグラウンド勝負で決着が付いた。
絶対に映えない。
横たわるコカトリス。以前の私なら、秒で殺されてる相手だ。
「いきなり、死ぬかと思ったよ…」
「すごいもんくれたから、親切なのは分かるんだけど…」
戻してもらう予定だったレトロの街にこんな場所はない。
ダンジョンだ。それもボス部屋。50メートルの丸い部屋を見渡しても、出口がない。
レベル10、聖女になりたてほやほや。
どうやったら能力を発揮できるのか把握してねえ私。
なのに、目の前に3・5メートルの鳥魔獣コカトリスがいるんだよ。
「コケー」
罰ゲームかよ!
ぴかっ。腕輪が光ってコウモリの羽が生え、カメラ搭載「ドロン」が飛び立った。
『アクション』
「嘘だろ。私、先週はコボルド1匹相手に逃げたぞ」
ダンジョンは、全階層数で区分けしてある。初級、中級、上級、特級、超級と5段階。その中で難易度でランクも細かく分かれてる。
コカトリス。上級ダンジョンの最難関ランク3のダンジョンボスか、特級ダンジョンランク1の上層にしかいない。
ここは入り口が消えた部屋。上級ダンジョンのダンジョンボス部屋かよ。
「ん?カメラが作動して、目の前に神器スマホと連動したデータが…」
コカトリス。レベル80、HP1368。
これが「配信データ」か。
対する私のステータスも表示されている。スリーサイズは出てない。よかった。胸はCカップだけど、ケツがでかい。
私のステータス。召喚前はレベル10でHP80だったかな。
女神の話通り元の10倍。レベル10、HP、MPは各800ある。
HP800。
顔見知りのCランク冒険者がレベル51、HP763。
やつより上なのはすげえ。けど、敵がそれ以上って罰ゲームだろ。
そもそも聖女の力って、どうやって引き出すんだよ。
生活魔法を応用して攻撃するのか?
「初配信だろ。なんでいきなり、勝たなきゃ逃げらんねえ場所に送られるかな」
召喚時、荷物も足元に置いてた。今はワンピースとサンダルの超軽装。
死にたくねえ。ハルナに金も残してねえ。レトロの街の人にも恩返しできてねえよ。
「ゴブリン2匹から逃げてきた私のまんまじゃねえよな」
「能力」を強く意識した。
◇サラ◇
EX 「結界魔装」
AAA「聖女」
AA「無限収納」
A「鑑定」
A「言語ラーニング」
D「生活魔法」
F「身体強化レベル1」
「うっしゃ、トリプルAランク聖女は私のもんだ!」
追加されたのはEXランク。
元はFランクのスキル1個だけだった。「聖女」とセットでもらえたスキル。
Eランクスキルのエックス評価か?
「結界魔装」だから装備か?今は考えてる場合じゃねえな。
とりあえず、使ってみるしかねえ。そしてステータス上昇率10パーセントの身体強化レベル1も併用だ。
コカトリスが走ってきた。
私は叫んだ。
「結界魔装!」『エクストラスキル発動』
EXとはエクストラ、なんかすげえ響きだ。期待大!
叫ぶと同時に、胸の真ん中が青く光った気がした。
そして胸のあたりから、一気に魔力が吸われる感覚。身体強化Fのときも吸われる感覚はある。
けど、今のはその比じゃねえ。
体の中から力が沸いた。そして黒いゴムみたいなオーラが身体を包んだ。
「うおおおお?!」
一瞬で私は全身を黒いラバースーツで包まれた。目は見える。首から上は透明なフィルターで覆われてる。
顔部分だけは透明か黒で変更可能。とりあえず黒にした。
「何だこれ? いや!」
「コケー!」
考えてる暇はない。コカトリスが迫っている。
コカトリスが嘴でつつきにきた。
ギルドで聞いたことがある。コカトリスにつつかれると、低確率だけど石化する。
「ひええええ!」
ビビって足が止まってる。回避できない。私は左手で受けた。魔物との戦闘なんて、めったにしたことがない。まして、拳の肉弾戦なんて皆無。
ガツン!と鳴った。衝撃もない。ダメージもない。
すごい装備だ。
2度、3度とコカトリスの嘴攻撃を食らったけど、大丈夫。
「武器はねえけど戦える!」
MPを確認した。800から100に減っている。
魔装は使用MP700とコストがでかいけど、無敵タイム到来だ。
「こうなりゃ、やることはひとつだ」
しつこく攻撃してくるコカトリス。だから装備を信じて、思い切り右手を振った。
「コケー」「うりゃあ!」
ばっち~ん。カウンターのビンタが入った。
「ゴゲー!」
2回転して倒れたコカトリス。嘴も折れてるし、私のビンタすげえ。
「今だ!」
私はコカトリスに飛び付いた。そして首に腕を巻き付けた。
仕方ないだろ。無限収納をもらっても、まだ中身は空っぽ。
女神の間に召喚されるときに手荷物も足元に置いてたから、ワンピースとサンダルしか装備してなかったんだぞ。
コカトリスも鳥。ニワトリ絞める時は首が相場だ。
「ゴゲー、ゴゲー!」
「離さねえ!」
「ゴゴリュゴゲ…」
パワー漲る! ゴキッと首が折れる音。
勝ちは拾えた感じ。コカトリスの身体から力が抜けてきた。
視界の隅にドロンが飛んでいる。
「あ…あちゃあ」
せっかく初の戦闘配信なのに、パワーアップしたのだから殴るか蹴るかで派手に決めるべきだった。
私とコカトリスの戦いは、地味なグラウンド勝負で決着が付いた。
絶対に映えない。
横たわるコカトリス。以前の私なら、秒で殺されてる相手だ。
「いきなり、死ぬかと思ったよ…」
10
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ
高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。
タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。
ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。
本編完結済み。
外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる