37 / 94
ダンスパーティーの誘い シャルロット編
しおりを挟む
私の名前はシャルロット・カッセル。
今日私は、私の好きな人をダンスパーティーへ誘うつもりだ。
女の子から誘う事は本当はあまり良くない。はしたないというやつだ。
学園祭の後夜祭として行われるダンスパーティーは、夜会とは大きく違う所がある。
夜会はパートナーがいなくても参加出来る。
しかし、後夜祭は基本的に最初に一緒に参加した人と最後まで一緒にいるという決まりがある。
外からの客人も出入りするので、子供達が誰と一緒にいるかを分かりやすくし、安全性を高めているのだ。
その為前もって誰とパートナーを組むか、学園側に申請用紙を出さなくてはいけない。
それを出していない寮暮らしの者は、6時以降、学園祭には参加出来ない。これは親族がダンスパーティーの場にいたとしても例外無く強制帰宅だ。
これは、私にとっては由々しき問題なのだ。
彼を他の人に取られれば、もうその日彼と踊るチャンスは無い。
いつもは、はしたないとされる女の子からの誘いも、この後夜祭に関しては関係ない。
そう、争奪戦だ!!!
私の好きな人は、カイト・ブリューデル伯爵。
淡い金色の柔らかなウェーブのかかった肩まである髪に、緑色がかったブルーの瞳、眼鏡をかけ、頬には少しそばかすがある。
背は153㎝とクリスに聞いたが、夏休みの間に少し伸びた様に思う。
彼はクリスと同じで4月からずっとAクラス、優秀な人だ。
私が彼を好きになったのは100%見た目だ。
話した事も無ければ、彼の声さえも知らない。
私達はまだ11歳、そんなの良くある事だ。
ティーナみたいに泣く程の恋愛をしている人なんてまだ一握り。
私は恋に恋をしている。
彼は自分より背の高い女の子をどう思うだろう。
私は放課後、彼に声をかける。
まだ声変わりしていない、高めの声だった。
あぁ声も好きだわ。
何かもじもじしている。
何て可愛いのでしょう。
「カイト様、私とダンスパーティーへ行ってもらえませんか?」
私は前置きも無しに彼に聞いた。
今まで違うクラスだったのだ。彼は私の名前さえ知らないかもしれない。
彼の反応が無いので顔を覗き込むと、彼は石化していた。
何と可愛いのでしょう。
あぁ、好きになれば相手が石だろうと良いのね。
イサキオス様の気持ちが少し分かる。
「カイト様?お返事を聞かせて頂いても?」
彼はオドオドした声で、
「よ、喜んで。」
と言った。
私は勢い余って彼を抱きしめる。
私より小さな彼。
とても良い匂いがする。
彼が真っ赤になったのを見て、私は満足した。
シャルロット嬢、彼女も実はS属性に分類される。
今日私は、私の好きな人をダンスパーティーへ誘うつもりだ。
女の子から誘う事は本当はあまり良くない。はしたないというやつだ。
学園祭の後夜祭として行われるダンスパーティーは、夜会とは大きく違う所がある。
夜会はパートナーがいなくても参加出来る。
しかし、後夜祭は基本的に最初に一緒に参加した人と最後まで一緒にいるという決まりがある。
外からの客人も出入りするので、子供達が誰と一緒にいるかを分かりやすくし、安全性を高めているのだ。
その為前もって誰とパートナーを組むか、学園側に申請用紙を出さなくてはいけない。
それを出していない寮暮らしの者は、6時以降、学園祭には参加出来ない。これは親族がダンスパーティーの場にいたとしても例外無く強制帰宅だ。
これは、私にとっては由々しき問題なのだ。
彼を他の人に取られれば、もうその日彼と踊るチャンスは無い。
いつもは、はしたないとされる女の子からの誘いも、この後夜祭に関しては関係ない。
そう、争奪戦だ!!!
私の好きな人は、カイト・ブリューデル伯爵。
淡い金色の柔らかなウェーブのかかった肩まである髪に、緑色がかったブルーの瞳、眼鏡をかけ、頬には少しそばかすがある。
背は153㎝とクリスに聞いたが、夏休みの間に少し伸びた様に思う。
彼はクリスと同じで4月からずっとAクラス、優秀な人だ。
私が彼を好きになったのは100%見た目だ。
話した事も無ければ、彼の声さえも知らない。
私達はまだ11歳、そんなの良くある事だ。
ティーナみたいに泣く程の恋愛をしている人なんてまだ一握り。
私は恋に恋をしている。
彼は自分より背の高い女の子をどう思うだろう。
私は放課後、彼に声をかける。
まだ声変わりしていない、高めの声だった。
あぁ声も好きだわ。
何かもじもじしている。
何て可愛いのでしょう。
「カイト様、私とダンスパーティーへ行ってもらえませんか?」
私は前置きも無しに彼に聞いた。
今まで違うクラスだったのだ。彼は私の名前さえ知らないかもしれない。
彼の反応が無いので顔を覗き込むと、彼は石化していた。
何と可愛いのでしょう。
あぁ、好きになれば相手が石だろうと良いのね。
イサキオス様の気持ちが少し分かる。
「カイト様?お返事を聞かせて頂いても?」
彼はオドオドした声で、
「よ、喜んで。」
と言った。
私は勢い余って彼を抱きしめる。
私より小さな彼。
とても良い匂いがする。
彼が真っ赤になったのを見て、私は満足した。
シャルロット嬢、彼女も実はS属性に分類される。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
303
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる