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防衛能力の増強
<アルダ>の強化(6)・・今後の方針
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朝になり、俺達家族と今回Lvアップを実施した者全員が父さんの執務室に集合した。
執務室には隣接した部屋が存在し、辺境北伯の屋敷ともなるとまるでホールのような大きさとなっている。その中央部に円卓があり、そちらに俺達家族と各種族のリーダーが着席した。
召喚獣であるウェインとユフロは俺の少し後ろで控えている。レイラは<神鳥>でLvアップ中だ。
そして、前世からの家族3人である<神獣>は俺の膝の上に2人、後ろから抱き着くように1人だ。
よって、円卓の椅子には俺を含めた今世の家族5人と、各種族(エルフ族、ドワーフ族、魔族、龍人族、獣人族)の代表、合計10人が座っている。
俺達家族の後ろには、今回大幅にLvアップを完了させた近衛騎士がそれぞれ控えている。
それぞれの護衛と種族は、
ジン(俺)の護衛 ラ ム:エルフ族
ダン(父)の護衛 二コラ:エルフ族
ヤリス(母)の護衛 オルド:魔族
ソフィア(姉)の護衛 ハルド:魔族
ロイド(兄)の護衛 ミーナ:獣人族(猫)
となっており、水晶さんのサポートもあったが、全員<SS:聖級>だ。
そして各種族のメンバーも各種族の代表の後ろ、円卓から若干離れた位置に陣取っている。
彼らはスキルLvを上げるために活動したためLv自体はまばらになっているが、最大でも<S:帝級>だろう。
父さんが早速話し始めた。
例によって、俺の膝上と後ろの人の状態は全員スルーだ。
よく考えると、もう一人増える予定なので、どの様な状態になってしまうのかが少し心配だ。
「みんな、朝から集まってもらってありがとう。Lvアップも達成できたようで何よりだ。早速だが、今の状況を改めて説明したい。数日前、辺境東伯ザイド卿、いやもはや敬称はいらんな。ザイドから言いがかりをつけられ領地の没収をほのめかされた。しかも王命とまで言い放ったのだ。私はもちろん断固として断り、現在に至る。よって、今後おそらく私はこの<シータ王国>では逆賊扱いになるだろう。皆には迷惑をかけることになってしまうが申し訳ない」
父さんは、言いがかりをつけられた理由の一つは<アルダ>の他種族共生であること・・については一言も話さず、お詫びを言ったのだった。さすがは俺の父さんだ。領主とは、人の上に立つものとはこうあるべきだ。
人族、他種族を含めここにいる全員そのことを理解しているので、改めて俺から何かを言う必要もないだろう。
そして父さんは更に続ける。
「昨日の夜に、魔法防壁が作動したとウェインから報告があった。更にそれを実行した者のLvは脅威にはなり得ないとのことで様子を見て現在に至るわけだが、この件に関して何か修正や補足はあるか?」
「いえダン様、特にございません」
ウェインは答える。
「そうか。それならば現時点で再度攻撃されていないのでこの件は問題ないとは思うが、防壁に何か問題は出たか?」
「ダン様。我らドワーフはこの魔法防壁に誇りを持っております。あんなへなちょこ魔法でどうこうなるような作りはしておりません。しかし、ジン様に防壁を破られたため、今回のLvアップで強化された力を存分に使い、更なる強化を行いましたのでご安心ください」
「う、うむ。そうか。強化したのはジンのせいか。すまなかったな」
いやいや、おかしいでしょそれ。父さん何納得してるんだよ。
っていうか、もう強化終わってるのかよ!休んだんじゃないのか?
