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次の日。
朝日が昇り始めるのと同時に自然と目が覚める。
最近は帰ってきたスライム達と一緒に寝ているんだけど、今日はフウちゃんの姿しかない。
でも、フウちゃんの進化のおかげで、スライム達と繋がっている。
こうしてベッドの上でもみんなといつでも触れられるのはすごく嬉しい。
「あれ?」
ふと、うちの玄関にスライムの気配がしたのでフウちゃんと一緒に玄関に出た。
天使スライムが五十センチくらいの高さに浮いたまま、その上に猫スライムが乗ってこちらをじーっと見つめていた。
「テンちゃんにタマちゃん。いらっしゃい~中に入っていいよ~」
天使スライムが小さい天使の羽をパタパタと動かして中に入ってくる。
「ステラさん。エレナちゃん。おはよう~」
「おはようございます」
「おっ~はよ~!」
玄関の両脇に隠れるように覗き見ているステラさんとエレナちゃんが姿を現した。
「ワタルくん~お母さんから久しぶりに朝食一緒にどうか~って」
「ほんと? 行く~!」
「わ~い! って、あれ?」
ダダダッと走ってきたエレナちゃんは、僕の頭に乗っているフウちゃんに向かって手を伸ばす。
僕より少し背の低いエレナちゃんとは目と鼻の先で、彼女のシャンプーの香りがふんわりと広がる。
「フウちゃん?」
「あ~い~」
「「ええええ!?」」
頭の上から聞こえた声にびっくりしてしまった。
僕の頭から下ろされたフウちゃんの後ろ姿を見つめる。
昨晩もよく見えてたけど、やっぱり純白色に変わってるね。
「私~フウちゃんだよ~」
「わあ! フウちゃん、喋れるようになったんだ!」
「うん~エレナちゃん~おはよ~」
「可愛い~!」
フウちゃんをぎゅっと抱きしめるエレナちゃん。
後ろで見守っていたステラさんも、横からフウちゃんに手を伸ばして優しく撫でてあげた。
「喋るスライムなんて……ふふっ。さすがです。ワタル様」
「ステラさん? 喋るスライムについて何か知ってるんですか?」
「以前少し話しましたが、教会には教皇様と私だけが閲覧できる聖書がございまして、そこに記述されておりました」
教皇様からも教えてもらったことがあったね。
「そこにはどういうことが書かれていたんですか?」
「平和の象徴だと書かれておりました」
平和……か。確かに今の僕達は平和なのかもしれない。
世界からは争いが一度止まり、魔族を滅ぼそうとした勇者やフェアラート王国も含め、和平となったから。
それにしてもまさかフウちゃんが喋れるようになるなんて思わなかった。
もしかしてこれも他のスライムを代表して、誰かに気持ちを伝えたいからなのかな?
エレナちゃんの腕の中のフウちゃんはニコニコと笑っていた。
僕達はフウちゃんとタマちゃん、テンちゃんが仲良く歩く後ろを追いかけて、エレナちゃんの家に向う。
「そういや、今朝早かったね?」
「うん。タマちゃんが朝からソワソワしてたから」
「うちのテンちゃんもそうでした」
「どうしてなんだろう?」
すると、前を歩いていたフウちゃんがひょいと後ろを向いた。
「絆~ご主人様と離れた子は繋げられないの~でもくっつくと繋げられるの~」
そういや、タマちゃんとテンちゃんがフウちゃんに体を寄せてむにゅ~ってしてたね。あれが絆を繋ぐことだったみたいだ。
進化した天使スライムや猫スライムは僕のスライムでありながらも、守りたい人のスライムになるからね。
これからも誰かの守り手に進化したら同じことが起きるかもしれないね。覚えておかなくちゃ。
「ただいま~」
「「お邪魔します~」」
エレナちゃんの家はいつ来ても実家のような安心感があるね。
「いらっしゃい。あれ?」
料理をテーブルに並べていたエリアナさんは、ダダダッと走ってきてタマちゃんと並んでいるフウちゃんに抱き上げた。
エレナちゃんそっくりというか、母と娘だね。
「フウちゃん、色変わったね?」
「あい~」
「あらま! 喋れるようにまでなったのね?」
「あ~い!」
「「可愛い~!」」
エリアナさんとエレナちゃんに撫でられて、フウちゃんもご満悦のようだ。
朝食をご馳走になる。
いつもと変わらない美味しいご飯に、自然と笑みがこぼれた。
いつもならじっと見守っているフウちゃんだが、今日は頭の上から降りて僕が食べていた目玉焼きをじっと見つめる。
「フウちゃん? どうしたの?」
「ご主人様~美味しい?」
「うん。すごく美味しいよ? フウちゃんも食べてみる?」
「食べる~」
「僕が食べていたものでもいい?」
「それがいい~」
フォークで目玉焼きを切って皿の端に動かしてあげると、器用に体を伸ばして目玉焼きを食べ始めた。
「おいしい~!」
「あれ? 今までだと……食べ物というより魔力を食べていたのに、もしかして食べ物の味がわかるようになったのかな?」
「あら、今度からはフウちゃんの分も作ってあげなくちゃね」
「エリアナさん~ありがと~」
「うふふ。フウちゃんはとても賢くて礼儀正しくて偉いわ~。やっぱりワタルくんの一番のスライムね!」
「えへへ~」
嬉しそうに体を揺らすフウちゃんがとても可愛い。
他のおかずもフウちゃんに分けてあげる。
「はい。これはワタルの分」
そう話しながらエレナちゃんは自分のおかずを僕に渡してくれる。
何だかリレー形式みたいにエリアナさんやステラさんのおかずも分けてもらって、フウちゃんも一緒に美味しい朝食を堪能した。
朝食を食べてから、シェーン街の城に向かった。
