4 / 7
第四回 お役目
しおりを挟む
雨はあがったが、またいつ降り出すか判らない雲行きだった。
筑後国浮羽郡、上月村。草野右京亮の屋敷は、村の中でも一段と小高い一等地にある。
堀と塀に囲まれたこの屋敷を訪ねたのは、卯平を始末した二日後の事だった。早良郡から上月村までは、〔忍び走りの術〕で一日の距離だが、雨に降られた事もあり、三無は無理をせずに、ゆるりとした帰路を採ったのだ。
通された広間で暫く待たされた後、右京亮が姿を現した。珍しく直垂姿である。
「すまんな。ちょうど、博多から使者が参っての。その応接をしておった」
口だけの謝罪に、三無は黙礼で返した。右京亮は、草野組を率いる上忍であるが、それと同時に領地を持つ土豪でもある。本人は武士である事を否定しているが、領地に関する煩わしい政務もしなければならない。三無にしてみれば、それは最早武士ではないか、と思う。
「よう戻ったな」
「お役目、果たして参りました」
三無は、卯平の首を差し出した。右京亮は無言でそれを一瞥し、深く頷いた。
「見事だの、三無。卯平は下忍ながら、筋があった。仕留めるまで骨だったろう?」
「なんの。まだ若い者には負けませぬ」
と、三無は莞爾として笑った。それは強がりでもなく、事実そうだった。まともに斬り合えば一苦労だったろうが、そこは忍び。肝煎りの術を用いて、容易に始末する事が出来た。
「少ないが、多少の色を付けておる。取っておけ」
そう言って、右京亮が巾着袋を放り投げた。
「これは、ありがたし」
三無は嬉々として巾着を手に取ったが、その感触から、
(まっこと少ない。相変わらず、吝嗇坊な奴じゃ)
と、微かに眉を寄せた。
だが、それも仕方ない。抜け忍狩りは、身内の粛清である。つまり、雇い主は組頭である上忍・右京亮であり、報酬には身銭を切る事になるのだ。身内を殺すという厳しいお役目の割には、手当てが薄い。かつて、その事に文句を言った者がいたが、密かに殺された。貰えるだけでもマシ、と三無は割り切っている。
「しからば、これにて」
平伏し辞去しようとした三無を、右京亮が呼び止めた。
「一つ忍び働きの依頼を受けた。かなり難しいが、それだけ銭になる話よ」
「ほう、それほどの大仕事でございますか」
「ふむ。活きのいい下忍に任せようと思うたが、おぬしの顔を見て、腕と経験が確かな中忍から選ぶべきだと考えを改めたわ」
中忍は術達者のみが選ばれる、特別な身分である。三無が、その力量と実績を認められ、先代の右京亮から中忍格を与えられたのは、二十年ほど前だった。中忍になれば、下忍を率いる資格と、姓を名乗る事が許される。柏原という姓も、その時に与えられたものだ。勿論、銭も多く貰え、故に下忍は中忍になる事を目標としている。
「それでお頭は、誰を選ばれるおつもりで?」
今の草野組には七人の中忍がいて、下忍の指揮や教導に勤しんでいる。三無はその中でも、二番目に年嵩だった。
「小吉か源蔵。或いは一之丞かと考えておるがの」
「……成る程。三人共に脂が乗っておる働き盛り。妥当な人選でございましょう」
「ただ儂はな、おぬしが適任だと思うたが、お役目続きになろう? 幾ら〔名人三無〕と言え、歳を考えねばならぬ。身体が心配じゃ」
そうは言ったものの、右京亮の声色に心配をしている風は無い。おおよそ、やる気を引き出す為に、心配する素振りを見せたのだろう。上忍にとって、中忍も下忍も銭を運んでくる道具に過ぎない。右京亮も、当然そう思っているはずだ。
「なぁに、ご懸念は無用。どうぞ、そのお役目を儂に申し付け下され。この三無、まだ老いさらばえてはおりませぬ」
そうとわかっても、敢えて三無は乗ってみた。右京亮をいい気にさせれば、報酬に弾みも付く。何より、難しい役目は望むところだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇
右京亮の屋敷を出た三無は、その足で帰宅した。
三無の棲家は、村の外れの森の中、不動尊の傍にある。中忍とは言え、棲家は下忍と変わらない。土間に筵を敷いただけの侘しいものだ。
囲炉裏の脇で、息子の吾市が苦無を研いでいた。戻った三無に一瞥をくれただけで、また苦無を研ぎ出す。特に挨拶は無い。今年で二十歳になる吾市は、無口で不愛想だが、生真面目なのだ。いつお役目を受けてもいいように、修練や準備を怠らない。それが三無の自慢でもある。