後でこっそり<転移>を試してやれ・・
「では改めて話を続けるが、魔法防壁も問題なかったとのことで、この件は忘れるのは危険だが一旦置いておくとする。今後<シータ王国>を敵に回ることになるため、この<アルダ>領は背面の地下迷宮と魔界森がある一方向は良いとして、その他3方向からの襲撃に備える必要がある。まずは防衛分担について意見を聞きたい」
「ダン様、先ほど申しました通り、今回我らドワーフ族が補強した魔法防壁は物理的な攻撃にも耐えられるようになっています。そのため、この領地の中にいる限りは特に危険は無い物と思われますが?」
「そうかもしれんが、王国の力を侮ってはならん。王国の宝物庫に入ったことはないが、特殊なアイテムが山のようにあると聞いているし、人族最強の地下迷宮管理者もいるしな」
そう、俺はこの人族最強作成管理者システムについて、家族だけではなく今回のLvアップメンバー全員に共有したのだ。そもそも安全にLvアップさせるには説明は必須だったからだ。
「わかりました、ダン様。それでは我らドワーフ族としては、やはり門を含む魔法防壁の保全・補強・監視を実施したいと思いますので、3方向と方向にとらわれずに全周を担当させていただきます」
「ダン様、我々エルフ族も引き続き防壁内部からの外部警戒を担当させていただきます。防衛能力はLvアップに伴い大幅に上昇しております」
「それが良いだろう。ドワーフ族は時間を見つけて魔道具や装備の作成、装備に何か術を付与する事も実施してくれ。エルフ族とドワーフ族の連携確認は怠るな」
「「仰せのままに」」
そうだな、ドワーフは器用だから父さんが言ったことは全て器用にこなすだろう。変な執念もあるし。
エルフは基本的に<弓術>のLvが上がっているはずなので、射程も伸びてより安全になっているはずだ。
あっ、思い出した。俺戦力増強のドロップ持ってたんだった。
「父さん、実は俺戦力アップになるアイテムをいくつか持っているんだ。全部指輪だけど・・」
そして、ドロップした指輪を机の上にだし能力を説明した。
------------
名 称:魔法耐性の指輪
効 果:魔法耐性スキルLv1UP × 5
効 果:魔法耐性スキルLv2UP × 3
名 称:物理耐性の指輪
効 果:物理耐性スキルLv1UP × 4
効 果:物理耐性スキルLv2UP × 2
名 称:鑑定眼の指輪
効 果:鑑定眼のスキルLv1UP × 1
名 称:気配察知の指輪
効 果:気配察知のスキルLv1UP × 2
------------
何故かあまり数がないのは、別に俺の魔法調整能力が低いからではない。
「父さん、このアイテムは父さんの采配で自由に使ってほしい。この<スキル>を持っていない場合は、Lv1のスキルを得ることができるから結構使えると思うよ」
「ジンよありがとう。そうさせてもらう。では<アルダ>領背面である南方向以外の防衛について他に意見はあるか?」
「ダン様、今後の事を考えると防衛のみでは後手に回る可能性が極めて高いと愚考します。よって、我ら魔族の隠密系統を持つものを斥候としてお使いいただけますでしょうか?」
「ふむ、それもそうだが、魔族だけでは十分な情報を取るほど人員はいないだろう。情報取集先は多岐にわたるからな。この中で今回のLvアップに伴い隠密系統、情報収集に優れた系統のスキルを得た者はいるか?」
『ジン様、いまだスキルを確認していない者がいるかもしれませんので報告します。魔人族は主に<隠密>を取得しており、獣人族は<探索>を取得しております』
流石水晶さんである。
「父さん、管理者(という事にしている)の水晶さんによれば、基本的に<隠密>は魔人族、<探索>は獣人族に取らせたらしいよ」
「そうか。両種族のメンバーよ、今この場で各自のステータスを確認し、<隠密>または<探索>を・・そうだな、<Lv5・・上級>以上を持っている者のみ挙手してくれるか?」
父はLvの制限を設けた。少しでも彼らの安全を確保したいからだろう。
そして、思ったよりも多くの人数が挙手したのだった。
ざっと見て80人程度か?
「これだけいれば、辺境東、辺境南、辺境西、王都、そして場合によってはその他の地域の主要な情報を得ることができるだろう。危険な任務になるが頼めるか?」
「「「もちろんでございます」」」
「頼んだぞ。ではその他の魔族、獣人族、そして龍人族についてはどうだ?」
「我ら獣人族は基本的に<身体強化>ベースなので、素早い動きが可能です。よって遊撃的に動くというのはいかがでしょうか?」
「では我ら龍人族は防壁の外回りの警戒を受け持とう。ただし、敵に隠密系統のスキルがあると我らでは察知できない可能性があるので、エルフ族のサポートがあると助かる」
「我ら魔族も、今回情報収取に当たらない若干Lvが低い者でも<隠密>等を持っている者もいるので、龍人族のサポートに回ろう」
彼らは自ら<アルダ>のために考えてくれて、上手くまとまったようだ。
「よし、では基本この方向で行くぞ。各種族の連携がより必要になるので早めに確認をしてもらいたい。最近は急激なLvアップや環境の変化が大きくて申し訳ないが、よろしく頼む。そして、ジンが提供してくれたドロップアイテムだが、気配察知、各耐性の指輪については防壁外回りの龍人族へ、鑑定眼はドワーフ族の族長が使用してくれ。情報収集先については追って連絡をする。では解散」
そして、家族と近衛、そして俺の召喚魔獣以外は連携に関する話をしながら退出していった。
これから、外の闘技場や鍛錬場で早速確認するらしい。
頼もしい仲間が沢山いて、本当にうれしいよ!!
執務室には隣接した部屋が存在し、辺境北伯の屋敷ともなるとまるでホールのような大きさとなっている。その中央部に円卓があり、そちらに俺達家族と各種族のリーダーが着席した。
召喚獣であるウェインとユフロは俺の少し後ろで控えている。レイラは<神鳥>でLvアップ中だ。
そして、前世からの家族3人である<神獣>は俺の膝の上に2人、後ろから抱き着くように1人だ。
よって、円卓の椅子には俺を含めた今世の家族5人と、各種族(エルフ族、ドワーフ族、魔族、龍人族、獣人族)の代表、合計10人が座っている。
俺達家族の後ろには、今回大幅にLvアップを完了させた近衛騎士がそれぞれ控えている。
それぞれの護衛と種族は、
ジン(俺)の護衛 ラ ム:エルフ族
ダン(父)の護衛 二コラ:エルフ族
ヤリス(母)の護衛 オルド:魔族
ソフィア(姉)の護衛 ハルド:魔族
ロイド(兄)の護衛 ミーナ:獣人族(猫)
となっており、水晶さんのサポートもあったが、全員<SS:聖級>だ。
そして各種族のメンバーも各種族の代表の後ろ、円卓から若干離れた位置に陣取っている。
彼らはスキルLvを上げるために活動したためLv自体はまばらになっているが、最大でも<S:帝級>だろう。
父さんが早速話し始めた。
例によって、俺の膝上と後ろの人の状態は全員スルーだ。
よく考えると、もう一人増える予定なので、どの様な状態になってしまうのかが少し心配だ。
「みんな、朝から集まってもらってありがとう。Lvアップも達成できたようで何よりだ。早速だが、今の状況を改めて説明したい。数日前、辺境東伯ザイド卿、いやもはや敬称はいらんな。ザイドから言いがかりをつけられ領地の没収をほのめかされた。しかも王命とまで言い放ったのだ。私はもちろん断固として断り、現在に至る。よって、今後おそらく私はこの<シータ王国>では逆賊扱いになるだろう。皆には迷惑をかけることになってしまうが申し訳ない」
父さんは、言いがかりをつけられた理由の一つは<アルダ>の他種族共生であること・・については一言も話さず、お詫びを言ったのだった。さすがは俺の父さんだ。領主とは、人の上に立つものとはこうあるべきだ。
人族、他種族を含めここにいる全員そのことを理解しているので、改めて俺から何かを言う必要もないだろう。
そして父さんは更に続ける。
「昨日の夜に、魔法防壁が作動したとウェインから報告があった。更にそれを実行した者のLvは脅威にはなり得ないとのことで様子を見て現在に至るわけだが、この件に関して何か修正や補足はあるか?」
「いえダン様、特にございません」
ウェインは答える。
「そうか。それならば現時点で再度攻撃されていないのでこの件は問題ないとは思うが、防壁に何か問題は出たか?」
「ダン様。我らドワーフはこの魔法防壁に誇りを持っております。あんなへなちょこ魔法でどうこうなるような作りはしておりません。しかし、ジン様に防壁を破られたため、今回のLvアップで強化された力を存分に使い、更なる強化を行いましたのでご安心ください」
「う、うむ。そうか。強化したのはジンのせいか。すまなかったな」
いやいや、おかしいでしょそれ。父さん何納得してるんだよ。
っていうか、もう強化終わってるのかよ!休んだんじゃないのか?
後でこっそり<転移>を試してやれ・・
「では改めて話を続けるが、魔法防壁も問題なかったとのことで、この件は忘れるのは危険だが一旦置いておくとする。今後<シータ王国>を敵に回ることになるため、この<アルダ>領は背面の地下迷宮と魔界森がある一方向は良いとして、その他3方向からの襲撃に備える必要がある。まずは防衛分担について意見を聞きたい」
「ダン様、先ほど申しました通り、今回我らドワーフ族が補強した魔法防壁は物理的な攻撃にも耐えられるようになっています。そのため、この領地の中にいる限りは特に危険は無い物と思われますが?」
「そうかもしれんが、王国の力を侮ってはならん。王国の宝物庫に入ったことはないが、特殊なアイテムが山のようにあると聞いているし、人族最強の地下迷宮管理者もいるしな」
そう、俺はこの人族最強作成管理者システムについて、家族だけではなく今回のLvアップメンバー全員に共有したのだ。そもそも安全にLvアップさせるには説明は必須だったからだ。
「わかりました、ダン様。それでは我らドワーフ族としては、やはり門を含む魔法防壁の保全・補強・監視を実施したいと思いますので、3方向と方向にとらわれずに全周を担当させていただきます」
「ダン様、我々エルフ族も引き続き防壁内部からの外部警戒を担当させていただきます。防衛能力はLvアップに伴い大幅に上昇しております」
「それが良いだろう。ドワーフ族は時間を見つけて魔道具や装備の作成、装備に何か術を付与する事も実施してくれ。エルフ族とドワーフ族の連携確認は怠るな」
「「仰せのままに」」
そうだな、ドワーフは器用だから父さんが言ったことは全て器用にこなすだろう。変な執念もあるし。
エルフは基本的に<弓術>のLvが上がっているはずなので、射程も伸びてより安全になっているはずだ。
あっ、思い出した。俺戦力増強のドロップ持ってたんだった。
「父さん、実は俺戦力アップになるアイテムをいくつか持っているんだ。全部指輪だけど・・」
そして、ドロップした指輪を机の上にだし能力を説明した。
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名 称:魔法耐性の指輪
効 果:魔法耐性スキルLv1UP × 5
効 果:魔法耐性スキルLv2UP × 3
名 称:物理耐性の指輪
効 果:物理耐性スキルLv1UP × 4
効 果:物理耐性スキルLv2UP × 2
名 称:鑑定眼の指輪
効 果:鑑定眼のスキルLv1UP × 1
名 称:気配察知の指輪
効 果:気配察知のスキルLv1UP × 2
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何故かあまり数がないのは、別に俺の魔法調整能力が低いからではない。
「父さん、このアイテムは父さんの采配で自由に使ってほしい。この<スキル>を持っていない場合は、Lv1のスキルを得ることができるから結構使えると思うよ」
「ジンよありがとう。そうさせてもらう。では<アルダ>領背面である南方向以外の防衛について他に意見はあるか?」
「ダン様、今後の事を考えると防衛のみでは後手に回る可能性が極めて高いと愚考します。よって、我ら魔族の隠密系統を持つものを斥候としてお使いいただけますでしょうか?」
「ふむ、それもそうだが、魔族だけでは十分な情報を取るほど人員はいないだろう。情報取集先は多岐にわたるからな。この中で今回のLvアップに伴い隠密系統、情報収集に優れた系統のスキルを得た者はいるか?」
『ジン様、いまだスキルを確認していない者がいるかもしれませんので報告します。魔人族は主に<隠密>を取得しており、獣人族は<探索>を取得しております』
流石水晶さんである。
「父さん、管理者(という事にしている)の水晶さんによれば、基本的に<隠密>は魔人族、<探索>は獣人族に取らせたらしいよ」
「そうか。両種族のメンバーよ、今この場で各自のステータスを確認し、<隠密>または<探索>を・・そうだな、<Lv5・・上級>以上を持っている者のみ挙手してくれるか?」
父はLvの制限を設けた。少しでも彼らの安全を確保したいからだろう。
そして、思ったよりも多くの人数が挙手したのだった。
ざっと見て80人程度か?
「これだけいれば、辺境東、辺境南、辺境西、王都、そして場合によってはその他の地域の主要な情報を得ることができるだろう。危険な任務になるが頼めるか?」
「「「もちろんでございます」」」
「頼んだぞ。ではその他の魔族、獣人族、そして龍人族についてはどうだ?」
「我ら獣人族は基本的に<身体強化>ベースなので、素早い動きが可能です。よって遊撃的に動くというのはいかがでしょうか?」
「では我ら龍人族は防壁の外回りの警戒を受け持とう。ただし、敵に隠密系統のスキルがあると我らでは察知できない可能性があるので、エルフ族のサポートがあると助かる」
「我ら魔族も、今回情報収取に当たらない若干Lvが低い者でも<隠密>等を持っている者もいるので、龍人族のサポートに回ろう」
彼らは自ら<アルダ>のために考えてくれて、上手くまとまったようだ。
「よし、では基本この方向で行くぞ。各種族の連携がより必要になるので早めに確認をしてもらいたい。最近は急激なLvアップや環境の変化が大きくて申し訳ないが、よろしく頼む。そして、ジンが提供してくれたドロップアイテムだが、気配察知、各耐性の指輪については防壁外回りの龍人族へ、鑑定眼はドワーフ族の族長が使用してくれ。情報収集先については追って連絡をする。では解散」
そして、家族と近衛、そして俺の召喚魔獣以外は連携に関する話をしながら退出していった。
これから、外の闘技場や鍛錬場で早速確認するらしい。
頼もしい仲間が沢山いて、本当にうれしいよ!!
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