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領地アルダ
<フラウス王国>の次男とソフィア姉さん
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俺はこの会が始まったとたんに重鎮に囲まれ、前世の話を・・いや、前世の技術関連のみを聞かれまくった。
例えば冷蔵庫や冷凍庫の話をすると、ざわざわ・・がやがや・・
掃除機の話をすれば、ドヨドヨ・・ワイワイ・・
自動車、飛行機の話をすれば、もはや狂喜乱舞で落ち着けなかった。
一瞬ラムが厳戒態勢に入ったのは言うまでもない。
それ程の勢いでこっちに群がってきたのだ。
その後は日本の食事?を楽しみつつ難しい話は一切わからない為空気と化していたロイド兄さんと、こちらは全てわかった上で父さんに全てを任せて口を出さなかったソフィア姉さんと、この食事について少し説明をしていた。
母さんは父さんに付き添っているよ。
そんな中、質の良い・・それでいて過剰ではない装飾をしている男性がこちらに近づいて自己紹介をしてくれた。
「お初にお目にかかります。<アルダ王国>の王族の皆様。私はこの<フラウス王国>の第二王子になりますリノスと申します。以後お見知りおきをお願いいたします」
この国の人は皆さっぱりしていて、無駄な駆け引きとかはしなさそうなタイプが多そうに見える。
代表してソフィア姉さんが、
「ご丁寧にありがとうございます。我々との同盟についても深く感謝申し上げます。私は<アルダ王国>第一王女のソフィア、こちらにいるのが第一王子のロイド、そして先ほどリンデム王とお話しさせて頂いたのか第二王子のジンです。リノス王子には是非とも我が<アルダ王国>にお越しいただき、共に国を発展させるべく研鑽させて頂ければと思っております」
「ありがとうございます。実は私も錬金関連には目がなくて先ほどのドロップアイテムの指輪など、あまりの驚きに息が止まってしまいましたよ。今後とも是非懇意にさせて下さい」
あれ?この人少し顔が赤くなり始めている。お酒が回り始めたか?はたまた姉さんの美貌にやられたか?
実は、神獣の皆、護衛の女性陣、召喚魔獣の皆(ウェインを除く)は絶世の美女だが、姉さんも負けないくらい美人なんだ。
普通の男なら、ここにきている俺たちの護衛や神獣達に目を奪われるのが普通と思えるほどのレベルなのだが、このの重鎮たちは錬金関係の話が出てからは全くそのような気配はなかった。女性より錬金なのだろう。
しかしそんな中、このリノス王子は姉さんに淡い恋心?を抱いているようにも見える・・ような、見えないような。
こんな事を言うと怒られるかもしれないが、俺の前世は中学3年生だから・・15歳。実は今と同じ年齢なのだが、そうするとソフィア姉さんの年も推して知るべし・・・本には決して言わない、いや言えない。
しかし、あの優しい性格、美貌、均整の取れたスタイルの三拍子なのに浮いた話は一切ないのだ。
俺が知らないだけかもしれないけどさ・・
ウチの男の召喚魔獣にも3拍子揃ったのがいたが、今は<アルダ王国>でお留守番だ。
同じ3拍子同士くっつけば6拍子かも?と思った時もあったが、ウェインは護衛に徹しており、姉さんもフランクに接する物の、通常の会話しかしているのを聞いたことがない。
そんな状況なので<アルダ王国>の今後と同じくらいに、姉さんの事も気になっているのだ。
余計なお世話かもしれないが、姉さんには俺が前世で味わえなかった幸せを掴んで欲しい。
もし、もしもだよ?色々うまく行ったとする。そうするとリノス兄さんになるわけだよね?そう考えると、まだ深くは知らないが人柄も文句ないと思うし、見た目も良い。きっと姉さんも幸せになれるのではないかと思ってしまう。
と、ふとロイド兄さんと目が合った。この人は直情型だが感だけは異常に鋭い。
スキル<第六感>とか持っているんじゃないだろうか。
魔獣のから揚げ?を頬張りながらこちらに近づき、いきなり肩を組んで小さな声で俺に、
「ジン、ソフィア姉さん良い感じなんじゃないか?王族との挨拶だからしょうがない部分はあるが、初対面であれほど長く喋るなんて姉さんにしては珍しいよな?少なくとも悪い感情はないと思う。そしてリノス王子も見るからにダキューンて感じだな。俺らお邪魔虫は少し離れようぜ??」
兄さんは俺と同じようなことを思っていたようで、一部解り辛い部分も理解することができた。兄さんは兄さんなりに、姉さんの事を気にかけているのだ。俺の家族は最高だな。
そして、俺と兄さんは席を離れるため王子に近づいた。
「リノス王子、我らは少し別のテーブルの食事もしてみたく移動させて頂きます故、姉をよろしくお願いいたします」
うぉ~~、兄さんがまともにしゃべった!!
これには兄さんの近衛騎士のミーナも少し目を大きく見開いていた。
いや、俺やラム、近くにいた<アルダ王国>の関係者は皆同じ様子だった。
リノス王子はその様子に気が付き、頭に???が浮かんでいたが姉さんと二人になれるのが嬉しいのか、快く了承してくれた。
あ、でも姉さんの近衛騎士ハルドはあまり離れていないよ。
そうして移動した先で、
「おい、ジン。やっぱり俺の思った通りに事が進みそうだぜ。リノス王子もここは男を見せてグァーッと一気に攻め落とすべきだと思わないか?」
「う・・うん。まぁ姉さんには幸せになってもらいたいからね」
遠巻きに見ても、おいしい食事やお酒、そして国同士の同盟もうまく行ったこともありかなり打ち解けているように見える。
近衛騎士であるハルドも微笑ましくその姿を見ており、<フラウス王国>の状態や王子の性格等を考慮して若干警戒レベルを下げているようだ。
我ら<アルダ王国>の優秀な近衛騎士があの状態になっているという事は、リノス王子も警戒するような人物ではないのだろう。
とすると、近衛騎士達や影にいる召喚魔獣達にもこの日本食を食べて貰いたい。
近衛騎士はこちらからかなりお願いしないと、決して護衛をやめようとはしない。影に潜む護衛は存在すら明らかにしていないし・・どうするかな?
ここは父さんに相談したいが、母さんと一緒にリンデム王の相手をしている。
どうしようか考えがまとまらず、少し挙動不審になっていると、リンデム王と父さん母さんがこちらに近づいてきた。
「ジンよ、どうした?」
「あ、父さん、実はここのおいしい食事・・俺の前世の食事と同じなんだけど是非近衛騎士達にも食べてもらいたくて・・」
あえて達を付けることにより、父さんなら察してくれるだろう。
「なんと、ジン殿、あなたはニホンという国の記憶があるのか?」
食い気味にリンデム王が質問してきた。
「ええ、私は日本という国で15歳まで生まれ育った記憶があります」
「そうだったのか。実は我らが祖先の<シータ王国>に召喚された者もニホンという所から来たらしいのだ。そして故郷を毎日思い出せるように、召喚時に得られた強大な力の一部を使ってこれらの食事を作ったのだよ。伝承によれば、この食事ができるようになった始めの頃は涙を流しながら食べていたそうだ。きっと故郷に帰れずに寂しい思いをしていたのだろう。そう考えると、無理やり故郷から召喚させた<シータ王国>はやはり許せんな」
ここの国の人も熱い人が多く、このリンデム王も自らの祖先に対する想いを思い出して、怒りにより少々酔いが醒めたようだ。
「リンデム王よ、実はジンは前世と今世でも少々辛い思いをしているので、ニホンと言う所の話はまた日を改めてで良いでしょうか?」
「これは配慮が足りずに申し訳ない。今後長い付き合いをさせて頂くのだから、その辺りはまたの機会としよう」
「ご配慮ありがとうございます。ところでリンデム王、大変申し訳ないお願いなのですが、今後の話をさせて頂くにあたり一度家族で意見を纏めた上でお話させて頂きたいため、どこか別室をお借りいただくことはできますでしょうか?また、大変厚かましいお願いですが我ら近衛騎士にも食事をさせたく一部食事もお持ちしてよろしいか?」
「もちろんですぞ、アルダ王。おい、皆さまを別室にご案内しろ。お前たちは配膳の準備だ」
そうして俺の意図を汲んでくれた父さんの機転により、近衛騎士や召喚魔獣にも日本の食事をしてもらえることになった。
例えば冷蔵庫や冷凍庫の話をすると、ざわざわ・・がやがや・・
掃除機の話をすれば、ドヨドヨ・・ワイワイ・・
自動車、飛行機の話をすれば、もはや狂喜乱舞で落ち着けなかった。
一瞬ラムが厳戒態勢に入ったのは言うまでもない。
それ程の勢いでこっちに群がってきたのだ。
その後は日本の食事?を楽しみつつ難しい話は一切わからない為空気と化していたロイド兄さんと、こちらは全てわかった上で父さんに全てを任せて口を出さなかったソフィア姉さんと、この食事について少し説明をしていた。
母さんは父さんに付き添っているよ。
そんな中、質の良い・・それでいて過剰ではない装飾をしている男性がこちらに近づいて自己紹介をしてくれた。
「お初にお目にかかります。<アルダ王国>の王族の皆様。私はこの<フラウス王国>の第二王子になりますリノスと申します。以後お見知りおきをお願いいたします」
この国の人は皆さっぱりしていて、無駄な駆け引きとかはしなさそうなタイプが多そうに見える。
代表してソフィア姉さんが、
「ご丁寧にありがとうございます。我々との同盟についても深く感謝申し上げます。私は<アルダ王国>第一王女のソフィア、こちらにいるのが第一王子のロイド、そして先ほどリンデム王とお話しさせて頂いたのか第二王子のジンです。リノス王子には是非とも我が<アルダ王国>にお越しいただき、共に国を発展させるべく研鑽させて頂ければと思っております」
「ありがとうございます。実は私も錬金関連には目がなくて先ほどのドロップアイテムの指輪など、あまりの驚きに息が止まってしまいましたよ。今後とも是非懇意にさせて下さい」
あれ?この人少し顔が赤くなり始めている。お酒が回り始めたか?はたまた姉さんの美貌にやられたか?
実は、神獣の皆、護衛の女性陣、召喚魔獣の皆(ウェインを除く)は絶世の美女だが、姉さんも負けないくらい美人なんだ。
普通の男なら、ここにきている俺たちの護衛や神獣達に目を奪われるのが普通と思えるほどのレベルなのだが、このの重鎮たちは錬金関係の話が出てからは全くそのような気配はなかった。女性より錬金なのだろう。
しかしそんな中、このリノス王子は姉さんに淡い恋心?を抱いているようにも見える・・ような、見えないような。
こんな事を言うと怒られるかもしれないが、俺の前世は中学3年生だから・・15歳。実は今と同じ年齢なのだが、そうするとソフィア姉さんの年も推して知るべし・・・本には決して言わない、いや言えない。
しかし、あの優しい性格、美貌、均整の取れたスタイルの三拍子なのに浮いた話は一切ないのだ。
俺が知らないだけかもしれないけどさ・・
ウチの男の召喚魔獣にも3拍子揃ったのがいたが、今は<アルダ王国>でお留守番だ。
同じ3拍子同士くっつけば6拍子かも?と思った時もあったが、ウェインは護衛に徹しており、姉さんもフランクに接する物の、通常の会話しかしているのを聞いたことがない。
そんな状況なので<アルダ王国>の今後と同じくらいに、姉さんの事も気になっているのだ。
余計なお世話かもしれないが、姉さんには俺が前世で味わえなかった幸せを掴んで欲しい。
もし、もしもだよ?色々うまく行ったとする。そうするとリノス兄さんになるわけだよね?そう考えると、まだ深くは知らないが人柄も文句ないと思うし、見た目も良い。きっと姉さんも幸せになれるのではないかと思ってしまう。
と、ふとロイド兄さんと目が合った。この人は直情型だが感だけは異常に鋭い。
スキル<第六感>とか持っているんじゃないだろうか。
魔獣のから揚げ?を頬張りながらこちらに近づき、いきなり肩を組んで小さな声で俺に、
「ジン、ソフィア姉さん良い感じなんじゃないか?王族との挨拶だからしょうがない部分はあるが、初対面であれほど長く喋るなんて姉さんにしては珍しいよな?少なくとも悪い感情はないと思う。そしてリノス王子も見るからにダキューンて感じだな。俺らお邪魔虫は少し離れようぜ??」
兄さんは俺と同じようなことを思っていたようで、一部解り辛い部分も理解することができた。兄さんは兄さんなりに、姉さんの事を気にかけているのだ。俺の家族は最高だな。
そして、俺と兄さんは席を離れるため王子に近づいた。
「リノス王子、我らは少し別のテーブルの食事もしてみたく移動させて頂きます故、姉をよろしくお願いいたします」
うぉ~~、兄さんがまともにしゃべった!!
これには兄さんの近衛騎士のミーナも少し目を大きく見開いていた。
いや、俺やラム、近くにいた<アルダ王国>の関係者は皆同じ様子だった。
リノス王子はその様子に気が付き、頭に???が浮かんでいたが姉さんと二人になれるのが嬉しいのか、快く了承してくれた。
あ、でも姉さんの近衛騎士ハルドはあまり離れていないよ。
そうして移動した先で、
「おい、ジン。やっぱり俺の思った通りに事が進みそうだぜ。リノス王子もここは男を見せてグァーッと一気に攻め落とすべきだと思わないか?」
「う・・うん。まぁ姉さんには幸せになってもらいたいからね」
遠巻きに見ても、おいしい食事やお酒、そして国同士の同盟もうまく行ったこともありかなり打ち解けているように見える。
近衛騎士であるハルドも微笑ましくその姿を見ており、<フラウス王国>の状態や王子の性格等を考慮して若干警戒レベルを下げているようだ。
我ら<アルダ王国>の優秀な近衛騎士があの状態になっているという事は、リノス王子も警戒するような人物ではないのだろう。
とすると、近衛騎士達や影にいる召喚魔獣達にもこの日本食を食べて貰いたい。
近衛騎士はこちらからかなりお願いしないと、決して護衛をやめようとはしない。影に潜む護衛は存在すら明らかにしていないし・・どうするかな?
ここは父さんに相談したいが、母さんと一緒にリンデム王の相手をしている。
どうしようか考えがまとまらず、少し挙動不審になっていると、リンデム王と父さん母さんがこちらに近づいてきた。
「ジンよ、どうした?」
「あ、父さん、実はここのおいしい食事・・俺の前世の食事と同じなんだけど是非近衛騎士達にも食べてもらいたくて・・」
あえて達を付けることにより、父さんなら察してくれるだろう。
「なんと、ジン殿、あなたはニホンという国の記憶があるのか?」
食い気味にリンデム王が質問してきた。
「ええ、私は日本という国で15歳まで生まれ育った記憶があります」
「そうだったのか。実は我らが祖先の<シータ王国>に召喚された者もニホンという所から来たらしいのだ。そして故郷を毎日思い出せるように、召喚時に得られた強大な力の一部を使ってこれらの食事を作ったのだよ。伝承によれば、この食事ができるようになった始めの頃は涙を流しながら食べていたそうだ。きっと故郷に帰れずに寂しい思いをしていたのだろう。そう考えると、無理やり故郷から召喚させた<シータ王国>はやはり許せんな」
ここの国の人も熱い人が多く、このリンデム王も自らの祖先に対する想いを思い出して、怒りにより少々酔いが醒めたようだ。
「リンデム王よ、実はジンは前世と今世でも少々辛い思いをしているので、ニホンと言う所の話はまた日を改めてで良いでしょうか?」
「これは配慮が足りずに申し訳ない。今後長い付き合いをさせて頂くのだから、その辺りはまたの機会としよう」
「ご配慮ありがとうございます。ところでリンデム王、大変申し訳ないお願いなのですが、今後の話をさせて頂くにあたり一度家族で意見を纏めた上でお話させて頂きたいため、どこか別室をお借りいただくことはできますでしょうか?また、大変厚かましいお願いですが我ら近衛騎士にも食事をさせたく一部食事もお持ちしてよろしいか?」
「もちろんですぞ、アルダ王。おい、皆さまを別室にご案内しろ。お前たちは配膳の準備だ」
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