前世も今世も裏切られるが、信頼できる仲間と共に理想の世界を作り上げる

焼納豆

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領地アルダ

<アルダ>建国へ向けて・・<フラウス王国>へ準備(1)召喚(6人目)

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 俺たち領主一族が<フラウス王国>へ向かうのは決定事項だが、そうすると、必然的に近衛騎士も付いてくる。

 神獣も、もれなく・・いや絶対に、確実に俺について来るだろう。
 見た目麗し過ぎるので、<アルダ王国>のアピールにはなるかもしれないが・・

 そして領主一族の陰には召喚魔獣を潜らせて影の護衛をさせようとしているのだが、その場合、俺達不在の<アルダ王国>の防衛能力が大幅に下がるのだ。

 と言っても防衛部隊はLvを上げており、なんといってもあの魔法防壁もある。
 あるのだが、王国が対策を取った状態で再度攻めてきた場合には不安が残る。

 この人手不足を解消するにはどうするか?
 
 まずは、朝早く出立してもらった者たちからの情報があると助かるのだが、正確な情報が集まるのはまだ先だろう。

 ここから<フラウス王国>の壁までは1日かからずに到着することができる。

 何も問題なく入国できたとして、そこから王国の王に謁見できるまでどの程度の時間を要するか不明なため、3日程度を見ると、往復を入れて合計5日程度と考えてみよう。

 としたが、以前も同じことを検討して、読みが間違っていたことがあるのでやっぱりやめよ。

 そうだ、夜に魔界森で召喚・契約した魔獣を迎えに行くので1人防衛に回せるな。

『ジン様、少々提案があるのですが・・』

『お、なんだい、難題?水晶さん』

『なんだかくだらないことを言う余裕があるようですね?ところで、提案ですが、<アルダ王国>に面した魔界森と<神猫>の魔獣に対して命令を与えておいてはどうでしょうか?』

 どういう事だろう?<アルダ王国>を守れとか??

『そうですね、あまり漠然としている命令だと問題があるため、例えば<アルダ王国>の誰かに一時的に命令権を与えておいて、その者が排除したい物を指定することにより<魔界森>または<神猫>から魔獣が出現し排除します。この時、各迷宮から出た魔獣はその命令のみ受け付けるために、追加の命令を行うことはできません。新たな命令は<魔界森>または<神猫>内部にいるもののみ可能です。そのため、基本的には命令終了後には生存している魔獣は<魔界森>または<神猫>に帰還する事、<アルダ>領には攻撃をしない事、を前もって命令しておけばいいと思います。<アルダ>領民には決して領外へは出ないように指示しておく必要がありますが・・』

 そうすると、その役は誰にするか??

 今の想定では、影に潜む護衛となる俺の召喚魔獣は、

  ダン・アルダには、亀鋼(幻獣)のユフロ
  ヤリス・アルダには、光鳥(幻獣)のレイラ
  ソフィア・アルダには、虎幻(幻獣)のエレノア
  ロイド・アルダには、幻狐(幻獣)のセリア
  ジン・アルダには、双鬼(幻獣)のウェイン

 を考えているのだが、ウェインについては現在召喚魔獣のリーダーをしてもらっているので護衛には入ってもらいたくないんだ。

 こう考えると、もう一人召喚して最後の契約枠で契約してもいいかもしれないな・・・

 そして、その1人に俺の護衛を頼み、一番信頼のおける・・いや、皆信頼しているので、一番付き合いの長いウェインに<アルダ王国>の防衛を担当してもらうのはどうだろうか?

 俺の周りには神獣がいるから過剰戦力か??

 悩みどころなので・・こんな時は!!

 ハイ、水晶さん。

『それでいいと思います』

『ちょ、ちょっと、かなり投げやりじゃない?もう少し良い案とか、アドバイスとかないの?』

『ないですね~』

『・・・・・』

 何か機嫌を損ねることをしてしまったのだろうか?
 恐ろしい・・・ 

 そうだ、具体的な答えをもらえる質問の仕方をしてみよう。よし、元日本人の知識をフル活用して・・・

『水晶さん、最後の契約できる召喚魔獣を呼ぼうと思うんだけど、どこで呼ぶといいかな?』

『そうですね、ジン様の思惑通り具体的に回答するのも癪ですが、<魔界森>で良いと思います。万能型の魔獣が召喚できますから、その後育て易いと思います。種族はセリアと同じ幻狐になりますが・・』

 おい、癪って言ったぞ、癪って。しかしそこはスルーだ。俺何しちゃったかな?

『きっと、質問の仕方じゃないですかね?』

 ですよね~、気を付けます!!もう心を読まれていることを気にもしなくなってしまったよ。


 ただ、そうすると魔獣を再度即召喚してLvアップしてもらい、俺の陰に潜む護衛になってもらうか。
 時間がないじゃないか。そうだ、セリアを迎えに行かないと・・・

 そうして、俺はいつものメンバーで<魔界森>の塔5階層に転移し、セリアを迎えに行った。


---------------------
名前:セリア
種族:幻狐(幻獣)
Lv:87・・SS(聖級)
【スキル】
 <炎魔法 :Lv9・・聖級>
 <風魔法 :Lv7・・上級>
 <土魔法 :Lv7・・上級>
 <雷魔法 :Lv7・・上級>
 <氷魔法 :Lv7・・上級>
 <水魔法 :Lv7・・上級>
 <危険察知:Lv7・・上級>
 <危機回避:Lv7・・上級>
 <気配察知:Lv7・・上級>
 <物理耐性:Lv7・・上級>
 <魔法耐性:Lv7・・上級>
 <転 移 :Lv7・・上級>
【称 号】
 <魔界森>管理者ジンの僕
---------------------

 確かに万能型だ。

 よし、では改めて召喚しましょうか・・
 でも、このあたりはセリアのLv上げによって魔獣が減ったりしていないかな?

『大丈夫です。即ホップするように設定しておきました。また、今回の召喚魔獣のLvアップ作業時にドロップアイテムが出る確率を上げておきますので、<フラウス王国>の手土産とし、残りをまだドロップアイテムを持っていない近衛兵に配ると良いでしょう。一応ロイド様の近衛騎士ミーナの欲っしているドロップも出やすいような魔獣を出しておきます』

『ありがとうございました』

 機嫌も直ったようで何よりだ。やっぱり有能だ。

 よし召喚!

 そして、また、またまた美人さんを召喚した。
 名前はマーニカだ。

「マーニカ、悪いけど詳細は水晶さんに聞いてもらうとして、明日の夜までここでLvアップをしていてくれ。セリアは俺達と戻るぞ」

「「承知しました」」

 そうして、俺はマーニカに最後の契約枠を使用して契約し、セリアと共に帰還した。

 よって、最終的な召喚魔獣の立ち位置はこうなった。

 影に潜む護衛
  ダン・アルダには、亀鋼(幻獣)のユフロ
  ヤリス・アルダには、光鳥(幻獣)のレイラ
  ソフィア・アルダには、虎幻(幻獣)のエレノア
  ロイド・アルダには、幻狐(幻獣)のセリア
  ジン・アルダには、幻狐(幻獣)のマーニカ

 召喚魔獣のリーダーおよび<アルダ王国>防衛
  双鬼(幻獣)のウェイン

 
 この布陣で行けば、<魔界森>と<神猫>の命令権もウェインに渡しておけばいいだろう。
 必要に応じてあのドワーフの族長であるガジムと相談すればよい対応ができる・・・と思う。
 
 俺達家族の護衛も、万全と言えるのではないだろうか。

 父さん母さんはそもそものLvが低いので、万が一を考えて回復系に強い<光鳥>のレイラを母さんに配置している。父さん母さんは離れることはないだろうからな。

 そして父さん側には防御系に優れた<亀鋼>のユフロだ。

 両者共に攻撃が苦手化というと決してそうではないから、尚安心だ。

 これでお土産としてのドロップと、ドロップの装備をしていない近衛騎士の残り、オルド、ハルド、ミーナの装備が出れば即出発できるな。

 多少は装備になれる時間は必要かもしれないが・・

 そう思い、明日の夜を楽しみに待ち一応睡眠をとることとした。
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