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ユートピア号のオーナー室では僕、エレナちゃん、女の子がテーブルに着き、コテツ、アルトくんとカミラさんが見守ってくれる。
大人を入れなかったのは、彼女の警戒心がとても強そうだから。
エレナちゃんが素早くお茶を淹れてくれる。
「とても美味しいよ?」
戸惑ってる彼女に信じてもらうためにも、僕が先にお茶を飲む。
「あれ? エレナちゃん? お茶淹れるの上手になった?」
「むっ。ワタル? 元々は下手だったみたいな言い方だよ?」
「そ、そんなことないよ! というか、エレナちゃんが大人っぽい口調になった?」
「えっへん! ミールおばちゃんに教わったの! こういうのはちゃんとカケヒキをしなきゃいけないんだって」
「駆け引きね……でも僕はいつものエレナちゃんでいい気がするんだけどな」
「えっ! あれ……? おかしいな……ミールおばちゃんがきっと上手くいくって言ってたんだけどな」
一体、何に対して上手くいくとかいかないとかなのだろうか……。
そのとき、僕達の対面から「くすっ」と笑い声が聞こえた。
「あひゃ! ご、ごめんなさい。何だかお二人のやり取りが……くすっ」
「あはは……僕はワタル。こちらはエレナちゃん。あとこの子は僕の従魔のフウちゃんで危険な魔物じゃないよ。こちらはアルトくんにカミラさん。二人は姉弟なんだ」
「えっと……わ、私は……ルナっていうの。マグナ部族の娘だよ」
「マグナ部族……?」
「ワタルくんはたぶんボロモロシア大荒野の外から来た人だよね?」
「うん」
「お父様からあまり部族のこととか話しちゃダメって言われてるけど……ワタルくんは悪い人じゃないみたいだから話せるところまで話すと、ボロモロシア大荒野にはいくつもの部族が住んでいるの。うちのマグナ部族のその一つだよ」
「そっか。外だとそれぞれ国があったりするけど、きっとそんな感じかな」
「国……? それはよくわからないけど、外は帝国という国があるって聞いてるよ」
「うん。確かに外でもボロモロシア大荒野は一応帝国領として広まってて、僕はここに来る前に帝国に許可を取りに行ったんだ。でもここはそれぞれ部族がいて帝国は一切関与してないって聞いてるんだ」
「それはお互いに不可侵条約というものがあるからかもね。昔、帝国の人がボロモロシア大荒野で助けられたから、それの恩義でそうなったって教わってるよ」
「へえ~そういう理由があったんだね」
僕とルナちゃんが話す度にエレナちゃん達の視線を向けるのが何だか面白い。
「ワタルくんはどうしてボロモロシア大荒野に来たの?」
「んと、僕はいろんな国で困ってる人に食事を振る舞ってるんだけど、ボロモロシア大荒野にもそういうのが必要な人がいるんじゃないかって意見があって、探しに来てみたんだ」
「食事を振る舞う……? どうして?」
「説明するにはいろいろ複雑だけど……」
エレナちゃんがガバッと体を前に出して手を上げた。
「それはね! ワタルがとても優しいからだよ!」
「エレナちゃん!?」
「ワタルがいるとみんな笑顔になるんだ!」
驚いて瞬くルナちゃんだったが、すぐに柔らかい笑みを浮かべた。
「うん。ここにいるみんなはとても優しい表情をしてたもんね。エレナちゃんを見ててもわかるよ」
「ほんと~? やった~!」
自分のことみたいに喜んでくれる姿が少しこそばゆい。
「それはそうと、ルナちゃんはどうして追われていたの?」
柔らかかった笑みが、一変してとても悲しげな表情になった。
「それは……」
「もし困ったことがあるなら僕達が力になるよ。せっかくこうして出会えたんだし」
「……それはとても嬉しいんだけど、マグナ部族の掟で……他部族の助けを受け入れるのは部族長であるお父様にしか決められないの」
掟。
どうしてだろうか。その言葉を聞いただけで、胸が少し締め付けられる。
「そっか。なら族長さんに直接話すよ。家まで送るから教えてくれる?」
「でも……多分……ワタルくんの考えるようには上手くいかないと……思う……」
彼女の表情を見るだけで掟を重んじるマグナ部族が少しわかる。
どの世界にもルールというのは必要だとは思う。
魔族国にもルールはあるし、人々の街にも必ずルールは存在する。
中には……とても納得のいくルールじゃないものもある。
フェアラート王国を援助したのは僕の意志だ。それを王国が止めることはできないと決め事となった。
それを知ったからか援助を目当てにして貴族が自分達の税収を上げようとしたりした。
何とか阻止はしたものの、異世界のルールを決めるのは位が高い人だったりと……前世の記憶がある僕にとってはあまりにも理不尽に思う。
鬼人族の里でもそうだった。
今でこそ魔族の国――――いや、同族のために魔族の国に仕えるベンジャミンさんも、鬼人族の王であった頃は掟に縛られて自由もなく、大きな責任を背負って……悲しみの連鎖にいた。
今のベンジャミンは娘であるジェシカさんとお互いにやりたいことをやっている。
お二人のおかげでフェアラート王国での魔族の受け入れられたりと、自由を得た彼らの活躍は止まらない。
そう思うと……どうしてもマグナ部族とも向き合いたい。
だって――――ルナちゃんを見ていると、あの頃のジェシカさんを思い出すから。
「わかった。それも含めて話し合うよ。こう見えても話し続けるのは得意だから」
「そそ! ワタルはすぐ飛んでいって何度も話し続けるからね~」
「エレナちゃん? 何だか僕が迷惑かけてるみたいだよ?」
「みんな最初は迷惑だったって言ってたよ?」
「えっ!? そ、そ、そうなの!?」
「でもそれが――――すごく良かったってみんな言ってたよ!」
「そうか……あまりそんな風にしたかったわけではないんだけど……」
そういや……僕はいつからそうなったのかな?
前世ではただ言われた仕事をこなして、自分が好きな美味しいものを食べ歩いたりとしていたけど、誰かに何かを伝えることはしてなかった。
ふと足もとで見上げているコテツが視界に入った。
「わふっ?」
そうか。異世界という誰もいない場所でも、コテツという家族が隣にいてくれて……あの頃みたいに帰ってきた僕を迎え入れてくれたコテツのような……。
「もう後悔はしたくないんだ。困ってる人がいるなら……守れるくらい強くなりたい。だからここにいるし、マグナ部族ともきっと向き合ってみせるよ。エレナちゃんも力を貸してね?」
「もちろんだよ!」
今の【ぽよんぽよんリラックス】があるのはセレナさんの協力がなければ無理だったし、おかげでフェアラート王国の戦争もひと段落して魔族と人族の綱渡しになったし、一人だけじゃなくて多くの人達に助けてもらうのはいかに大事か知った。
だからこそ――――僕は一人じゃなくてみんなと一緒に頑張りたい。
「行こう。マグナ部族のところに」
こうして僕達はルナちゃんの案内でマグナ部族の住まう場所に向かった。
大人を入れなかったのは、彼女の警戒心がとても強そうだから。
エレナちゃんが素早くお茶を淹れてくれる。
「とても美味しいよ?」
戸惑ってる彼女に信じてもらうためにも、僕が先にお茶を飲む。
「あれ? エレナちゃん? お茶淹れるの上手になった?」
「むっ。ワタル? 元々は下手だったみたいな言い方だよ?」
「そ、そんなことないよ! というか、エレナちゃんが大人っぽい口調になった?」
「えっへん! ミールおばちゃんに教わったの! こういうのはちゃんとカケヒキをしなきゃいけないんだって」
「駆け引きね……でも僕はいつものエレナちゃんでいい気がするんだけどな」
「えっ! あれ……? おかしいな……ミールおばちゃんがきっと上手くいくって言ってたんだけどな」
一体、何に対して上手くいくとかいかないとかなのだろうか……。
そのとき、僕達の対面から「くすっ」と笑い声が聞こえた。
「あひゃ! ご、ごめんなさい。何だかお二人のやり取りが……くすっ」
「あはは……僕はワタル。こちらはエレナちゃん。あとこの子は僕の従魔のフウちゃんで危険な魔物じゃないよ。こちらはアルトくんにカミラさん。二人は姉弟なんだ」
「えっと……わ、私は……ルナっていうの。マグナ部族の娘だよ」
「マグナ部族……?」
「ワタルくんはたぶんボロモロシア大荒野の外から来た人だよね?」
「うん」
「お父様からあまり部族のこととか話しちゃダメって言われてるけど……ワタルくんは悪い人じゃないみたいだから話せるところまで話すと、ボロモロシア大荒野にはいくつもの部族が住んでいるの。うちのマグナ部族のその一つだよ」
「そっか。外だとそれぞれ国があったりするけど、きっとそんな感じかな」
「国……? それはよくわからないけど、外は帝国という国があるって聞いてるよ」
「うん。確かに外でもボロモロシア大荒野は一応帝国領として広まってて、僕はここに来る前に帝国に許可を取りに行ったんだ。でもここはそれぞれ部族がいて帝国は一切関与してないって聞いてるんだ」
「それはお互いに不可侵条約というものがあるからかもね。昔、帝国の人がボロモロシア大荒野で助けられたから、それの恩義でそうなったって教わってるよ」
「へえ~そういう理由があったんだね」
僕とルナちゃんが話す度にエレナちゃん達の視線を向けるのが何だか面白い。
「ワタルくんはどうしてボロモロシア大荒野に来たの?」
「んと、僕はいろんな国で困ってる人に食事を振る舞ってるんだけど、ボロモロシア大荒野にもそういうのが必要な人がいるんじゃないかって意見があって、探しに来てみたんだ」
「食事を振る舞う……? どうして?」
「説明するにはいろいろ複雑だけど……」
エレナちゃんがガバッと体を前に出して手を上げた。
「それはね! ワタルがとても優しいからだよ!」
「エレナちゃん!?」
「ワタルがいるとみんな笑顔になるんだ!」
驚いて瞬くルナちゃんだったが、すぐに柔らかい笑みを浮かべた。
「うん。ここにいるみんなはとても優しい表情をしてたもんね。エレナちゃんを見ててもわかるよ」
「ほんと~? やった~!」
自分のことみたいに喜んでくれる姿が少しこそばゆい。
「それはそうと、ルナちゃんはどうして追われていたの?」
柔らかかった笑みが、一変してとても悲しげな表情になった。
「それは……」
「もし困ったことがあるなら僕達が力になるよ。せっかくこうして出会えたんだし」
「……それはとても嬉しいんだけど、マグナ部族の掟で……他部族の助けを受け入れるのは部族長であるお父様にしか決められないの」
掟。
どうしてだろうか。その言葉を聞いただけで、胸が少し締め付けられる。
「そっか。なら族長さんに直接話すよ。家まで送るから教えてくれる?」
「でも……多分……ワタルくんの考えるようには上手くいかないと……思う……」
彼女の表情を見るだけで掟を重んじるマグナ部族が少しわかる。
どの世界にもルールというのは必要だとは思う。
魔族国にもルールはあるし、人々の街にも必ずルールは存在する。
中には……とても納得のいくルールじゃないものもある。
フェアラート王国を援助したのは僕の意志だ。それを王国が止めることはできないと決め事となった。
それを知ったからか援助を目当てにして貴族が自分達の税収を上げようとしたりした。
何とか阻止はしたものの、異世界のルールを決めるのは位が高い人だったりと……前世の記憶がある僕にとってはあまりにも理不尽に思う。
鬼人族の里でもそうだった。
今でこそ魔族の国――――いや、同族のために魔族の国に仕えるベンジャミンさんも、鬼人族の王であった頃は掟に縛られて自由もなく、大きな責任を背負って……悲しみの連鎖にいた。
今のベンジャミンは娘であるジェシカさんとお互いにやりたいことをやっている。
お二人のおかげでフェアラート王国での魔族の受け入れられたりと、自由を得た彼らの活躍は止まらない。
そう思うと……どうしてもマグナ部族とも向き合いたい。
だって――――ルナちゃんを見ていると、あの頃のジェシカさんを思い出すから。
「わかった。それも含めて話し合うよ。こう見えても話し続けるのは得意だから」
「そそ! ワタルはすぐ飛んでいって何度も話し続けるからね~」
「エレナちゃん? 何だか僕が迷惑かけてるみたいだよ?」
「みんな最初は迷惑だったって言ってたよ?」
「えっ!? そ、そ、そうなの!?」
「でもそれが――――すごく良かったってみんな言ってたよ!」
「そうか……あまりそんな風にしたかったわけではないんだけど……」
そういや……僕はいつからそうなったのかな?
前世ではただ言われた仕事をこなして、自分が好きな美味しいものを食べ歩いたりとしていたけど、誰かに何かを伝えることはしてなかった。
ふと足もとで見上げているコテツが視界に入った。
「わふっ?」
そうか。異世界という誰もいない場所でも、コテツという家族が隣にいてくれて……あの頃みたいに帰ってきた僕を迎え入れてくれたコテツのような……。
「もう後悔はしたくないんだ。困ってる人がいるなら……守れるくらい強くなりたい。だからここにいるし、マグナ部族ともきっと向き合ってみせるよ。エレナちゃんも力を貸してね?」
「もちろんだよ!」
今の【ぽよんぽよんリラックス】があるのはセレナさんの協力がなければ無理だったし、おかげでフェアラート王国の戦争もひと段落して魔族と人族の綱渡しになったし、一人だけじゃなくて多くの人達に助けてもらうのはいかに大事か知った。
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