朝日が昇り始めるのと同時に自然と目が覚める。
最近は帰ってきたスライム達と一緒に寝ているんだけど、今日はフウちゃんの姿しかない。
でも、フウちゃんの進化のおかげで、スライム達と繋がっている。
こうしてベッドの上でもみんなといつでも触れられるのはすごく嬉しい。
「あれ?」
ふと、うちの玄関にスライムの気配がしたのでフウちゃんと一緒に玄関に出た。
天使スライムが五十センチくらいの高さに浮いたまま、その上に猫スライムが乗ってこちらをじーっと見つめていた。
「テンちゃんにタマちゃん。いらっしゃい~中に入っていいよ~」
天使スライムが小さい天使の羽をパタパタと動かして中に入ってくる。
「ステラさん。エレナちゃん。おはよう~」
「おはようございます」
「おっ~はよ~!」
玄関の両脇に隠れるように覗き見ているステラさんとエレナちゃんが姿を現した。
「ワタルくん~お母さんから久しぶりに朝食一緒にどうか~って」
「ほんと? 行く~!」
「わ~い! って、あれ?」
ダダダッと走ってきたエレナちゃんは、僕の頭に乗っているフウちゃんに向かって手を伸ばす。
僕より少し背の低いエレナちゃんとは目と鼻の先で、彼女のシャンプーの香りがふんわりと広がる。
「フウちゃん?」
「あ~い~」
「「ええええ!?」」
頭の上から聞こえた声にびっくりしてしまった。
僕の頭から下ろされたフウちゃんの後ろ姿を見つめる。
昨晩もよく見えてたけど、やっぱり純白色に変わってるね。
「私~フウちゃんだよ~」
「わあ! フウちゃん、喋れるようになったんだ!」
「うん~エレナちゃん~おはよ~」
「可愛い~!」
フウちゃんをぎゅっと抱きしめるエレナちゃん。
後ろで見守っていたステラさんも、横からフウちゃんに手を伸ばして優しく撫でてあげた。
「喋るスライムなんて……ふふっ。さすがです。ワタル様」
「ステラさん? 喋るスライムについて何か知ってるんですか?」
「以前少し話しましたが、教会には教皇様と私だけが閲覧できる聖書がございまして、そこに記述されておりました」
教皇様からも教えてもらったことがあったね。
「そこにはどういうことが書かれていたんですか?」
「平和の象徴だと書かれておりました」
平和……か。確かに今の僕達は平和なのかもしれない。
世界からは争いが一度止まり、魔族を滅ぼそうとした勇者やフェアラート王国も含め、和平となったから。
それにしてもまさかフウちゃんが喋れるようになるなんて思わなかった。
もしかしてこれも他のスライムを代表して、誰かに気持ちを伝えたいからなのかな?
エレナちゃんの腕の中のフウちゃんはニコニコと笑っていた。
僕達はフウちゃんとタマちゃん、テンちゃんが仲良く歩く後ろを追いかけて、エレナちゃんの家に向う。
「そういや、今朝早かったね?」
「うん。タマちゃんが朝からソワソワしてたから」
「うちのテンちゃんもそうでした」
「どうしてなんだろう?」
すると、前を歩いていたフウちゃんがひょいと後ろを向いた。
「絆~ご主人様と離れた子は繋げられないの~でもくっつくと繋げられるの~」
そういや、タマちゃんとテンちゃんがフウちゃんに体を寄せてむにゅ~ってしてたね。あれが絆を繋ぐことだったみたいだ。
進化した天使スライムや猫スライムは僕のスライムでありながらも、守りたい人のスライムになるからね。
これからも誰かの守り手に進化したら同じことが起きるかもしれないね。覚えておかなくちゃ。
「ただいま~」
「「お邪魔します~」」
エレナちゃんの家はいつ来ても実家のような安心感があるね。
「いらっしゃい。あれ?」
料理をテーブルに並べていたエリアナさんは、ダダダッと走ってきてタマちゃんと並んでいるフウちゃんに抱き上げた。
エレナちゃんそっくりというか、母と娘だね。
「フウちゃん、色変わったね?」
「あい~」
「あらま! 喋れるようにまでなったのね?」
「あ~い!」
「「可愛い~!」」
エリアナさんとエレナちゃんに撫でられて、フウちゃんもご満悦のようだ。
朝食をご馳走になる。
いつもと変わらない美味しいご飯に、自然と笑みがこぼれた。
いつもならじっと見守っているフウちゃんだが、今日は頭の上から降りて僕が食べていた目玉焼きをじっと見つめる。
「フウちゃん? どうしたの?」
「ご主人様~美味しい?」
「うん。すごく美味しいよ? フウちゃんも食べてみる?」
「食べる~」
「僕が食べていたものでもいい?」
「それがいい~」
フォークで目玉焼きを切って皿の端に動かしてあげると、器用に体を伸ばして目玉焼きを食べ始めた。
「おいしい~!」
「あれ? 今までだと……食べ物というより魔力を食べていたのに、もしかして食べ物の味がわかるようになったのかな?」
「あら、今度からはフウちゃんの分も作ってあげなくちゃね」
「エリアナさん~ありがと~」
「うふふ。フウちゃんはとても賢くて礼儀正しくて偉いわ~。やっぱりワタルくんの一番のスライムね!」
「えへへ~」
嬉しそうに体を揺らすフウちゃんがとても可愛い。
他のおかずもフウちゃんに分けてあげる。
「はい。これはワタルの分」
そう話しながらエレナちゃんは自分のおかずを僕に渡してくれる。
何だかリレー形式みたいにエリアナさんやステラさんのおかずも分けてもらって、フウちゃんも一緒に美味しい朝食を堪能した。
朝食を食べてから、シェーン街の城に向かった。
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