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異大陸
ブロス・カムリ・コビア大陸の神解放 (ウェイン視点)
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私はジン様のおかげで再度この世界に顕現し、ジン様にお仕えさせて頂いている【諜報部隊】の隊長であるウェインだ。
再召喚の際に<SSS:神級>になることができたが、我らはジン様の為に常に研鑽を続けて行かなくてはならない。
そんな我らに与えて頂いた任務は、三大陸に封印されている神の開放、そして今だ戦闘が続いている<ブロス大陸>、<カムリ大陸>の魔神軍排除だ。
戦闘中の二大陸では、<フロイライ王国>ジョルナス第一王子と<ワンダ王国>レークト第一王子が陣頭指揮を執って魔神軍の迎撃に当たっている。
もちろん我らが隊員もこの防衛に参加し、各国に被害が出ない程度に調整しつつ拮抗させている状態であったが、この度完全排除のご指示を頂いた。その為、ある程度の力は解放しても良いだろう。
隊員の鍛練にも丁度いい。
正直に言うと、我らが全力を出してしまうと、不毛の大地・・・勝手なイメージだが、魔神の住処のように荒れ果てた大地、数々のクレーター、極寒の地、灼熱の大地等が出来上がってしまいそうなので、ある程度は隊員に任せようかと思っている。
そして、残る担当の<コビア大陸>については魔獣達は排除済みだが、新たに生み出された魔獣いるかもしれない状況だ。だが、この魔獣排除を担当した【近衛部隊】二コラ隊長によれば、残念ながら何の鍛錬にもならないレベルの魔獣しかいなかったらしいから、脅威は一切ないだろう。
とすると、神が封印されている地下迷宮の発見と攻略が必要になる<コビア大陸>を我ら【諜報部隊】であるグリフと共に担当しよう。
そして、<ブロス大陸>のジョルナス第一王子の補助に【遊撃部隊】リゲルガ副隊長、<カムリ大陸>のレークト第一王子の補助に【防衛部隊】イノザ副隊長としよう。
「リゲルガ副隊長、イノザ副隊長、各々が<ブロス大陸>と<カムリ大陸>の排除および順次神の封印されている地下迷宮所在の確認を実施していただけるか?我らは、<コビア大陸>を担当させて頂こうと思っている」
「承知しましたウェイン隊長」
「こちらも問題ありません。確かに隊長が敵の排除を行う場合、二次被害が心配ですからね」
イノザ副隊長は、なぜ私が魔獣排除担当にならなかったのかを理解しているようだ。
「その後の瘴気の排除も含めて頼む。ではグリフ副隊長、行くぞ!」
「はい」
私の腹心の部下である【諜報部隊】副隊長であるグリフ。彼は猫獣人であり類まれなる体術を有している。
だが、まだまだ伸びしろがあるので、今回の実戦である程度指導できると良いだろう。
早速<転移>し、<コビア大陸>に到着した。
念のために<神の権能>を使用して探索すると、大量の地下迷宮があるのがわかった。魔獣は地上で感知することはできなかった。
瘴気も感知しなかったので、そのまま作戦を実行する事にしよう。
「グリフ副隊長、地下迷宮はどの位置にあるか把握したか?」
「はい、隊長と比べると範囲は小さいと思いますが、感知できた数は213個です。どうでしょうか?」
「いや、少ないな。もう少し範囲を大きくできる鍛錬を追加した方が良いだろう」
「わかりました。自分が感知した213個の中に、最大規模の地下迷宮は含まれていますか?この中での最大はこの方向に60キロ程言った所にありますが・・・」
「最大の地下迷宮は、そこで問題ない。そういえばジン様から攻略後の扱いを聞いていなかったな。グリフ副隊長は何か聞いているか?」
「いいえ、特に何も」
通常地下迷宮は、攻略者が管理者になれることが<アルダ王国>幹部の間では既に知れ渡っている。
我らが攻略してしまうと、管理者に我らがなってしまうかもしれない。
もちろんジン様にその後移管することもできるだろうが・・・
念のため確認しておいた方が良いだろうか?
「隊長、ジン様に確認しておいた方が良いかもしれませんね」
グリフ副隊長も同じことを考えているようなので、念のためジン様にお伺いしよう。
『ジン様、こちらウェインです。これから神の開放を行うためにこの大陸最大の地下迷宮を攻略しますが、攻略後の管理者についてはどの様に致しましょうか?地下迷宮の内部では<念話>が使えない可能性があるので、申し訳ありませんが今確認させて頂きたくよろしくお願いします』
『ああ、そうだったね。ウェインが登録してくれていいよ』
なんともあっさりしたものだ。
私の得た知識によれば、地下迷宮の管理者はこの世界の者達が何を犠牲にしてでも手に入れたくなる物だ。残念ながらそもそも管理者自体の情報は機密扱いで、知っている者は限られるのだが・・・
そんな管理者に、ジン様は執着していない。
逆にジン様は管理が面倒くさいとおっしゃって、普段の管理にも一切口を出されていないのだ。
あまりの懐の大きさに感服するばかり、流石は我らの主だ。
いや、感動ばかりしていると任務が進まないな。
「ジン様から私が管理者になるようご指示を頂いたので、早速行こうか」
我らは<影魔法>を使用して地下迷宮に向かった。
この移動も、常にスキルを使用して少しでもレベルを上げるために行っている。
しかし、グリフ副隊長もかなり熟練の域に達しているので、60キロなど数十秒で到着してしまう。副隊長任命時から、かなり力量が上がったな。
地下迷宮の入口を確認する。地下迷宮の入口には、地下迷宮の種類がわかるような情報が表示されているのが一般的なのだ。
そこには、数々の魔獣が混ざったような魔物のレリーフがあった。
これは<アルダ王国>では見ることができなかったが、複数の魔物の混成、所謂キメラで間違いないだろう。
そうすると、ここの魔獣が持っているスキルは他の地下迷宮と比べて多彩であるはずだ。何といっても魔獣の合成なのだから。
新たな鍛錬場にも丁度いいかもしれないが、これほど便利そうな地下迷宮であれば、後程ジン様に管理者になって頂いた方が良いだろう。
一応グリフ副隊長が、この情報をどのように解釈したか確認しておこう。
「グリフ副隊長、ここの地下迷宮、どの様に見る?」
「これは明らかにキメラですね。スキルに対してはどの様な物が来るか想定ができませんので、注意が必要です」
合格だ。彼ならば油断もないし私の背中を任せられるだろう。
「よし、では行くぞ」
早速地下迷宮に二人で突入した。
一階層に入ったと同時に、<神の権能>を使って階層の把握を行う。
この地下迷宮のレベルは<S:帝級>で、階層は190階層であることが判明した。
これならば、最下層には一時間もしないうちに辿り着けるだろう。
「グリフ副隊長、ここは<S:帝級>で、190階層になっている。鍛錬も兼ねて基本的には一人で攻略してもらうが、ジン様の任務にあまり時間をかけているわけにもいかない。一時間を超えてしまうようであれば私が攻略する。そして、190階層のボスについては管理者の絡みがあるので、ジン様の指示により私が対応する」
「わかりました。そこまで情報を頂いているので一時間を切って見せます」
「よし、では私は邪魔にならないようにするとしよう。検討を祈る」
<神の権能>を使用して、気配だけではなく存在自体を極限まで絞り込み、更には<影魔法>で影の中からグリフ副隊長を見守ることにした。
グリフ副隊長は、一度気合を入れなおした上で軽く屈伸すると、<SS:聖級>の力と、そもそもの種族特性を生かした俊足で一気に階層を移動し始めた。
同時に、【諜報部隊】に必須のスキルである<探索>や<気配察知>を並行活用し、二階層につながる道を最短で導き出している。実践に適したスキルの運用ができているので、日頃の努力がうかがえる。
再召喚の際に<SSS:神級>になることができたが、我らはジン様の為に常に研鑽を続けて行かなくてはならない。
そんな我らに与えて頂いた任務は、三大陸に封印されている神の開放、そして今だ戦闘が続いている<ブロス大陸>、<カムリ大陸>の魔神軍排除だ。
戦闘中の二大陸では、<フロイライ王国>ジョルナス第一王子と<ワンダ王国>レークト第一王子が陣頭指揮を執って魔神軍の迎撃に当たっている。
もちろん我らが隊員もこの防衛に参加し、各国に被害が出ない程度に調整しつつ拮抗させている状態であったが、この度完全排除のご指示を頂いた。その為、ある程度の力は解放しても良いだろう。
隊員の鍛練にも丁度いい。
正直に言うと、我らが全力を出してしまうと、不毛の大地・・・勝手なイメージだが、魔神の住処のように荒れ果てた大地、数々のクレーター、極寒の地、灼熱の大地等が出来上がってしまいそうなので、ある程度は隊員に任せようかと思っている。
そして、残る担当の<コビア大陸>については魔獣達は排除済みだが、新たに生み出された魔獣いるかもしれない状況だ。だが、この魔獣排除を担当した【近衛部隊】二コラ隊長によれば、残念ながら何の鍛錬にもならないレベルの魔獣しかいなかったらしいから、脅威は一切ないだろう。
とすると、神が封印されている地下迷宮の発見と攻略が必要になる<コビア大陸>を我ら【諜報部隊】であるグリフと共に担当しよう。
そして、<ブロス大陸>のジョルナス第一王子の補助に【遊撃部隊】リゲルガ副隊長、<カムリ大陸>のレークト第一王子の補助に【防衛部隊】イノザ副隊長としよう。
「リゲルガ副隊長、イノザ副隊長、各々が<ブロス大陸>と<カムリ大陸>の排除および順次神の封印されている地下迷宮所在の確認を実施していただけるか?我らは、<コビア大陸>を担当させて頂こうと思っている」
「承知しましたウェイン隊長」
「こちらも問題ありません。確かに隊長が敵の排除を行う場合、二次被害が心配ですからね」
イノザ副隊長は、なぜ私が魔獣排除担当にならなかったのかを理解しているようだ。
「その後の瘴気の排除も含めて頼む。ではグリフ副隊長、行くぞ!」
「はい」
私の腹心の部下である【諜報部隊】副隊長であるグリフ。彼は猫獣人であり類まれなる体術を有している。
だが、まだまだ伸びしろがあるので、今回の実戦である程度指導できると良いだろう。
早速<転移>し、<コビア大陸>に到着した。
念のために<神の権能>を使用して探索すると、大量の地下迷宮があるのがわかった。魔獣は地上で感知することはできなかった。
瘴気も感知しなかったので、そのまま作戦を実行する事にしよう。
「グリフ副隊長、地下迷宮はどの位置にあるか把握したか?」
「はい、隊長と比べると範囲は小さいと思いますが、感知できた数は213個です。どうでしょうか?」
「いや、少ないな。もう少し範囲を大きくできる鍛錬を追加した方が良いだろう」
「わかりました。自分が感知した213個の中に、最大規模の地下迷宮は含まれていますか?この中での最大はこの方向に60キロ程言った所にありますが・・・」
「最大の地下迷宮は、そこで問題ない。そういえばジン様から攻略後の扱いを聞いていなかったな。グリフ副隊長は何か聞いているか?」
「いいえ、特に何も」
通常地下迷宮は、攻略者が管理者になれることが<アルダ王国>幹部の間では既に知れ渡っている。
我らが攻略してしまうと、管理者に我らがなってしまうかもしれない。
もちろんジン様にその後移管することもできるだろうが・・・
念のため確認しておいた方が良いだろうか?
「隊長、ジン様に確認しておいた方が良いかもしれませんね」
グリフ副隊長も同じことを考えているようなので、念のためジン様にお伺いしよう。
『ジン様、こちらウェインです。これから神の開放を行うためにこの大陸最大の地下迷宮を攻略しますが、攻略後の管理者についてはどの様に致しましょうか?地下迷宮の内部では<念話>が使えない可能性があるので、申し訳ありませんが今確認させて頂きたくよろしくお願いします』
『ああ、そうだったね。ウェインが登録してくれていいよ』
なんともあっさりしたものだ。
私の得た知識によれば、地下迷宮の管理者はこの世界の者達が何を犠牲にしてでも手に入れたくなる物だ。残念ながらそもそも管理者自体の情報は機密扱いで、知っている者は限られるのだが・・・
そんな管理者に、ジン様は執着していない。
逆にジン様は管理が面倒くさいとおっしゃって、普段の管理にも一切口を出されていないのだ。
あまりの懐の大きさに感服するばかり、流石は我らの主だ。
いや、感動ばかりしていると任務が進まないな。
「ジン様から私が管理者になるようご指示を頂いたので、早速行こうか」
我らは<影魔法>を使用して地下迷宮に向かった。
この移動も、常にスキルを使用して少しでもレベルを上げるために行っている。
しかし、グリフ副隊長もかなり熟練の域に達しているので、60キロなど数十秒で到着してしまう。副隊長任命時から、かなり力量が上がったな。
地下迷宮の入口を確認する。地下迷宮の入口には、地下迷宮の種類がわかるような情報が表示されているのが一般的なのだ。
そこには、数々の魔獣が混ざったような魔物のレリーフがあった。
これは<アルダ王国>では見ることができなかったが、複数の魔物の混成、所謂キメラで間違いないだろう。
そうすると、ここの魔獣が持っているスキルは他の地下迷宮と比べて多彩であるはずだ。何といっても魔獣の合成なのだから。
新たな鍛錬場にも丁度いいかもしれないが、これほど便利そうな地下迷宮であれば、後程ジン様に管理者になって頂いた方が良いだろう。
一応グリフ副隊長が、この情報をどのように解釈したか確認しておこう。
「グリフ副隊長、ここの地下迷宮、どの様に見る?」
「これは明らかにキメラですね。スキルに対してはどの様な物が来るか想定ができませんので、注意が必要です」
合格だ。彼ならば油断もないし私の背中を任せられるだろう。
「よし、では行くぞ」
早速地下迷宮に二人で突入した。
一階層に入ったと同時に、<神の権能>を使って階層の把握を行う。
この地下迷宮のレベルは<S:帝級>で、階層は190階層であることが判明した。
これならば、最下層には一時間もしないうちに辿り着けるだろう。
「グリフ副隊長、ここは<S:帝級>で、190階層になっている。鍛錬も兼ねて基本的には一人で攻略してもらうが、ジン様の任務にあまり時間をかけているわけにもいかない。一時間を超えてしまうようであれば私が攻略する。そして、190階層のボスについては管理者の絡みがあるので、ジン様の指示により私が対応する」
「わかりました。そこまで情報を頂いているので一時間を切って見せます」
「よし、では私は邪魔にならないようにするとしよう。検討を祈る」
<神の権能>を使用して、気配だけではなく存在自体を極限まで絞り込み、更には<影魔法>で影の中からグリフ副隊長を見守ることにした。
グリフ副隊長は、一度気合を入れなおした上で軽く屈伸すると、<SS:聖級>の力と、そもそもの種族特性を生かした俊足で一気に階層を移動し始めた。
同時に、【諜報部隊】に必須のスキルである<探索>や<気配察知>を並行活用し、二階層につながる道を最短で導き出している。実践に適したスキルの運用ができているので、日頃の努力がうかがえる。
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