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領地アルダ
<アルダ>建国へ向けて・・召喚(5人目)
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祭りと襲撃?が落ち着いて、真夜中になったころ俺は眠る必要がないので水晶さんと話をしていた。
『今回各辺境伯にある地下迷宮を徐々に封鎖して、そこから得るものが全くなくなる状態にしたわけだけれども、さっきの辺境東伯のザイドは管理者権限についても知っているようだった。そうすると、<アルダ>側に4大地下迷宮を攻略し管理者となった者がいるのを容易に推測してくるだろう。もちろん最大の地下迷宮であるからLvも大幅アップしているのがわかるわけで、あきらめておとなしくしてくれればいいが、もし再度向かってくることがあれば、それなりに対応できる準備をしてくるという事になる。その時の事を考えて行かないといけないと思うんだ』
『その通りです。さすがに魔界森についての情報は無いはずですが、何かしらの対策はしてくるでしょう。ただ、再度攻めてくるにも準備にはそれなりの時間がかかると思いますので、こちらとしては通常の生活においての決め事・・領外に出る場合の安全確保や、食糧調達方法、そして<シータ王国>内部ではおそらくこの<アルダ>と取引をしてくれる領地はないでしょうから、そのあたりの代替取引先開拓等、考えなくてはいけないことは沢山あると思います。おそらく領主様もその辺りを検討しているはずなので、話をされた方がよいかと思います』
その通りだ。ただし、通常の生活を整えるのと安全対策を検討するのは共に進めなくてはならないだろう。
相手の出方もわからず、いつ来るかも想定なのだからだ・・。
『あれ?そういえば水晶さん、各4大地下迷宮から特色のある召喚魔獣を召喚したじゃない?魔界森はどうなるの?』
『・・・忘れてました。魔界森の召喚魔獣は実は何かに特化しているわけではなく、ある意味平均的な・・それが特色と言いましょうか・・そんな魔獣になります』
おれは、この<アルダ>の領民について大きく3つに分けて考えようと思っている。
①俺の家族
②防衛や斥候等戦闘能力を持つ領民。当然近衛も含まれる。
③戦闘能力のない一般領民
敵が力を入れて排除しようとするのは①>②>③の順になるだろう。
そのため、①である俺の家族を完全に安心と言えるようにしておきたいのだ。
召喚魔獣は4人おり、今現在、東南西北各門の警備に当たっているが、この配置を変えたいと思っている。
俺の今世の家族は両親、姉兄2名だ。当然彼らにもLvを大幅に上げた近衛騎士がついているが、ダメ押しとして召喚魔獣もつけておきたい。
そうすると、通常の状態よりも安全が確保されるし、更には契約のメリットである瞬時に召喚ができるのだ。
契約の力を使った召喚は、<神の権能>での召喚よりも力を消費せずに済むので助かるし、彼ら召喚魔獣に触れている者も同時に召喚できるため、危機的な状況に陥っても避難できる可能性が高くなるのだ。
更に、召喚魔獣には俺の<神の権能>によりほぼすべてのスキルを使えることができるため、表向きの護衛は近衛騎士、影に潜ませて契約魔獣に裏の護衛をさせることにより鉄壁の布陣になるのではないかと考えている。
そうすると、彼らを統括するものがいなくなる。今はウェインがその役を担っているが、護衛を行っている最中は護衛に集中してもらいたいのだ。
そこで、枠が残り1つとなってしまうが魔界森の魔獣を召喚しようと思う。
どうせ眠くないし、暇だからサッサと終わらせてしまいましょうかね?
もちろん神獣と一緒に即魔界森の塔5階層に転移し、即召喚しましたよ。
Lvアップは塔に近い魔界森中心部で実施してもらうことにしよう。
外周部だと、領地から見えてしまうかもしれないし、討伐された魔獣が吹っ飛んできても嫌だからね。
では召喚!!
「ジン様、召喚いただきありがとうございます。幻狐のセリアと申します。よろしくお願いいたします」
「うん、よろしくね。これから契約してもらった後にこの塔に近い辺りの魔界森でLvアップをしてもらうことにしている。既に召喚、契約済みの仲間が4人いるので後で紹介する。明日の夜には迎えに来るから、それまで頑張ってね」
「かしこまりました。それまでにLvを上げられるよう頑張ります」
ハイ、とてもきれいな女性でしたよ。
別に俺が選択しているわけではないからね?
即契約して、俺たちは部屋に戻ることにした。
『水晶さん、あとは任せたよ』
『承知しました』
よし、あとは暇だから必要はないけど寝ようかな。
4人の神獣もベットで寝る気満々だしね。
そして翌朝、俺と家族は父さんの執務室に集まった。
「父さん、建国おめでとう。偵察・斥候を送り込む前に事が起こってしまったけど、情報収集は常にする必要もあるわけだし、今後の領民の生活保障や<アルダ>の交易の問題・・解決しないいけないことは山ほどあるので、どうするか教えてもらえる?」
「うん、ジンは色々考えてくれているようだな。正直勢いで建国宣言をしたが、今更後に引く気はない。ただこの状態だと人手が足りないのも事実だ。諜報部員として80人程選別済みだが、皆がここから辺境各領地、王都に向かうと時間がかかるので、お前の力を借りたいと思う。いいか?」
「もちろんだよ父さん。各辺境伯にある地下迷宮には直接転移させることもできるけど、力が少し必要になるから、ここの<神猫>から転移させてもらえると楽に沢山の人数を送ることができるよ。でも、それぞれの地下迷宮はまもなく封鎖状態になるだろうから、昨日のやつらが帰る前に送っておいた方が良いと思う」
「そうだな。正直辺境伯については昨日の様子を見るに大した情報や戦力は持っていないだろう。なので、各辺境伯には10人程度。東、南、西辺境伯で合計30人。残りの50人のうち30人は王都、20人はそれ以外の<S:帝級>の称号がある管理者権限を持つものの領地に均等に散ってもらおうと思う」
俺も同じように思ったので、特に意見はなく話は進む。
諜報員の連絡方法だが、ある程度の制限を加えた<念話>を付与しておくことにした。制限なしだと契約魔獣でない彼らの体がスキルの能力に耐えられないからだ。
制限は、指定した者にのみある程度の距離で念話が可能というものだ。
管理者権限を持つ者の領地は、王都を挟んで全く逆の辺境に位置するため、そこまで直接念話を行うと負担がかかる。中継として王都にいる諜報員を介することになる。
念話可能人数も2~3人程度に指定しておけば体の負担もかからないとい言うわけだ。
こちらに情報が届くまでは伝言ゲームのようになってしまうが、大きな情報の齟齬はないだろう。 ないよな? ない!!
そうして、諜報部隊80人は朝も早いうちに<神猫>に移動し、そこから各地下迷宮に転移させた。
最も王都に近い辺境東伯<神狼>には、王都とその先の管理者権限を持つ者の辺境に行ってもらうため、50人転移した。
急ぎの案件は片付けたから、あとは差し当たって領民の安全、食料確保、交易相手だな。
「改めて父さん、領民の安全、食料、交易についても教えてもらえるかな?」
「領民の安全だが、基本的には申し訳ないがこの<アルダ>の魔法防壁から外に出ることができない状態になるだろう。食料については戦闘部隊の一部が魔界森で調達すれば特に問題はない。必要に応じてエルフ族の果実の木を増やして増産することも検討しよう。最大の難関は交易だ」
その通りだ・・と言いたいところだけど、実はあまり難関ではないかと思っている。というのもここは<シータ王国>の辺境だ。ただし、隣にも国は存在している。王都とは逆の方向・・つまりこの城の西門から外に出ると遠くに壁がそびえたっている。あの壁の向こうが隣国である<フラウス王国>となるのだ。
<シータ王国>とは一切の交流がない状態ではあるが、建国の挨拶と共に少し良さげなドロップアイテムでも持っていけば<フラウス王国>も門戸を広げてくれるだろうと思っている。
そもそも<アルダ王国>は国として動くので、<シータ王国>の内部と交易をしなくてはならないわけではなく、他国と交易すればいいのだ。
「父さん、思い切って<アルダ王国>として<フラウス王国>と交易をしてみてはどうだろう?建国の挨拶を兼ねて、レアドロップアイテムを数個用意することも可能だよ?」
「流石はジンだな。その挨拶には俺もブァーっと行ってバシっと決めてくるか」
「ロイド、また訳の分からない言葉をちりばめて・・その時には私も長女として同行しますからね、父上」
「そうだな、建国という事で礼儀を重んじる必要があるからな、家族全員で行くことになるだろう。ジンよ、悪いが土産を頼めるか?」
「任せておいて。ただ、その間の守りはどうしようか?」
やっぱり人手が足りない!!
『今回各辺境伯にある地下迷宮を徐々に封鎖して、そこから得るものが全くなくなる状態にしたわけだけれども、さっきの辺境東伯のザイドは管理者権限についても知っているようだった。そうすると、<アルダ>側に4大地下迷宮を攻略し管理者となった者がいるのを容易に推測してくるだろう。もちろん最大の地下迷宮であるからLvも大幅アップしているのがわかるわけで、あきらめておとなしくしてくれればいいが、もし再度向かってくることがあれば、それなりに対応できる準備をしてくるという事になる。その時の事を考えて行かないといけないと思うんだ』
『その通りです。さすがに魔界森についての情報は無いはずですが、何かしらの対策はしてくるでしょう。ただ、再度攻めてくるにも準備にはそれなりの時間がかかると思いますので、こちらとしては通常の生活においての決め事・・領外に出る場合の安全確保や、食糧調達方法、そして<シータ王国>内部ではおそらくこの<アルダ>と取引をしてくれる領地はないでしょうから、そのあたりの代替取引先開拓等、考えなくてはいけないことは沢山あると思います。おそらく領主様もその辺りを検討しているはずなので、話をされた方がよいかと思います』
その通りだ。ただし、通常の生活を整えるのと安全対策を検討するのは共に進めなくてはならないだろう。
相手の出方もわからず、いつ来るかも想定なのだからだ・・。
『あれ?そういえば水晶さん、各4大地下迷宮から特色のある召喚魔獣を召喚したじゃない?魔界森はどうなるの?』
『・・・忘れてました。魔界森の召喚魔獣は実は何かに特化しているわけではなく、ある意味平均的な・・それが特色と言いましょうか・・そんな魔獣になります』
おれは、この<アルダ>の領民について大きく3つに分けて考えようと思っている。
①俺の家族
②防衛や斥候等戦闘能力を持つ領民。当然近衛も含まれる。
③戦闘能力のない一般領民
敵が力を入れて排除しようとするのは①>②>③の順になるだろう。
そのため、①である俺の家族を完全に安心と言えるようにしておきたいのだ。
召喚魔獣は4人おり、今現在、東南西北各門の警備に当たっているが、この配置を変えたいと思っている。
俺の今世の家族は両親、姉兄2名だ。当然彼らにもLvを大幅に上げた近衛騎士がついているが、ダメ押しとして召喚魔獣もつけておきたい。
そうすると、通常の状態よりも安全が確保されるし、更には契約のメリットである瞬時に召喚ができるのだ。
契約の力を使った召喚は、<神の権能>での召喚よりも力を消費せずに済むので助かるし、彼ら召喚魔獣に触れている者も同時に召喚できるため、危機的な状況に陥っても避難できる可能性が高くなるのだ。
更に、召喚魔獣には俺の<神の権能>によりほぼすべてのスキルを使えることができるため、表向きの護衛は近衛騎士、影に潜ませて契約魔獣に裏の護衛をさせることにより鉄壁の布陣になるのではないかと考えている。
そうすると、彼らを統括するものがいなくなる。今はウェインがその役を担っているが、護衛を行っている最中は護衛に集中してもらいたいのだ。
そこで、枠が残り1つとなってしまうが魔界森の魔獣を召喚しようと思う。
どうせ眠くないし、暇だからサッサと終わらせてしまいましょうかね?
もちろん神獣と一緒に即魔界森の塔5階層に転移し、即召喚しましたよ。
Lvアップは塔に近い魔界森中心部で実施してもらうことにしよう。
外周部だと、領地から見えてしまうかもしれないし、討伐された魔獣が吹っ飛んできても嫌だからね。
では召喚!!
「ジン様、召喚いただきありがとうございます。幻狐のセリアと申します。よろしくお願いいたします」
「うん、よろしくね。これから契約してもらった後にこの塔に近い辺りの魔界森でLvアップをしてもらうことにしている。既に召喚、契約済みの仲間が4人いるので後で紹介する。明日の夜には迎えに来るから、それまで頑張ってね」
「かしこまりました。それまでにLvを上げられるよう頑張ります」
ハイ、とてもきれいな女性でしたよ。
別に俺が選択しているわけではないからね?
即契約して、俺たちは部屋に戻ることにした。
『水晶さん、あとは任せたよ』
『承知しました』
よし、あとは暇だから必要はないけど寝ようかな。
4人の神獣もベットで寝る気満々だしね。
そして翌朝、俺と家族は父さんの執務室に集まった。
「父さん、建国おめでとう。偵察・斥候を送り込む前に事が起こってしまったけど、情報収集は常にする必要もあるわけだし、今後の領民の生活保障や<アルダ>の交易の問題・・解決しないいけないことは山ほどあるので、どうするか教えてもらえる?」
「うん、ジンは色々考えてくれているようだな。正直勢いで建国宣言をしたが、今更後に引く気はない。ただこの状態だと人手が足りないのも事実だ。諜報部員として80人程選別済みだが、皆がここから辺境各領地、王都に向かうと時間がかかるので、お前の力を借りたいと思う。いいか?」
「もちろんだよ父さん。各辺境伯にある地下迷宮には直接転移させることもできるけど、力が少し必要になるから、ここの<神猫>から転移させてもらえると楽に沢山の人数を送ることができるよ。でも、それぞれの地下迷宮はまもなく封鎖状態になるだろうから、昨日のやつらが帰る前に送っておいた方が良いと思う」
「そうだな。正直辺境伯については昨日の様子を見るに大した情報や戦力は持っていないだろう。なので、各辺境伯には10人程度。東、南、西辺境伯で合計30人。残りの50人のうち30人は王都、20人はそれ以外の<S:帝級>の称号がある管理者権限を持つものの領地に均等に散ってもらおうと思う」
俺も同じように思ったので、特に意見はなく話は進む。
諜報員の連絡方法だが、ある程度の制限を加えた<念話>を付与しておくことにした。制限なしだと契約魔獣でない彼らの体がスキルの能力に耐えられないからだ。
制限は、指定した者にのみある程度の距離で念話が可能というものだ。
管理者権限を持つ者の領地は、王都を挟んで全く逆の辺境に位置するため、そこまで直接念話を行うと負担がかかる。中継として王都にいる諜報員を介することになる。
念話可能人数も2~3人程度に指定しておけば体の負担もかからないとい言うわけだ。
こちらに情報が届くまでは伝言ゲームのようになってしまうが、大きな情報の齟齬はないだろう。 ないよな? ない!!
そうして、諜報部隊80人は朝も早いうちに<神猫>に移動し、そこから各地下迷宮に転移させた。
最も王都に近い辺境東伯<神狼>には、王都とその先の管理者権限を持つ者の辺境に行ってもらうため、50人転移した。
急ぎの案件は片付けたから、あとは差し当たって領民の安全、食料確保、交易相手だな。
「改めて父さん、領民の安全、食料、交易についても教えてもらえるかな?」
「領民の安全だが、基本的には申し訳ないがこの<アルダ>の魔法防壁から外に出ることができない状態になるだろう。食料については戦闘部隊の一部が魔界森で調達すれば特に問題はない。必要に応じてエルフ族の果実の木を増やして増産することも検討しよう。最大の難関は交易だ」
その通りだ・・と言いたいところだけど、実はあまり難関ではないかと思っている。というのもここは<シータ王国>の辺境だ。ただし、隣にも国は存在している。王都とは逆の方向・・つまりこの城の西門から外に出ると遠くに壁がそびえたっている。あの壁の向こうが隣国である<フラウス王国>となるのだ。
<シータ王国>とは一切の交流がない状態ではあるが、建国の挨拶と共に少し良さげなドロップアイテムでも持っていけば<フラウス王国>も門戸を広げてくれるだろうと思っている。
そもそも<アルダ王国>は国として動くので、<シータ王国>の内部と交易をしなくてはならないわけではなく、他国と交易すればいいのだ。
「父さん、思い切って<アルダ王国>として<フラウス王国>と交易をしてみてはどうだろう?建国の挨拶を兼ねて、レアドロップアイテムを数個用意することも可能だよ?」
「流石はジンだな。その挨拶には俺もブァーっと行ってバシっと決めてくるか」
「ロイド、また訳の分からない言葉をちりばめて・・その時には私も長女として同行しますからね、父上」
「そうだな、建国という事で礼儀を重んじる必要があるからな、家族全員で行くことになるだろう。ジンよ、悪いが土産を頼めるか?」
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