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主菜 ただいま営業中!
第63話 新商品1号案についての意見調査報告書
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~新商品1号案 新型女性用水着についての意見調査~
◆夏ッ! 薄着せずにはいられないッ!
というわけで、暑さを口実に気になるアノ人の前で自然かつ大胆に薄着したい淑女な皆様のため、このたび当商会の天才デザイナーとその腹心であるベテラン経営者が協力して作り上げた画期的な女性用水着(男性用もあり)について是非とも率直な意見をいただきたく、手始めに身近な人々から聞き取り調査を行ってみました。
――率直に伺いますが、このデザインをどう思われますか?
(Z・Y氏 女性 27歳 冒険者)
いいね、実に動きやすそうだ。これ、サラマンドラットの革だろう? 最近ずっと冒険者ギルドで張り紙してたのはこいつのためだったのか。あいつらの皮は薄くて撥水性が高いうえに意外と丈夫だからあたしらもなにかと重宝してるんだよねえ。
砂漠でこの格好だとさすがに死んじまうけど、こういう街中なら一日中こいつで過ごしたいもんだよ。あの下着もよかったしねえ。
あ、でもこれ、撥水だからむしろ汗かくと気持ち悪いか? ああ、だから水着に使ったのか。考えてるねえ。
(O・S氏 女性 26歳 当商会勤務)
動作性に非常に優れ、それでいてきちんとピリムちゃんらしいお洒落さを革の上から縫いつけた極薄の布で表しているのはさすがだと思いますが、少々露出が高い気がしますね。そのあたりを改善すればこれもヒット商品になると思いますよ。
(I・H氏 女性 娼婦ギルド勤務)
なんと素晴らしいアイデアでしょう! これならばあのかたを気兼ねなく川にお誘いできますし、混浴の温泉で使うのもアリですね!
是非ともこれを売ってください、言い値で買います!
(C・W氏 女性 飲食店勤務)
どうっていわれても……そもそも、海や川は裸で入ればいいでしょう? 確かに見た目はダーリンの顔を真っ赤にできそうだけど、水着って需要あるの?
(Z・F氏 男性 用心棒)
おいおい……下着ならまだしも、不特定多数の人の目に触れかねない場で着用するには刺激的すぎるだろう。おれだって男なんだ、間違い起しちまうかもしんねえぞ?
(H・U氏 女性 20歳 飲食店勤務)
ハレンチなっ!!
(R・C氏 男性 25歳 飲食店勤務)
破廉恥な……
(E・B氏 女性 22歳 聖騎士)
ななな、なんですかこのハレンチな服は! こんな格好で外に出るなど神がお許しになりませんよ!
(R・V氏 男性 39歳 画家)
ブッホォ……ッ!(鼻血を噴いて倒れた)
(L・W氏 男性 飲食店勤務)
…………(眉間に手を当てて怒りをあらわにしたので聞き取り断念)
――デザインに手を加えるとしたらどういった改善を望みますか?
(Z・Y氏)
いやあ、このままでいいだろ。水中は動きにくいからできるだけ関節が自由になるような、こういう上下に分かれて袖も裾もないものが望ましいと思うけどね。
それにこれなら私の自慢の筋肉もまるっと披露できるしね! 見ろよ、この手足! この腹筋に背筋! これぞまさしく戦う女の体だろう?
(I・H氏)
このままでも充分だとは思いますが……そうですね、強いて申し上げるならば、もう少し股下を短くして……そう、あの紐の下着と同じくらいに。トップのほうはもっと谷間が強調できるようにざっくりと下まで……
あら、これは私には入りませんね。特注で作っていただけますか?
(Z・F氏)
そんなことおれに訊くなよ……もっと露出を抑えればいいんじゃねえか? 足が見えることすら一般常識としてありえねえのに、これじゃあ着たがるやつはいねえだろ。
……まあ、身近に多少心当たりはあるが。
――あなたを男と見込んで続けて質問しますが、娼婦、もしくは自分の恋人がこういう格好で誘ってきたらどうでしょう?
そりゃあんた、そこには二匹の獣しかいなくなるだろうよ。へへへ……
――質問を戻します。
(H・U氏)
存在そのものを消せ!
(R・C氏)
申し訳ありませんが、デザイン以前にあなたの煩悩を改善なさるほうが先決かと。
(E・B氏)
いいですか、そもそも女性の肌というものはみだりに見せてよいものではなく、自らの貞操を守る意味でも男性を刺激するような言動や格好は厳に慎むべきなのです!
いくら商人といえどあなたもゼレス教徒であるならば今少し教義の三本柱に則った紳士らしい振舞いを……
――ではお尋ねしますが、仮にあなたの意中の男性が川へ遊びに行こうと誘ってきたとき、あなたは断るのでしょうか?
そ、それとこれとは話が違うでしょう! それに川へ行くだけならなんの問題もありません。
――では、一緒に川へ入って遊びたいといってきたら、そのままの格好で入るのですか?
そそそっ、それは……っ!
いえっ、あのかたは決してそのような無茶なことは……!
――ほほう、意中の男性がいるのですね?
~~~~~っ!!
――もし彼が、あなたの水着姿を見たいと望んだら?
~~~~~~っ!!!(卒倒してしまい聞き取り続行不可能)
――質問を戻します。
(R・V氏)
改善?(鼻血を拭きながら)
いやいや、そういったことは卿らにお任せする! 私はこの水着を着た彼女を描ければそれで……!
ああっ、なんと罪深いお人か! できることならばその女神も羨む肉体を余すところなくこの目に焼きつけキャンバスに残したいッ!
その一糸纏わぬ……生まれたままの……
ブッフウゥーッ!(鼻血多量出血により聞き取り続行不可能)
――予定外のことですが、聞き取り調査の様子を興味深げに眺めていた将来有望そうな少年がいたので、意見を聞いてみました。
(J・M氏 男性 17歳 飲食店勤務)
おっちゃん、わかってるねえ! おれもあんたを一目見たときからこいつは同類だってピンときてたんだ!
こいつは下着に次ぐ超画期的大発明だよ! だってこれが流行ればほとんど裸みたいな女の子を堂々と見放題なんだろ!?
まあ、そういうのはこっそり覗き見たり偶然チラッと見えたりするのがロマンってもんだけど、限られた場所でだけ女の子が、こう、開放的な気分っていうのかな? になって、遊んでたりするとさ、なんかこう、想像するとグッとくるじゃん!?
これ、絶対流行らせてくれよな!
でもそうだなあ……さすがにこのままだとみんな引いちゃうだろうから、まずはもっと露出を抑えて……そうだ、どうせなら全身を布で覆っちゃえばいいんじゃねえかな? 手足とかはとりあえず見えなきゃいいんだろ?
だったらこう、肌にピッタリ貼りつくような……
ってうわっ、Hさん……っ!?
――調査員、謎の意識不明により聞き取り調査終了。
◆以上が、簡易的ながら調査の結果である。
多数の意見が寄せられたように、一般受けするには今少しコスト高なデザインに変更しなければならない模様。そのあたりについては当会議にて。
調査員――フルヴィオ・マッツォーリ
「どうだね、実にリアリティー溢れるいい報告書だろう?」
なんでみんなイニシャルなんだろう……
「それよりその顔、大丈夫ですか」
私はちょっと目を背けたくなるような状態の男爵に、自覚できるくらい冷たい冷たい視線を投げつけてやった。
「フッ……これは情熱とロマンに生きる男の、勲章さ」
笑ったつもりなんだろうけど、もはや不気味でしかない……
「それよりデザインの変更案なんだが……」
「却下で」
「なにをぅっ!?」
「却下ですっ、こんなものっ!」
目の前で報告書もろともラフ画を破いてやった。
「ぅおぅのれぇい……どこまでも私の邪魔をするか、ゾフォーレめっ……! しかあしッ! 私は諦めん、諦めんぞおおっ!」
わざとらしくドタドタ足を鳴らして走り去ってゆく背中を見送ると、けっこう深刻なため息が出てきた。
「あの人、ここまでおかしな人じゃなかったのになあ……」
ピリムちゃんの服はああいう類の人にとってはとてつもない毒性があるみたい……
才能がありすぎるのも困ったもんだなあ~……
「あ、シャルナちゃん」
開けっ放しのドアからO・S氏……もといオフェリアさんが困り顔でやってきた。
「イクティノーラさまがあの水着の採寸にいらしたんだけど……」
「お断りしてください」
「だよね~……」
ああそうだ、ユギラさんにもいい加減下着でうろつくのやめてもらわないと……
はあ、エストも怒ってそうだなあ~……
久々に教会のお手伝いにでも行ってきますかあ。
……そういや私、聖騎士なんだっけ。
◆夏ッ! 薄着せずにはいられないッ!
というわけで、暑さを口実に気になるアノ人の前で自然かつ大胆に薄着したい淑女な皆様のため、このたび当商会の天才デザイナーとその腹心であるベテラン経営者が協力して作り上げた画期的な女性用水着(男性用もあり)について是非とも率直な意見をいただきたく、手始めに身近な人々から聞き取り調査を行ってみました。
――率直に伺いますが、このデザインをどう思われますか?
(Z・Y氏 女性 27歳 冒険者)
いいね、実に動きやすそうだ。これ、サラマンドラットの革だろう? 最近ずっと冒険者ギルドで張り紙してたのはこいつのためだったのか。あいつらの皮は薄くて撥水性が高いうえに意外と丈夫だからあたしらもなにかと重宝してるんだよねえ。
砂漠でこの格好だとさすがに死んじまうけど、こういう街中なら一日中こいつで過ごしたいもんだよ。あの下着もよかったしねえ。
あ、でもこれ、撥水だからむしろ汗かくと気持ち悪いか? ああ、だから水着に使ったのか。考えてるねえ。
(O・S氏 女性 26歳 当商会勤務)
動作性に非常に優れ、それでいてきちんとピリムちゃんらしいお洒落さを革の上から縫いつけた極薄の布で表しているのはさすがだと思いますが、少々露出が高い気がしますね。そのあたりを改善すればこれもヒット商品になると思いますよ。
(I・H氏 女性 娼婦ギルド勤務)
なんと素晴らしいアイデアでしょう! これならばあのかたを気兼ねなく川にお誘いできますし、混浴の温泉で使うのもアリですね!
是非ともこれを売ってください、言い値で買います!
(C・W氏 女性 飲食店勤務)
どうっていわれても……そもそも、海や川は裸で入ればいいでしょう? 確かに見た目はダーリンの顔を真っ赤にできそうだけど、水着って需要あるの?
(Z・F氏 男性 用心棒)
おいおい……下着ならまだしも、不特定多数の人の目に触れかねない場で着用するには刺激的すぎるだろう。おれだって男なんだ、間違い起しちまうかもしんねえぞ?
(H・U氏 女性 20歳 飲食店勤務)
ハレンチなっ!!
(R・C氏 男性 25歳 飲食店勤務)
破廉恥な……
(E・B氏 女性 22歳 聖騎士)
ななな、なんですかこのハレンチな服は! こんな格好で外に出るなど神がお許しになりませんよ!
(R・V氏 男性 39歳 画家)
ブッホォ……ッ!(鼻血を噴いて倒れた)
(L・W氏 男性 飲食店勤務)
…………(眉間に手を当てて怒りをあらわにしたので聞き取り断念)
――デザインに手を加えるとしたらどういった改善を望みますか?
(Z・Y氏)
いやあ、このままでいいだろ。水中は動きにくいからできるだけ関節が自由になるような、こういう上下に分かれて袖も裾もないものが望ましいと思うけどね。
それにこれなら私の自慢の筋肉もまるっと披露できるしね! 見ろよ、この手足! この腹筋に背筋! これぞまさしく戦う女の体だろう?
(I・H氏)
このままでも充分だとは思いますが……そうですね、強いて申し上げるならば、もう少し股下を短くして……そう、あの紐の下着と同じくらいに。トップのほうはもっと谷間が強調できるようにざっくりと下まで……
あら、これは私には入りませんね。特注で作っていただけますか?
(Z・F氏)
そんなことおれに訊くなよ……もっと露出を抑えればいいんじゃねえか? 足が見えることすら一般常識としてありえねえのに、これじゃあ着たがるやつはいねえだろ。
……まあ、身近に多少心当たりはあるが。
――あなたを男と見込んで続けて質問しますが、娼婦、もしくは自分の恋人がこういう格好で誘ってきたらどうでしょう?
そりゃあんた、そこには二匹の獣しかいなくなるだろうよ。へへへ……
――質問を戻します。
(H・U氏)
存在そのものを消せ!
(R・C氏)
申し訳ありませんが、デザイン以前にあなたの煩悩を改善なさるほうが先決かと。
(E・B氏)
いいですか、そもそも女性の肌というものはみだりに見せてよいものではなく、自らの貞操を守る意味でも男性を刺激するような言動や格好は厳に慎むべきなのです!
いくら商人といえどあなたもゼレス教徒であるならば今少し教義の三本柱に則った紳士らしい振舞いを……
――ではお尋ねしますが、仮にあなたの意中の男性が川へ遊びに行こうと誘ってきたとき、あなたは断るのでしょうか?
そ、それとこれとは話が違うでしょう! それに川へ行くだけならなんの問題もありません。
――では、一緒に川へ入って遊びたいといってきたら、そのままの格好で入るのですか?
そそそっ、それは……っ!
いえっ、あのかたは決してそのような無茶なことは……!
――ほほう、意中の男性がいるのですね?
~~~~~っ!!
――もし彼が、あなたの水着姿を見たいと望んだら?
~~~~~~っ!!!(卒倒してしまい聞き取り続行不可能)
――質問を戻します。
(R・V氏)
改善?(鼻血を拭きながら)
いやいや、そういったことは卿らにお任せする! 私はこの水着を着た彼女を描ければそれで……!
ああっ、なんと罪深いお人か! できることならばその女神も羨む肉体を余すところなくこの目に焼きつけキャンバスに残したいッ!
その一糸纏わぬ……生まれたままの……
ブッフウゥーッ!(鼻血多量出血により聞き取り続行不可能)
――予定外のことですが、聞き取り調査の様子を興味深げに眺めていた将来有望そうな少年がいたので、意見を聞いてみました。
(J・M氏 男性 17歳 飲食店勤務)
おっちゃん、わかってるねえ! おれもあんたを一目見たときからこいつは同類だってピンときてたんだ!
こいつは下着に次ぐ超画期的大発明だよ! だってこれが流行ればほとんど裸みたいな女の子を堂々と見放題なんだろ!?
まあ、そういうのはこっそり覗き見たり偶然チラッと見えたりするのがロマンってもんだけど、限られた場所でだけ女の子が、こう、開放的な気分っていうのかな? になって、遊んでたりするとさ、なんかこう、想像するとグッとくるじゃん!?
これ、絶対流行らせてくれよな!
でもそうだなあ……さすがにこのままだとみんな引いちゃうだろうから、まずはもっと露出を抑えて……そうだ、どうせなら全身を布で覆っちゃえばいいんじゃねえかな? 手足とかはとりあえず見えなきゃいいんだろ?
だったらこう、肌にピッタリ貼りつくような……
ってうわっ、Hさん……っ!?
――調査員、謎の意識不明により聞き取り調査終了。
◆以上が、簡易的ながら調査の結果である。
多数の意見が寄せられたように、一般受けするには今少しコスト高なデザインに変更しなければならない模様。そのあたりについては当会議にて。
調査員――フルヴィオ・マッツォーリ
「どうだね、実にリアリティー溢れるいい報告書だろう?」
なんでみんなイニシャルなんだろう……
「それよりその顔、大丈夫ですか」
私はちょっと目を背けたくなるような状態の男爵に、自覚できるくらい冷たい冷たい視線を投げつけてやった。
「フッ……これは情熱とロマンに生きる男の、勲章さ」
笑ったつもりなんだろうけど、もはや不気味でしかない……
「それよりデザインの変更案なんだが……」
「却下で」
「なにをぅっ!?」
「却下ですっ、こんなものっ!」
目の前で報告書もろともラフ画を破いてやった。
「ぅおぅのれぇい……どこまでも私の邪魔をするか、ゾフォーレめっ……! しかあしッ! 私は諦めん、諦めんぞおおっ!」
わざとらしくドタドタ足を鳴らして走り去ってゆく背中を見送ると、けっこう深刻なため息が出てきた。
「あの人、ここまでおかしな人じゃなかったのになあ……」
ピリムちゃんの服はああいう類の人にとってはとてつもない毒性があるみたい……
才能がありすぎるのも困ったもんだなあ~……
「あ、シャルナちゃん」
開けっ放しのドアからO・S氏……もといオフェリアさんが困り顔でやってきた。
「イクティノーラさまがあの水着の採寸にいらしたんだけど……」
「お断りしてください」
「だよね~……」
ああそうだ、ユギラさんにもいい加減下着でうろつくのやめてもらわないと……
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