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瘴気の森の小屋4
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ロロ・ココ。
この女性もまたリュウガと同じ、国に雇われた調査員だと彼女自身語った。
「まさか君が……兵士なのか」
「非正規雇用だけどネ」
驚きを隠せないといった彼に、ロロは豪快に笑ってみせる。
「全然知らなかったな」
「言ってなかったからヨ」
しかしとてもそうは見えない。無愛想だが気立ての良い中年女。確かに彼女の過去などよく聞いたことはないし、おそらくこの町の誰も知らないだろう。
ただ『気がついたらここに住み着いていた』のだと。
元々、人の出入りが激しい港町であり都会。それぞれが何がしかの過去を背負って生きているのだから、それを必要以上に詮索したりするのは野暮というものだ。
「それであの子は……」
どこかソワソワとした様子で、ルイトは辺りを見渡す。
やはり気になるのが、あの影だった。影のような全身真っ黒な兄妹。
まるでミュージカルのような軽やかさと、奇妙なフシのついた言葉回しの影人間達の姿が頭から離れない。
それもすべて夢だったのか。いや、夢であって欲しい。
それを実感するためにも、とにかく娘に会いたかった。
「ちょっト、待ってるヨ」
大きくうなずいた彼女は、身体を揺すりながら奥の部屋に消えていく。
そこもやはり悪夢のことが思い出され、落ち着かない。
すすめられた椅子に座るわけでもなく、視線をさ迷わせるルイトにリュウガがそっと触れた時。
「っ!」
身体が大きく震え、その手を叩いた。反射的な行動に、驚いたのは彼自身だったのだろう。
「あ……ぁ……」
とんでもないことをしでかした子供のような気分で、目頭が熱くなる。さすがに泣き出すことはないが、ようやく小さな声で。
「す、すまない」
とつぶやいた。
「いや。俺こそ驚かせて悪かったな」
そう彼が返し、そこから気まずい沈黙が部屋を支配する。
「ルイト、お姫様の登場ヨ」
そんな空気を一掃した明るい言葉と共に、部屋のドアが開いた。
「ママ!」
そこには、ロロの腕に抱かれた少女の姿が。
艶やかに揺れる赤毛は、少しのびたのだろう。きれいに梳かされ、整えられている。
背が少しのびて、シンプルながらレースのついた服を着た彼女はまるでどこぞの令嬢のようだった。
「る、ルシア?」
「そうよ。ママ、会いたかったわ」
舌たらずだったのが、いくぶんもしっかりした口調。
二人は固く抱き合った。
「ルシア……!」
「ママ。愛してる。やっと迎えに来てくれたのね」
潤んだ瞳を覗き込めば、光に反射してキラキラと煌めく紫水晶のごとく。
ああ、やはり本物の娘だと思うと同時に自らの目からも大粒の涙があふれた。
「ルシア……ごめん……ルシア……っ」
「ママ。泣かないで」
頬にキスをする愛娘。
どこも怪我などない、キレイな顔。勝気そうな目と薔薇色の頬は健康的だ。
「ありがとう。二人とも」
彼らが娘を救い出してくれたのだ。そうでなければ、こんなに元気な姿をみせるはずは無い。
ルイトは手の甲で目元をぬぐい、頭を下げる。
「俺らは任務を遂行しただけだ。なぁ、ロロ」
「そうヨ。大事なお姫様を救出する大役ネ」
かけられた言葉は、とても暖かい。
思わずまた涙が滲みそうになるが、グッとこらえた。そして、改めて腕の中の娘の重さに驚く。
「る、ルシア。なんか重くなってないか?」
「んまあ! ママってば、レディに失礼だわ」
頬を膨らませたが、やはりその身体はかなり成長している。とても数日間ぶりとは思えぬほどに。
(さすが魔族の子だな)
頭をなでた時、やはり手に感じたのは左右に生えたツノ。ヤギのそれのように、少しとがって髪の間から覗いている。
(だとしても)
ひときわ強く、抱きしめた。
「愛してるよ。ルシア」
魔族であったとて。いや、たとえ悪魔の子だと周囲に言われても、彼女は大切な愛娘だ。慈しみ、大切に育てたい。
共に生きたい、そう心から願うのは離れていたからこそだろう。
「本当に感謝するよ。ありがとう」
ルイトは顔をあげると、彼らを真っ直ぐに見据えた。
「この子はどこにいた」
あの森で彼と別れてすぐ、ランス・ロンドに襲われて。そこから気を失ってから、一体どこでどうしていたのだろう。助け出されるまでに、恐ろしい目にでも遭っていないだろうかと心配したのだ。
しかしなぜか、リュウガはすこし顔をしかめた。
「不思議なことがあってな……」
そして彼が話したことである。
――キメラ獣達を蹴散らしてから、彼は急いで二人を探し始めた。
魔物たちが暴れ回り踏み荒らした森を、かき分けるように歩き回る。捜索は、困難を極めた。
「もう二人とも駄目かもしれねぇって思った、その時だ」
リュウガは目を細め、ルシアの赤髪を指にからませる。
くすぐったそうな。鈴の音のような声が、少女の愛らしい唇からあがった。
「突然、強い光が空の向こうから飛んでくるのが見えた。真っ直ぐにこっちに」
大きな光の球体。
それがゆっくりと風に揺れる木の葉のようなスピードで、こちらに降りてくる。
辺りはまばゆいばかりの光に包まれ、目を開けていられないほどだった。
「だが俺にはなぜか確証があった」
あの光の球が、ルシアであると。
懸命に潰れそうな視力をこらえ、手を伸ばしてその光の球を抱きとる。
不思議と熱くもなく、むしろ少しひんやりと冷たかったという。
「そしたら一瞬で、それが弾けたんだ。シャボン玉が、弾けて消えちまうように。パチンとな」
すると腕の中には彼女がいた。
スヤスヤと安らかな微笑みを浮かべた寝顔で。
「まるで天使みてぇだったな」
感嘆とも思える声でしめくくり、やはり愛おしげに頬を撫でる。
ルシアもまた、嬉しそうにその大きく無骨な手に擦り寄った。
「初めてこの子に出会った時も、飛び込んできたんだぜ」
透明な存在に運ばれ、抱かれていた赤ん坊。まるで何か目に見ぬモノ達に護られるような、そんな娘は今も花のように笑っている。
「ルイト、ルシア」
赤髪の男は彼ら親子の前にひざまづく。
「俺にお前たちを守らせてくれないか」
その姿は忠誠を誓う騎士のようで。凛々しいが、どこか不安に揺れる瞳はこちらをジッとみつめていた。
「リュウガ、僕は――」
彼が言葉を発しようと、口を開いた時。
「!」
チラリと視界の端に、黒いなにかが踊った。
(見間違い、か)
しかし目をこすってまた視線をあげるも、再び踊る影。それは部屋にある暖炉の周りをくるりと回ると、テーブルの下へ。
「どうした、ルイト」
「い、いや……」
(そんなわけない。あれは夢だった)
影。人。踊る影の少女。
瞬く間に背中を嫌な汗が伝う。
「あっ!」
キャンディがひとつ、足元に転がってきた。
それを拾い上げることも出来ず、ルイトの身体は固まったように動けない。
(夢……じゃないのか)
それともこっちが夢か。目の前が真っ暗になる。
もしこれが、つかの間の幸せな夢であったら。もう戻りたくないし、戻されれば発狂してしまうだろう。
ああ、なんて脆くなってしまっただろう。これが百戦錬磨の敏腕冒険者だと、笑わせる。
今やただの臆病者。娘を、大事な者たちを失いたくないと泣きわめく弱虫ではないか。
それが嫌だと、変わりたいと飛び出して行ったのに――。
「ゔ……っ」
吐き気が込み上げる。しかし床に伏すことすらできない。
まるで見えない鎖でがんじがらめにされたかのように、ピクリと四肢が動かせないのだ。それどころか、声も出ない。
眼球だけを必死で動かして状況を把握しようにも、目の前に黒い霧が立ち込め始める。
ついに悪夢の幕開けか。
(くそ)
せめてこのまま、舌を噛みちぎってやろうかと思った瞬間。
「……しっかりしな。娘が見てるヨ」
異国訛りの声が、彼の頭上からかけられた。
同時に雷光のごとく閃く、一線。それはルイトの足元で、複雑な幾何学模様を描く。
「!」
ピンッ――と糸を貼って弾いたような、かすかな音。
そして刹那。
『ギョ゙ァア゙ァァ゙ァッ!!!』
不協和音とノイズの混じった絶叫が響く。
禍々しい瘴気が、部屋全体に一気に広がった。
この女性もまたリュウガと同じ、国に雇われた調査員だと彼女自身語った。
「まさか君が……兵士なのか」
「非正規雇用だけどネ」
驚きを隠せないといった彼に、ロロは豪快に笑ってみせる。
「全然知らなかったな」
「言ってなかったからヨ」
しかしとてもそうは見えない。無愛想だが気立ての良い中年女。確かに彼女の過去などよく聞いたことはないし、おそらくこの町の誰も知らないだろう。
ただ『気がついたらここに住み着いていた』のだと。
元々、人の出入りが激しい港町であり都会。それぞれが何がしかの過去を背負って生きているのだから、それを必要以上に詮索したりするのは野暮というものだ。
「それであの子は……」
どこかソワソワとした様子で、ルイトは辺りを見渡す。
やはり気になるのが、あの影だった。影のような全身真っ黒な兄妹。
まるでミュージカルのような軽やかさと、奇妙なフシのついた言葉回しの影人間達の姿が頭から離れない。
それもすべて夢だったのか。いや、夢であって欲しい。
それを実感するためにも、とにかく娘に会いたかった。
「ちょっト、待ってるヨ」
大きくうなずいた彼女は、身体を揺すりながら奥の部屋に消えていく。
そこもやはり悪夢のことが思い出され、落ち着かない。
すすめられた椅子に座るわけでもなく、視線をさ迷わせるルイトにリュウガがそっと触れた時。
「っ!」
身体が大きく震え、その手を叩いた。反射的な行動に、驚いたのは彼自身だったのだろう。
「あ……ぁ……」
とんでもないことをしでかした子供のような気分で、目頭が熱くなる。さすがに泣き出すことはないが、ようやく小さな声で。
「す、すまない」
とつぶやいた。
「いや。俺こそ驚かせて悪かったな」
そう彼が返し、そこから気まずい沈黙が部屋を支配する。
「ルイト、お姫様の登場ヨ」
そんな空気を一掃した明るい言葉と共に、部屋のドアが開いた。
「ママ!」
そこには、ロロの腕に抱かれた少女の姿が。
艶やかに揺れる赤毛は、少しのびたのだろう。きれいに梳かされ、整えられている。
背が少しのびて、シンプルながらレースのついた服を着た彼女はまるでどこぞの令嬢のようだった。
「る、ルシア?」
「そうよ。ママ、会いたかったわ」
舌たらずだったのが、いくぶんもしっかりした口調。
二人は固く抱き合った。
「ルシア……!」
「ママ。愛してる。やっと迎えに来てくれたのね」
潤んだ瞳を覗き込めば、光に反射してキラキラと煌めく紫水晶のごとく。
ああ、やはり本物の娘だと思うと同時に自らの目からも大粒の涙があふれた。
「ルシア……ごめん……ルシア……っ」
「ママ。泣かないで」
頬にキスをする愛娘。
どこも怪我などない、キレイな顔。勝気そうな目と薔薇色の頬は健康的だ。
「ありがとう。二人とも」
彼らが娘を救い出してくれたのだ。そうでなければ、こんなに元気な姿をみせるはずは無い。
ルイトは手の甲で目元をぬぐい、頭を下げる。
「俺らは任務を遂行しただけだ。なぁ、ロロ」
「そうヨ。大事なお姫様を救出する大役ネ」
かけられた言葉は、とても暖かい。
思わずまた涙が滲みそうになるが、グッとこらえた。そして、改めて腕の中の娘の重さに驚く。
「る、ルシア。なんか重くなってないか?」
「んまあ! ママってば、レディに失礼だわ」
頬を膨らませたが、やはりその身体はかなり成長している。とても数日間ぶりとは思えぬほどに。
(さすが魔族の子だな)
頭をなでた時、やはり手に感じたのは左右に生えたツノ。ヤギのそれのように、少しとがって髪の間から覗いている。
(だとしても)
ひときわ強く、抱きしめた。
「愛してるよ。ルシア」
魔族であったとて。いや、たとえ悪魔の子だと周囲に言われても、彼女は大切な愛娘だ。慈しみ、大切に育てたい。
共に生きたい、そう心から願うのは離れていたからこそだろう。
「本当に感謝するよ。ありがとう」
