122 / 170
二度目の戦闘
私はレイラ(3)
しおりを挟む
ふと目が覚めると、柔らかい日差しが入っている部屋のフカフカのベットの上でした。
その横には、ラム殿が椅子に座った状態で優しくこちらを見ています。
「目が覚めた?調子はどうかな?」
「ありがとうございます。なぜ眠くなってしまったのか、寝てしまったのかわかりませんが、おかげで頭もすっきりした気がします。これからジン様の元へ伺いたいのですがいいですか?」
「もちろん。でも・・・そっか、契約魔獣だからジン様の状態は何となくわかっているんだったよね?」
「はい、その通りです。契約者と契約魔獣、そして契約魔獣通しはお互いの状態が何となくわかってしまうんです。なので、モモ様の状態も何となくわかります」
「そっか。なら説明は必要ないわね。行きましょ」
ラム殿は私と共に部屋を出て、ジン様の部屋に行ったのです。
もちろんジン様の状態は分かっています。
モモ様を奪われて、そして前世で裏切られても、以前は優しく接してくれていたあの女に身を切られ・・更には私を除く幻獣部隊の全滅。あまりのショックに相当ふさぎ込んでしまっている状態なのは把握しています。
睡眠をとったおかげでしょうか?私は幻獣部隊のメンバーについて、悲しいながらも区切りをつけることができました。
と言うのも、私が逆の立場だったとしたら、ジン様の為に喜んでこの命を差し出します。その結果、ジン様が無事であるならば後悔は一切ない・・いえ、ジン様と共に過ごせないことは大きな後悔にはなりますが、ジン様のお命と比べれば些細なことです。
そして、私の仲間たちはその想いのままジン様のために命を散らせたのです。なので私は、悲しい気持ちには蓋をして、その蓋が決してあかないように、ジン様への想いをその蓋の上に乗せることにしたのです。
でも、時々は、楽しかった仲間との思い出を思い出させてくださいね。
きっとその思い出が、私に更なる力を与えてくれるでしょう。
ジン様にして頂いたことを自慢して羨ましがられたり、逆に羨ましい話を聞かされたり、そのやり取りを見て少し呆れているウェイン・・そんな楽しい思い出が・・・
よし!!気持ちは切り替わりました
丁度ジン様の部屋の前につきました。
私とラム殿はジン様の部屋に入ります。
すると、トーカ様、シロ様がジン様に寄り添っています。
ソラ様はモモ様とドルロイの偵察任務に行っているので不在です。
私を見たジン様はソファから立ち上がり、私を優しく抱きしめて下さいました。
「レイラ、他の皆の事・・済まない」
ジン様も震えています。
「ジン様、私は思うんです。私もですが、皆はとっても幸せだったと。召喚して頂いた上に契約までして頂き、そしてLvの大幅な増加。その後は要職に就かせて頂いた上に自由に部隊を調整もできる。更にはお祭りも経験させて頂きました。召喚魔獣として、こんなにも幸せな暮らしができた者はこれまでいないでしょう。そして、私たちはジン様の為に存在するのです。ジン様をお守りすることができて、皆心から喜んでいます。ですから、決して謝らないでください。皆、本当にジン様の為になれて喜んでいるんです」
あれ?なんだか視界がぼやけていますが、私の言いたいことはきっとジン様に伝わっているでしょう。
ジン様が私を優しく、本当に優しく抱きしめて続けて下さいます。
フフフ、皆、羨ましいでしょ?でも、これは皆がジン様の為に戦ってくれたご褒美だから、この喜びは皆で分け合いましょうね。
「ジン様、ありがとうございます。これからも私は幻獣部隊を代表してジン様の為にこの力を使わせて頂きたいと思っています。これが皆の望みなのです。ですから、何も気に病むことはありません。私は悲しいジン様のお顔を見ていると、とても切なくなってしまいます。お辛いでしょうが、幻獣の皆、そして<アルダ王国>の皆様の為にも笑顔でいて頂けないでしょうか?」
ジン様の私を抱きしめる力が少し強くなりました。
「わかった。こんなにウジウジしていたら、ウェインにも何言われるかわからないしな。丁度ユージにも同じようなことをさんざん言われていたんだ。お前のためだけに、お前の事だけを想って散った命を無駄にするのか!!とかね。ありがとうレイラ。そしてトーカ、シロ、ラム、これからもこんな俺をよろしくね」
皆、ジン様は持ち直していただけましたよ。皆が私に力をくれたおかげですね。
そして、ジン様は笑顔を見せて下さいました。
「よし、じゃあまずは辛いけど被害状況の確認だ。俺の知る限り、幻獣の皆、そしてウェインの<影魔法>にのまれたままの【諜報部隊】隊員、そしてモモが操られている・・・だけど、これ以上の被害はある?」
「いいえ、防壁の被害はありますが、人の被害はそこまでです。何とか<アルダ王国>全員の力で抑え込めました」
そこには、悲しさを内に秘めながらもいつも通りに振舞っていただいているジン様のお姿がありました。
「そうか、<神狼>の町の状況はソラからある程度情報は入るとして、地下迷宮はどうなっているのか確認しよう。水晶さんんに全ての権限を使っていいようにしているから、上手くやってくれているとは思うんだ。管理補助者であるモモがあっちにいる以上、何が起こっても不思議ではないからな」
そうして、ジン様はおそらく<念話>で交信を行っているのでしょうが、いつもと違い何の反応もありません。
「・・まずいな。水晶さんと連絡が取れない。<神狼>の地下迷宮の状況確認ができなくなっている。すでに解除はしているはずだが、あそこから他の地下迷宮に<転移>することができる機能があるので、安全のためにまずは状況を確認しよう」
地下迷宮をいつもジン様の代わりに管理してくださっている水晶様との連絡が取れない。そうなりますと、ジン様の危惧されている通り、万が一モモ様の管理補助者の権限を利用して他の地下迷宮に<転移>されてしまうと、ここ<魔界森>については戦力的には大丈夫かもしれませんが、その他の地下迷宮の町については壊滅的なダメージを受けてしまうかもしれません。
これは確かに一大事で、即確認する必要があるでしょう。
「ジン様、では私レイラがその任務お引き受けします」
「いや、モモがあっちにいる以上この任務は神獣でないと危険だ。・・・今ソラに確認したが、やはりモモがいる以上ソラはあの場に意識を向ける必要があるそうなので、トーカ、行ってくれるか?」
「ジンが心配だけど、わかった。シロ、ジンのことよろしくね」
ジン様はソラ様に<念話>で確認を取られたようです。
そして、シロ様がトーカ様に頷いた瞬間に、トーカ様は<転移>を使われました。
きっと、即<神狼>の町に行ったのでしょう。
確かにジン様の仰る通り、私では力不足です。少々悲しいですが、こればかりはどうしようもありません。万が一私が<心身操作>でもされたらジン様にご迷惑をおかけしてしまいます。
「トーカの調査結果待ちになるけど、万が一<神狼>の地下迷宮にあいつらが侵入していたら、あそこは廃棄しなくてはならないだろうな」
ジン様の仰っている廃棄とは、以前ドルロイの国にある<S:帝級>を育てることができる地下迷宮と同じように、完全に潰してしまう事を仰っているのでしょう。
少し悲しそうなのは、モモ様との再会された場所であるからだと思います。
程無くして、トーカ様が戻ってこられました。
この短い時間ジン様の元を離れるだけでも、ジン様の事を心配されてた気持ちはよくわかりますね。
「ジン、これはもうソラから聞いていると思うけど、あいつらは<神狼>の町にいるだけで地下迷宮にはいなかったよ。それでね、地下迷宮なんだけど、何だか膜が張ってて中に入れなかったの。<転移>もできなかったよ」
「そうなのか?俺も試してみるか・・」
ジン様は<転移>を試されているようですが、一向に<転移>する気配はありません。
「俺も行けなくなってる。水晶さんとも連絡が取れないし、何かあるな。だが、そうするとあいつらも入れないという事か?まさかあいつらが何かしてこんな状況になっているなら本当に最悪の状況だが・・今のところ他の地下迷宮には異常はないな・・トーカ、ソラと協力してあいつらの監視を強化した上で、状況を確認してくれ」
「わかったわ」
そういってトーカ様は再び<転移>を使用して<神狼>の町に行かれました。
ドルロイのせいで平和が脅かされています。
早く前のように楽しい世界が訪れますように。
その横には、ラム殿が椅子に座った状態で優しくこちらを見ています。
「目が覚めた?調子はどうかな?」
「ありがとうございます。なぜ眠くなってしまったのか、寝てしまったのかわかりませんが、おかげで頭もすっきりした気がします。これからジン様の元へ伺いたいのですがいいですか?」
「もちろん。でも・・・そっか、契約魔獣だからジン様の状態は何となくわかっているんだったよね?」
「はい、その通りです。契約者と契約魔獣、そして契約魔獣通しはお互いの状態が何となくわかってしまうんです。なので、モモ様の状態も何となくわかります」
「そっか。なら説明は必要ないわね。行きましょ」
ラム殿は私と共に部屋を出て、ジン様の部屋に行ったのです。
もちろんジン様の状態は分かっています。
モモ様を奪われて、そして前世で裏切られても、以前は優しく接してくれていたあの女に身を切られ・・更には私を除く幻獣部隊の全滅。あまりのショックに相当ふさぎ込んでしまっている状態なのは把握しています。
睡眠をとったおかげでしょうか?私は幻獣部隊のメンバーについて、悲しいながらも区切りをつけることができました。
と言うのも、私が逆の立場だったとしたら、ジン様の為に喜んでこの命を差し出します。その結果、ジン様が無事であるならば後悔は一切ない・・いえ、ジン様と共に過ごせないことは大きな後悔にはなりますが、ジン様のお命と比べれば些細なことです。
そして、私の仲間たちはその想いのままジン様のために命を散らせたのです。なので私は、悲しい気持ちには蓋をして、その蓋が決してあかないように、ジン様への想いをその蓋の上に乗せることにしたのです。
でも、時々は、楽しかった仲間との思い出を思い出させてくださいね。
きっとその思い出が、私に更なる力を与えてくれるでしょう。
ジン様にして頂いたことを自慢して羨ましがられたり、逆に羨ましい話を聞かされたり、そのやり取りを見て少し呆れているウェイン・・そんな楽しい思い出が・・・
よし!!気持ちは切り替わりました
丁度ジン様の部屋の前につきました。
私とラム殿はジン様の部屋に入ります。
すると、トーカ様、シロ様がジン様に寄り添っています。
ソラ様はモモ様とドルロイの偵察任務に行っているので不在です。
私を見たジン様はソファから立ち上がり、私を優しく抱きしめて下さいました。
「レイラ、他の皆の事・・済まない」
ジン様も震えています。
「ジン様、私は思うんです。私もですが、皆はとっても幸せだったと。召喚して頂いた上に契約までして頂き、そしてLvの大幅な増加。その後は要職に就かせて頂いた上に自由に部隊を調整もできる。更にはお祭りも経験させて頂きました。召喚魔獣として、こんなにも幸せな暮らしができた者はこれまでいないでしょう。そして、私たちはジン様の為に存在するのです。ジン様をお守りすることができて、皆心から喜んでいます。ですから、決して謝らないでください。皆、本当にジン様の為になれて喜んでいるんです」
あれ?なんだか視界がぼやけていますが、私の言いたいことはきっとジン様に伝わっているでしょう。
ジン様が私を優しく、本当に優しく抱きしめて続けて下さいます。
フフフ、皆、羨ましいでしょ?でも、これは皆がジン様の為に戦ってくれたご褒美だから、この喜びは皆で分け合いましょうね。
「ジン様、ありがとうございます。これからも私は幻獣部隊を代表してジン様の為にこの力を使わせて頂きたいと思っています。これが皆の望みなのです。ですから、何も気に病むことはありません。私は悲しいジン様のお顔を見ていると、とても切なくなってしまいます。お辛いでしょうが、幻獣の皆、そして<アルダ王国>の皆様の為にも笑顔でいて頂けないでしょうか?」
ジン様の私を抱きしめる力が少し強くなりました。
「わかった。こんなにウジウジしていたら、ウェインにも何言われるかわからないしな。丁度ユージにも同じようなことをさんざん言われていたんだ。お前のためだけに、お前の事だけを想って散った命を無駄にするのか!!とかね。ありがとうレイラ。そしてトーカ、シロ、ラム、これからもこんな俺をよろしくね」
皆、ジン様は持ち直していただけましたよ。皆が私に力をくれたおかげですね。
そして、ジン様は笑顔を見せて下さいました。
「よし、じゃあまずは辛いけど被害状況の確認だ。俺の知る限り、幻獣の皆、そしてウェインの<影魔法>にのまれたままの【諜報部隊】隊員、そしてモモが操られている・・・だけど、これ以上の被害はある?」
「いいえ、防壁の被害はありますが、人の被害はそこまでです。何とか<アルダ王国>全員の力で抑え込めました」
そこには、悲しさを内に秘めながらもいつも通りに振舞っていただいているジン様のお姿がありました。
「そうか、<神狼>の町の状況はソラからある程度情報は入るとして、地下迷宮はどうなっているのか確認しよう。水晶さんんに全ての権限を使っていいようにしているから、上手くやってくれているとは思うんだ。管理補助者であるモモがあっちにいる以上、何が起こっても不思議ではないからな」
そうして、ジン様はおそらく<念話>で交信を行っているのでしょうが、いつもと違い何の反応もありません。
「・・まずいな。水晶さんと連絡が取れない。<神狼>の地下迷宮の状況確認ができなくなっている。すでに解除はしているはずだが、あそこから他の地下迷宮に<転移>することができる機能があるので、安全のためにまずは状況を確認しよう」
地下迷宮をいつもジン様の代わりに管理してくださっている水晶様との連絡が取れない。そうなりますと、ジン様の危惧されている通り、万が一モモ様の管理補助者の権限を利用して他の地下迷宮に<転移>されてしまうと、ここ<魔界森>については戦力的には大丈夫かもしれませんが、その他の地下迷宮の町については壊滅的なダメージを受けてしまうかもしれません。
これは確かに一大事で、即確認する必要があるでしょう。
「ジン様、では私レイラがその任務お引き受けします」
「いや、モモがあっちにいる以上この任務は神獣でないと危険だ。・・・今ソラに確認したが、やはりモモがいる以上ソラはあの場に意識を向ける必要があるそうなので、トーカ、行ってくれるか?」
「ジンが心配だけど、わかった。シロ、ジンのことよろしくね」
ジン様はソラ様に<念話>で確認を取られたようです。
そして、シロ様がトーカ様に頷いた瞬間に、トーカ様は<転移>を使われました。
きっと、即<神狼>の町に行ったのでしょう。
確かにジン様の仰る通り、私では力不足です。少々悲しいですが、こればかりはどうしようもありません。万が一私が<心身操作>でもされたらジン様にご迷惑をおかけしてしまいます。
「トーカの調査結果待ちになるけど、万が一<神狼>の地下迷宮にあいつらが侵入していたら、あそこは廃棄しなくてはならないだろうな」
ジン様の仰っている廃棄とは、以前ドルロイの国にある<S:帝級>を育てることができる地下迷宮と同じように、完全に潰してしまう事を仰っているのでしょう。
少し悲しそうなのは、モモ様との再会された場所であるからだと思います。
程無くして、トーカ様が戻ってこられました。
この短い時間ジン様の元を離れるだけでも、ジン様の事を心配されてた気持ちはよくわかりますね。
「ジン、これはもうソラから聞いていると思うけど、あいつらは<神狼>の町にいるだけで地下迷宮にはいなかったよ。それでね、地下迷宮なんだけど、何だか膜が張ってて中に入れなかったの。<転移>もできなかったよ」
「そうなのか?俺も試してみるか・・」
ジン様は<転移>を試されているようですが、一向に<転移>する気配はありません。
「俺も行けなくなってる。水晶さんとも連絡が取れないし、何かあるな。だが、そうするとあいつらも入れないという事か?まさかあいつらが何かしてこんな状況になっているなら本当に最悪の状況だが・・今のところ他の地下迷宮には異常はないな・・トーカ、ソラと協力してあいつらの監視を強化した上で、状況を確認してくれ」
「わかったわ」
そういってトーカ様は再び<転移>を使用して<神狼>の町に行かれました。
ドルロイのせいで平和が脅かされています。
早く前のように楽しい世界が訪れますように。
0
あなたにおすすめの小説
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる