37 / 63
転生魔王様編
君は天使④
しおりを挟む
妹、月依(つきよ)と怪鳥の話をした次の日
魔王様が目を覚ますと、ラトワネから天使の話に
ついてメッセージが来ていた
どうやら接触があったらしい
内容は天使に知り合いがいるか?
についてだったが
まさかいる筈もないので
いるわけないじゃん
と送信しておいた
出勤の準備も板についてきた魔王様
この世界の生活になれすぎちゃったな~
精神と体に違和感がなくなってきてる気がする
『それじゃ行って来ます!!!』
魔王様が家を出ようとしたら
洗面所から月依がひょこっと顔を出し
『あれ?今日早くない?』
と歯を磨きながら
玄関の方に向かって出て来た
『ふふふ、満員電車対策だ!
早い時間だと少し空いているのだよ』
魔王様が自信満々に胸を貼って自慢げに答えた
自分自身で時間を決めたのだ
この世界の理に食い込んできた
そう言った何かよくわからない自信が
自慢したくなったのだった
『ふ~ん、あっそ』
月依は興味なさそうに洗面台に
戻って行った
あれ?反応イマイチだったな
もうちょっと驚くかと思ったのだがな
なかなかの奇策だと思うけどなー
まっいっか
電車が快適だった事は
会社についてもなぜか気分よかった
なんか今日はがんばれそうな気がする
そう思い自販機のオロナミンを飲む
と、そこへ朝比奈先輩がやって来た
『あれ、朝陽くん早いね~おはよう』
満面の笑みが眩しい
『おはようございます、先輩』
昨日の胡散臭い天使なんかより
この人の方がよっぽど天使だよ
もはや女神クラス
元女神の私が言うんだから間違いない
勇者朝陽が惚れるだけあるね~
性格良し、スタイルよし、人望大、仕事も出来る
私も同性ながら惹かれちゃうもんな~
後方腕組みプロヂューサーのように
目を瞑ってウンウンと頷いている魔王様
『どしたの朝陽くん?』
少し首を傾げて不思議そうな顔をする朝比奈先輩
『あっいや、なんでもないです』
照れ隠しで笑っている所に
同期の山中大地の声が聞こえて来た
そして一緒に歩いているのは
昨日大地が幸せそうに話をしていた女の子だ
いちいちリアクションが大きい大地の話を
とても楽しそうに聞いてくれている
そんな二人の様子を見つつ
やっぱなんか気になる子だな~
雰囲気がちょっとなんだろうな~
かわいいから気になるだけかな
と、じっと見ていると
『朝陽くんあの子が気になるのかな~
かわいいもんね~~』
朝比奈先輩が茶化して来た
ハッと我にかえり
『いやいや大地のにやけた顔がキモいなって』
少し遠くの廊下にいる大地を指差し
朝比奈先輩に
『ねっ?』
と言うと朝比奈先輩も
ウンウンと頷いていた
二人してじっと見すぎた為なのか
向こうもこっちに気がつき
大地がこっちの話をしているように見えた
たぶんあっちも同じような話してんだろうな
そんな事を思っていると
大地が女の子と別れて
こっちに歩いて来た
そして魔王様の前に立ち
『朝からいちゃついてんじゃねー』
と大地がニヤニヤしながら横目で
朝比奈先輩を見つつこっそり耳打ちしてくる
その近づいた顔がうざいので魔王様は
手で顔を押し除けて
『オマエガナ』
『昨日も見たけどあの子誰なの?』
と魔王様が言葉を返すと大地が
『先月派遣されて来た
早坂 優美(はやさか ゆみ)さんだよ
人目見てまぁあれだよ
言わせんなよ~ワハハハ}
はしゃぎ倒す大地
楽しそうだな~
人間ってこんなに喜怒哀楽が豊かに
表現できるんだな~と改めて思う
『私そろそろ行くね、また後でね朝陽くん』
隣にいた朝比奈先輩が先に事務所に
向かうので手を振り見送る
やっぱ朝比奈先輩マジ天使
『今日初デートなんだよ~!いいだろ~』
聞いてもないのに言ってきた
朝比奈先輩との余韻が台無しだ
マジでお花畑脳だな
『あれ?付き合ってんの?』
大地なら付き合ったら真っ先に自慢しに来るのに
初デートなんて急展開なので
興味はないけど、こっちから聞いてみた
『いや~そう見えちゃいます?
まだそこまでじゃないだけどな~
いや~照れるわ』
大地が胸に手を当て天井を見て
勝手にロマンチックに染まってる
『とりま楽しそうでよかったですねー
もう仕事行っていいですかー』
魔王様が行こうとすると
『もうちょっと聞いていかない?』
まだまだ話足りなさそうな大地を置いていく
休憩所には外を眺める事が出来る窓がある
そこからたくさんの人行き交う歩道と
バス停が見えるのだが
ふと視線を感じたので外を見ると
人混みの中から一人の女性が
こっちを見てるように思えた
しかし次見た時にはそこには誰もいなかった
気のせいかな?
自意識過剰かな
私も朝比奈先輩とスイーツでも食べに
行こうかな~
そんな事を思いつつ
職場に向かう魔王様
続く
魔王様が目を覚ますと、ラトワネから天使の話に
ついてメッセージが来ていた
どうやら接触があったらしい
内容は天使に知り合いがいるか?
についてだったが
まさかいる筈もないので
いるわけないじゃん
と送信しておいた
出勤の準備も板についてきた魔王様
この世界の生活になれすぎちゃったな~
精神と体に違和感がなくなってきてる気がする
『それじゃ行って来ます!!!』
魔王様が家を出ようとしたら
洗面所から月依がひょこっと顔を出し
『あれ?今日早くない?』
と歯を磨きながら
玄関の方に向かって出て来た
『ふふふ、満員電車対策だ!
早い時間だと少し空いているのだよ』
魔王様が自信満々に胸を貼って自慢げに答えた
自分自身で時間を決めたのだ
この世界の理に食い込んできた
そう言った何かよくわからない自信が
自慢したくなったのだった
『ふ~ん、あっそ』
月依は興味なさそうに洗面台に
戻って行った
あれ?反応イマイチだったな
もうちょっと驚くかと思ったのだがな
なかなかの奇策だと思うけどなー
まっいっか
電車が快適だった事は
会社についてもなぜか気分よかった
なんか今日はがんばれそうな気がする
そう思い自販機のオロナミンを飲む
と、そこへ朝比奈先輩がやって来た
『あれ、朝陽くん早いね~おはよう』
満面の笑みが眩しい
『おはようございます、先輩』
昨日の胡散臭い天使なんかより
この人の方がよっぽど天使だよ
もはや女神クラス
元女神の私が言うんだから間違いない
勇者朝陽が惚れるだけあるね~
性格良し、スタイルよし、人望大、仕事も出来る
私も同性ながら惹かれちゃうもんな~
後方腕組みプロヂューサーのように
目を瞑ってウンウンと頷いている魔王様
『どしたの朝陽くん?』
少し首を傾げて不思議そうな顔をする朝比奈先輩
『あっいや、なんでもないです』
照れ隠しで笑っている所に
同期の山中大地の声が聞こえて来た
そして一緒に歩いているのは
昨日大地が幸せそうに話をしていた女の子だ
いちいちリアクションが大きい大地の話を
とても楽しそうに聞いてくれている
そんな二人の様子を見つつ
やっぱなんか気になる子だな~
雰囲気がちょっとなんだろうな~
かわいいから気になるだけかな
と、じっと見ていると
『朝陽くんあの子が気になるのかな~
かわいいもんね~~』
朝比奈先輩が茶化して来た
ハッと我にかえり
『いやいや大地のにやけた顔がキモいなって』
少し遠くの廊下にいる大地を指差し
朝比奈先輩に
『ねっ?』
と言うと朝比奈先輩も
ウンウンと頷いていた
二人してじっと見すぎた為なのか
向こうもこっちに気がつき
大地がこっちの話をしているように見えた
たぶんあっちも同じような話してんだろうな
そんな事を思っていると
大地が女の子と別れて
こっちに歩いて来た
そして魔王様の前に立ち
『朝からいちゃついてんじゃねー』
と大地がニヤニヤしながら横目で
朝比奈先輩を見つつこっそり耳打ちしてくる
その近づいた顔がうざいので魔王様は
手で顔を押し除けて
『オマエガナ』
『昨日も見たけどあの子誰なの?』
と魔王様が言葉を返すと大地が
『先月派遣されて来た
早坂 優美(はやさか ゆみ)さんだよ
人目見てまぁあれだよ
言わせんなよ~ワハハハ}
はしゃぎ倒す大地
楽しそうだな~
人間ってこんなに喜怒哀楽が豊かに
表現できるんだな~と改めて思う
『私そろそろ行くね、また後でね朝陽くん』
隣にいた朝比奈先輩が先に事務所に
向かうので手を振り見送る
やっぱ朝比奈先輩マジ天使
『今日初デートなんだよ~!いいだろ~』
聞いてもないのに言ってきた
朝比奈先輩との余韻が台無しだ
マジでお花畑脳だな
『あれ?付き合ってんの?』
大地なら付き合ったら真っ先に自慢しに来るのに
初デートなんて急展開なので
興味はないけど、こっちから聞いてみた
『いや~そう見えちゃいます?
まだそこまでじゃないだけどな~
いや~照れるわ』
大地が胸に手を当て天井を見て
勝手にロマンチックに染まってる
『とりま楽しそうでよかったですねー
もう仕事行っていいですかー』
魔王様が行こうとすると
『もうちょっと聞いていかない?』
まだまだ話足りなさそうな大地を置いていく
休憩所には外を眺める事が出来る窓がある
そこからたくさんの人行き交う歩道と
バス停が見えるのだが
ふと視線を感じたので外を見ると
人混みの中から一人の女性が
こっちを見てるように思えた
しかし次見た時にはそこには誰もいなかった
気のせいかな?
自意識過剰かな
私も朝比奈先輩とスイーツでも食べに
行こうかな~
そんな事を思いつつ
職場に向かう魔王様
続く
0
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる