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31 前倒しな出会い
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ニッコーの森で鳥魔獣チェキボーに懐かれた。見た目も黄色くて目が丸く可愛い。
2足で速く走れてスタミナもある。知能も高い。騎獣として好まれるはずだ。
せっかくだからチェキボーに乗って森の中を散策している。
アリアがきゃっきゃ、と喜んでいる。
競走もした。女神がサービスでくれたドロン子機がアリアを追って撮影。
私のメインドロンと同時中継になって、1つの動画にまとまっていた。
なるほど。
「アリア、こいつら、サイタマに行ったあとはどうする?」
「放してもいいけど、騎獣登録して印を付けておけば、人間の街でも暮らせるよ」
「ふむ。頭良さそうだから、その時が来たら自分で選ばせようぜ」
「だね。この子達さえよければマクハリの孤児院で過ごしてもいいしね」
「クエッ」
「クエックエッ!」
「どうした、オオカミだな」
「クオッ」
「そうか、4匹か」
「私が行ってくる。チェロとチェコはサラと待ってて」
天敵のオオカミが出ても逃げず、私の近くでステイしている。早くもチェキボーの知能の高さが証明された。
名前は雄がチェロで雌がチェコ。夫婦だ。
言語ラーニングが働いて、簡単な会話ならできるようになってしまった。
アリアがテイムした、チェキボーのエサ代にアストリア視聴者からスパチャ投入。
◇聖女サラチャンネル◇
登録者数483万人
スパチャ累計2828万ゴールド
◆
チェキボーを休ませ、森の中のティータイムを楽しんでいる。
普通の、従魔の首輪で動きを強制されたチェキボーは人間と距離を置きたがる。が、チェロとチェコは私達に助けられて懐いた。
それぞれが私とアリアの横に座って、体を寄せてきている。
もちろん、アストリア視聴者から称賛の声。アリアに対してだがな!
ゆっくりしてたらバタバタと音が聞こえてきた。
チェキボーを追いかけてる2人組がいる。
「マリー、右に回れよ」
「無理、ミリーがやってよ」
「こっちも限界。やれるなら、もうやってる!」
顔がそっくり。黒髪で顔が少し丸めの美女で18歳くらいだ。
片方の口調が乱暴だけど、双子で間違いない。
装備も装飾が施してあり、いかにも身分が高いです、という感じだ。
追われていたチェキボーは素早く、木々の間をジグザグにすり抜けながら逃げていった。
「ああ~、ちくしょう!」
「あれ? チェキボーと一緒にくつろいでる人がいる」
落胆した直後、チェキボーと一緒にいる私達に気付いた。
そして口調が乱暴な方が近づいてきた。そいつの目を見て私の警戒度が少し上がった。
「ちょいといいか、そこの銀髪に染めたニセ使徒・・いや、美人さん」
最近、よくこういうことを言われる。こそばゆくて仕方ない。
「なんだ」
「その2匹のチェキボー、どうやって捕まえたんだ?」
「捕まえてねえよ。2人で怪我を治してやったら懐かれたんだ」
正直に言った。
「私達も早急にチェキボーが必要なんだ。捕まえ方を教えてくれよ」
「うるせえな。それに、教えてもらおうってのに上から目線だ。行こうぜ、アリア」
すると、もう1人が来た。そして双子の片方の頭をたたいた。
「申し訳ございません。うちの姉が無礼なことを申しまして」
見事に対照的な2人だ。顔は同じだけどな。
「だってよ~マリー、なんとか従魔の首輪は手に入れたし、早くチェキボー捕まえねえと」
「それは、お二人には関係ないでしょ。まず無礼を謝りなさい!」
「マリー、私に謝れって? サイタマのカスカベ侯爵家の正統な血を引く私にか?」
「そうよ。あなたが言ってることは、逆賊クマガイみたいよ」
「うそ・・す、すまない。お二人さん」
私は早くも、こいつらの寸劇に飽きてきた。
アリアを促して離脱しようと思ったら、アストリアの視聴者から待ったの声がかかった。
『聖女、ストップ』
『ちょっと待ってくれ』
『この2人と今から同行する必要があるかもだぞ』
「なんで?」
『そいつら、サイタマのカスカベ侯爵の正統後継者って言ったよな』
『それ本当なら、2人とも勇者5の重要な登場人物だぞ』
「へ?」
『それも10人の勇者候補の中に入ってる』
目の前ではチェキボーの前にアリアが立って、ミリーがチェキボーに触ろうとしてるのを阻止している。
それより重要な話がある。
ミリーとマリーは、『勇者と5つのオーブ』では第2章の重要な登場人物。
双子の親を幽閉し、サイタマ領の実権を握って暴君となっているクマガイを倒すため立ち上がる。
ストーリーの上では、勇者に選んでおくと初期段階で出会う。
選ばなくても、勇者と使徒がサイタマ編に突入してしばらくすると片方と出会う。そして3人パーティーになる。
双子が2人一緒にいるのもストーリーと違うし、遭遇場所も本来はニッコーの森ではない。前倒しで出会ってしまった。
ただ『勇者5』のストーリーで、どんな風に話を進めても決まっていることがある。
双子の片方が、必ず死ぬ。
2足で速く走れてスタミナもある。知能も高い。騎獣として好まれるはずだ。
せっかくだからチェキボーに乗って森の中を散策している。
アリアがきゃっきゃ、と喜んでいる。
競走もした。女神がサービスでくれたドロン子機がアリアを追って撮影。
私のメインドロンと同時中継になって、1つの動画にまとまっていた。
なるほど。
「アリア、こいつら、サイタマに行ったあとはどうする?」
「放してもいいけど、騎獣登録して印を付けておけば、人間の街でも暮らせるよ」
「ふむ。頭良さそうだから、その時が来たら自分で選ばせようぜ」
「だね。この子達さえよければマクハリの孤児院で過ごしてもいいしね」
「クエッ」
「クエックエッ!」
「どうした、オオカミだな」
「クオッ」
「そうか、4匹か」
「私が行ってくる。チェロとチェコはサラと待ってて」
天敵のオオカミが出ても逃げず、私の近くでステイしている。早くもチェキボーの知能の高さが証明された。
名前は雄がチェロで雌がチェコ。夫婦だ。
言語ラーニングが働いて、簡単な会話ならできるようになってしまった。
アリアがテイムした、チェキボーのエサ代にアストリア視聴者からスパチャ投入。
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◆
チェキボーを休ませ、森の中のティータイムを楽しんでいる。
普通の、従魔の首輪で動きを強制されたチェキボーは人間と距離を置きたがる。が、チェロとチェコは私達に助けられて懐いた。
それぞれが私とアリアの横に座って、体を寄せてきている。
もちろん、アストリア視聴者から称賛の声。アリアに対してだがな!
ゆっくりしてたらバタバタと音が聞こえてきた。
チェキボーを追いかけてる2人組がいる。
「マリー、右に回れよ」
「無理、ミリーがやってよ」
「こっちも限界。やれるなら、もうやってる!」
顔がそっくり。黒髪で顔が少し丸めの美女で18歳くらいだ。
片方の口調が乱暴だけど、双子で間違いない。
装備も装飾が施してあり、いかにも身分が高いです、という感じだ。
追われていたチェキボーは素早く、木々の間をジグザグにすり抜けながら逃げていった。
「ああ~、ちくしょう!」
「あれ? チェキボーと一緒にくつろいでる人がいる」
落胆した直後、チェキボーと一緒にいる私達に気付いた。
そして口調が乱暴な方が近づいてきた。そいつの目を見て私の警戒度が少し上がった。
「ちょいといいか、そこの銀髪に染めたニセ使徒・・いや、美人さん」
最近、よくこういうことを言われる。こそばゆくて仕方ない。
「なんだ」
「その2匹のチェキボー、どうやって捕まえたんだ?」
「捕まえてねえよ。2人で怪我を治してやったら懐かれたんだ」
正直に言った。
「私達も早急にチェキボーが必要なんだ。捕まえ方を教えてくれよ」
「うるせえな。それに、教えてもらおうってのに上から目線だ。行こうぜ、アリア」
すると、もう1人が来た。そして双子の片方の頭をたたいた。
「申し訳ございません。うちの姉が無礼なことを申しまして」
見事に対照的な2人だ。顔は同じだけどな。
「だってよ~マリー、なんとか従魔の首輪は手に入れたし、早くチェキボー捕まえねえと」
「それは、お二人には関係ないでしょ。まず無礼を謝りなさい!」
「マリー、私に謝れって? サイタマのカスカベ侯爵家の正統な血を引く私にか?」
「そうよ。あなたが言ってることは、逆賊クマガイみたいよ」
「うそ・・す、すまない。お二人さん」
私は早くも、こいつらの寸劇に飽きてきた。
アリアを促して離脱しようと思ったら、アストリアの視聴者から待ったの声がかかった。
『聖女、ストップ』
『ちょっと待ってくれ』
『この2人と今から同行する必要があるかもだぞ』
「なんで?」
『そいつら、サイタマのカスカベ侯爵の正統後継者って言ったよな』
『それ本当なら、2人とも勇者5の重要な登場人物だぞ』
「へ?」
『それも10人の勇者候補の中に入ってる』
目の前ではチェキボーの前にアリアが立って、ミリーがチェキボーに触ろうとしてるのを阻止している。
それより重要な話がある。
ミリーとマリーは、『勇者と5つのオーブ』では第2章の重要な登場人物。
双子の親を幽閉し、サイタマ領の実権を握って暴君となっているクマガイを倒すため立ち上がる。
ストーリーの上では、勇者に選んでおくと初期段階で出会う。
選ばなくても、勇者と使徒がサイタマ編に突入してしばらくすると片方と出会う。そして3人パーティーになる。
双子が2人一緒にいるのもストーリーと違うし、遭遇場所も本来はニッコーの森ではない。前倒しで出会ってしまった。
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