26 / 34
名張 龍也の視点③
しおりを挟む
※※※
そして現在に戻る――。
「もうやめろッ、落ち着けってば!」
羽交い締めにされても振り上げた拳。乾き切らない血が小さく跳ねた。
「龍也!!」
マンションの一室。
踏み込んだ先の光景に激昂する龍也と、それを止める拓斗。
そして奏汰に寄り添っているのは響子だった。
「てめぇ、ふざけたマネしやがったな」
「っ……ぁぅ゙」
愈史郎の鼻はきっと折れた、腕も足もそうだろう。
くぐもったうめき声を漏らす口元からも赤黒い血が垂れるので、内臓が損傷しているかもしれない。
そんなことをぼんやりと考えながら、龍也は虫のように蹲る男を眺めた。
「ああでも、まだ生きてんじゃん」
自由になる足で男の横っ腹を蹴りつければ、また上がる悲鳴とゴポリと小さな水音。
嘔吐物混じりの血液が絨毯を汚す。
「もうダメだって! 死ぬぞ!?」
耳元で怒鳴る声にうるさいとだけ思うだけで、心にまでは届かない。
殺す気か、と聞かれればそうだとしか言いようがなく。
なぜなら。
「奏汰を……俺の奏汰を。よくも泣かしやがって」
この部屋に踏み込んだ時、彼は凌辱されようとしていた。
一糸まとわぬ身体を大きくひろげられて、屈辱と絶望に打ちひしがれ泣く姿を目にした龍也は周囲が止める間もなく飛びかかった。
「俺のだ、誰にもわたさない。俺の大事な……大事な……」
強く唇を噛む。
口の中に鉄の味がひろがった。切れて血が出たのだろう。
「死ね」
このままでは相手を殴り殺してしまうんじゃないかと気が気でない拓斗を渾身の力をこめて振り切りながら、今度こそ息の根を止めんと足を振り上げた時だった。
「…………教育的指導パワーッ!!」
「ぐあ゙ァっ!」
音もなく歩み寄ってきたのは響子。
そしてなんとそのまま、思い切り頬に強烈な右ストレートを叩き込んだのだ。
「ちょっ、姉さん!?」
「頭を冷やせ青少年」
不意打ちということもあり、効果はバツグン。
ジンジンと痛みと熱を持つ頬で唖然とする龍也に、彼女は人差し指を突きつけた。
「暴力はよくないよ」
「いや、姉さんが今したのが暴りょ……」
すかさず弟からのツッコミ、しかしそんなものは何処吹く風。
「顔はやめなボディにしな!」
「だから思い切り顔ぶちのめしたんですが、それは」
「まあ時として暴力は全てを解決するよね!」
「姉さん、言ってることが滅茶苦茶だよ」
こんな時でも自由人の響子は、顔を腫らして固まる龍也をしっかり見据えた。
「さて。今やることはなにかな、名張 龍也よ」
「え……」
「優先順位を間違えちゃダメ」
彼女の視線をたどると、そこには力なく横たわった愛しい人の姿が。
ハッとした。
「奏汰!」
慌てて駆け寄り、抱きしめる。
「大丈夫か!?」
か細く震える身体。寒さかと思いきや、むしろ汗ばみ火照っていた。
「ぁっ……は、ぁ……」
目は虚ろで薄く開いた唇からは、乱れた息を吐く。
そして手首には戒めの痕。痛々しいさまなのに、ひどく官能的なのはなぜか。
「か、奏汰」
いく筋もの涙のあとと、目元が赤くなった顔に触れながら。龍也はその頬を撫でる。
「ごめん、ごめんな。遅くなっちまって」
「うぅ……ぁ……ぁ」
触れるだけで反応するのを悲しく思う。でもそれ以上に。
「愛してる」
彼の首筋に顔をうずめた。
――このまま、うなじを噛んでしまえたら。
「ちょい待ち」
「ぐえっ!」
襟首を思い切り掴んで止めたのは響子。
「やめたまえ、青少年」
「わ、悪ぃ」
本当に危なかった。制されなかったら噛んでいただろう。
それくらい欲しかったのだ。
「さっさとズラかるわよ、拓斗」
「なんかオレたちの方が悪者みたいだよ」
いくらレイプ未遂事件に踏み込んだとはいえ、ここまで家主をボコボコにしては普通に犯罪である。
警察なんて呼べば、こっちが逮捕されてしまうだろう。
だとしてもこのまま逃げ出しても良いものか。
拓斗が頭を抱えるが。
「後始末はこちらでします」
影のようにするりと出てきたのは黒スーツを身にまとった男が二人。雰囲気と外見から明らかにカタギの出で立ちではない。
「え、ええっと、本当に大丈夫なんですか……?」
不安そうにたずねる拓斗に、男たちはポーカーフェイスでうなずいた。
「そういう契約なので」
そう答えて一人はテキパキと荒れた寝室を片付け始め、もう片方は愈史郎の状態を確認する。
「契約?」
「堂守 明良と久遠家との交渉です」
久遠家とは明良の元カレが養子に入った家である。さらにこの国、いや世界的にも有名な企業をいくつも束ね経営する経済と政治を牛耳る一族。
そんな家柄の子を孕んだだけでなく、何やら出生において色々と交渉をしたらしい。
響子といい明良といい、Ωがか弱く庇護せねばならない存在というのは前時代的価値観なのかもしれない。
「こちらとしても不必要なスキャンダルを好みません。穏便に解決するのが最良でしょう」
「穏便……ひ、ひぇぇ」
巨大権力にすっかりビビりまくっている拓斗を尻目に、響子がうなずく。
「じゃ、帰ろっか」
「姉さん受け入れるの早っ!」
なんと肝が据わった娘だろう。
どこか飄々としている彼女を見て、龍也も多少は冷静になれた気がした。
「餅は餅屋~ってね。はい、青少年。お姫様抱っこ」
「あ?」
「奏汰をお姫様抱っこする権利をあげるって言ってんの、感謝してもいいよ」
そんなもの言われなくとも、と龍也は憮然としながらゆっくり抱き上げる。
「んじゃお疲れっス~」
「姉さん、そんなバイトの退勤じゃないんだから」
「ふふん」
弟の弱々しいツッコミになぜか少しドヤ顔してる彼女を横目に、足音を忍ばせながらマンションを出ることにした。
「ごめん、二人とも」
会釈する形で頭を下げる。
「まあ溜飲は下がったよ」
響子が小さく笑って言う。
「君が殴らなかったら八つ裂きにしてたよ、拓斗が」
「オレが!? しないからな!」
どれだけ短気で剛腕なバケモンだと思ってるのか、と憤慨する弟はやはりスルーらしい。
すっかり日が落ち始めた空を仰ぎ見た。
「やっぱりビビビビ、と平手打ちくらいするべきだったかな」
「姉さん、なにそのクセの強い擬音語」
三人とも、怒りや後悔は同じ。
服こそ着せられてはいたが、いまだに苦しそうに荒い息を吐いている奏汰を覗き込む。
「……俺のせいだ」
一度は助けられたのに目を離してしまったから。
相手を半殺しにした時、半分は八つ当たりだったのかもしれない。守りきれなかった自分への苛立ち。
しかしそれだけではない。
「まあ、なんだ」
ペシペシと響子が背中を叩く。
「代わりにぶちのめしてくれてありがとう」
「……」
「まずは病院だよ」
「……ああ」
過ぎたことに俯いていても仕方がない、それは紛れもなく正しい。
しかし己の腹の底から溢れていく感情に若い情緒は揺さぶられ続けた。
――奏汰にとって、βであることが幸せだったんじゃないか。
彼が常々求めていたのはβとして生きる事だった。
そのためにはβの恋人が欲しい、そう口に出していたのに。それがΩのようにヒートで苦しむことになるなんて。
「っ、はぁ……ぁ」
「奏汰」
腕の中で身動ぎする身体は恐ろしいひど華奢に思えた。
ふと彼が鍛えているのに筋肉がつかないと嘆いていた事を思い出す。
「い……ぃや、だ……うぅ……ぐすっ」
つぅ、と一筋の涙が。むずかる幼子のようだった。
「大丈夫だよ、奏汰。病院行こうね?」
泣いている彼に対して、あやすように優しい声をかける響子。
拓斗がすかさずそっと涙を拭う。
「……」
龍也だけなにも言えず、ただ身体を固くしながら彼を腕に抱いているしか出来なかった。
そして現在に戻る――。
「もうやめろッ、落ち着けってば!」
羽交い締めにされても振り上げた拳。乾き切らない血が小さく跳ねた。
「龍也!!」
マンションの一室。
踏み込んだ先の光景に激昂する龍也と、それを止める拓斗。
そして奏汰に寄り添っているのは響子だった。
「てめぇ、ふざけたマネしやがったな」
「っ……ぁぅ゙」
愈史郎の鼻はきっと折れた、腕も足もそうだろう。
くぐもったうめき声を漏らす口元からも赤黒い血が垂れるので、内臓が損傷しているかもしれない。
そんなことをぼんやりと考えながら、龍也は虫のように蹲る男を眺めた。
「ああでも、まだ生きてんじゃん」
自由になる足で男の横っ腹を蹴りつければ、また上がる悲鳴とゴポリと小さな水音。
嘔吐物混じりの血液が絨毯を汚す。
「もうダメだって! 死ぬぞ!?」
耳元で怒鳴る声にうるさいとだけ思うだけで、心にまでは届かない。
殺す気か、と聞かれればそうだとしか言いようがなく。
なぜなら。
「奏汰を……俺の奏汰を。よくも泣かしやがって」
この部屋に踏み込んだ時、彼は凌辱されようとしていた。
一糸まとわぬ身体を大きくひろげられて、屈辱と絶望に打ちひしがれ泣く姿を目にした龍也は周囲が止める間もなく飛びかかった。
「俺のだ、誰にもわたさない。俺の大事な……大事な……」
強く唇を噛む。
口の中に鉄の味がひろがった。切れて血が出たのだろう。
「死ね」
このままでは相手を殴り殺してしまうんじゃないかと気が気でない拓斗を渾身の力をこめて振り切りながら、今度こそ息の根を止めんと足を振り上げた時だった。
「…………教育的指導パワーッ!!」
「ぐあ゙ァっ!」
音もなく歩み寄ってきたのは響子。
そしてなんとそのまま、思い切り頬に強烈な右ストレートを叩き込んだのだ。
「ちょっ、姉さん!?」
「頭を冷やせ青少年」
不意打ちということもあり、効果はバツグン。
ジンジンと痛みと熱を持つ頬で唖然とする龍也に、彼女は人差し指を突きつけた。
「暴力はよくないよ」
「いや、姉さんが今したのが暴りょ……」
すかさず弟からのツッコミ、しかしそんなものは何処吹く風。
「顔はやめなボディにしな!」
「だから思い切り顔ぶちのめしたんですが、それは」
「まあ時として暴力は全てを解決するよね!」
「姉さん、言ってることが滅茶苦茶だよ」
こんな時でも自由人の響子は、顔を腫らして固まる龍也をしっかり見据えた。
「さて。今やることはなにかな、名張 龍也よ」
「え……」
「優先順位を間違えちゃダメ」
彼女の視線をたどると、そこには力なく横たわった愛しい人の姿が。
ハッとした。
「奏汰!」
慌てて駆け寄り、抱きしめる。
「大丈夫か!?」
か細く震える身体。寒さかと思いきや、むしろ汗ばみ火照っていた。
「ぁっ……は、ぁ……」
目は虚ろで薄く開いた唇からは、乱れた息を吐く。
そして手首には戒めの痕。痛々しいさまなのに、ひどく官能的なのはなぜか。
「か、奏汰」
いく筋もの涙のあとと、目元が赤くなった顔に触れながら。龍也はその頬を撫でる。
「ごめん、ごめんな。遅くなっちまって」
「うぅ……ぁ……ぁ」
触れるだけで反応するのを悲しく思う。でもそれ以上に。
「愛してる」
彼の首筋に顔をうずめた。
――このまま、うなじを噛んでしまえたら。
「ちょい待ち」
「ぐえっ!」
襟首を思い切り掴んで止めたのは響子。
「やめたまえ、青少年」
「わ、悪ぃ」
本当に危なかった。制されなかったら噛んでいただろう。
それくらい欲しかったのだ。
「さっさとズラかるわよ、拓斗」
「なんかオレたちの方が悪者みたいだよ」
いくらレイプ未遂事件に踏み込んだとはいえ、ここまで家主をボコボコにしては普通に犯罪である。
警察なんて呼べば、こっちが逮捕されてしまうだろう。
だとしてもこのまま逃げ出しても良いものか。
拓斗が頭を抱えるが。
「後始末はこちらでします」
影のようにするりと出てきたのは黒スーツを身にまとった男が二人。雰囲気と外見から明らかにカタギの出で立ちではない。
「え、ええっと、本当に大丈夫なんですか……?」
不安そうにたずねる拓斗に、男たちはポーカーフェイスでうなずいた。
「そういう契約なので」
そう答えて一人はテキパキと荒れた寝室を片付け始め、もう片方は愈史郎の状態を確認する。
「契約?」
「堂守 明良と久遠家との交渉です」
久遠家とは明良の元カレが養子に入った家である。さらにこの国、いや世界的にも有名な企業をいくつも束ね経営する経済と政治を牛耳る一族。
そんな家柄の子を孕んだだけでなく、何やら出生において色々と交渉をしたらしい。
響子といい明良といい、Ωがか弱く庇護せねばならない存在というのは前時代的価値観なのかもしれない。