ルイトは顔をあげると、彼らを真っ直ぐに見据えた。
「この子はどこにいた」
あの森で彼と別れてすぐ、ランス・ロンドに襲われて。そこから気を失ってから、一体どこでどうしていたのだろう。助け出されるまでに、恐ろしい目にでも遭っていないだろうかと心配したのだ。
しかしなぜか、リュウガはすこし顔をしかめた。
「不思議なことがあってな……」
そして彼が話したことである。
――キメラ獣達を蹴散らしてから、彼は急いで二人を探し始めた。
魔物たちが暴れ回り踏み荒らした森を、かき分けるように歩き回る。捜索は、困難を極めた。
「もう二人とも駄目かもしれねぇって思った、その時だ」
リュウガは目を細め、ルシアの赤髪を指にからませる。
くすぐったそうな。鈴の音のような声が、少女の愛らしい唇からあがった。
「突然、強い光が空の向こうから飛んでくるのが見えた。真っ直ぐにこっちに」
大きな光の球体。
それがゆっくりと風に揺れる木の葉のようなスピードで、こちらに降りてくる。
辺りはまばゆいばかりの光に包まれ、目を開けていられないほどだった。
「だが俺にはなぜか確証があった」
あの光の球が、ルシアであると。
懸命に潰れそうな視力をこらえ、手を伸ばしてその光の球を抱きとる。
不思議と熱くもなく、むしろ少しひんやりと冷たかったという。
「そしたら一瞬で、それが弾けたんだ。シャボン玉が、弾けて消えちまうように。パチンとな」
すると腕の中には彼女がいた。
スヤスヤと安らかな微笑みを浮かべた寝顔で。
「まるで天使みてぇだったな」
感嘆とも思える声でしめくくり、やはり愛おしげに頬を撫でる。
ルシアもまた、嬉しそうにその大きく無骨な手に擦り寄った。
「初めてこの子に出会った時も、飛び込んできたんだぜ」
透明な存在に運ばれ、抱かれていた赤ん坊。まるで何か目に見ぬモノ達に護られるような、そんな娘は今も花のように笑っている。
「ルイト、ルシア」
赤髪の男は彼ら親子の前にひざまづく。
「俺にお前たちを守らせてくれないか」
その姿は忠誠を誓う騎士のようで。凛々しいが、どこか不安に揺れる瞳はこちらをジッとみつめていた。
「リュウガ、僕は――」
彼が言葉を発しようと、口を開いた時。
「!」
チラリと視界の端に、黒いなにかが踊った。
(見間違い、か)
しかし目をこすってまた視線をあげるも、再び踊る影。それは部屋にある暖炉の周りをくるりと回ると、テーブルの下へ。
「どうした、ルイト」
「い、いや……」
(そんなわけない。あれは夢だった)
影。人。踊る影の少女。
瞬く間に背中を嫌な汗が伝う。
「あっ!」
キャンディがひとつ、足元に転がってきた。
それを拾い上げることも出来ず、ルイトの身体は固まったように動けない。
(夢……じゃないのか)
それともこっちが夢か。目の前が真っ暗になる。
もしこれが、つかの間の幸せな夢であったら。もう戻りたくないし、戻されれば発狂してしまうだろう。
ああ、なんて脆くなってしまっただろう。これが百戦錬磨の敏腕冒険者だと、笑わせる。
今やただの臆病者。娘を、大事な者たちを失いたくないと泣きわめく弱虫ではないか。
それが嫌だと、変わりたいと飛び出して行ったのに――。
「ゔ……っ」
吐き気が込み上げる。しかし床に伏すことすらできない。
まるで見えない鎖でがんじがらめにされたかのように、ピクリと四肢が動かせないのだ。それどころか、声も出ない。
眼球だけを必死で動かして状況を把握しようにも、目の前に黒い霧が立ち込め始める。
ついに悪夢の幕開けか。
(くそ)
せめてこのまま、舌を噛みちぎってやろうかと思った瞬間。
「……しっかりしな。娘が見てるヨ」
異国訛りの声が、彼の頭上からかけられた。
同時に雷光のごとく閃く、一線。それはルイトの足元で、複雑な幾何学模様を描く。
「!」
ピンッ――と糸を貼って弾いたような、かすかな音。
そして刹那。
『ギョ゙ァア゙ァァ゙ァッ!!!』
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