アース神話

地球よ、なんと無情な。

何故？

ここに1人荒れ果てた街並みに立ち尽くす男がいる。男は、なおも続く街に立ち込める炎を見つめ悔しそうに見つめている。警察や救急車や消防車が沢山配置され救助にあたっている。軍隊率いる戦車も配置され防衛態勢に入っている。と、空の彼方から何かが光が突き抜けるのが見えた。ラジオの音声からは、とんでもないニュースが飛び込んだ。今、ミサイルが接近しています。地下に逃げるなどして安全を確保してください。正式にアメリカは核ミサイルを発射することを決めた模様です。と、出た。この男は何か知っているのかしきりにクソっクソっと呟いていた。そうすると、男は叫んで皆に話し出した。もうじき、大津波と大噴火が起きるって言うのにって叫んで泣いた。最後にもう人は生きられない。俺たちは見放されたんだ。神様に。と呟いていた。その声にパニックになる人達をなだめる警察や軍人達。だが、いきなり、地震が来てしまったのだ。あまりの地震の揺れに皆は逃げ惑う。軍人も医師も警察も必死に抑えようとするがもう止められなかった。ビルは倒壊し更に被害は増えた。だが、これまでの地震と違うのは一向に止まない事。追い打ちをかけるように、各国の噴火山が激しい炎を吹いて噴火してしまった事。それは、ラジオから発せられた緊急ニュースだった。あまりの悲惨な光景に絶句する彼だった。と、1人が妙な事を言い出した。なんか海の匂いがしないか？って言い出したのだ。彼は、まさかっ？と言った時はもう遅かった。見たことない程の高波が大きな口を開き飲み込もうと押し寄せてきた。皆は必死に逃げようとするが高波の押し寄せる波の方が早かった。あっという間に、飲み込まれた。彼は、飲み込まれながら死への恐怖に耐えられず叫んだ。もちろん泡を吹くだけなんだが。彼がとっさに思ったのは、何故？こうなってしまったのだという切実な気持ちだった。