「こちらとしても不必要なスキャンダルを好みません。穏便に解決するのが最良でしょう」
「穏便……ひ、ひぇぇ」
巨大権力にすっかりビビりまくっている拓斗を尻目に、響子がうなずく。
「じゃ、帰ろっか」
「姉さん受け入れるの早っ!」
なんと肝が据わった娘だろう。
どこか飄々としている彼女を見て、龍也も多少は冷静になれた気がした。
「餅は餅屋~ってね。はい、青少年。お姫様抱っこ」
「あ?」
「奏汰をお姫様抱っこする権利をあげるって言ってんの、感謝してもいいよ」
そんなもの言われなくとも、と龍也は憮然としながらゆっくり抱き上げる。
「んじゃお疲れっス~」
「姉さん、そんなバイトの退勤じゃないんだから」
「ふふん」
弟の弱々しいツッコミになぜか少しドヤ顔してる彼女を横目に、足音を忍ばせながらマンションを出ることにした。
「ごめん、二人とも」
会釈する形で頭を下げる。
「まあ溜飲は下がったよ」
響子が小さく笑って言う。
「君が殴らなかったら八つ裂きにしてたよ、拓斗が」
「オレが!? しないからな!」
どれだけ短気で剛腕なバケモンだと思ってるのか、と憤慨する弟はやはりスルーらしい。
すっかり日が落ち始めた空を仰ぎ見た。
「やっぱりビビビビ、と平手打ちくらいするべきだったかな」
「姉さん、なにそのクセの強い擬音語」
三人とも、怒りや後悔は同じ。
服こそ着せられてはいたが、いまだに苦しそうに荒い息を吐いている奏汰を覗き込む。
「……俺のせいだ」
一度は助けられたのに目を離してしまったから。
相手を半殺しにした時、半分は八つ当たりだったのかもしれない。守りきれなかった自分への苛立ち。
しかしそれだけではない。
「まあ、なんだ」
ペシペシと響子が背中を叩く。
「代わりにぶちのめしてくれてありがとう」
「……」
「まずは病院だよ」
「……ああ」
過ぎたことに俯いていても仕方がない、それは紛れもなく正しい。
しかし己の腹の底から溢れていく感情に若い情緒は揺さぶられ続けた。
――奏汰にとって、βであることが幸せだったんじゃないか。
彼が常々求めていたのはβとして生きる事だった。
そのためにはβの恋人が欲しい、そう口に出していたのに。それがΩのようにヒートで苦しむことになるなんて。
「っ、はぁ……ぁ」
「奏汰」
腕の中で身動ぎする身体は恐ろしいひど華奢に思えた。
ふと彼が鍛えているのに筋肉がつかないと嘆いていた事を思い出す。
「い……ぃや、だ……うぅ……ぐすっ」
つぅ、と一筋の涙が。むずかる幼子のようだった。
「大丈夫だよ、奏汰。病院行こうね?」
泣いている彼に対して、あやすように優しい声をかける響子。
拓斗がすかさずそっと涙を拭う。
「……」
龍也だけなにも言えず、ただ身体を固くしながら彼を腕に抱いているしか出来なかった。
62
あなたにおすすめの小説
愛しいアルファが擬態をやめたら。
フジミサヤ
BL
「樹を傷物にしたの俺だし。責任とらせて」
「その言い方ヤメロ」
黒川樹の幼馴染みである九條蓮は、『運命の番』に憧れるハイスペック完璧人間のアルファである。蓮の元恋人が原因の事故で、樹は蓮に項を噛まれてしまう。樹は「番になっていないので責任をとる必要はない」と告げるが蓮は納得しない。しかし、樹は蓮に伝えていない秘密を抱えていた。
◇同級生の幼馴染みがお互いの本性曝すまでの話です。小学生→中学生→高校生→大学生までサクサク進みます。ハッピーエンド。
◇オメガバースの設定を一応借りてますが、あまりそれっぽい描写はありません。ムーンライトノベルズにも投稿しています。
クローゼットは宝箱
織緒こん
BL
てんつぶさん主催、オメガの巣作りアンソロジー参加作品です。
初めてのオメガバースです。
前後編8000文字強のSS。
◇ ◇ ◇
番であるオメガの穣太郎のヒートに合わせて休暇をもぎ取ったアルファの将臣。ほんの少し帰宅が遅れた彼を出迎えたのは、溢れかえるフェロモンの香気とクローゼットに籠城する番だった。狭いクローゼットに隠れるように巣作りする穣太郎を見つけて、出会ってから想いを通じ合わせるまでの数年間を思い出す。
美しく有能で、努力によってアルファと同等の能力を得た穣太郎。正気のときは決して甘えない彼が、ヒート期間中は将臣だけにぐずぐずに溺れる……。
年下わんこアルファ×年上美人オメガ。
【完結済】キズモノオメガの幸せの見つけ方~番のいる俺がアイツを愛することなんて許されない~
つきよの
BL
●ハッピーエンド●
「勇利先輩……?」
俺、勇利渉は、真冬に照明と暖房も消されたオフィスで、コートを着たままノートパソコンに向かっていた。
だが、突然背後から名前を呼ばれて後ろを振り向くと、声の主である人物の存在に思わず驚き、心臓が跳ね上がった。
(どうして……)
声が出ないほど驚いたのは、今日はまだ、そこにいるはずのない人物が立っていたからだった。
「東谷……」
俺の目に映し出されたのは、俺が初めて新人研修を担当した後輩、東谷晧だった。
背が高く、ネイビーより少し明るい色の細身スーツ。
落ち着いたブラウンカラーの髪色は、目鼻立ちの整った顔を引き立たせる。
誰もが目を惹くルックスは、最後に会った三年前となんら変わっていなかった。
そう、最後に過ごしたあの夜から、空白の三年間なんてなかったかのように。
番になればラット化を抑えられる
そんな一方的な理由で番にさせられたオメガ
しかし、アルファだと偽って生きていくには
関係を続けることが必要で……
そんな中、心から愛する人と出会うも
自分には噛み痕が……
愛したいのに愛することは許されない
社会人オメガバース
あの日から三年ぶりに会うアイツは…
敬語後輩α × 首元に噛み痕が残るΩ
孤独の王と後宮の青葉
秋月真鳥
BL
塔に閉じ込められた居場所のない妾腹の王子は、15歳になってもバース性が判明していなかった。美少女のような彼を、父親はオメガと決め付けて遠い異国の後宮に入れる。
異国の王は孤独だった。誰もが彼をアルファと信じているのに、本当はオメガでそのことを明かすことができない。
筋骨隆々としたアルファらしい孤独なオメガの王と、美少女のようなオメガらしいアルファの王子は、互いの孤独を埋め合い、愛し合う。
※ムーンライトノベルズ様にも投稿しています。
※完結まで予約投稿しています。
サクラメント300
朝顔
BL
アルファの佐倉は、過去に恋人を傷つけたことで、贖罪のための人生を送ってきた。
ある日不運な偶然が重なって、勤務先のビルのエレベーターに閉じ込められてしまった。
そこで一緒に閉じ込められたアルファの男と仲良くなる。
お互い複雑なバース性であったため、事故のように体を重ねてしまう。
ただの偶然の出会いのように見えたが、それぞれが赦しを求めて生きてきた。
贖罪の人生を選んだ佐倉が、その先に見つける幸せとは……
春らしく桜が思い浮かぶようなお話を目指して、赦しをテーマに書いてみました。
全28話 完結済み
⭐︎規格外フェロモンα×元攻めα
⭐︎主人公受けですが、攻め視点もあり。
※オメガバースの設定をお借りして、オリジナル要素を入れています。
久しぶりの発情期に大好きな番と一緒にいるΩ
いち
BL
Ωの丞(たすく)は、自分の番であるαの かじとのことが大好き。
いつものように晩御飯を作りながら、かじとを待っていたある日、丞にヒートの症状が…周期をかじとに把握されているため、万全の用意をされるが恥ずかしさから否定的にな。しかし丞の症状は止まらなくなってしまう。Ωがよしよしされる短編です。
※pixivにも同様の作品を掲載しています
いつか誰かの
秋月真鳥
BL
――いつか誰かのものになる相手と恋愛をしても不毛だろう?
高校の同窓会の席で再会した、サムエルとジャン。
αのサムエルがずっと恋をしていたのは、βのジャンだった。
ジャンはαとΩとは恋愛をしない主義で、それでも諦められないサムエルはジャンを追いかける。
β×αの異色オメガバースの海外ドラマ風BL。
※オメガバース設定ですが、攻めはβ、受けはαとなります。
※苦手な方はご注意ください。
※ムーンライトノベルズ様、pixiv様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる