150 / 170
異大陸
近衛の実力2
しおりを挟む
魔獣達の攻撃は確かに<SS:聖級>だ。その中でも上位クラスだな。
その内の一匹などは<精神干渉>系統のスキルを使っている。その上、攻撃の余波で地形が変動してきた。
でも、そんな優しい攻撃では彼らにとっては丁度いいマッサージだ。
「よし、決めた。生け捕りは辛うじて一番強いあいつ。そして私はあれとあれとあれだ」
「くっ、隊長に先を越されてしまった。では私はあれとあれとあれ」
「ふ~、ここはこのハルドが大人になりましょう。しょうがないから残り物で良いですよ」
爆風吹き荒れる中、呑気な声が聞こえてくる。
当然魔獣達にも聞こえており、更に苛烈な攻撃がされるのだが、その中を三人がゆっくりそれぞれの目標に向かって歩き始める。
ドロップの武具は展開しているが、初期状態のままだ。
ラムの状態を見る限り、武具の性能を開放してしまうと、いくら制御しても確殺瞬滅コースなので、実戦の鍛錬にならないのだろうな。
こうなると、魔獣達が哀れになってくる。
魔獣達も自らの攻撃が全き効かない状態を把握しているからか、近衛達が近づく分無意識のうちに後退している。
「隊長、これじゃあいつら逃げるかもしれないので、結界でも張りますか?」
「ああ、オルド頼むよ」
近衛達は、距離が縮まらないこの状況を改善するために、自ら一気に距離を縮めるのではなく、逃げ道を防ぐ方法を選んだ。
いつの間にかそんな術まで使えるようになっていたのか、改めて彼らの鍛錬を一度しっかり確認しようと心に誓った。
魔獣達は結界が張られたのもわからないまま後退を続け、結界の壁に背中が当たった段階でようやく状況に気が付いたようだ。
「こ、これは結界。いつの間に。貴様ら我らにこのような・・・」
魔獣のくせに大汗を流しながら、一応この中で最強のやつが呟いている。
そこに、この魔獣を捕獲する役目を負った、いや、手に入れた二コラ隊長が爽やかに告げる。
「そこの魔獣、お前の相手は私になった。喜べ、そちらにいらっしゃるジン様の寛大な処置により、お前だけはこの場で滅される事はない。つまり私はお前を殺せない。なかなかのハンデだと思わないか?是非力の限り抗って見せてくれ」
「な、そうか、捕縛の場合はハンデ戦になるのか。クッソ、流石は隊長・・・美味しい条件を持っていかれた」
「うむ、だが我らももう既に同じ知識は得られたので、次は捕縛対象を獲物にする事を主張しよう」
「フフフ、オルド、ハルドよ、残念だったな。だが既に今回はこの私が捕縛の任を承ったのだ。この決定は覆らないぞ。ハハハハ」
未だに無意識に魔獣達を煽っているが、実は魔獣の攻撃は一切止んでいない。彼らは本当に必死に攻撃を仕掛けている状況なのだ。
「き、貴様ら~、どこまでも我らをコケにするか。確かに貴様らは別格の強さだ。だが魔神様には遠く及ばない。我らがここで果てたとしても、魔神様の手にかかれば貴様らなど赤子の手を捻るような物だ。精々つかの間の勝利に酔うんだな」
最後に、負け惜しみのような脅しをかけてきた。
この状況ではどうやっても近衛達には勝てない事を悟ったのだろう。
だが、その脅しすら近衛は無意識に躱して見せた。
今回の戦いは、精神戦か?と思う程だ。
「隊長、聞いた?聞きました?今回は俺達かなり譲歩したので、あいつの言っていた魔神とやらは俺で良いですよね?」
「バカ、ハルド、俺達と言え俺達と。何ちゃっかりお前だけ美味しい所持っていこうとしてるんだよ」
「いや、【近衛部隊】隊長としてあまり無責任なことは言えない。ここは改めて仕切りなおして魔神の対戦相手を決める必要がある、と私は思う。つまり、この場での事はノーカンだ!!」
「何がノーカンだこのエセ隊長!」
「そうだそうだ、ここは公平に多数決で行くべきだ」
「何が公平だ。お前達は絶対グルだろ」
【近衛部隊】が精神的に崩壊してしまった気がする。
本当の彼らのキャラはこんな残念キャラなのだろうか?
強大な力を得てしまった者達の内、傲慢になったり他者を見下す者が一定数いると言われているので、それに比べればましだが・・・
「フフフ、ご主人様、二コラ隊長始めとした近衛の方々は、実戦で力を試せる機会に浮かれているだけですよ」
モモがフォローしてくれるが、何だか微妙だ。
そんな中、魔獣達は決死の覚悟でくだらない話をしている近衛達に向かって行った。
近衛の三人はと言うと、今だギャーギャーやっているが、その状態のまま、つまり魔獣に目もくれていない状態で通常状態の武具を、一度振るった。
すると、魔獣達は一匹を残してバラバラになってしまったのだ。
これを見ていた一番後方にいた魔獣は、一瞬で戦意を刈り取られて膝をつき動かなくなってしまったのだ。
「ちょ、隊長、オルド、もう少し手加減しないと!何の訓練にもならないじゃないか?」
「お前も一緒だろハルド!手加減する事も訓練だろ!」
「いやいや、私は担当であるあの生け捕りの魔獣、ホレ、そこに蹲っている魔獣の足にかなり手加減した攻撃を当てている。つまり手加減がきちんとできているという事だ」
「いや、手加減はしたはずなのだが・・・まさかこんなに脆いとは・・・」
そうか!このキャラ、ノレンド副隊長とランドル副隊長の元の姿に似ているんだ。彼らが真面目になった分、近衛達がおかしくなったのか?
そんなこんなで、<コビア大陸>の奪還と捉えられてしまっている人々の救出はあっけなく終了した。
しかし、奪還したは良いが、このままだと再度魔神軍が攻めてくる可能性がある。瘴気の除去も割と面倒なので、誰かを駐留させる必要があるかもしれない。
今回の戦闘だけでは判断できないが、もし彼らの戦闘能力がこの程度であれば、<アルダ王国>が誇る副隊長クラス以上が一人でもいれば安全に防衛できると判断した。
帰ってから、状況を全員に報告して今後の方針を立てれば良いな。
そして、この地に封印されてしまっている神についても、この魔獣が何か知っていればいいのだが・・・
この魔獣に関しては、<アルダ王国>王都に連れて行くわけにはいかないので、<神狼>の町にある鍛錬場の一角を隔離して、そこに連行した。
隔離したのは、間違って北野や北野を目標としている鍛錬中の隊員の訓練を邪魔しないようにする為だ。
一旦<念話>で軽く状況を幹部全員に説明し、【技術開発部隊】のガジム隊長に<神狼>の町に来てもらった。
「ジン様、お待たせしました。二コラ隊長、実戦はどうでしたか?そこの魔獣・・・<SS:聖級>ですな。だが、まだまだ鍛錬が足りんようだ。こいつは北野をクリアした隊員の次の目標とするのですか?」
「ありがとうございます、ガジム隊長。正直何の鍛錬にもならない、得る事のなかった実践でした。この魔獣は今のところ情報を得る為に捕えているので、その後についてはジン様の判断待ちになっています。ですが、ガジム隊長の案、良い案ですね。ジン様、この件について前向きに検討いただけますでしょうか?」
二コラ隊長を始めとした近衛達は、すっかり落ち着いたようだ。
「あ、あぁ、わかった。検討しておくよ」
あまりの変わりっぷりに、少し驚いて、どもってしまった。
そうそう、肝心な事をガジム隊長に聞かないといけないな。
「ガジム隊長、こいつを北野と隔離した状態でこの鍛錬場の一角に投獄しておきたいんだけど、安全にできるかな?それと万が一の自害も防ぎたい」
「お任せくださいジン様。この程度のレベルの魔獣であれば何の問題もありませんな」
いやいや、一応<SS:聖級>なんですけどね?自分でもそう言っていたでしょガジム隊長。
「我ら【技術開発部隊】も、各種素材を集める際に戦闘は必要になりますから、暇を見つけては鍛錬しているのですが、こいつであれば隊員達の良い的になってくれそうですな。ハハハ」
この<アルダ王国>の副隊長以上のクラスは、レベルの概念がおかしくなっている事に、俺はこの時初めて気が付いたのだ。
あまりに<魔界森>の塔五階層でゆっくりしすぎていたらしい。
その内の一匹などは<精神干渉>系統のスキルを使っている。その上、攻撃の余波で地形が変動してきた。
でも、そんな優しい攻撃では彼らにとっては丁度いいマッサージだ。
「よし、決めた。生け捕りは辛うじて一番強いあいつ。そして私はあれとあれとあれだ」
「くっ、隊長に先を越されてしまった。では私はあれとあれとあれ」
「ふ~、ここはこのハルドが大人になりましょう。しょうがないから残り物で良いですよ」
爆風吹き荒れる中、呑気な声が聞こえてくる。
当然魔獣達にも聞こえており、更に苛烈な攻撃がされるのだが、その中を三人がゆっくりそれぞれの目標に向かって歩き始める。
ドロップの武具は展開しているが、初期状態のままだ。
ラムの状態を見る限り、武具の性能を開放してしまうと、いくら制御しても確殺瞬滅コースなので、実戦の鍛錬にならないのだろうな。
こうなると、魔獣達が哀れになってくる。
魔獣達も自らの攻撃が全き効かない状態を把握しているからか、近衛達が近づく分無意識のうちに後退している。
「隊長、これじゃあいつら逃げるかもしれないので、結界でも張りますか?」
「ああ、オルド頼むよ」
近衛達は、距離が縮まらないこの状況を改善するために、自ら一気に距離を縮めるのではなく、逃げ道を防ぐ方法を選んだ。
いつの間にかそんな術まで使えるようになっていたのか、改めて彼らの鍛錬を一度しっかり確認しようと心に誓った。
魔獣達は結界が張られたのもわからないまま後退を続け、結界の壁に背中が当たった段階でようやく状況に気が付いたようだ。
「こ、これは結界。いつの間に。貴様ら我らにこのような・・・」
魔獣のくせに大汗を流しながら、一応この中で最強のやつが呟いている。
そこに、この魔獣を捕獲する役目を負った、いや、手に入れた二コラ隊長が爽やかに告げる。
「そこの魔獣、お前の相手は私になった。喜べ、そちらにいらっしゃるジン様の寛大な処置により、お前だけはこの場で滅される事はない。つまり私はお前を殺せない。なかなかのハンデだと思わないか?是非力の限り抗って見せてくれ」
「な、そうか、捕縛の場合はハンデ戦になるのか。クッソ、流石は隊長・・・美味しい条件を持っていかれた」
「うむ、だが我らももう既に同じ知識は得られたので、次は捕縛対象を獲物にする事を主張しよう」
「フフフ、オルド、ハルドよ、残念だったな。だが既に今回はこの私が捕縛の任を承ったのだ。この決定は覆らないぞ。ハハハハ」
未だに無意識に魔獣達を煽っているが、実は魔獣の攻撃は一切止んでいない。彼らは本当に必死に攻撃を仕掛けている状況なのだ。
「き、貴様ら~、どこまでも我らをコケにするか。確かに貴様らは別格の強さだ。だが魔神様には遠く及ばない。我らがここで果てたとしても、魔神様の手にかかれば貴様らなど赤子の手を捻るような物だ。精々つかの間の勝利に酔うんだな」
最後に、負け惜しみのような脅しをかけてきた。
この状況ではどうやっても近衛達には勝てない事を悟ったのだろう。
だが、その脅しすら近衛は無意識に躱して見せた。
今回の戦いは、精神戦か?と思う程だ。
「隊長、聞いた?聞きました?今回は俺達かなり譲歩したので、あいつの言っていた魔神とやらは俺で良いですよね?」
「バカ、ハルド、俺達と言え俺達と。何ちゃっかりお前だけ美味しい所持っていこうとしてるんだよ」
「いや、【近衛部隊】隊長としてあまり無責任なことは言えない。ここは改めて仕切りなおして魔神の対戦相手を決める必要がある、と私は思う。つまり、この場での事はノーカンだ!!」
「何がノーカンだこのエセ隊長!」
「そうだそうだ、ここは公平に多数決で行くべきだ」
「何が公平だ。お前達は絶対グルだろ」
【近衛部隊】が精神的に崩壊してしまった気がする。
本当の彼らのキャラはこんな残念キャラなのだろうか?
強大な力を得てしまった者達の内、傲慢になったり他者を見下す者が一定数いると言われているので、それに比べればましだが・・・
「フフフ、ご主人様、二コラ隊長始めとした近衛の方々は、実戦で力を試せる機会に浮かれているだけですよ」
モモがフォローしてくれるが、何だか微妙だ。
そんな中、魔獣達は決死の覚悟でくだらない話をしている近衛達に向かって行った。
近衛の三人はと言うと、今だギャーギャーやっているが、その状態のまま、つまり魔獣に目もくれていない状態で通常状態の武具を、一度振るった。
すると、魔獣達は一匹を残してバラバラになってしまったのだ。
これを見ていた一番後方にいた魔獣は、一瞬で戦意を刈り取られて膝をつき動かなくなってしまったのだ。
「ちょ、隊長、オルド、もう少し手加減しないと!何の訓練にもならないじゃないか?」
「お前も一緒だろハルド!手加減する事も訓練だろ!」
「いやいや、私は担当であるあの生け捕りの魔獣、ホレ、そこに蹲っている魔獣の足にかなり手加減した攻撃を当てている。つまり手加減がきちんとできているという事だ」
「いや、手加減はしたはずなのだが・・・まさかこんなに脆いとは・・・」
そうか!このキャラ、ノレンド副隊長とランドル副隊長の元の姿に似ているんだ。彼らが真面目になった分、近衛達がおかしくなったのか?
そんなこんなで、<コビア大陸>の奪還と捉えられてしまっている人々の救出はあっけなく終了した。
しかし、奪還したは良いが、このままだと再度魔神軍が攻めてくる可能性がある。瘴気の除去も割と面倒なので、誰かを駐留させる必要があるかもしれない。
今回の戦闘だけでは判断できないが、もし彼らの戦闘能力がこの程度であれば、<アルダ王国>が誇る副隊長クラス以上が一人でもいれば安全に防衛できると判断した。
帰ってから、状況を全員に報告して今後の方針を立てれば良いな。
そして、この地に封印されてしまっている神についても、この魔獣が何か知っていればいいのだが・・・
この魔獣に関しては、<アルダ王国>王都に連れて行くわけにはいかないので、<神狼>の町にある鍛錬場の一角を隔離して、そこに連行した。
隔離したのは、間違って北野や北野を目標としている鍛錬中の隊員の訓練を邪魔しないようにする為だ。
一旦<念話>で軽く状況を幹部全員に説明し、【技術開発部隊】のガジム隊長に<神狼>の町に来てもらった。
「ジン様、お待たせしました。二コラ隊長、実戦はどうでしたか?そこの魔獣・・・<SS:聖級>ですな。だが、まだまだ鍛錬が足りんようだ。こいつは北野をクリアした隊員の次の目標とするのですか?」
「ありがとうございます、ガジム隊長。正直何の鍛錬にもならない、得る事のなかった実践でした。この魔獣は今のところ情報を得る為に捕えているので、その後についてはジン様の判断待ちになっています。ですが、ガジム隊長の案、良い案ですね。ジン様、この件について前向きに検討いただけますでしょうか?」
二コラ隊長を始めとした近衛達は、すっかり落ち着いたようだ。
「あ、あぁ、わかった。検討しておくよ」
あまりの変わりっぷりに、少し驚いて、どもってしまった。
そうそう、肝心な事をガジム隊長に聞かないといけないな。
「ガジム隊長、こいつを北野と隔離した状態でこの鍛錬場の一角に投獄しておきたいんだけど、安全にできるかな?それと万が一の自害も防ぎたい」
「お任せくださいジン様。この程度のレベルの魔獣であれば何の問題もありませんな」
いやいや、一応<SS:聖級>なんですけどね?自分でもそう言っていたでしょガジム隊長。
「我ら【技術開発部隊】も、各種素材を集める際に戦闘は必要になりますから、暇を見つけては鍛錬しているのですが、こいつであれば隊員達の良い的になってくれそうですな。ハハハ」
この<アルダ王国>の副隊長以上のクラスは、レベルの概念がおかしくなっている事に、俺はこの時初めて気が付いたのだ。
あまりに<魔界森>の塔五階層でゆっくりしすぎていたらしい。
0
あなたにおすすめの小説
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる