10 / 33
受難の臨時クエスト1
しおりを挟む
いきなり娘との生活に現れた男に対し、警戒したものの。特に心配したようなことはなかった。
少なくても、ルイトにとっては。
「ルシアちゃん、あっという間に大きくなるなぁ。ついこの前まで、赤ん坊だったのに」
「ホントにそうなんだよ。まったく……」
行きつけの酒場の店主、セトの言葉にため息混じりで酒をあおる。
「いくら魔族の娘だって言ってもさァ。もう食べる食べる。稼ぎが全部食費にまわるんだぞ」
「ははは。そりゃあ大変だな」
「ったく、笑い事じゃないっての」
働けど働けど、というところだろう。娘の成長も食べっぷりも喜ばしいが、それ以上に家計が火の車なのだ。
「でも可愛いんだろ」
「もちろん。僕の娘だもん」
即答できるくらい、愛する娘。
最近はなかなか口も達者になってきて、一丁前に文句を言うようになってきた。
歩くし走るし、うっかり目を離すことが怖くなる時期だ。
「その麗しいお姫様は、今はどこだい?」
「ロロに預けてきた。たまには一人でゆっくり出かけてこいってさ」
「へぇ! 良かったじゃないか」
まったくだ、とルイトはまた出された麦酒をあおる。
「ほんと、彼女には感謝しかない」
男手ひとつで子を育てるってのは、なんとも大変なことだろう。たとえ仕事があっても、乳飲み子を置いて仕事になんて。しかも、危険を伴う依頼に飛び回っていられないのだ。
そんな彼に、ロロという女性はこころよくルシアの世話をかって出てくれた。
まるで母親が娘の育児を手伝うかのように。
「セト。君もだ」
ほんのりと赤らめた目元で、顔をあげる。
「君がいなきゃ、ここまで育ててこられたかどうか……」
「やめてくれよ。当然の事をしたまでさ」
何度も弱音をはいた彼は、この男に力強い言葉と料理で元気づけられてきた。
「だいたい、好きな人を支えてやるのが男ってものだろう」
「…………え?」
(コイツ、好きな人いんの?)
大きな目をぱちくりさせて、ルイトは黙り込む。
(え。だとしたら、僕ってものすごく迷惑な存在なんじゃ――)
愛する人のいる男のところへ。たびたび、赤子の面倒をみてくれだの。育児の愚痴を聞いてくれだのと押しかけるなんて。
「ええっと」
完全にカン違いしているであろうルイトに、割とストレートな告白をしてやったぜ☆ なセトと。
ものすごい温度差に、横にいた看板娘が顔をひきつらせる。
「なぁルイト。そろそろお前も身を固めてだな、この店で……」
「ごめん。そろそろ帰るよ」
「お、おいっ、ルイト!?」
一気に酔いが覚めた気がした。
シュンと肩を落として店を後にするルイトに、店主の声は届かない。
(そりゃそうだよな)
――まるで不夜城のごとく。きらびやかなネオンの装飾。
人々が陽気な千鳥足なのは、腹の中にしこたま酒を溜め込んできたからだろう。
よくよく見れば路地裏にてケンカや追い剥ぎ、怪しげな薬草の売買が行われているが。それも日常風景だと思えば、見慣れてくる。
まるでドギツイ夢の世界。時に楽しく、時に悪夢の夜の町だ。
都会のこうした光景に、ルイトはふと頭痛を覚える。
生まれ育った田舎の故郷が、恋しいからだろうか。
(言うてロクでもない所だったけどな)
金もない。あるのは自然と生活に追われた日々。
そう思えば、ここもあそこも大した違いはない……そう思っていた。
「お、ルイトちゃんじゃねぇの!」
「ん。あぁ、君か」
あいも変わらず、馴れ馴れしく肩を組んでくるのはランス・ロンド。同業者である。
「こんなところで何してんだよォ」
「うるさい。君には関係ないだろ」
「またまたぁ、ツンデレなんだから」
「デレた記憶はこれっぽっちもないがな」
よりにもよって、こんな時に出くわすとは。
大きくため息をついた。
「もしかしてさァ。今夜のお相手、探してんじゃねぇの」
「君と一緒にするな」
女たらしと悪名高い、この男のことだ。しかもルイトと違うのは、遊び方がいささかえげつないと評判なところか。
色んな女を同時進行に取っかえ引っ変え。しかも商売女から貴族の娘まで、と幅広い節操なし。
トドメは別れ方は最悪で、まさに泣かせた女は星の数を地でいく男。
同じ女好きとしては、軽蔑しかないのである。
「ワンナイトラブってのも悪くないぜ?」
「遊ぶにしても、スマートにやりたいだけだ。ま、僕にはどうでもいいがな」
「……ったくよぉ」
「ひゃッ!?」
後ろから勢いよく抱きついてこられたルイトは、思わず町の往来で悲鳴をあげた。
「ど、どこ触ってやがる!」
「あはははっ、ルイトちゃんってば。ビンカンなんだからぁ」
「うるさいっ、さっさと離れろぉぉぉッ!!!」
どれだけ怒鳴りつけようが、ビクともしない腕にギリギリと歯を食いしばる。
(くそっ、馬鹿力め)
大剣を手放して、すっかりなまった腕をもどかしく思う。
とはいえ、この男といてもろくなことは無い。
みぞおちに一髪食らわせたろかと思った時だ。
「なぁルイト。少し付き合ってくれよ」
「だれがっ、君なんかに――」
「お前にとっても、良い話なんだがなァ」
突然ひそめた声。さらに言葉を継いだ。
「こう言っちゃなんだけどよぉ。お前、金が欲しくないか?」
「どういう意味だ」
金。
その言葉に心臓が小さく跳ねる。
確かに欲しい。今、まさに困っていた所だ。
そこへたたみかけるような、言葉。
「良い稼ぎがある、ってことだぜ」
「……」
「最近、武器変えたんだってなァ?」
「それがなんだ」
使いたくても使えなくなったのだ。
娘のこともあるが、物理的に。
「この前、あの武器屋でよぉ。お前のに似た大剣を見かけたんだ。えらく凝った作りなのはオーダーメイドだったよな。可哀想に、二束三文で売り払われてたよ」
「……っ!」
断腸の思いで金に変えたのは、つい最近のことだ。
作る時は馬鹿みたいに金がかかったが、売るとなると悲しいくらいに買い叩かれる。中古品の札を貼られ、店のセール品として並ぶのはつらい現実だった。
「冒険者共が買っていったっけなァ。えらく若くて、ションベン臭いガキどもがさ」
「……」
「今度は何を売る? 防具か、魔法石か。いっそ、そのカワイイ顔を武器にして身売りでもするか――」
「それ以上言ったら、その舌を切り落としてやる!」
ついに我慢できず、低くうなる。
ランスは、冗談冗談! とバカ笑いしてルイトの肩をそっと叩いた。
「お前にそんな事をさせたくねぇから、オレがオイシイ話を持ってきてやったんだ」
「ふん、うさんくさい奴だ」
「ひでぇなァ! 愛するお前のタメだぜ?」
前々から気に食わなかったが、さらに嫌いになりそうだ。
だが、その良い稼ぎってのにも心動くのも事実――。
「……話だけでも聞いてやる」
絞り出すような返事に、ランスが大きくうなずいた。
「もちろん! 場所、変えようか」
優しげだがその瞳は妙にギラついて、くすんだ赤髪の男は微笑む。
少なくても、ルイトにとっては。
「ルシアちゃん、あっという間に大きくなるなぁ。ついこの前まで、赤ん坊だったのに」
「ホントにそうなんだよ。まったく……」
行きつけの酒場の店主、セトの言葉にため息混じりで酒をあおる。
「いくら魔族の娘だって言ってもさァ。もう食べる食べる。稼ぎが全部食費にまわるんだぞ」
「ははは。そりゃあ大変だな」
「ったく、笑い事じゃないっての」
働けど働けど、というところだろう。娘の成長も食べっぷりも喜ばしいが、それ以上に家計が火の車なのだ。
「でも可愛いんだろ」
「もちろん。僕の娘だもん」
即答できるくらい、愛する娘。
最近はなかなか口も達者になってきて、一丁前に文句を言うようになってきた。
歩くし走るし、うっかり目を離すことが怖くなる時期だ。
「その麗しいお姫様は、今はどこだい?」
「ロロに預けてきた。たまには一人でゆっくり出かけてこいってさ」
「へぇ! 良かったじゃないか」
まったくだ、とルイトはまた出された麦酒をあおる。
「ほんと、彼女には感謝しかない」
男手ひとつで子を育てるってのは、なんとも大変なことだろう。たとえ仕事があっても、乳飲み子を置いて仕事になんて。しかも、危険を伴う依頼に飛び回っていられないのだ。
そんな彼に、ロロという女性はこころよくルシアの世話をかって出てくれた。
まるで母親が娘の育児を手伝うかのように。
「セト。君もだ」
ほんのりと赤らめた目元で、顔をあげる。
「君がいなきゃ、ここまで育ててこられたかどうか……」
「やめてくれよ。当然の事をしたまでさ」
何度も弱音をはいた彼は、この男に力強い言葉と料理で元気づけられてきた。
「だいたい、好きな人を支えてやるのが男ってものだろう」
「…………え?」
(コイツ、好きな人いんの?)
大きな目をぱちくりさせて、ルイトは黙り込む。
(え。だとしたら、僕ってものすごく迷惑な存在なんじゃ――)
愛する人のいる男のところへ。たびたび、赤子の面倒をみてくれだの。育児の愚痴を聞いてくれだのと押しかけるなんて。
「ええっと」
完全にカン違いしているであろうルイトに、割とストレートな告白をしてやったぜ☆ なセトと。
ものすごい温度差に、横にいた看板娘が顔をひきつらせる。
「なぁルイト。そろそろお前も身を固めてだな、この店で……」
「ごめん。そろそろ帰るよ」
「お、おいっ、ルイト!?」
一気に酔いが覚めた気がした。
シュンと肩を落として店を後にするルイトに、店主の声は届かない。
(そりゃそうだよな)
――まるで不夜城のごとく。きらびやかなネオンの装飾。
人々が陽気な千鳥足なのは、腹の中にしこたま酒を溜め込んできたからだろう。
よくよく見れば路地裏にてケンカや追い剥ぎ、怪しげな薬草の売買が行われているが。それも日常風景だと思えば、見慣れてくる。
まるでドギツイ夢の世界。時に楽しく、時に悪夢の夜の町だ。
都会のこうした光景に、ルイトはふと頭痛を覚える。
生まれ育った田舎の故郷が、恋しいからだろうか。
(言うてロクでもない所だったけどな)
金もない。あるのは自然と生活に追われた日々。
そう思えば、ここもあそこも大した違いはない……そう思っていた。
「お、ルイトちゃんじゃねぇの!」
「ん。あぁ、君か」
あいも変わらず、馴れ馴れしく肩を組んでくるのはランス・ロンド。同業者である。
「こんなところで何してんだよォ」
「うるさい。君には関係ないだろ」
「またまたぁ、ツンデレなんだから」
「デレた記憶はこれっぽっちもないがな」
よりにもよって、こんな時に出くわすとは。
大きくため息をついた。
「もしかしてさァ。今夜のお相手、探してんじゃねぇの」
「君と一緒にするな」
女たらしと悪名高い、この男のことだ。しかもルイトと違うのは、遊び方がいささかえげつないと評判なところか。
色んな女を同時進行に取っかえ引っ変え。しかも商売女から貴族の娘まで、と幅広い節操なし。
トドメは別れ方は最悪で、まさに泣かせた女は星の数を地でいく男。
同じ女好きとしては、軽蔑しかないのである。
「ワンナイトラブってのも悪くないぜ?」
「遊ぶにしても、スマートにやりたいだけだ。ま、僕にはどうでもいいがな」
「……ったくよぉ」
「ひゃッ!?」
後ろから勢いよく抱きついてこられたルイトは、思わず町の往来で悲鳴をあげた。
「ど、どこ触ってやがる!」
「あはははっ、ルイトちゃんってば。ビンカンなんだからぁ」
「うるさいっ、さっさと離れろぉぉぉッ!!!」
どれだけ怒鳴りつけようが、ビクともしない腕にギリギリと歯を食いしばる。
(くそっ、馬鹿力め)
大剣を手放して、すっかりなまった腕をもどかしく思う。
とはいえ、この男といてもろくなことは無い。
みぞおちに一髪食らわせたろかと思った時だ。
「なぁルイト。少し付き合ってくれよ」
「だれがっ、君なんかに――」
「お前にとっても、良い話なんだがなァ」
突然ひそめた声。さらに言葉を継いだ。
「こう言っちゃなんだけどよぉ。お前、金が欲しくないか?」
「どういう意味だ」
金。
その言葉に心臓が小さく跳ねる。
確かに欲しい。今、まさに困っていた所だ。
そこへたたみかけるような、言葉。
「良い稼ぎがある、ってことだぜ」
「……」
「最近、武器変えたんだってなァ?」
「それがなんだ」
使いたくても使えなくなったのだ。
娘のこともあるが、物理的に。
「この前、あの武器屋でよぉ。お前のに似た大剣を見かけたんだ。えらく凝った作りなのはオーダーメイドだったよな。可哀想に、二束三文で売り払われてたよ」
「……っ!」
断腸の思いで金に変えたのは、つい最近のことだ。
作る時は馬鹿みたいに金がかかったが、売るとなると悲しいくらいに買い叩かれる。中古品の札を貼られ、店のセール品として並ぶのはつらい現実だった。
「冒険者共が買っていったっけなァ。えらく若くて、ションベン臭いガキどもがさ」
「……」
「今度は何を売る? 防具か、魔法石か。いっそ、そのカワイイ顔を武器にして身売りでもするか――」
「それ以上言ったら、その舌を切り落としてやる!」
ついに我慢できず、低くうなる。
ランスは、冗談冗談! とバカ笑いしてルイトの肩をそっと叩いた。
「お前にそんな事をさせたくねぇから、オレがオイシイ話を持ってきてやったんだ」
「ふん、うさんくさい奴だ」
「ひでぇなァ! 愛するお前のタメだぜ?」
前々から気に食わなかったが、さらに嫌いになりそうだ。
だが、その良い稼ぎってのにも心動くのも事実――。
「……話だけでも聞いてやる」
絞り出すような返事に、ランスが大きくうなずいた。
「もちろん! 場所、変えようか」
優しげだがその瞳は妙にギラついて、くすんだ赤髪の男は微笑む。
11
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
俺の居場所を探して
夜野
BL
小林響也は炎天下の中辿り着き、自宅のドアを開けた瞬間眩しい光に包まれお約束的に異世界にたどり着いてしまう。
そこには怪しい人達と自分と犬猿の仲の弟の姿があった。
そこで弟は聖女、自分は弟の付き人と決められ、、、
このお話しは響也と弟が対立し、こじれて決別してそれぞれお互い的に幸せを探す話しです。
シリアスで暗めなので読み手を選ぶかもしれません。
遅筆なので不定期に投稿します。
初投稿です。
出戻り王子が幸せになるまで
あきたいぬ大好き(深凪雪花)
BL
初恋の相手と政略結婚した主人公セフィラだが、相手には愛人ながら本命がいたことを知る。追及した結果、離縁されることになり、母国に出戻ることに。けれど、バツイチになったせいか父王に厄介払いされ、後宮から追い出されてしまう。王都の下町で暮らし始めるが、ふと訪れた先の母校で幼馴染であるフレンシスと再会。事情を話すと、突然求婚される。
一途な幼馴染×強がり出戻り王子のお話です。
※他サイトにも掲載しております。
過労死転生した公務員、魔力がないだけで辺境に追放されたので、忠犬騎士と知識チートでざまぁしながら領地経営はじめます
水凪しおん
BL
過労死した元公務員の俺が転生したのは、魔法と剣が存在する異世界の、どうしようもない貧乏貴族の三男だった。
家族からは能無しと蔑まれ、与えられたのは「ゴミ捨て場」と揶揄される荒れ果てた辺境の領地。これは、事実上の追放だ。
絶望的な状況の中、俺に付き従ったのは、無口で無骨だが、その瞳に確かな忠誠を宿す一人の護衛騎士だけだった。
「大丈夫だ。俺がいる」
彼の言葉を胸に、俺は決意する。公務員として培った知識と経験、そして持ち前のしぶとさで、この最悪な領地を最高の楽園に変えてみせると。
これは、不遇な貴族と忠実な騎士が織りなす、絶望の淵から始まる領地改革ファンタジー。そして、固い絆で結ばれた二人が、やがて王国を揺るがす運命に立ち向かう物語。
無能と罵った家族に、見て見ぬふりをした者たちに、最高の「ざまぁ」をお見舞いしてやろうじゃないか!
虐げられた令息の第二の人生はスローライフ
りまり
BL
僕の生まれたこの世界は魔法があり魔物が出没する。
僕は由緒正しい公爵家に生まれながらも魔法の才能はなく剣術も全くダメで頭も下から数えたほうがいい方だと思う。
だから僕は家族にも公爵家の使用人にも馬鹿にされ食事もまともにもらえない。
救いだったのは僕を不憫に思った王妃様が僕を殿下の従者に指名してくれたことで、少しはまともな食事ができるようになった事だ。
お家に帰る事なくお城にいていいと言うので僕は頑張ってみたいです。
優秀な婚約者が去った後の世界
月樹《つき》
BL
公爵令嬢パトリシアは婚約者である王太子ラファエル様に会った瞬間、前世の記憶を思い出した。そして、ここが前世の自分が読んでいた小説『光溢れる国であなたと…』の世界で、自分は光の聖女と王太子ラファエルの恋を邪魔する悪役令嬢パトリシアだと…。
パトリシアは前世の知識もフル活用し、幼い頃からいつでも逃げ出せるよう腕を磨き、そして準備が整ったところでこちらから婚約破棄を告げ、母国を捨てた…。
このお話は捨てられた後の王太子ラファエルのお話です。
【8話完結】帰ってきた勇者様が褒美に私を所望している件について。
キノア9g
BL
異世界召喚されたのは、
ブラック企業で心身ボロボロになった陰キャ勇者。
国王が用意した褒美は、金、地位、そして姫との結婚――
だが、彼が望んだのは「何の能力もない第三王子」だった。
顔だけ王子と蔑まれ、周囲から期待されなかったリュシアン。
過労で倒れた勇者に、ただ優しく手を伸ばしただけの彼は、
気づかぬうちに勇者の心を奪っていた。
「それでも俺は、あなたがいいんです」
だけど――勇者は彼を「姫」だと誤解していた。
切なさとすれ違い、
それでも惹かれ合う二人の、
優しくて不器用な恋の物語。
全8話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる