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裏切りの刃
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凍りついたアネットに、母竜は容赦なくたたみかける。
「そなたはいい。長い人生のごく一部の時間を使って、面白おかしく過ごせるのだからな。だが、相手はどうだ。自分はあっという間に老い、先に死ぬ。ならば、同じような月日を生き、共に老いていく人間と共にいる方が、ずっと幸せではないのか。神と崇めるような異種族に懐かれるのは、実は迷惑だったかもしれんぞ。大人しく身を引いてやるのも、愛情だと思うが」
アネットは何も言えなかった。
母竜の言葉は、正論だったからだ。
戦場で人間たちと共に戦い、アネットは人間があまりにあっけなく死んでいく姿も見た。彼らは自分よりも遥かに弱く、傷つきやすい。ジャックスが自分の傷を過保護なほどに心配してくれたのも、人の姿をしているせいで、つい熱が入ったのかもしれなかった。
再びアネットの瞳が陰るのを見つめ、母竜は小さくため息をつく。
「唯一、人が竜と共に生きる手段があるとしたら、その者が竜の『番』であることだ」
アネットは、その稀有な存在を聞いたことがあった。
人間の中には、稀に竜と同じ強い魂を持つ者がいる。竜と伴侶の誓いをたてれば、同じ月日を生きられるというものだ。仮に人間の身体が死んでも、番の竜が体内に取り込み護る事で、転生さえも叶う。
竜が番の人間を探すのは難しいことではない。番の身体には竜の紋章が現われる上、竜自身も敏感に気配を察知するという。しかも一度、番を認識すると、竜はもう溺愛せずにはいられない。
無論、アネットにはそんな経験はないし、身に覚えもない。
ただ、ジャックスの傍にいればいる程、彼への敬愛の念は抑えきれなかった。そして、戦後になって触れられる度に、どうしようもなく嬉しくて、幸せな気持ちになった事を覚えている。
「番には紋章が現われると聞きますが⋯⋯」
「そうだ。想いが深まるほど、絆が強くなるほど、色濃くなり――――やがて消えなくなる。逆に人が竜に応えなければ次第に薄れて無くなり、二度と現れなくなるという」
「⋯⋯⋯⋯」
「ゆえに、竜は番の人間に愛されようと躍起になる。それが最も顕著になるのが、身体を重ねることだ。絆を深め、証しをより濃くするという」
回りくどい言い方を嫌う母竜は、娘が相手ということもあって、まるで遠慮がない。聞かされているアネットの方がたまらないが、番は小さな希望にもなった。
――――⋯⋯ジャックスが私の番だったら⋯⋯一緒に生きられる⋯⋯?
そんな思いを見透かしたように、母竜はまたしても釘を刺した。
「それでも紋章が現われなければ、その者は番ではないということだ」
「⋯⋯⋯⋯」
「よいか。相手に、すでにそなたに想いがなければ、もしくは番ではなかったのならば――今度こそ、海に戻れ。我ら水竜と人の共存は不可能だ」
母竜の声に苦いものがまじる。おかしい、とアネットは思った。ザッフィーロの人々は水竜に敬意を示し、水竜の一族も彼らを護ってきたというのに、母竜はこのまま関係を絶とうとしているかのようだ。
反乱が起こった時も、生き延びた人々を他の島に逃がしこそしたが、その後の協力を拒んでいた。
「母様は⋯⋯ザッフィーロ王家を見限られていたのですか?」
「⋯⋯⋯⋯」
「海から離れた王都で起こった内乱に、手出しは難しかったのかもしれませんが⋯⋯何かしら兆候があったはずです。母様が全く察知できていなかったなんて⋯⋯おかしくありませんか?」
母竜は娘の疑念に対し、
「なぜだと思う」
と、質問で返すことによって暗に認めた。
「⋯⋯飛竜の国をルーフスが滅ぼすのに、加担していたからでしょうか」
アネットは解を導き出す。
海を越えられる飛竜を有する国は、ザッフィーロにとって脅威でしかない。そして、空を飛べない地竜を有するルーフスにとっても、飛竜の国は是が非でも潰しておきたい相手である。両国は、裏で手を組んでいたに違いなかった。
それは、あまりに愚かだ。
三種の竜は絶妙な力関係の上に成り立っている。バランスを崩してしまえば、共倒れになりかねない。事実、ザッフィーロが内乱で混乱している間に、ルーフス王国は地上の覇権を着々と握り、今度は血眼になって飛竜を探し始めた。自軍の支配下に置き――――将来、ザッフィーロを攻めるためだ。
アネットの答えを聞いた母竜は、少し感心したように呟いた。
「よくぞ、そこまで言えるようになったな」
「たくさんの事を⋯⋯教えてくれた人がいたんです」
ジャックスは、人の生活に不慣れなアネットを気遣って、いつも傍に置いていた。戦い方のみならず、世情にも詳しかった彼は、時間が許す限り教えてくれた。飛竜の国の滅亡によって、世界の均衡が崩れ始めていると言っていたのも、ジャックスだ。
『遠くない将来⋯⋯ザッフィーロは、ルーフスに攻められるだろうな。さっさと王都を奪還しないと、この国も滅茶苦茶にされる』
戦場を見つめ、彼はそう苦々し気に言っていたものだ。彼は、目の前の敵兵ではなく、その先を見据えていた。
「⋯⋯人間にも、少しは賢い者がいるようだ。今のザッフィーロには惜しいな」
「⋯⋯⋯⋯」
「今、大陸で竜族がどのような憂き目にあっているか、そなたも知っているだろう。地竜は誇りを忘れてルーフスの手下になり下がり、飛竜は絶滅の危機に瀕している。すべて、人間の仕業だ」
淡々した口調でありながらも、母竜はあからさまに人間への嫌悪感を露わにした。その声音の鋭さに、アネットは胸を痛めた。
古の時代、世界の覇者は竜族だったという。圧倒的な力を誇った彼らに人が反旗を翻した時、人間と共に戦った竜族たちもいた。両者が共闘し、戦いに勝利した後――――人間達は、戦友たる竜族を裏切った。
支配者となっていた強い力を持つ竜族の大多数がいなくなり、従属させられる生き物、と判断したのだ。
真っ先に狙われたのが、地竜を率いていた長だ。
海にも空にも逃れる術がないために、最も御しやすいと判断され、長が討たれた。主君を失った地竜は大混乱に陥り、ルーフスの軍門に降った。
次いで飛竜の長も、犠牲になった。彼は空に逃げるという手もあったが、弱い同胞を人間達に狙われて、身を挺して庇い、深手を負って行方を晦ました。そして、水竜の長にも、容赦なく人の刃の矛先は向いたという。
「⋯⋯飛竜のヴェルークさまは、人間などに二度と手を貸さぬと姿を消されたという。当然の感情だ。古の時代、我らの始祖をも傷つけた者達の末裔――――現ザッフィーロ王家に、竜族の均衡を崩す危険性すら気づかぬ愚か者に、滅びよといって何が悪い」
人間がすべて悪だとは、彼女も思わない。始祖の竜族たちが同族を離反し、人間に味方をしたのは、彼らがそれだけ大きな存在であったということだろう。
アネットが惹かれている男のように、賢明な者もいるだろう。陸地では海に比べて頼りにならなかったはずの娘を、人間の兵士たちが『戦友』として大切にしていた。密かに配下に様子を見に行かせていたから、それも知っている。
だからこそ、始祖の代のみならず、娘までもまた裏切られる事だけは、許しがたい。
「覚えておけ。我ら竜は仲間を裏切らぬ。それだけは、己の誇りが許さぬからだ。だが、人間は竜を裏切る。何度でもな」
重ねて警告した母竜の言葉はいつも以上に厳しく、アネットが聞いたこともないような寂しい声だった。
「そなたはいい。長い人生のごく一部の時間を使って、面白おかしく過ごせるのだからな。だが、相手はどうだ。自分はあっという間に老い、先に死ぬ。ならば、同じような月日を生き、共に老いていく人間と共にいる方が、ずっと幸せではないのか。神と崇めるような異種族に懐かれるのは、実は迷惑だったかもしれんぞ。大人しく身を引いてやるのも、愛情だと思うが」
アネットは何も言えなかった。
母竜の言葉は、正論だったからだ。
戦場で人間たちと共に戦い、アネットは人間があまりにあっけなく死んでいく姿も見た。彼らは自分よりも遥かに弱く、傷つきやすい。ジャックスが自分の傷を過保護なほどに心配してくれたのも、人の姿をしているせいで、つい熱が入ったのかもしれなかった。
再びアネットの瞳が陰るのを見つめ、母竜は小さくため息をつく。
「唯一、人が竜と共に生きる手段があるとしたら、その者が竜の『番』であることだ」
アネットは、その稀有な存在を聞いたことがあった。
人間の中には、稀に竜と同じ強い魂を持つ者がいる。竜と伴侶の誓いをたてれば、同じ月日を生きられるというものだ。仮に人間の身体が死んでも、番の竜が体内に取り込み護る事で、転生さえも叶う。
竜が番の人間を探すのは難しいことではない。番の身体には竜の紋章が現われる上、竜自身も敏感に気配を察知するという。しかも一度、番を認識すると、竜はもう溺愛せずにはいられない。
無論、アネットにはそんな経験はないし、身に覚えもない。
ただ、ジャックスの傍にいればいる程、彼への敬愛の念は抑えきれなかった。そして、戦後になって触れられる度に、どうしようもなく嬉しくて、幸せな気持ちになった事を覚えている。
「番には紋章が現われると聞きますが⋯⋯」
「そうだ。想いが深まるほど、絆が強くなるほど、色濃くなり――――やがて消えなくなる。逆に人が竜に応えなければ次第に薄れて無くなり、二度と現れなくなるという」
「⋯⋯⋯⋯」
「ゆえに、竜は番の人間に愛されようと躍起になる。それが最も顕著になるのが、身体を重ねることだ。絆を深め、証しをより濃くするという」
回りくどい言い方を嫌う母竜は、娘が相手ということもあって、まるで遠慮がない。聞かされているアネットの方がたまらないが、番は小さな希望にもなった。
――――⋯⋯ジャックスが私の番だったら⋯⋯一緒に生きられる⋯⋯?
そんな思いを見透かしたように、母竜はまたしても釘を刺した。
「それでも紋章が現われなければ、その者は番ではないということだ」
「⋯⋯⋯⋯」
「よいか。相手に、すでにそなたに想いがなければ、もしくは番ではなかったのならば――今度こそ、海に戻れ。我ら水竜と人の共存は不可能だ」
母竜の声に苦いものがまじる。おかしい、とアネットは思った。ザッフィーロの人々は水竜に敬意を示し、水竜の一族も彼らを護ってきたというのに、母竜はこのまま関係を絶とうとしているかのようだ。
反乱が起こった時も、生き延びた人々を他の島に逃がしこそしたが、その後の協力を拒んでいた。
「母様は⋯⋯ザッフィーロ王家を見限られていたのですか?」
「⋯⋯⋯⋯」
「海から離れた王都で起こった内乱に、手出しは難しかったのかもしれませんが⋯⋯何かしら兆候があったはずです。母様が全く察知できていなかったなんて⋯⋯おかしくありませんか?」
母竜は娘の疑念に対し、
「なぜだと思う」
と、質問で返すことによって暗に認めた。
「⋯⋯飛竜の国をルーフスが滅ぼすのに、加担していたからでしょうか」
アネットは解を導き出す。
海を越えられる飛竜を有する国は、ザッフィーロにとって脅威でしかない。そして、空を飛べない地竜を有するルーフスにとっても、飛竜の国は是が非でも潰しておきたい相手である。両国は、裏で手を組んでいたに違いなかった。
それは、あまりに愚かだ。
三種の竜は絶妙な力関係の上に成り立っている。バランスを崩してしまえば、共倒れになりかねない。事実、ザッフィーロが内乱で混乱している間に、ルーフス王国は地上の覇権を着々と握り、今度は血眼になって飛竜を探し始めた。自軍の支配下に置き――――将来、ザッフィーロを攻めるためだ。
アネットの答えを聞いた母竜は、少し感心したように呟いた。
「よくぞ、そこまで言えるようになったな」
「たくさんの事を⋯⋯教えてくれた人がいたんです」
ジャックスは、人の生活に不慣れなアネットを気遣って、いつも傍に置いていた。戦い方のみならず、世情にも詳しかった彼は、時間が許す限り教えてくれた。飛竜の国の滅亡によって、世界の均衡が崩れ始めていると言っていたのも、ジャックスだ。
『遠くない将来⋯⋯ザッフィーロは、ルーフスに攻められるだろうな。さっさと王都を奪還しないと、この国も滅茶苦茶にされる』
戦場を見つめ、彼はそう苦々し気に言っていたものだ。彼は、目の前の敵兵ではなく、その先を見据えていた。
「⋯⋯人間にも、少しは賢い者がいるようだ。今のザッフィーロには惜しいな」
「⋯⋯⋯⋯」
「今、大陸で竜族がどのような憂き目にあっているか、そなたも知っているだろう。地竜は誇りを忘れてルーフスの手下になり下がり、飛竜は絶滅の危機に瀕している。すべて、人間の仕業だ」
淡々した口調でありながらも、母竜はあからさまに人間への嫌悪感を露わにした。その声音の鋭さに、アネットは胸を痛めた。
古の時代、世界の覇者は竜族だったという。圧倒的な力を誇った彼らに人が反旗を翻した時、人間と共に戦った竜族たちもいた。両者が共闘し、戦いに勝利した後――――人間達は、戦友たる竜族を裏切った。
支配者となっていた強い力を持つ竜族の大多数がいなくなり、従属させられる生き物、と判断したのだ。
真っ先に狙われたのが、地竜を率いていた長だ。
海にも空にも逃れる術がないために、最も御しやすいと判断され、長が討たれた。主君を失った地竜は大混乱に陥り、ルーフスの軍門に降った。
次いで飛竜の長も、犠牲になった。彼は空に逃げるという手もあったが、弱い同胞を人間達に狙われて、身を挺して庇い、深手を負って行方を晦ました。そして、水竜の長にも、容赦なく人の刃の矛先は向いたという。
「⋯⋯飛竜のヴェルークさまは、人間などに二度と手を貸さぬと姿を消されたという。当然の感情だ。古の時代、我らの始祖をも傷つけた者達の末裔――――現ザッフィーロ王家に、竜族の均衡を崩す危険性すら気づかぬ愚か者に、滅びよといって何が悪い」
人間がすべて悪だとは、彼女も思わない。始祖の竜族たちが同族を離反し、人間に味方をしたのは、彼らがそれだけ大きな存在であったということだろう。
アネットが惹かれている男のように、賢明な者もいるだろう。陸地では海に比べて頼りにならなかったはずの娘を、人間の兵士たちが『戦友』として大切にしていた。密かに配下に様子を見に行かせていたから、それも知っている。
だからこそ、始祖の代のみならず、娘までもまた裏切られる事だけは、許しがたい。
「覚えておけ。我ら竜は仲間を裏切らぬ。それだけは、己の誇りが許さぬからだ。だが、人間は竜を裏切る。何度でもな」
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