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6 委員長誘拐される
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反省文を書き終え、先生に没収された双剣も無事返してもらったアルスは、晴れ晴れとした気持ちで帰路につこうとした。
「ん?」
校門を出てほどなくして、不意に立ち止まるアルス。
彼が夕暮れに染まる空を見上げると、突如一匹のカラスが降り立って来た。
その脚には一枚の紙切れが縛り付けてある。
「これは、調教されたカラスか?」
紙切れを取り上げると、カラスはそのまま役目を終えたと言わんばかりに元来た道へ飛び去って行く。
開いた紙切れを見ると、そこには簡素な手書きの地図と文章が書いてあった。
――自称魔剣士のアルス・マグナへ、ノエル・エトワールの身柄は我々が預かった。返してほしければここに書かれた場所に一人で来い――
「ふむ……」
アルスは一言そう呟くと、紙切れをズボンのポケットにしまい、再び歩き出した。
◇◇◇
「あなた達、これは一体どういうつもりなの?」
薄暗い廃屋、埃臭い屋内。
柱に縄で縛られたノエルは呆れた顔で、エリーゼと取り巻きの二人に向かって問いかけていた。
「ノエルさん、あなたは人質ですわ。あのクソ生意気な平民、アルスをおびき寄せるための……叫んでも無駄ですわよ、ここら一帯はめったに人が来ない場所ですから、ふふふ」
「何を言っているのか、全然意味解らないんだけど?」
帰宅中に、突然睡眠の魔法で眠らされ、こんな埃っぽい場所に連れてこられて、ノエルは少し切れ気味だった。
「あら? だってノエルさんはアルスくんと仲が良いのでしょう?」
屋内だというのに黒い傘を差して、エリーゼはそう言った。
「あのね? 私とアルスくんはただのクラスメイト、それ以上でもそれ以下でもないわ。あなたが何を考えているのか知らないけど、今なら冗談で済ましてあげるから、さっさとこの縄を外しなさい?」
エリーゼの言葉に、うんざりしたような声で返すノエル。
そう、少し興味はあるけれど、ただのクラスメイトでしかない。
今のところノエルはアルスの事をそう思っていた。
「お、おかしいですわね? だって昼食の時に仲良く食事してたじゃないですか?」
「あれはアルスくんが勝手に空いてる席に座ってきただけよ。私だって少し迷惑していたの」
「……そ、そうなんですの?」
彼と唯一仲がよさそうなノエルを餌にすれば、アルスを誘い出せると思っていたエリーゼは、自分の見立てが見当違いだったことに今更気づく。
「お、お嬢、どうするんスかこれ……」
「エリーゼさま、このまま待っていても、らちが明かないんじゃ……」
取り巻き二人も、少し困惑した様子だ。
「も、もう少しだけ待ってみましょう……まだ伝令も帰ってきませんですし」
「伝令とは、コレの事か?」
くぐもった野太い声が、廃屋の外から聞こえてきた。
「!?……誰ですの!?」
エリーゼが声のした方に叫ぶと、突如扉が勢いよく蹴破られ、見知らぬ長身の男たちがぞろぞろと中に入ってきた。
皆一様にくすんだ色のローブを纏い、フードを深くかぶってその顔は見えないが、フードの奥の双眼は赤く光り、袖から見える腕は青白かった。
その中の一人、ひときわ巨漢の男は手に持った黒い物を無造作に床に投げ捨てる。
それはエリーゼがアルスの元へ飛ばした伝令カラスの死骸だった。
「ひっ、な、何者ですか、あなた達は!?」
「それはこっちのセリフだ。人の隠れ家に勝手に入ってきやがって……」
そう言って巨漢はフードを上げ、その顔を露にした。
「う、嘘っス……そんな」
「ま、魔族……!?」
巨漢の顔を見た途端に、青ざめる取り巻き二人。
青白い顔に尖った耳、口から覗く歯は鮫の歯の様にギザギザ。それは紛れもなく、魔族の特徴だった。
「あーあ、顔を見られちまったなぁ。こうなったら、もう生きて帰すわけにはいかねえなぁ?」
魔族の巨漢は、邪悪な笑みを浮かべ舌なめずりをした。
「な、何を言ってるのかしら、じ、自分から顔を見せてきたのはそっちの方じゃなくて!」
エリーゼは、震えながらも魔族の巨漢に向かって気丈にもツッコミを入れる。
本当は恐怖で失禁しかけたが、取り巻き連中の手前醜態を晒すわけにもいかなかった。
「はっ! そこの嬢ちゃんはそこの男どもと違って肝が据わってるじゃねえか!」
「な、なんで魔族がこんなところにいるんだ!? せ、戦争はもう終わったんじゃなかったのかよ!?」
「まさか、れ、例のテロリストっスか……!?」
相変わらず取り巻き二人は、魔族を前にして狼狽えている。
それも無理はない、魔法を学んでいるとはいえ、彼らはまだ魔導士階級さえ取得していない単なる一般人なのだから。
魔族と人類の戦争が終わった後も、和平に反対する勢力が各地で小規模な襲撃を繰り返しているという噂は、当然生徒たちの耳にも入っていた。
しかしこの首都ミストレアにまで魔族が潜伏していたとは、まさか誰も夢には思っていなかった。
「テロリストとはひどい言い様だな、おい? 狩人が獲物を狩って何が悪いってんだ? それを魔王クリウスの奴は、何を血迷ったのか人間と和平を結ぶとか言い出しやがって――」
テロリストという言葉が気に障ったのか、魔族の巨漢はその牙を剥きだしにして怒りの表情を見せるが、すぐに冷静さを取り戻し、言葉を続けた。
「――とりあえずこの拠点は破棄だ。俺は逃走用の飛竜を呼んでくる。後の処理は任せたぞ、お前ら」
魔族の巨漢はそう言い残し、幾人かの手下を連れて廃屋を出ていった。
後に残ったのは、ノエルたち4人と残った手下の魔族たち3人。
魔族たちは、各々が武器を構えて逃げ場をふさいでいる。
数では優勢でも、相手は魔族。しかもノエルは縛られて身動きがとれない状態だ。
誰がどう見ても、絶体絶命の状態。
しかしノエルは諦めていなかった。
今まで事の成り行きをじっとうかがっていたのも、魔法行使の為の精神を研ぎ澄ますため。
「……風の精霊よ、刃となりて切り刻め、風刃」
ノエルは周囲に聞こえないように小声で呪文を詠唱、生じた風の刃で自らを縛り上げていた縄を断ち切り、咄嗟に魔族に向けて手のひらをかざす。
「皆!目を瞑って! 光の精霊よ、眩き光を放て、輝光!」
次の瞬間、ノエルの手のひらで閃光が炸裂。一瞬で室内全体が光に包まれた。
相手はただの子供と油断していた魔族は、突如視界を奪われて身動きが取れなくなった。
輝光はただ閃光を放つだけの魔法だが、その光を直視した場合、十数秒間程視界を完全に奪われる。
たった十数秒でも逃げるには十分すぎるほどの時間だ。
魔族たちの視力が回復した頃には、すでにノエルたち生徒4人の姿は廃屋にはなかった。
「ん?」
校門を出てほどなくして、不意に立ち止まるアルス。
彼が夕暮れに染まる空を見上げると、突如一匹のカラスが降り立って来た。
その脚には一枚の紙切れが縛り付けてある。
「これは、調教されたカラスか?」
紙切れを取り上げると、カラスはそのまま役目を終えたと言わんばかりに元来た道へ飛び去って行く。
開いた紙切れを見ると、そこには簡素な手書きの地図と文章が書いてあった。
――自称魔剣士のアルス・マグナへ、ノエル・エトワールの身柄は我々が預かった。返してほしければここに書かれた場所に一人で来い――
「ふむ……」
アルスは一言そう呟くと、紙切れをズボンのポケットにしまい、再び歩き出した。
◇◇◇
「あなた達、これは一体どういうつもりなの?」
薄暗い廃屋、埃臭い屋内。
柱に縄で縛られたノエルは呆れた顔で、エリーゼと取り巻きの二人に向かって問いかけていた。
「ノエルさん、あなたは人質ですわ。あのクソ生意気な平民、アルスをおびき寄せるための……叫んでも無駄ですわよ、ここら一帯はめったに人が来ない場所ですから、ふふふ」
「何を言っているのか、全然意味解らないんだけど?」
帰宅中に、突然睡眠の魔法で眠らされ、こんな埃っぽい場所に連れてこられて、ノエルは少し切れ気味だった。
「あら? だってノエルさんはアルスくんと仲が良いのでしょう?」
屋内だというのに黒い傘を差して、エリーゼはそう言った。
「あのね? 私とアルスくんはただのクラスメイト、それ以上でもそれ以下でもないわ。あなたが何を考えているのか知らないけど、今なら冗談で済ましてあげるから、さっさとこの縄を外しなさい?」
エリーゼの言葉に、うんざりしたような声で返すノエル。
そう、少し興味はあるけれど、ただのクラスメイトでしかない。
今のところノエルはアルスの事をそう思っていた。
「お、おかしいですわね? だって昼食の時に仲良く食事してたじゃないですか?」
「あれはアルスくんが勝手に空いてる席に座ってきただけよ。私だって少し迷惑していたの」
「……そ、そうなんですの?」
彼と唯一仲がよさそうなノエルを餌にすれば、アルスを誘い出せると思っていたエリーゼは、自分の見立てが見当違いだったことに今更気づく。
「お、お嬢、どうするんスかこれ……」
「エリーゼさま、このまま待っていても、らちが明かないんじゃ……」
取り巻き二人も、少し困惑した様子だ。
「も、もう少しだけ待ってみましょう……まだ伝令も帰ってきませんですし」
「伝令とは、コレの事か?」
くぐもった野太い声が、廃屋の外から聞こえてきた。
「!?……誰ですの!?」
エリーゼが声のした方に叫ぶと、突如扉が勢いよく蹴破られ、見知らぬ長身の男たちがぞろぞろと中に入ってきた。
皆一様にくすんだ色のローブを纏い、フードを深くかぶってその顔は見えないが、フードの奥の双眼は赤く光り、袖から見える腕は青白かった。
その中の一人、ひときわ巨漢の男は手に持った黒い物を無造作に床に投げ捨てる。
それはエリーゼがアルスの元へ飛ばした伝令カラスの死骸だった。
「ひっ、な、何者ですか、あなた達は!?」
「それはこっちのセリフだ。人の隠れ家に勝手に入ってきやがって……」
そう言って巨漢はフードを上げ、その顔を露にした。
「う、嘘っス……そんな」
「ま、魔族……!?」
巨漢の顔を見た途端に、青ざめる取り巻き二人。
青白い顔に尖った耳、口から覗く歯は鮫の歯の様にギザギザ。それは紛れもなく、魔族の特徴だった。
「あーあ、顔を見られちまったなぁ。こうなったら、もう生きて帰すわけにはいかねえなぁ?」
魔族の巨漢は、邪悪な笑みを浮かべ舌なめずりをした。
「な、何を言ってるのかしら、じ、自分から顔を見せてきたのはそっちの方じゃなくて!」
エリーゼは、震えながらも魔族の巨漢に向かって気丈にもツッコミを入れる。
本当は恐怖で失禁しかけたが、取り巻き連中の手前醜態を晒すわけにもいかなかった。
「はっ! そこの嬢ちゃんはそこの男どもと違って肝が据わってるじゃねえか!」
「な、なんで魔族がこんなところにいるんだ!? せ、戦争はもう終わったんじゃなかったのかよ!?」
「まさか、れ、例のテロリストっスか……!?」
相変わらず取り巻き二人は、魔族を前にして狼狽えている。
それも無理はない、魔法を学んでいるとはいえ、彼らはまだ魔導士階級さえ取得していない単なる一般人なのだから。
魔族と人類の戦争が終わった後も、和平に反対する勢力が各地で小規模な襲撃を繰り返しているという噂は、当然生徒たちの耳にも入っていた。
しかしこの首都ミストレアにまで魔族が潜伏していたとは、まさか誰も夢には思っていなかった。
「テロリストとはひどい言い様だな、おい? 狩人が獲物を狩って何が悪いってんだ? それを魔王クリウスの奴は、何を血迷ったのか人間と和平を結ぶとか言い出しやがって――」
テロリストという言葉が気に障ったのか、魔族の巨漢はその牙を剥きだしにして怒りの表情を見せるが、すぐに冷静さを取り戻し、言葉を続けた。
「――とりあえずこの拠点は破棄だ。俺は逃走用の飛竜を呼んでくる。後の処理は任せたぞ、お前ら」
魔族の巨漢はそう言い残し、幾人かの手下を連れて廃屋を出ていった。
後に残ったのは、ノエルたち4人と残った手下の魔族たち3人。
魔族たちは、各々が武器を構えて逃げ場をふさいでいる。
数では優勢でも、相手は魔族。しかもノエルは縛られて身動きがとれない状態だ。
誰がどう見ても、絶体絶命の状態。
しかしノエルは諦めていなかった。
今まで事の成り行きをじっとうかがっていたのも、魔法行使の為の精神を研ぎ澄ますため。
「……風の精霊よ、刃となりて切り刻め、風刃」
ノエルは周囲に聞こえないように小声で呪文を詠唱、生じた風の刃で自らを縛り上げていた縄を断ち切り、咄嗟に魔族に向けて手のひらをかざす。
「皆!目を瞑って! 光の精霊よ、眩き光を放て、輝光!」
次の瞬間、ノエルの手のひらで閃光が炸裂。一瞬で室内全体が光に包まれた。
相手はただの子供と油断していた魔族は、突如視界を奪われて身動きが取れなくなった。
輝光はただ閃光を放つだけの魔法だが、その光を直視した場合、十数秒間程視界を完全に奪われる。
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