「あら、おっ父」
娘の百合が、奥から顔を覗かせて言った。
「おう、戻ったぞ」
「ご無事かえ?」
「心配無用じゃ。掠り傷一つもないわい」
「ならええが、暫く戻らんかったけ心配しとったんよ」
「ふむ。ひと月振りか。些か長う掛かってしもうたな。ほれ、銭じゃ」
と、三無は巾着を百合に放り投げた。女とはいえ、多少仕込まれている百合は、それを素早く掴み取る。
「ご苦労さんでした」
雀斑顔に満面の笑みを湛えた百合が、ぺこりと頭を垂れ奥に下がっていく。
「そろそろかのう?」
二人になると、三無は吾市に問い掛けた。
「何がじゃ?」
「百合の婿の話じゃ。よい歳だて」
「……」
百合は、十四歳である。四年前に恋女房に先立たれて以来、家事を一切取り仕切っている。百合がいるので暮らしやすいが、一生このまま家に縛りつけておくわけにはいかない。
「お前、誰ぞよい男は知らんか? 勿論、腕の確かな奴がよいが」
「どれも団栗じゃ」
「そうか。ま、百合の事は焦らんでもええわい。じゃが、お前の嫁取りは急がねばのう」
「女はええ」
吾市は苦無を翳し、その刃紋を確かめながら言った。
「なんじゃ、ぬしは男色か?」
「冗談言うでねえ。俺は暫く一人で構わん」
それから夕餉になった。山菜の雑炊である。勿論、獣肉や大蒜は使わず、酒も出ない。その辺りは、二人の子どもも心得ている。
「お役目じゃ」
雑炊を平らげると、三無は二人に向かって言った。
「またか」
「そうじゃ」
「役目を終えたばかりじゃ。早うないか?」
吾市が言う。そうした時に、百合が口を挟む事は無い。忍びの女としてのあり方は、亡き女房が教え込んだ事らしい。
「断れんのか?」
「無理じゃのう。お頭が申しておったが、儂しか出来んお役目らしい。忍び冥利に尽きるというものだわい」
「なら、下忍を連れてけ」
「吾市、役目は一人でするもんじゃ。いつも教えとるだとうに」
そこまで言うと、吾市は口を噤んだ。
中忍になり、下忍を率いる事を許されても、三無はそれをしなかった。自分の腕以外は信用ならない。その結果として命永らえ、名人と呼ばれる術達者になったのだ。
忍びは一人で働くもの。それが三無の忍道であり、矜持でもある。
筑後国浮羽郡、上月村。草野右京亮の屋敷は、村の中でも一段と小高い一等地にある。
堀と塀に囲まれたこの屋敷を訪ねたのは、卯平を始末した二日後の事だった。早良郡から上月村までは、〔忍び走りの術〕で一日の距離だが、雨に降られた事もあり、三無は無理をせずに、ゆるりとした帰路を採ったのだ。
通された広間で暫く待たされた後、右京亮が姿を現した。珍しく直垂姿である。
「すまんな。ちょうど、博多から使者が参っての。その応接をしておった」
口だけの謝罪に、三無は黙礼で返した。右京亮は、草野組を率いる上忍であるが、それと同時に領地を持つ土豪でもある。本人は武士である事を否定しているが、領地に関する煩わしい政務もしなければならない。三無にしてみれば、それは最早武士ではないか、と思う。
「よう戻ったな」
「お役目、果たして参りました」
三無は、卯平の首を差し出した。右京亮は無言でそれを一瞥し、深く頷いた。
「見事だの、三無。卯平は下忍ながら、筋があった。仕留めるまで骨だったろう?」
「なんの。まだ若い者には負けませぬ」
と、三無は莞爾として笑った。それは強がりでもなく、事実そうだった。まともに斬り合えば一苦労だったろうが、そこは忍び。肝煎りの術を用いて、容易に始末する事が出来た。
「少ないが、多少の色を付けておる。取っておけ」
そう言って、右京亮が巾着袋を放り投げた。
「これは、ありがたし」
三無は嬉々として巾着を手に取ったが、その感触から、
(まっこと少ない。相変わらず、吝嗇坊な奴じゃ)
と、微かに眉を寄せた。
だが、それも仕方ない。抜け忍狩りは、身内の粛清である。つまり、雇い主は組頭である上忍・右京亮であり、報酬には身銭を切る事になるのだ。身内を殺すという厳しいお役目の割には、手当てが薄い。かつて、その事に文句を言った者がいたが、密かに殺された。貰えるだけでもマシ、と三無は割り切っている。
「しからば、これにて」
平伏し辞去しようとした三無を、右京亮が呼び止めた。
「一つ忍び働きの依頼を受けた。かなり難しいが、それだけ銭になる話よ」
「ほう、それほどの大仕事でございますか」
「ふむ。活きのいい下忍に任せようと思うたが、おぬしの顔を見て、腕と経験が確かな中忍から選ぶべきだと考えを改めたわ」
中忍は術達者のみが選ばれる、特別な身分である。三無が、その力量と実績を認められ、先代の右京亮から中忍格を与えられたのは、二十年ほど前だった。中忍になれば、下忍を率いる資格と、姓を名乗る事が許される。柏原という姓も、その時に与えられたものだ。勿論、銭も多く貰え、故に下忍は中忍になる事を目標としている。
「それでお頭は、誰を選ばれるおつもりで?」
今の草野組には七人の中忍がいて、下忍の指揮や教導に勤しんでいる。三無はその中でも、二番目に年嵩だった。
「小吉か源蔵。或いは一之丞かと考えておるがの」
「……成る程。三人共に脂が乗っておる働き盛り。妥当な人選でございましょう」
「ただ儂はな、おぬしが適任だと思うたが、お役目続きになろう? 幾ら〔名人三無〕と言え、歳を考えねばならぬ。身体が心配じゃ」
そうは言ったものの、右京亮の声色に心配をしている風は無い。おおよそ、やる気を引き出す為に、心配する素振りを見せたのだろう。上忍にとって、中忍も下忍も銭を運んでくる道具に過ぎない。右京亮も、当然そう思っているはずだ。
「なぁに、ご懸念は無用。どうぞ、そのお役目を儂に申し付け下され。この三無、まだ老いさらばえてはおりませぬ」
そうとわかっても、敢えて三無は乗ってみた。右京亮をいい気にさせれば、報酬に弾みも付く。何より、難しい役目は望むところだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇
右京亮の屋敷を出た三無は、その足で帰宅した。
三無の棲家は、村の外れの森の中、不動尊の傍にある。中忍とは言え、棲家は下忍と変わらない。土間に筵を敷いただけの侘しいものだ。
囲炉裏の脇で、息子の吾市が苦無を研いでいた。戻った三無に一瞥をくれただけで、また苦無を研ぎ出す。特に挨拶は無い。今年で二十歳になる吾市は、無口で不愛想だが、生真面目なのだ。いつお役目を受けてもいいように、修練や準備を怠らない。それが三無の自慢でもある。
「あら、おっ父」
娘の百合が、奥から顔を覗かせて言った。
「おう、戻ったぞ」
「ご無事かえ?」
「心配無用じゃ。掠り傷一つもないわい」
「ならええが、暫く戻らんかったけ心配しとったんよ」
「ふむ。ひと月振りか。些か長う掛かってしもうたな。ほれ、銭じゃ」
と、三無は巾着を百合に放り投げた。女とはいえ、多少仕込まれている百合は、それを素早く掴み取る。
「ご苦労さんでした」
雀斑顔に満面の笑みを湛えた百合が、ぺこりと頭を垂れ奥に下がっていく。
「そろそろかのう?」
二人になると、三無は吾市に問い掛けた。
「何がじゃ?」
「百合の婿の話じゃ。よい歳だて」
「……」
百合は、十四歳である。四年前に恋女房に先立たれて以来、家事を一切取り仕切っている。百合がいるので暮らしやすいが、一生このまま家に縛りつけておくわけにはいかない。
「お前、誰ぞよい男は知らんか? 勿論、腕の確かな奴がよいが」
「どれも団栗じゃ」
「そうか。ま、百合の事は焦らんでもええわい。じゃが、お前の嫁取りは急がねばのう」
「女はええ」
吾市は苦無を翳し、その刃紋を確かめながら言った。
「なんじゃ、ぬしは男色か?」
「冗談言うでねえ。俺は暫く一人で構わん」
それから夕餉になった。山菜の雑炊である。勿論、獣肉や大蒜は使わず、酒も出ない。その辺りは、二人の子どもも心得ている。
「お役目じゃ」
雑炊を平らげると、三無は二人に向かって言った。
「またか」
「そうじゃ」
「役目を終えたばかりじゃ。早うないか?」
吾市が言う。そうした時に、百合が口を挟む事は無い。忍びの女としてのあり方は、亡き女房が教え込んだ事らしい。
「断れんのか?」
「無理じゃのう。お頭が申しておったが、儂しか出来んお役目らしい。忍び冥利に尽きるというものだわい」
「なら、下忍を連れてけ」
「吾市、役目は一人でするもんじゃ。いつも教えとるだとうに」
そこまで言うと、吾市は口を噤んだ。
中忍になり、下忍を率いる事を許されても、三無はそれをしなかった。自分の腕以外は信用ならない。その結果として命永らえ、名人と呼ばれる術達者になったのだ。
忍びは一人で働くもの。それが三無の忍道であり、矜持でもある。
0
あなたにおすすめの小説
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クロワッサン物語
コダーマ
歴史・時代
1683年、城塞都市ウィーンはオスマン帝国の大軍に包囲されていた。
第二次ウィーン包囲である。
戦況厳しいウィーンからは皇帝も逃げ出し、市壁の中には守備隊の兵士と市民軍、避難できなかった市民ら一万人弱が立て籠もった。
彼らをまとめ、指揮するウィーン防衛司令官、その名をシュターレンベルクという。
敵の数は三十万。
戦況は絶望的に想えるものの、シュターレンベルクには策があった。
ドナウ河の水運に恵まれたウィーンは、ドナウ艦隊を蔵している。
内陸に位置するオーストリア唯一の海軍だ。
彼らをウィーンの切り札とするのだ。
戦闘には参加させず、外界との唯一の道として、連絡も補給も彼等に依る。
そのうち、ウィーンには厳しい冬が訪れる。
オスマン帝国軍は野営には耐えられまい。
そんなシュターレンベルクの元に届いた報は『ドナウ艦隊の全滅』であった。
もはや、市壁の中にこもって救援を待つしかないウィーンだが、敵軍のシャーヒー砲は、連日、市に降り注いだ。
戦闘、策略、裏切り、絶望──。
シュターレンベルクはウィーンを守り抜けるのか。
第二次ウィーン包囲の二か月間を描いた歴史小説です。
if 大坂夏の陣 〜勝ってはならぬ闘い〜
かまぼこのもと
歴史・時代
1615年5月。
徳川家康の天下統一は最終局面に入っていた。
堅固な大坂城を無力化させ、内部崩壊を煽り、ほぼ勝利を手中に入れる……
豊臣家に味方する者はいない。
西国無双と呼ばれた立花宗茂も徳川家康の配下となった。
しかし、ほんの少しの違いにより戦局は全く違うものとなっていくのであった。
全5話……と思ってましたが、終わりそうにないので10話ほどになりそうなので、マルチバース豊臣家と別に連載することにしました。
無用庵隠居清左衛門
蔵屋
歴史・時代
前老中田沼意次から引き継いで老中となった松平定信は、厳しい倹約令として|寛政の改革《かんせいのかいかく》を実施した。
第8代将軍徳川吉宗によって実施された|享保の改革《きょうほうのかいかく》、|天保の改革《てんぽうのかいかく》と合わせて幕政改革の三大改革という。
松平定信は厳しい倹約令を実施したのだった。江戸幕府は町人たちを中心とした貨幣経済の発達に伴い|逼迫《ひっぱく》した幕府の財政で苦しんでいた。
幕府の財政再建を目的とした改革を実施する事は江戸幕府にとって緊急の課題であった。
この時期、各地方の諸藩に於いても藩政改革が行われていたのであった。
そんな中、徳川家直参旗本であった緒方清左衛門は、己の出世の事しか考えない同僚に嫌気がさしていた。
清左衛門は無欲の徳川家直参旗本であった。
俸禄も入らず、出世欲もなく、ただひたすら、女房の千歳と娘の弥生と、三人仲睦まじく暮らす平穏な日々であればよかったのである。
清左衛門は『あらゆる欲を捨て去り、何もこだわらぬ無の境地になって千歳と弥生の幸せだけを願い、最後は無欲で死にたい』と思っていたのだ。
ある日、清左衛門に理不尽な言いがかりが同僚立花右近からあったのだ。
清左衛門は右近の言いがかりを相手にせず、
無視したのであった。
そして、松平定信に対して、隠居願いを提出したのであった。
「おぬし、本当にそれで良いのだな」
「拙者、一向に構いません」
「分かった。好きにするがよい」
こうして、清左衛門は隠居生活に入ったのである。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
ソラノカケラ ⦅Shattered Skies⦆
みにみ
歴史・時代
2026年 中華人民共和国が台湾へ軍事侵攻を開始
台湾側は地の利を生かし善戦するも
人海戦術で推してくる中国側に敗走を重ね
たった3ヶ月ほどで第2作戦区以外を掌握される
背に腹を変えられなくなった台湾政府は
傭兵を雇うことを決定
世界各地から金を求めて傭兵たちが集まった
これは、その中の1人
台湾空軍特務中尉Mr.MAITOKIこと
舞時景都と
台湾空軍特務中士Mr.SASENOこと
佐世野榛名のコンビによる
台湾開放戦を描いた物語である
※エースコンバットみたいな世界観で描いてます()
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる